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第22話 鉄の雨
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「今、なんか聞こえへんかった?」
向井吉野たちと別れた本間柑奈たちは、近くの教室で彼らの帰りを待っていた。
本間は須藤を机の上に寝かせ、瀬々と窓から外の様子を窺っていた。五反田と松本はドアから程近い席に腰を下ろし、これからのことを相談している。そこに渡辺の姿はなく、彼は完全に孤立している状況だった。教卓に肘をついては、五反田と松本のほうを羨ましそうに眺めている。
そんな中、嵐が叫ぶようなすごい声がどこからともなく聞こえてきた。
六人だけの教室が一瞬静寂に包まれたかと思えば、すぐにざわめきが広がる。
「廊下側からじゃないか?」
「――――」
五反田が言うと、真っ先に渡辺が廊下に飛び出した。彼に続く形で五反田と松本も教室をあとにする。
「ほんま身勝手な連中やな」
本間は須藤を背負ってから、瀬々と一緒にドアをくぐった。廊下には渡辺、五反田、松本の三人が窓から向かいの校舎を見上げていた。
「どないしたん? 向こうになんかあんの?」
声をかけても三人は反応することなく、じっと向かいの校舎を見上げている。
「……なんやの、あれ?」
「き、聞こえなかったんでしょうか?」
「絶対聞こえとるって、ほんま腹立つ後輩やわ。いっぺんガツンと言ったらなアカンな。――ちょっと! 聞こえてるんやったら返事ぐらいしたらどうやねん」
文句を言いながら彼らの横に立った本間は、それでも微動だにせずに校舎を見上げる彼らを見やり、怪訝に首をかしげる。
「向こうになんかあるん?」
同じ方角に顔を向けた本間は、パラペットに佇む怪物の姿を捉えていた。
「な……なんやねん、あれ」
パラペットから雄叫びを上げる怪物は、これまでに見たゴブリンとは明らかに違う。遠目から見ても背丈はもちろん、体格、筋肉の大きさなどが比べものにならないくらい大きかったのだ。
「「「「「!?」」」」」
こちらに気がついたゴブリンが咆哮を放てば、窓ガラスが激しい叫びに細かく震える。本間たちは恐怖にさらされた子羊のように身体がすくんでいた。
「だ、だっせぇ、あんなとこからじゃどうせ何もできねぇくせによ」
怯えを押し隠すために無意識に軽口を叩く渡辺は、挑発するように中指を突き立てた。
「文句があるんならかかってこいよ! 俺が相手になってやるぜ」
その声がゴブリンに聞こえたかは不明だが、巨体を有するゴブリンは怒り狂ったように叫び散らし、落下防止用の柵を屋上から引き剥がした。
「うそ……だろ」
その光景に思わず息を飲む五人。
ゴブリンは引き剥がした柵を棒状にへし折ると、それを槍投げのように放った。
――ぶんっ。
渡辺の頬を掠める形で飛んできた鉄の塊は、凄まじい音とともに彼の足下付近に突き刺さる。
「冗談だろ……」
恐怖で膝から崩れ落ちそうになるのを堪え、鉄屑からゴブリンに視線を戻せば、ゴブリンはまるで小枝のようにフェンスをボキボキと手頃なサイズに折っていた。
瞬間、嫌でも死を連想してしまった彼らは、歩きたての赤ん坊みたいな危なっかしさで駆け出した。
「グォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
雷鳴のような咆哮とともに、鉄の雨が割れた窓から次々と投げ込まれる。まるで砲弾が撃ち込まれたような爆音が鳴り響き、この世のものとは思えない絶叫が幾重にもこだまする。
「あっ、ゔぅっ―――ゆうりッ!」
廊下に散らばったガラス片に足を滑らせた松本が派手に転倒、名前を呼ばれた五反田は振り返り、手をのばす彼女と目が合う。
「……」
一弾指、思案した五反田は「くそっ」鉄の塊が投げ込まれる中を闇雲に引き返した。
「立て菜奈実!」
「優里、ありがとう」
「礼なんていいから、走れっ! ――え……?」
前を向こうと身を翻した刹那、五反田は窓の向こうから時速数百キロで飛んでくる鉄の塊を視界に捉えていた。
「(あれ……なんでこんなにはっきり、それもこんなにゆっくり見えるんだ?)」
動体視力は決していい方ではない。にも関わらず、五反田には真っすぐ飛んでくる鉄片が、まるでスローモーションのように見えていた。
「ゔぅ……っ」
異物が体を突き破る奇妙な感覚のあと、眠りに落ちる瞬間のように、全身からスッと力が抜け落ちた。膝をつくと同時、熱いなにかが喉の奥から迫り上がってくる。息もできないほどの苦しさに咳き込めば、辺りに真っ赤な血が飛び散る。
それが自分の口から吐き出されたものだと気付くのに、一秒ほど掛かった。
