なにゆえ?

庭にハニワ

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彼はまんまと

バレなかった。

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「いや~、バレなかったな~。まぁバレるとは思ってなかったが、な」
受付の男性……リカルドが、隣りのセイに言った。
ソコにグロリア……漢女が1言。
「そりゃそうでしょうよ。アテクシと違ってセイは元の姿とまるっと違っているじゃないの」
「いや、あんなに執着してたのに、わかんないモンだね」
黒髪黒目の東輝蘭の青年が言う。
どこかホッとしたような感じで。
ラヴェルダ王国の捜索隊は、何処か打ちひしがれたような伯爵夫人とその娘達を連れて、帰国するらしい。
元々伯爵夫人のワガママで行われた行方不明者の捜索だった。
国を出て1月以上、元々伯爵家の人間以外はやる気ゼロだった。
むしろ見つからない事を願っていたらしい捜索隊の面々。
望みが無いようだから、もう戻るべきだ、と伯爵夫人に申告して撤収するようだ。
うん、はよ帰れ。
そう思っているのはサンタンジェロ支部の組合員一同だった。

「そりゃあバレるワケが無いだろうが。ウチの娘は凄腕だぞ」
銀髪の美丈夫……銀狼が、娘自慢を始めた。
いつもの事だ。
「2人の肉体から魂を抜き出して、交換して魂を定着させる。サラッとやってのけるとか、さすがウチの娘」





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