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出会い

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17年前。

私は実家で飼っていたシェルティーが亡くなって毎日泣いている状態でした。
子供の頃から一緒にいて犬がいる生活というのが当たり前だったので、愛犬の死が受け入れられず3ヶ月くらい毎日毎日家に帰ると泣いていました。
たぶんペットロスだったと思います。その時私はなぜか毎日毎日ジブリの「もののけ姫」を繰り返し繰り返し見てました。
なぜかは分からないけど「もののけ姫」を見て泣く。が毎日の日課になっていて「もののけ姫」に助けられました。
特にお気に入りのシーンとか感動する場面とかはないんですけど
その時の私の気持ちにマッチしたんだと思います。今でも不思議です。
「もののけ姫」に助けられ半年後には泣く回数もへり友達と遊んだり普通の生活を取り戻しつつありました。

そんな時その当時付き合っていた彼が
「○○ペットショップでパピヨンが25000円で売っている!」

っとチョッと興奮して電話してきました。

その頃の彼もうちのシェルティーを亡くす少し前に実家の犬を亡くしていました。

彼も犬好きで、結婚したら犬飼いたいね。とかどの犬種が可愛いとか犬好き話を良くしていて
二人でパピヨン可愛いよねーーー。あの耳としっぽはずるいよねーーー。
パピヨンより可愛い犬種はいないね。とかよく話していました。

私「うそでしょw25万の間違いだって!」

彼「じゃー明日一緒に見に行こうよ!誕生日プレゼントあげてなかったし俺がプレゼントするよ」

と嬉しそうな彼。
私は全然信じてませんでした。パピヨンって30万位で売られているし彼の早とちりだな。とちょっと小ばかにしつつ、でも本当だったらどうしよーー。と期待もしつつ。。。

次の日

○○ペットショップは彼の家のすぐ近くで老舗な感じのこじんまりとしたペットショップというより昔ながらのトリミング店みたいな感じの所。まさかそんなところにパピヨンちゃんが。。。ない。ない!と思い

彼も私も早番で早速○○ペットショップへ。。。

そしたら本当にいました。
狭いガラスゲージに

「お得。パピヨン。25000円」

っと赤字でsale品の張り紙が張られてました。。。。

でもパピヨンは外からは見えずとりあえず中に入って店員さんに聞いてみようということになり

彼「外の張り紙見たんですけど。まだパピヨンいます?」

店員「あーー張り紙の子ね。奥にいます。連れてきましょうか?抱っこします?」

っと結構若くて優しそうな店員さん。

店員さんが大事そう抱っこして連れてきてくれたのがべーちゃんでした。

小さい。。。小さい。。。黒白のパンダみたいなやせっぽっちの子犬。。。
全然パピヨンぽくないwwww

何だか本当にやせっぽっちでペットショップとかで見るキラキラした子犬じゃなくて言葉は悪いけど野良犬のような。。子犬の愛らしさがないww

そしてべーちゃんを初めて抱っこしました。

ブルブルブルブル震えて、でもなんか私の顔をジーーーっと見てペロペロ指を一生懸命なめてました。
正直可愛いーーー!とかではなく守ってあげたい!っていう気持ちでした。

そのあと私の様子を伺うように指を甘噛みしてきて嬉したっかたのか怖かったのか私の洋服にお漏らししてましたw

店員「この子の兄弟はすぐに売れてしまったんですけど
この子だけ売れ残ってしまって。半年たつんですよね。元気だし病気もないけど、パピヨンにしては口が長くてチョッと下あごが出てるのでもらい手がなくて。。
このまま飼い主が見つからなかったら私が引き取ろうと思ってます。
半年お世話すると愛着出てしまって。今チビッって呼んでペットショップで可愛がってます」

店員さん。。。いい人。。。

もちろん私たちはこの小さいチビちゃんを迎い入れる事にしました。
なぜか25000円が20000円になりました。。
店員さんがチビをもらってくれて嬉しいと。。。。

それからワクチン打ってからの引き取りとなり一週間後に引き取りに行きました。
彼は仕事でひとりでお迎え。

お迎えの日もすごく晴れた日で小さいべーちゃんを抱っこして彼の家へ連れて帰りました。

店員さんは本当にいい人でべーちゃんの事可愛がってくれてて
べーちゃんのお気に入りのオモチャ・おやつ・ご飯・夜は不安にならないよう今まで使っていた毛布?タオル?をくれました。

べーちゃんは本当に怖がりで彼の家に着くと一歩も動けず固まってしまい
そーっとそーーっとクンクンしながら一歩ずつ、前に進むような感じでした

私は彼の家に週2・3日泊りにいき半同棲みたいな感じだったんですけど
べーちゃんは彼より私にベッタリでした。

そんな彼とは色々あって一年後位にお別れしました。

私が居ない時はべーちゃんをゲージにいれたまま、ご飯もあげず泊まりで遊びに行ったり酷いありさまでした。ゲージの中の掃除もしてなく私が通いで面倒見ていたんですけど帰ろうとするとゲージの中から悲しい顔で見つめてきて。。。
初めてあったペットショップにいた時と同じ顔。。。

何か我慢できなくて遊びに行っている彼に電話

私「べーちゃん実家に連れて帰る。いつも家帰ってないみたいだし。置いて帰れない」

彼「犬が飼い主の生活に合わせるのは当たり前と思うけど?だいたいお前は俺より犬の方が大事なんでしょ。そんな犬さっさと、持っていけば」

との返事でした。

べーちゃんを迎い入れたばっかりの頃は彼も凄く可愛がっていたけど
彼より私に懐くのが気に入らないのと、私の気持ちがべーっちゃんにいってしまったと被害妄想で浮気してたみたいです。。。
彼とは色々会ったけどべーちゃんに合わせてくれたので今では少し感謝しています

彼がべーちゃんを見つけてくれたし。。。





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