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第8話 それぞれ
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「安全のため俺が先にいくから、二人は合図したら来てくれ」
「気をつけてね」
「無茶はアカンで、向井くんは紙装甲やねんから」
俺は壁に沿う形で三階と二階の中間地点、踊り場をそっと確認する。
「……マジかよ」
階段や踊り場には目を覆いたくなる程の凄絶な光景が広がっていた。体中から血を流し、だらりと手足を放り出した生徒たちが何十人も折り重なっていたのだ。
「……」
確認せずとも分かってしまう。彼ら彼女らはもう死んでいる。
彼らのことなんてどうでもいいと言っていた俺だけど、実際に人が死んでいる光景を目の前にしたら、やはり胸が張り裂けそうだった。
俺は感情を押し殺すように下唇を噛み、二人へ振り返った。
「ここはやめて、別の階段から下に行こう」
「……」
「………」
無言で俺の顔をじっと見つめてくる二人に、俺はたまらず目をそらしてしまう。二人は何かに気がついたように顔を見合わせてから、俺を押しのけるように飛び出した。
「待て――見ないほうがいいっ」
言ったときには既に手遅れで、二人は眉間にしわを作り、とても悲しそうに目を伏せた。
本間は先程のように取り乱すことはなかった。ある程度覚悟をしていたのか、それとも人間の死に早くも慣れてしまったのか。できれば前者であることを願いたい。
「別の道を行こう」
俺は二人を気遣って声を掛けたのだが、いのりはきっとどこも同じだよと小さく言った。
絶えず断末魔の悲鳴が聞こえてくる校内で、俺は返す言葉が見つからずに立ち尽くしてしまう。
「行こう、吉野」
「……行くって、この道をか?」
「うん。みんなにスキルの使い方を教えてあげないと。みんなも吉野みたいに戦えたら、少しは助かる人が増えると思うから」
「いのり」
自分たちのことばかり考えている俺と違い、いのりはこんな状況の中でも他人のことを思い遣っていた。けれど、それでも俺は誰かがゴブリンに殺されることよりも、いのりが危険に遭うことの方が嫌だった。本当に最低な勇者だ。
「須藤さんの言う通りや。少しおっかないけど、こんな時やからこそ、ウチらは助け合わなアカンのよね」
決意したように歩き出す二人の小さな背中を見つめたまま、俺は動けずにいる。本音を言ってしまえば、いのりにはできるだけ安全なルートを辿ってほしい。
なんてことを胸の内側で吐露すれば……。
『そちらの世界に安全なんてもうないですよ?』
嘲笑うかのように、透き通った女神の声が頭の中に流れ込んでくる。
『再び安全で平和な世界にするために、私は勇者たる吉野を送り込んだんです』
『平和にするったって、一体何をどうすりゃいいんだよ』
『方法はあります。ですから、今は一刻も早くそこから脱出してください』
他人任せの女神に苛立ちを覚えてしまい、俺はつい舌打ちを打った。
「吉野……?」
「どないしたんや? ここ、やっぱり通りたないんか?」
いのりが無理をする必要なんてない、他の奴らなんて放っておいて別の道から外に出よう。言いかけた言葉を飲み込み、俺は「行こう」嘘をついた。
『嘘でもホントにしてしまえば、それはりっぱな真実ですよ』
『……この機能、オフにできねぇのかよ』
『酷いです! 勇者吉野は人でなしならぬ女神なしです!』
『だから無しにしてくれって言ってんだ』
俺たちはできるだけ死体を踏まないように階段を下りていく。
◆
世界の関節が外れてしまった日、扇野高校では生き残りをかけたサバイバルが始まっていた。
朝の校庭で体育教師が殺され、恐怖を増長させるアナウンスによって生徒たちはパニックを引き起こした。誰もが我先にと教室を飛び出していく。
人が人を押しのける光景は、冬山で起きた雪崩のようだった。
――が、その足も一階の廊下にたどり着いた時には止まってしまう。
「……ああぁ、あああああああああああああああああああああっ」
鋭利な刃物を携えた緑の怪物たちが、教員の死体を引きずりながら彼らに向かってくるのだ。
先頭に居た生徒たちは恐怖に顔を歪め、慌てて引き戻そうとするが、一度起こった雪崩は簡単には止まらない。衝突し、道を開けろと殴り合う生徒たちの背中に、次々と襲い来るゴブリンの群れ。
