32 / 66
第32話 アルドラ
しおりを挟む
それはまだ、ベルゼブブが今よりもずっと若々しかった頃のこと。
その日、彼は自宅の屋敷から投影魔法を駆使して人間界を見渡していた。
人間を誘惑し、天界の神々に嫌がらせを行うために。
しかし、それこそが運命の悪戯であった。
ベルゼブブは映像の中に映し出された、まだ14歳と年若い少女に釘付けとなっていた。
ダークエルフの少女、名をアルドラという。
後の魔族街ワンダーランドの女王――夜の妖精王である。
「……美しい」
それからというもの、彼は来る日も来る日も飽きることなく、四六時中彼女を見つめ続けた。
けれど、それは決してベルゼブブにとって楽しいものではなかった。
むしろ苦痛との戦いだった。
なぜなら、彼が密かに恋心を抱いていた少女は、性奴隷だったのだから。
『も、もぅ……やめ、でぇッ』
『はぁ、はぁ……。もっと色っぽい声で鳴けと言ってるだろ! この魔族がッ』
それは目を覆いたくなるほど悲惨な光景。
犬のように首輪を嵌められた少女が、自分よりも三倍はあろう巨大に馬乗りとなり、殴られ、首を絞められながら行為を強要されている。
暗い絶望に堕ちていく彼女を、死んだ魚のような目をした彼女を、ベルゼブブは見つめ続けたという。
そんな生活が数年続いたある日、ベルゼブブは心の中を掻きむしられるような激しい焦燥を感じていた。
アルドラが奴隷として暮らす町が、野盗に襲われたのだ。
村の領主だった男は屋敷にこもって難を逃れようとしたけれど、村一番の屋敷を野盗が見逃すはずなどない。
『た、頼むっ! み、見逃してくれ! 金ならやる。そ、そうだ! この女もくれてやる。ダークエルフだ。貴様らでは一生かかっても買えない極上の一品だ! 調教済みだから締りも最高だ! だから……頼む!』
屋敷に押し入り使用人たちを虐殺した野盗に、男は命乞いとともにアルドラを差し出した。
だが、悪魔よりも欲深い人間たちは女よりも金を、すべてを望んだ。
「あぁ……そんなッ、そんなッ!?」
悪漢の男は『化物なんぞ抱けるかッ!』怒鳴りつけて柔肌に得物を突き刺した。
血を流し倒れるアルドラを、嘲笑う男たち。
「殺して、やる。殺してやるぞ、人間共ッ!」
ベルゼブブは感情に突き動かされるままに、人間界に降臨した。
「なっ、なんだ、こいつ!?」
「どこから現れやがった!」
突如薄暗い部屋の奥から姿を現したベルゼブブに、悪漢たちは驚きを隠せない。
けれどそれも僅かな時、どの道皆殺しだと気に留める様子などない。
「た、助かった! 助けてくれぇ!」
むしろ、彼の登場に一筋の光明が差したと歓喜するのは、長年に渡りアルドラを苦しませた男の方だった。
「わ、わたしを助ければ貴様に大金をくれてやる! ああ、そうだ! 好きなだけ性奴隷も買ってやるぞ! ほら、わかったらさっさとこの薄汚い連中をぶち殺せ!」
ベルゼブブの耳に、彼らの声など1dBも聞こえてはいない。
彼が見下ろす視線の先には、何年間も見続けてきた女が血を流して横たわっている。
「……」
目のまわりに薄黒い暈のできたその顔は鈍い鉛色をして、瞳孔は光に対して調節の力を失っていた。軽く開いたままのくちびるからもれる歯並みまでが、光なく、ただ死を連想させるような醜い美しさが耳の付け根までみなぎっていた。
「……ルールなんぞに縛られず、もっと、早くそうするべきだった」
横たわる女の前で膝を折ったベルゼブブは、彼女を抱きかかえるとそっと額を合わせる。親が幼子の熱を測るように。
「俺様の力を、貴様に……分けてくれる」
膨大な力の一部が、虫の息となった女に流れていく。瀕死の重傷を負っていた傷口はあっという間に塞がり、光を失っていた小紫色の瞳に生気がよみがえる。
「一体何がどうなってやがんだ!?」
困惑する悪漢たちとは異なり、領主の男は「これはすごい!」と大はしゃぎ。
「よし、貴様には褒美としてこの村に家も建ててやろう! さぁ、分かったらそこのゴミクズ共をさっさと殺してしまえ」
「な、なんだとこの野ッ―――」
それは刹那の出来事。
ベルゼブブがサッと手を振るった途端、悪漢の男たちの体躯が細切れとなって床に散乱した。
「……すごい」
「おお! 良くやったぞ! 執事見習いの割には大したものだ! このゴミ虫共め、わたしから金を取ろうなど百万年早いのだ! そうだ! このゴミ虫共の肉は家畜の餌にでもしてくれよう!」
男は聞くにたえない言葉を吐き捨て、肉塊となった悪漢たちの残骸をグチャグチャと踏みにじる。
「あと、貴様ッ―――!!」
