私ですか?

庭にハニワ

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いよいよ、かな。

さあて。

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さくさくさく、とスケジュールをこなして。
あとは、奇行子の夜会のみとなりました。

この大一番を無事に済ませて、私は領地に引きこもり予定。

茶会でも夜会でも、何でか知らんけど、やたらチヤホヤされまくった私だ。
体調良くないのだったら、無理して領地に帰らなくても……と、やたら引きとめられた。

だが、私の領地引きこもりは決定事項だ。

見なさい。
この顔色の悪さ。
あんど痩せた身体。

いや~、本気で体重絞ったからね。
本体様よりもワンサイズ、ドレスのサイズ下がったから。
ウエストがばがば。
ダブダブで、子供が大人の服着て遊んでるみたいな?

ってのは言いすぎか。

茶会やら夜会やらの度に、新しくドレスを仕立てる? って話が出たんだが。

本体様だったら、夜会の度に新しくドレス作って当然、なワケだが。
細くなろうが丸くなろうが、新しくぴったりのドレスとその他諸々を準備するんだろうが。

私、朧月だし。

もったいないでしょ、影武者におニューのドレス準備するとか。

その費用がムダだわ。



と、ゆー理由で。

「本体様」が以前に作ったけれど、使わなかったモノ新古品を更にリメイクして使用する事になった。



いや、だってさ?
侯爵夫人と侍女長が、私用に新しくドレス作るって息巻いてる。

そんな二人を執事長と二人がかりで宥めて何とか
落ち着いていただいた。

やれやれ、ふー。


代わりに、ドレスのリメイクには侯爵家の使用人としてのプライドを、全力投球するらしい。

「……ザンドラは、原色のぱきっとした色がお気に入りだったけれど……。お前には、どちらかといえば寒色の方が似合うわね?」
お嬢様アレクザンドラには、どうしても似合わなかった濃い青が似合います」
「……奥様奥様? 生地と同色の刺繍を、襟具りとドレスの裾回りに細かく緻密に入れてもよろしゅうございますか?」
「お嬢様がお好きだったスミレ、ではなくて……ユリを刺してもよろしゅうございますか?」

きゃっきゃっきゃっ……。

かしましい。
ものすごく、姦しい。
侍女の方々が、めちゃくちゃ元気だ。






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