なにゆえ?

庭にハニワ

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実際のところ

令嬢達は。

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「お母様が無茶な事を言いださなければ、彼はわたくしの夫となっていたでしょうに……」
「あら、お姉様。お兄様がお姉様をお望みになるとは限らないわよ? お兄様はわたしを望んで下さったかも知れないわ」
気付いた時にはすぐ側に居た。
兄、と呼び無邪気に慕っていた。
いつの間にか、この人の妻に、と考えたのは姉妹共に、だった。
そして兄の取り合いが始まり。
いつしか自然と距離を取られて。
笑う事も、微笑む事すら無くなった兄。
母は、英雄的行為を成した暁には、名実ともに討竜の士、となれば……と姉妹にどちらかとの婚姻を匂わせて。
自分を選べ、と無言の圧力を掛けていた姉妹だが、本人達にその自覚はなかった。
自分達以外を選べないように追い込み、自分達のどちらかと婚姻してギリアム公爵家を継くものと決めつけていた。
本人の気持ちなど一切お構いなしに。











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