「――いやぁッ!?」
男はアルドラの頬を力いっぱいひっぱたいた。
「ああいう場合はエロいことしてゴミクズ共の気を引いてわたしから気をそらすのがセオリーだろうがァッ! 本当に貴様は愚図でのろまで役立たずな女だな! 腰を振るしか脳がないのか、このドスケベエルフめッ!」
「も、申し訳ございませんでしたッ!」
アルドラは何度も、何度も頭を下げる。
その光景をじっと見つめるベルゼブブは、なぜこんな雑魚にアルドラが頭を下げるのか理解できない。
そうか……奴隷紋、これが原因か。
「ん、なんだ? 今すぐ褒美がほしいのか?」
「手を、左手を出せ……」
「なんだ、このわたしと握手がしたいのか? まぁいいだッ―――あん? ……へ?」
男が紋章を施した方の手を差し出した転瞬、その手が消える。
「いぎゃあああああああああああああああああああ――!?!? うでがぁっ、うでがぁッ!? わたしのうでがぁああああっ」
バケツをひっくり返したような血を流してのたうち回る男に興味などないベルゼブブは、アルドラへと向き直っていた。
「……やる」
「え……あの………」
差し出された男の左手を受け取ったアルドラは、分からないという風に小首をかしげる。
「お前を縛る呪いは、もう無い。お前は自由だ」
「でも……その……」
幼い頃から奴隷として生きてきたアルドラには、自由がわからない。
ベルゼブブは男が居るから彼女が自由になれないのだと思い、悪魔的行動に出る。
「来い」
「な、なにをずるっ! よせッ……だのむっ、やめろぉっ!」
ベルゼブブは乱暴に男の髪を掴み取り、引きずるように外へ連れ出した。向かった先は家畜小屋。ベルゼブブは男を生きたまま家畜に食わせたのだ。
「――いだぁっ、やめ、でぇッ、ぐゆぇ、だ、だずゅ……げぇぐぇッ―――」
物陰から見ていたアルドラに、ベルゼブブは改めて告げる。
「アルドラ、お前は、自由だ」
これが大罪の悪魔ベルゼブブと、夜の妖精王の出会い、その一部である。
その日、彼は自宅の屋敷から投影魔法を駆使して人間界を見渡していた。
人間を誘惑し、天界の神々に嫌がらせを行うために。
しかし、それこそが運命の悪戯であった。
ベルゼブブは映像の中に映し出された、まだ14歳と年若い少女に釘付けとなっていた。
ダークエルフの少女、名をアルドラという。
後の魔族街ワンダーランドの女王――夜の妖精王である。
「……美しい」
それからというもの、彼は来る日も来る日も飽きることなく、四六時中彼女を見つめ続けた。
けれど、それは決してベルゼブブにとって楽しいものではなかった。
むしろ苦痛との戦いだった。
なぜなら、彼が密かに恋心を抱いていた少女は、性奴隷だったのだから。
『も、もぅ……やめ、でぇッ』
『はぁ、はぁ……。もっと色っぽい声で鳴けと言ってるだろ! この魔族がッ』
それは目を覆いたくなるほど悲惨な光景。
犬のように首輪を嵌められた少女が、自分よりも三倍はあろう巨大に馬乗りとなり、殴られ、首を絞められながら行為を強要されている。
暗い絶望に堕ちていく彼女を、死んだ魚のような目をした彼女を、ベルゼブブは見つめ続けたという。
そんな生活が数年続いたある日、ベルゼブブは心の中を掻きむしられるような激しい焦燥を感じていた。
アルドラが奴隷として暮らす町が、野盗に襲われたのだ。
村の領主だった男は屋敷にこもって難を逃れようとしたけれど、村一番の屋敷を野盗が見逃すはずなどない。
『た、頼むっ! み、見逃してくれ! 金ならやる。そ、そうだ! この女もくれてやる。ダークエルフだ。貴様らでは一生かかっても買えない極上の一品だ! 調教済みだから締りも最高だ! だから……頼む!』
屋敷に押し入り使用人たちを虐殺した野盗に、男は命乞いとともにアルドラを差し出した。
だが、悪魔よりも欲深い人間たちは女よりも金を、すべてを望んだ。
「あぁ……そんなッ、そんなッ!?」
悪漢の男は『化物なんぞ抱けるかッ!』怒鳴りつけて柔肌に得物を突き刺した。
血を流し倒れるアルドラを、嘲笑う男たち。
「殺して、やる。殺してやるぞ、人間共ッ!」
ベルゼブブは感情に突き動かされるままに、人間界に降臨した。
「なっ、なんだ、こいつ!?」
「どこから現れやがった!」
突如薄暗い部屋の奥から姿を現したベルゼブブに、悪漢たちは驚きを隠せない。
けれどそれも僅かな時、どの道皆殺しだと気に留める様子などない。
「た、助かった! 助けてくれぇ!」
むしろ、彼の登場に一筋の光明が差したと歓喜するのは、長年に渡りアルドラを苦しませた男の方だった。