ゴブリンたちは逃げられない生徒たちに容赦なく襲いかかる。やがて生徒たちの頭上には生首が飛び交い、鮮血の雨が降りそそぐ。
そんな地獄絵図のような状況の中でも、冷静に行動する者たちもいた。
誰も居なくなった教室の窓際に立ち、一人外の様子を確認する女子生徒は、楽しげにステータス画面をタップしている。
「今出るのは却って危険だってわかんないのかな? ほんっと、日本人てバカばっかなんだから――よし、こんなもんかな♪」
女子生徒は竹刀袋から竹刀と木刀を一本ずつ取り出すと、左手に竹刀、右手に木刀を握りしめる。その場で感触をたしかめるように二度振り下ろした。風を切る凄まじい音が鳴り響く。
「やっぱり木刀かな」
女子生徒は竹刀を投げ捨て教室を後にする。
一方校舎の屋上には、朝のホームルームに顔を出さなかった生徒の姿があった。
「サメちゃん、こりゃマジでパネェよ!」
屋上から校庭を見下ろすのは銀縁眼鏡を掛けた男子生徒、白川昇。彼は真下を見下ろしては青ざめていた。
「みっともなく焦ってんじゃねぇよ」
胡座をかきながらステータス画面を操作するのは、一際大きな身体の男子生徒、鮫島秋人。
「昇たちも女神とかいうイカれ女の声が聞こえただろ?」
「そりゃ聴こえたけど……ありゃ一体何だったんだ?」
「知るかよ。ただな、これまでのクソみてぇな世界よりかは遥かに面白ぇ」
「面白ぇって……」
「ごちゃごちゃ言ってねぇで、さっさとお前たちも自分を強化しろ!」
鮫島の言葉に従う形で、屋上にたむろしていた生徒たちは一斉にステータス画面を操作し始める。
またとある男子トイレの個室では、
「さっきの放送は何だったんだろ?」
腹を下した男子生徒がトイレでステータス画面を操作していた。
「そんなことより女神による僕の異世界転生キタかもしれないぞ!」
校内で、世界中で起きている異常事態に未だ気付かずにいる生徒がいた。
「職業か、こういうのはやっぱり火力高そうなジョブがいいよな。でもなぁ……役割分担できなかったら即ゲームオーバーもありそうだよな――あっ、くそっ……腹がっ」
耳を塞ぎたくなるような音が、男子トイレから聞こえていた頃――女神に勇者としてこちらの世界に呼び戻されていた向井吉野は、須藤いのり、本間柑奈と共に二階の廊下で立ち往生を強いられていた。
「気をつけてね」
「無茶はアカンで、向井くんは紙装甲やねんから」
俺は壁に沿う形で三階と二階の中間地点、踊り場をそっと確認する。
「……マジかよ」
階段や踊り場には目を覆いたくなる程の凄絶な光景が広がっていた。体中から血を流し、だらりと手足を放り出した生徒たちが何十人も折り重なっていたのだ。
「……」
確認せずとも分かってしまう。彼ら彼女らはもう死んでいる。
彼らのことなんてどうでもいいと言っていた俺だけど、実際に人が死んでいる光景を目の前にしたら、やはり胸が張り裂けそうだった。
俺は感情を押し殺すように下唇を噛み、二人へ振り返った。
「ここはやめて、別の階段から下に行こう」
「……」
「………」
無言で俺の顔をじっと見つめてくる二人に、俺はたまらず目をそらしてしまう。二人は何かに気がついたように顔を見合わせてから、俺を押しのけるように飛び出した。
「待て――見ないほうがいいっ」
言ったときには既に手遅れで、二人は眉間にしわを作り、とても悲しそうに目を伏せた。
本間は先程のように取り乱すことはなかった。ある程度覚悟をしていたのか、それとも人間の死に早くも慣れてしまったのか。できれば前者であることを願いたい。
「別の道を行こう」
俺は二人を気遣って声を掛けたのだが、いのりはきっとどこも同じだよと小さく言った。
絶えず断末魔の悲鳴が聞こえてくる校内で、俺は返す言葉が見つからずに立ち尽くしてしまう。
「行こう、吉野」
「……行くって、この道をか?」
「うん。みんなにスキルの使い方を教えてあげないと。みんなも吉野みたいに戦えたら、少しは助かる人が増えると思うから」
「いのり」
自分たちのことばかり考えている俺と違い、いのりはこんな状況の中でも他人のことを思い遣っていた。けれど、それでも俺は誰かがゴブリンに殺されることよりも、いのりが危険に遭うことの方が嫌だった。本当に最低な勇者だ。
「須藤さんの言う通りや。少しおっかないけど、こんな時やからこそ、ウチらは助け合わなアカンのよね」
決意したように歩き出す二人の小さな背中を見つめたまま、俺は動けずにいる。本音を言ってしまえば、いのりにはできるだけ安全なルートを辿ってほしい。
なんてことを胸の内側で吐露すれば……。
『そちらの世界に安全なんてもうないですよ?』
嘲笑うかのように、透き通った女神の声が頭の中に流れ込んでくる。
『再び安全で平和な世界にするために、私は勇者たる吉野を送り込んだんです』
『平和にするったって、一体何をどうすりゃいいんだよ』
『方法はあります。ですから、今は一刻も早くそこから脱出してください』
他人任せの女神に苛立ちを覚えてしまい、俺はつい舌打ちを打った。
「吉野……?」
「どないしたんや? ここ、やっぱり通りたないんか?」
いのりが無理をする必要なんてない、他の奴らなんて放っておいて別の道から外に出よう。言いかけた言葉を飲み込み、俺は「行こう」嘘をついた。
『嘘でもホントにしてしまえば、それはりっぱな真実ですよ』
『……この機能、オフにできねぇのかよ』
『酷いです! 勇者吉野は人でなしならぬ女神なしです!』
『だから無しにしてくれって言ってんだ』
俺たちはできるだけ死体を踏まないように階段を下りていく。
◆
世界の関節が外れてしまった日、扇野高校では生き残りをかけたサバイバルが始まっていた。
朝の校庭で体育教師が殺され、恐怖を増長させるアナウンスによって生徒たちはパニックを引き起こした。誰もが我先にと教室を飛び出していく。
人が人を押しのける光景は、冬山で起きた雪崩のようだった。
――が、その足も一階の廊下にたどり着いた時には止まってしまう。
「……ああぁ、あああああああああああああああああああああっ」
鋭利な刃物を携えた緑の怪物たちが、教員の死体を引きずりながら彼らに向かってくるのだ。
先頭に居た生徒たちは恐怖に顔を歪め、慌てて引き戻そうとするが、一度起こった雪崩は簡単には止まらない。衝突し、道を開けろと殴り合う生徒たちの背中に、次々と襲い来るゴブリンの群れ。
ゴブリンたちは逃げられない生徒たちに容赦なく襲いかかる。やがて生徒たちの頭上には生首が飛び交い、鮮血の雨が降りそそぐ。
そんな地獄絵図のような状況の中でも、冷静に行動する者たちもいた。
誰も居なくなった教室の窓際に立ち、一人外の様子を確認する女子生徒は、楽しげにステータス画面をタップしている。
「今出るのは却って危険だってわかんないのかな? ほんっと、日本人てバカばっかなんだから――よし、こんなもんかな♪」
女子生徒は竹刀袋から竹刀と木刀を一本ずつ取り出すと、左手に竹刀、右手に木刀を握りしめる。その場で感触をたしかめるように二度振り下ろした。風を切る凄まじい音が鳴り響く。
「やっぱり木刀かな」
女子生徒は竹刀を投げ捨て教室を後にする。
一方校舎の屋上には、朝のホームルームに顔を出さなかった生徒の姿があった。
「サメちゃん、こりゃマジでパネェよ!」
屋上から校庭を見下ろすのは銀縁眼鏡を掛けた男子生徒、白川昇。彼は真下を見下ろしては青ざめていた。
「みっともなく焦ってんじゃねぇよ」
胡座をかきながらステータス画面を操作するのは、一際大きな身体の男子生徒、鮫島秋人。
「昇たちも女神とかいうイカれ女の声が聞こえただろ?」
「そりゃ聴こえたけど……ありゃ一体何だったんだ?」
「知るかよ。ただな、これまでのクソみてぇな世界よりかは遥かに面白ぇ」
「面白ぇって……」
「ごちゃごちゃ言ってねぇで、さっさとお前たちも自分を強化しろ!」
鮫島の言葉に従う形で、屋上にたむろしていた生徒たちは一斉にステータス画面を操作し始める。
またとある男子トイレの個室では、
「さっきの放送は何だったんだろ?」
腹を下した男子生徒がトイレでステータス画面を操作していた。
「そんなことより女神による僕の異世界転生キタかもしれないぞ!」
校内で、世界中で起きている異常事態に未だ気付かずにいる生徒がいた。
「職業か、こういうのはやっぱり火力高そうなジョブがいいよな。でもなぁ……役割分担できなかったら即ゲームオーバーもありそうだよな――あっ、くそっ……腹がっ」
耳を塞ぎたくなるような音が、男子トイレから聞こえていた頃――女神に勇者としてこちらの世界に呼び戻されていた向井吉野は、須藤いのり、本間柑奈と共に二階の廊下で立ち往生を強いられていた。
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