そして次の瞬間、腹部に強烈な熱を感じた。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛――――」
松本は眼前で口から血の糸を引きながら断末魔の叫びを上げる五反田を見て、頭の中が真っ白に染まる。何かを思案するよりも先に、怪鳥のような悲鳴が彼の叫びと共鳴する。
「瀬々ちゃん――五反田くんに肩貸したって! 松本さんしっかりしぃっ!」
本間は松本の頬を叩き、彼女の意識を半ば強引に引き戻す。
「――っ!?」
「今は何も考えずに走るんや!」
友人を背をいながら、彼女の手を掴んで走り出した。
「瀬々ちゃんも頑張るんやで、あともう少しや!」
恐怖に震える瀬々を励ましながら、彼女たちは突き当りの丁字路を目指した。鉄が投げ込まれる恐怖の中を懸命に走る。
「何やってんだよ! 早くしろ」
前方では渡辺がもっと速く走れと手招きしている。
「ならお前も手伝えやっ!」
思わず本音を叫んでしまう。
前方の男をぶん殴ってやりたい衝動に駆られながらも、本間は足を動かした。
「――マジかよ!?」
「……おいっ、ちょっ待てや渡辺ッ!」
渡辺は彼女たちが来るのを待たず、南の廊下へ駆け出した。
「マジでなんやねんあいつ!」
身勝手な行動を繰り返す渡辺に、本間の怒りは頂点に達しようとしていた。
必死の思いで丁字路にたどり着いた本間は、ここなら死角になっており鉄が飛んでくる心配もないと安堵する――が、北側の廊下に視線を向けた時、新たな絶望が彼女を襲った。
「こんな時にっ、走るで瀬々ちゃん、松本さん!」
北側の廊下からゴブリンが二体迫って来ていたのだ。
「――ちょっ、松本さん!?」
本間の手を振り払った松本は、踵を返して差し迫るゴブリンたちと向かい合っていた。
「今度は、わたしが優里を守る―――」
彼女は両膝をつき、両手を床についた。
刹那、手をついた床から青白い光と稲光が迸る。
「す、凄すぎるやろ」
松本は一瞬にして、道を塞ぐ壁を築き上げていたのだ。
「優里!」
立ち上がり振り返った松本は彼の元まで駆け寄ると、瀬々と一緒に彼の体を支えた。
「とりあえず職員室で休もうぜ!」
遥か前方から大音声を響かせるのは、渡辺だ。
「あのボケッ」
渡辺への怒りを必死に抑えながら、彼女たちは職員室へと向かった。
そして現在――職員室にはすすり泣く声と、どんよりした空気が流れていた。
―――ガラガラ。
「「「!?」」」
突如、職員室の扉が開いた。
向井吉野たちと別れた本間柑奈たちは、近くの教室で彼らの帰りを待っていた。
本間は須藤を机の上に寝かせ、瀬々と窓から外の様子を窺っていた。五反田と松本はドアから程近い席に腰を下ろし、これからのことを相談している。そこに渡辺の姿はなく、彼は完全に孤立している状況だった。教卓に肘をついては、五反田と松本のほうを羨ましそうに眺めている。
そんな中、嵐が叫ぶようなすごい声がどこからともなく聞こえてきた。
六人だけの教室が一瞬静寂に包まれたかと思えば、すぐにざわめきが広がる。
「廊下側からじゃないか?」
「――――」
五反田が言うと、真っ先に渡辺が廊下に飛び出した。彼に続く形で五反田と松本も教室をあとにする。
「ほんま身勝手な連中やな」
本間は須藤を背負ってから、瀬々と一緒にドアをくぐった。廊下には渡辺、五反田、松本の三人が窓から向かいの校舎を見上げていた。
「どないしたん? 向こうになんかあんの?」
声をかけても三人は反応することなく、じっと向かいの校舎を見上げている。
「……なんやの、あれ?」
「き、聞こえなかったんでしょうか?」
「絶対聞こえとるって、ほんま腹立つ後輩やわ。いっぺんガツンと言ったらなアカンな。――ちょっと! 聞こえてるんやったら返事ぐらいしたらどうやねん」
文句を言いながら彼らの横に立った本間は、それでも微動だにせずに校舎を見上げる彼らを見やり、怪訝に首をかしげる。
「向こうになんかあるん?」
同じ方角に顔を向けた本間は、パラペットに佇む怪物の姿を捉えていた。
「な……なんやねん、あれ」
パラペットから雄叫びを上げる怪物は、これまでに見たゴブリンとは明らかに違う。遠目から見ても背丈はもちろん、体格、筋肉の大きさなどが比べものにならないくらい大きかったのだ。
「「「「「!?」」」」」
こちらに気がついたゴブリンが咆哮を放てば、窓ガラスが激しい叫びに細かく震える。本間たちは恐怖にさらされた子羊のように身体がすくんでいた。
「だ、だっせぇ、あんなとこからじゃどうせ何もできねぇくせによ」
怯えを押し隠すために無意識に軽口を叩く渡辺は、挑発するように中指を突き立てた。
「文句があるんならかかってこいよ! 俺が相手になってやるぜ」
その声がゴブリンに聞こえたかは不明だが、巨体を有するゴブリンは怒り狂ったように叫び散らし、落下防止用の柵を屋上から引き剥がした。
「うそ……だろ」
その光景に思わず息を飲む五人。
ゴブリンは引き剥がした柵を棒状にへし折ると、それを槍投げのように放った。
――ぶんっ。
渡辺の頬を掠める形で飛んできた鉄の塊は、凄まじい音とともに彼の足下付近に突き刺さる。
「冗談だろ……」
恐怖で膝から崩れ落ちそうになるのを堪え、鉄屑からゴブリンに視線を戻せば、ゴブリンはまるで小枝のようにフェンスをボキボキと手頃なサイズに折っていた。
瞬間、嫌でも死を連想してしまった彼らは、歩きたての赤ん坊みたいな危なっかしさで駆け出した。
「グォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
雷鳴のような咆哮とともに、鉄の雨が割れた窓から次々と投げ込まれる。まるで砲弾が撃ち込まれたような爆音が鳴り響き、この世のものとは思えない絶叫が幾重にもこだまする。
「あっ、ゔぅっ―――ゆうりッ!」
廊下に散らばったガラス片に足を滑らせた松本が派手に転倒、名前を呼ばれた五反田は振り返り、手をのばす彼女と目が合う。
「……」
一弾指、思案した五反田は「くそっ」鉄の塊が投げ込まれる中を闇雲に引き返した。
「立て菜奈実!」
「優里、ありがとう」
「礼なんていいから、走れっ! ――え……?」
前を向こうと身を翻した刹那、五反田は窓の向こうから時速数百キロで飛んでくる鉄の塊を視界に捉えていた。
「(あれ……なんでこんなにはっきり、それもこんなにゆっくり見えるんだ?)」
動体視力は決していい方ではない。にも関わらず、五反田には真っすぐ飛んでくる鉄片が、まるでスローモーションのように見えていた。
「ゔぅ……っ」
異物が体を突き破る奇妙な感覚のあと、眠りに落ちる瞬間のように、全身からスッと力が抜け落ちた。膝をつくと同時、熱いなにかが喉の奥から迫り上がってくる。息もできないほどの苦しさに咳き込めば、辺りに真っ赤な血が飛び散る。
それが自分の口から吐き出されたものだと気付くのに、一秒ほど掛かった。
そして次の瞬間、腹部に強烈な熱を感じた。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛――――」
松本は眼前で口から血の糸を引きながら断末魔の叫びを上げる五反田を見て、頭の中が真っ白に染まる。何かを思案するよりも先に、怪鳥のような悲鳴が彼の叫びと共鳴する。
「瀬々ちゃん――五反田くんに肩貸したって! 松本さんしっかりしぃっ!」
本間は松本の頬を叩き、彼女の意識を半ば強引に引き戻す。
「――っ!?」
「今は何も考えずに走るんや!」
友人を背をいながら、彼女の手を掴んで走り出した。
「瀬々ちゃんも頑張るんやで、あともう少しや!」
恐怖に震える瀬々を励ましながら、彼女たちは突き当りの丁字路を目指した。鉄が投げ込まれる恐怖の中を懸命に走る。
「何やってんだよ! 早くしろ」
前方では渡辺がもっと速く走れと手招きしている。
「ならお前も手伝えやっ!」
思わず本音を叫んでしまう。
前方の男をぶん殴ってやりたい衝動に駆られながらも、本間は足を動かした。
「――マジかよ!?」
「……おいっ、ちょっ待てや渡辺ッ!」
渡辺は彼女たちが来るのを待たず、南の廊下へ駆け出した。
「マジでなんやねんあいつ!」
身勝手な行動を繰り返す渡辺に、本間の怒りは頂点に達しようとしていた。
必死の思いで丁字路にたどり着いた本間は、ここなら死角になっており鉄が飛んでくる心配もないと安堵する――が、北側の廊下に視線を向けた時、新たな絶望が彼女を襲った。
「こんな時にっ、走るで瀬々ちゃん、松本さん!」
北側の廊下からゴブリンが二体迫って来ていたのだ。
「――ちょっ、松本さん!?」
本間の手を振り払った松本は、踵を返して差し迫るゴブリンたちと向かい合っていた。
「今度は、わたしが優里を守る―――」
彼女は両膝をつき、両手を床についた。
刹那、手をついた床から青白い光と稲光が迸る。
「す、凄すぎるやろ」
松本は一瞬にして、道を塞ぐ壁を築き上げていたのだ。
「優里!」
立ち上がり振り返った松本は彼の元まで駆け寄ると、瀬々と一緒に彼の体を支えた。
「とりあえず職員室で休もうぜ!」
遥か前方から大音声を響かせるのは、渡辺だ。
「あのボケッ」
渡辺への怒りを必死に抑えながら、彼女たちは職員室へと向かった。
そして現在――職員室にはすすり泣く声と、どんよりした空気が流れていた。
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