「わ、わたしを助ければ貴様に大金をくれてやる! ああ、そうだ! 好きなだけ性奴隷も買ってやるぞ! ほら、わかったらさっさとこの薄汚い連中をぶち殺せ!」
ベルゼブブの耳に、彼らの声など1dBも聞こえてはいない。
彼が見下ろす視線の先には、何年間も見続けてきた女が血を流して横たわっている。
「……」
目のまわりに薄黒い暈のできたその顔は鈍い鉛色をして、瞳孔は光に対して調節の力を失っていた。軽く開いたままのくちびるからもれる歯並みまでが、光なく、ただ死を連想させるような醜い美しさが耳の付け根までみなぎっていた。
「……ルールなんぞに縛られず、もっと、早くそうするべきだった」
横たわる女の前で膝を折ったベルゼブブは、彼女を抱きかかえるとそっと額を合わせる。親が幼子の熱を測るように。
「俺様の力を、貴様に……分けてくれる」
膨大な力の一部が、虫の息となった女に流れていく。瀕死の重傷を負っていた傷口はあっという間に塞がり、光を失っていた小紫色の瞳に生気がよみがえる。
「一体何がどうなってやがんだ!?」
困惑する悪漢たちとは異なり、領主の男は「これはすごい!」と大はしゃぎ。
「よし、貴様には褒美としてこの村に家も建ててやろう! さぁ、分かったらそこのゴミクズ共をさっさと殺してしまえ」
「な、なんだとこの野ッ―――」
それは刹那の出来事。
ベルゼブブがサッと手を振るった途端、悪漢の男たちの体躯が細切れとなって床に散乱した。
「……すごい」
「おお! 良くやったぞ! 執事見習いの割には大したものだ! このゴミ虫共め、わたしから金を取ろうなど百万年早いのだ! そうだ! このゴミ虫共の肉は家畜の餌にでもしてくれよう!」
男は聞くにたえない言葉を吐き捨て、肉塊となった悪漢たちの残骸をグチャグチャと踏みにじる。
「あと、貴様ッ―――!!」
「――いやぁッ!?」
男はアルドラの頬を力いっぱいひっぱたいた。
「ああいう場合はエロいことしてゴミクズ共の気を引いてわたしから気をそらすのがセオリーだろうがァッ! 本当に貴様は愚図でのろまで役立たずな女だな! 腰を振るしか脳がないのか、このドスケベエルフめッ!」
「も、申し訳ございませんでしたッ!」
アルドラは何度も、何度も頭を下げる。
その光景をじっと見つめるベルゼブブは、なぜこんな雑魚にアルドラが頭を下げるのか理解できない。
そうか……奴隷紋、これが原因か。
「ん、なんだ? 今すぐ褒美がほしいのか?」
「手を、左手を出せ……」
「なんだ、このわたしと握手がしたいのか? まぁいいだッ―――あん? ……へ?」
男が紋章を施した方の手を差し出した転瞬、その手が消える。
「いぎゃあああああああああああああああああああ――!?!? うでがぁっ、うでがぁッ!? わたしのうでがぁああああっ」
バケツをひっくり返したような血を流してのたうち回る男に興味などないベルゼブブは、アルドラへと向き直っていた。
「……やる」
「え……あの………」
差し出された男の左手を受け取ったアルドラは、分からないという風に小首をかしげる。
「お前を縛る呪いは、もう無い。お前は自由だ」
「でも……その……」
幼い頃から奴隷として生きてきたアルドラには、自由がわからない。
ベルゼブブは男が居るから彼女が自由になれないのだと思い、悪魔的行動に出る。
「来い」
「な、なにをずるっ! よせッ……だのむっ、やめろぉっ!」
ベルゼブブは乱暴に男の髪を掴み取り、引きずるように外へ連れ出した。向かった先は家畜小屋。ベルゼブブは男を生きたまま家畜に食わせたのだ。
「――いだぁっ、やめ、でぇッ、ぐゆぇ、だ、だずゅ……げぇぐぇッ―――」
物陰から見ていたアルドラに、ベルゼブブは改めて告げる。
「アルドラ、お前は、自由だ」
これが大罪の悪魔ベルゼブブと、夜の妖精王の出会い、その一部である。
0
お気に入りに追加
191
あなたにおすすめの小説
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜
水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。
その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。
危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。
彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。
初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。
そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。
警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。
これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
*****************************
***毎日更新しています。よろしくお願いいたします。***
*****************************
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

クラス召喚に巻き込まれてしまいました…… ~隣のクラスがクラス召喚されたけど俺は別のクラスなのでお呼びじゃないみたいです~
はなとすず
ファンタジー
俺は佐藤 響(さとう ひびき)だ。今年、高校一年になって高校生活を楽しんでいる。
俺が通う高校はクラスが4クラスある。俺はその中で2組だ。高校には仲のいい友達もいないしもしかしたらこのままボッチかもしれない……コミュニケーション能力ゼロだからな。
ある日の昼休み……高校で事は起こった。
俺はたまたま、隣のクラス…1組に行くと突然教室の床に白く光る模様が現れ、その場にいた1組の生徒とたまたま教室にいた俺は異世界に召喚されてしまった。
しかも、召喚した人のは1組だけで違うクラスの俺はお呼びじゃないらしい。だから俺は、一人で異世界を旅することにした。
……この物語は一人旅を楽しむ俺の物語……のはずなんだけどなぁ……色々、トラブルに巻き込まれながら俺は異世界生活を謳歌します!

劣等生のハイランカー
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す!
無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。
カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。
唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。
学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。
クラスメイトは全員ライバル!
卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである!
そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。
それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。
難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。
かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。
「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」
学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。
「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」
時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。
制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。
そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。
(各20話編成)
1章:ダンジョン学園【完結】
2章:ダンジョンチルドレン【完結】
3章:大罪の権能【完結】
4章:暴食の力【完結】
5章:暗躍する嫉妬【完結】
6章:奇妙な共闘【完結】
7章:最弱種族の下剋上【完結】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる