上 下
20 / 34

女教皇(ハイプリエスティス)の塔

しおりを挟む
ハイプリエスティスの塔は、街の中心から少し離れ、港に近い所にある。
サイラスは一階組のリエソンとともにトコトコと馬を歩かせていた。
ちょうど午後のけだるい時間帯で、港から荷物を運ぶ人足の足取りも鈍い。荷馬車や幌馬車が、蹄(ひづめ)の音を響かせている。石畳に座り込んだおばさんが、野良犬に昼食の残りらしい何かの骨をあげていた。
殺されたジェロイの亡骸が頭から離れない。ほとんど知り合いともいえない、顔を合わせただけの相手でも、死んだとなるといい気はしない。
それにフレアリングから運ばれて来たという謎の荷物。いったい、予告状を出してきた奴は、何をたくらんでいるのだろう? そんなことがずっと心に引っかかっている。
でも、のんびりとした家々の間を進んでいるうちに、少し元気になった。
そうだ。あれこれ悩んでいても仕方ない。できることをやっていこう。結局、それしかないんだから。
塔をぐるりと囲む柵が見えてきた。「女教皇の名前を冠する以上、柵も上品でなくては」というように、深緑色のツタの飾りがあるデザインで、優美な印象だ。門を挟むように二人、男装した女性が槍を持って立っていた。
塔内部に保管された資料は、一般人には公開されていない。サイラスがストレングス部隊のメダリオンを見せると、二人は頭を下げて門を開けた。
塔の横にある控えの小屋から、灰色の修道服を思わせるハイプリエスティスの制服を着た女性が現れ、馬を預かってくれた。
白い石で造られた円筒形の塔表面は、ツタと花、開いた本にペン、名前は知らないけれどよくしおりにされる葉、など本にかかわりのあるモチーフが彫り込まれている。
短い道をたどり、戸を開ける。
中はひんやりして薄暗い。資料を日差しから守るため、窓が最小限にしか作られていないからだ。古い羊皮紙やニカワ、布の匂いが体を包む。
少し奥にぼんやりと丸くオレンジ色の明かりが灯っているのが見えた。
目が慣れるのを待って歩きだすと、灰色の猫が一匹、鳴きながらサイラスに近づいてきた。
「やあローズ、お仕事ごくろうさま」
ローズはこれでも列記(れっき)としたハイプリエスティスの一員だ。資料をかじるネズミを退治するという、重要な任務に就いている。
「にゃ~」
「ラタリアさんはいる?」
「にゃ~」
「すごい、本当に会話してるみたいだ」
感心したようなリエソンに、サイラスは少し笑った。
「本当に言葉がわかるのかも知れないよ」
「まさか!」
「知らない? 猫がハイプリエスティスの塔に長く住んでると、しまってある聖書や魔法書のせいで不思議な力を持つようになるんだって」
「ハハハ、それは迷信ですよ」
そんなことを話しながら、二人は明かりのもとにたどりついた。
カウンターの上にランプが置かれ、柔らかな光を投げかけている。その傍(かたわ)らに、ハイプリエスティスの制服を着た女性が頬杖をついていた。ふわふわと波打つ枯葉色の髪を肘のところまでたらした、丸顔の女性だ。
光に反射した空気中のほこりが、キラキラと周りできらめき、彼女を飾っているようだった。
「あら、ひさしぶりねサイラス。それからリエソンさん」
「ひさしぶり! ラタリアさん」
サイラスに続いてリエソンも「お久しぶりです」とあいさつした。
「ちょっと調べたいことがあるんだ。これなんだけど……」
預かっていた予告状をラタリアにみせる。
「ケブダーさんっていう金持ちの所の玄関先に置かれていたんですけど……」
「ずいぶん変わったタイトルね。双頭の竜に『小鳥』?」
 ラタリアはおもしろそうにほほ笑んだ。
「そうなんだよ。だから、これをどんな人たちが使っている紋章なのか知りたいんだ」
彼女は書類や本の補修や整理を行っている。なのでどこにどんな本があるか、だいたい頭の中に入っているそうだ。
だからこの膨大な資料がある塔の中で、欲しい情報を最短で見つけ出すには、彼女に聞くのが一番てっとりばやい。
「ケラス・オルニスの紋章に似ているけれど、少し違うわね」
ラタリアは、まつ毛の長いまぶたをぱちぱちする。
「紋章について書かれた本は、二階の八五の棚にあるわ。そこにいけば何かみつかるでしょう」
「八五だね」
サイラスはぼんやりと返事をした。
ラタリアの口調はいつもけだるげで、サイラスはいつも聞いているうちに眠くなってしまう。
「それに、ケブダーについても調べておいた方がいいかも知れないわね。話を聞くと、あなたの隊長はケラス・オルニスに似た紋章から強盗がおきると予想しているみたいだけど、ケブダーに恨みを持った人間が、個人的な報復をするつもりで予告状を書いた可能性もあるでしょう」
「ああ、うん」
「紋章だけでなくて、教会の名簿の写しや税金の徴収記録も調べてみたら? 急に儲(もう)けが増減していたり、引っ越していたりしたらわかるから。そう言った類(たぐい)の書類も二階にあるはずよ」
そう言うとラタリアはカウンターの下からランプを二つ取り出した。カウンターのランプから火を移し始める。
上階は灯りがなく、調べ物をするにはこのカウンターからランプを借りなければならない。
「前々から気になっていたんですが」
今まで黙っていたリエソンが言った。
「壁に燭台をついているのに、なんでそこに火を灯さないで、わざわざランプを持っていくんですか?」
それは、この塔を訪れた者が必ず感じる疑問だろう。
ラタリアがわずかにうんざりとした様子で答える。
「あのね、こんなに燃えやすいものがあるところで、火を使ったら危ないでしょ? 私はカウンターにいるから、他の階は目が届かないし。それに、そんなシステムになったら、誰が毎日毎日最上階まで上がって、無数にある燭台に火をつけるハメになる思っているの?」
「なるほど。納得です」
「じゃあ、行こうか」
サイラスはランプを受け取ると、カウンターを離れた。リエソンが後に続く。
塔の壁に沿って、螺旋(らせん)状に続く階段が伸びている。二階に行くには、この階段を登るしかない。
足音が意外なほど大きく響く。ちらちらとランプがゆれ、白い石壁に影を踊らせる。
階段の右手側には壁があるが、反対側には手すりすらなく、上がるにつれ遠くなる一階カウンターの光がよく見える。
うっかりすると落ちて死んでしまいそうだ。というか、絶対何人か落ちて死んでる人がいるはずだ、とサイラスは考えていた。
「サイラスさん、もっと速く登ってくれませんか」
 後ろからリエソンに急かされる。
「だって、怖いんだもの……」
ようやく二階にたどり着いた。サイラスの背丈の倍はある本棚が、等間隔に並んでいる。所々、座って資料を読むためのイスが置かれていた。
棚の横、イスの下。ランプの光が届かない場所は闇に沈み、得体の知れない生き物が息をひそめていてもわからないだろう。
「じゃあ、私は紋章の方を探してみます。サイラスさんは、ケブダーさんの身辺調査をお願いします」
「え? 別々に調べるの?」
 思わずリエソンの顔を見つめる。
こういう暗くてお化けが出そうな所は大嫌いだ。二人なら心強いと思っていたのに。
でも、さすがに部下にそんなかっこう悪い事は言えない。
 リエソンは「なんでそんなことを聞くのか」と言った顔をした。
「そっちの方が効率いいでしょう?」
「う、うん。そうだね」
「大丈夫ですよ。もしお化けがでたら、宗教や迷信の棚までいけば除霊の方法くらい載ってますから」
「それ、本探している間にとり殺されると思うの……」
(というか、怖がってるのバレてたな……)
「まあ、何かあったら悲鳴でもあげてください。かけつけますから」
そう言い残して、リエソンは去っていった。ランプが一つ減った分、少し辺りが暗くなる。
サイラスは、背表紙を眺めながらゆっくりと目的の棚にむかった。
各国王家の歴史、民族衣装の画集、政治形態がどうのこうの。
 この辺りではない。
 アスターの町近辺に生息する草花、魚にかんする本。
 ここも違う。
日々の天気やその年の取れ高、過去の港の記録などが詰まった棚が並ぶ中で、サイラスはようやく教会名簿の写しが保管されている場所を見つけ出した。
「ああ、これ地区別に分かれてるんだな。ええっと十七番地区、十七番地区……」
苦労して、該当の巻を見つけ出す。
棚につけられたとフックにランプをひっかけ両手を自由にすると、名簿をめくりだす。
そしてケブダーの名を探し出した。そこには生まれた年と家族、納税額や住所が記載されていた。
「へー、ケブダーさんってウォルトルトの町から引っ越してきたんだ」
そこで、サイラスは「ん?」と声をあげた。
何か、記憶にこつんと当たるものがある。
「ん……いや、確かウォルトルトの町って……」
 タンカに乗せられたとき、ジェロイの肌にはシミがあった。ウォルトルトの町に住む者だけがかかるという風土病の痕。
「確か、ジェロイさんが昔住んでいたことがある町だ」
 予告状を置かれたケブダーも、殺されたジェロイも、ウォルトルトから引っ越していた。これは偶然とは思えない。なにか二点を繋ぐ線となる出来事があるはずだ。
サイラスは、過去にウォルトルトとその近くで起きた事件を調べることにした。
ウォルトルトはサイラス達の管轄外だが、ここなら担当のストレングス部隊が書いた報告書の写しもあるはずだ。
薄い木の板を表紙に綴(と)じられているファイルは書類を追加できるように背表紙がなく、代わりにタイトルが書かれた木札が綴じヒモにくくられていた。
ウォルトルトの事件簿は、古い順に並べられていた。とりあえず最新の記録を手に取ってみる。
こういった報告書は、形式が決まっている。事件の概要、現場の見取り図、それから関係者のプロフィール。続いて捜査内容と、それで分かった犯行の全容。その他調査した者が気になったことなど自由に書き込む欄もある。
その全てを一枚一枚ていねいに読み込んでいたらいくらあっても時間が足りない。概要に目を走らせていく。
「サイラスさん」
「ひ、ひえ!」
知らないうちに集中していたらしく、近づいてくる足音にも気付けないままリエソンに話しかけられたサイラスは、もう少しで心臓が止まりそうになった。
「すみません、脅かしてしまいましたか。双頭の竜の紋章……そんな旗印を持つ盗賊団や海賊、犯罪者集団はいませんし、王侯貴族にもないですね」
「あ、ああ、そう、ありがと」
「新しくできたばっかりの犯罪者集団ってことでしょうね。アシェル隊長の言ったことが正解かもしれません。『新しく結成された強盗団が、本家をリスペクトして似たシンボルマークを使うことにしたのかも』って」
「リスペクトか~子供だったら貧しい人にお金を配る盗賊にあこがれるって分かるけど……」
 そもそも、人に配る金を手に入れるのに人を殺す、という時点でどうなのか。
サイラスは、ケブダーとジェロイにウォルトルトの町という共通点があったことをリエソンに伝えた。
「でも、ちょうどいいところに戻ってきてくれたよ。これから、ウォルトルトの町で、何か事件があったのか一緒に調べて欲しいんだ。『小鳥』とか『双頭の竜』とか、ケブダーさんにかかわるようなこと」
「じゃあ、サイラスさんは現在から遡(さかのぼ)ってファイルを見ていってください。僕は過去の方から。当然、ケブダーが生きていた間の事件でしょうから……とりあえずは大体五十年前ぐらいの事件からを調べればいいかも知れませんね」
「は~い」
 まるで主従が逆転したみたいだけれど、サイラスはそもそも細かい計画を立てるのが得意ではないし、リエソンもそれを知っている。苦手な物を代わりにやってくれるのだから、サイラスに特に不満はない。
二人は、書類をめくってそれらしいものを探していく。
どれぐらい時間が経ったのか、「あ」とリエソンが声をあげた。
「あった? どれどれ?」
サイラスが小走りに駆けよる。
リエソンが見ているのは、ある事件の現場の見取り図。
それはどこか大きな屋敷で起きた殺人事件のようだった。
倒れたテーブルとイス、死体を表す人型(ひとがた)、開け放たれたチェスト。そういった物がシンプルな線で描かれている。
この見取り図を描いた人は凝った性格だったのか、壁に掛けられた絵まで記録していた。翼を広げる鳥のシルエット。
「「小鳥だ!」」
 二人の声がキレイに重なった。
 サイラスは思わず書類に顔を近づける。
 気を利かせたリエソンが、ファイルを渡してくれた。

『ヨモギ月二十五日 ケレト家に、ヴァスと男(氏名不明)が忍び込んだ。
賊は、物音に気付いて起きてきた主(あるじ)ケレトを殺害。その悲鳴を聞きつけ起きてきた妻チャススも殺される。
チャススを殺したのち、賊二人は仲間割れをしたものとみられる。
付近を巡回していたストレングス部隊が異変に気づき駆け付けたとき、賊の一人であるヴァスは虫の息だった。残る男は金目の物を持って逃走。
隊員はヴァスに仲間の名前を聞くが、ヴァスはそれをいう前に死亡。

追記
ヴァスの一人娘のシュディアは、他に身よりがないため教会が運営する孤児院に預けられる予定。
ちなみに、壁にかけられていた印象的な絵画から、巷(ちまた)では小鳥事件と呼ばれているらしい。』

「小鳥事件!」
叫ぶと同時に、サイラスは資料とランプを持って走りだす。
頭の中でさっき読んだ一文を繰り返す。
『ヴァスの一人娘のシュディアは、他に身よりがないため教会が運営する孤児院に預けられる予定』
 そして、アシェルが詰所で言った言葉。
『へえ、ひょっとしたらそのレリーザって孤児院で育ったのかも知れないな』
たぶん、いや、きっとレリーザはシュディアだ。犯人の一人娘。
「こんな暗いのに! 走ったら危ないですよ、サイラスさん」
後ろからのリエソンの声にかまわず、階段を駆け下りる。
カウンターにつくと、頬杖をついていたラタリアが少し驚いたように顔を持ち上げた。
「あわててどうしたの? その様子じゃ必要なものが見つかったのかしら」
「うん、手がかりが見つかったんだ。早く隊長に知らせないと!」
もどかしく貸し出しの記録に記入すると、ランプをカウンターに返してサイラスは出口に向かって走りだした。
そのとき、足元に何か白っぽい物が飛んできた。それを踏まないように片足を上げたせいで、サイラスはよろめいた。
「うわ!」
灰色の猫が、サイラスのすねにまとわりついてくる。
「危な! もう少しで踏んじゃうところだった。だめだよローズ、気をつけなきゃ」
サイラスの説教にもめげず、ローズはサイラスにすり寄っている。
「にゃ~」
「なんだ~? ローズはサイラスさんがお気に入りなのか?」
声のトーンを少し高くしてリエソンがローズの首元をなでる。
 ローズは「ふみゅう」と小さく鳴いた。
「ごめん、急いでるから、またあとでね」
サイラスは、足に絡みつくローズを両手で引き離す。
するとまた、ローズは、前足でサイラスの足にしがみついた。まるで抱きつこうとしていえるように。
「なんだか、ずいぶん甘えてきますね」
 リエソンが言った。
「だから、ダメだって」
 サイラスはまたローズを引き離す。
「にゃ~」
 ローズはもうじゃれついたりはしなかったが、ぐるぐると落ち着かなく床を回っている。
「じゃあね!」
手を振って出て行くサイラス達を見送りながら、ラタリアはつぶやいた。
「珍しいわね、ローズがこんなことをするのって。なんか、必死で引き止めているような……」
ローズはぺたりと床に座ると外へと続く閉じた扉をじっと見つめていた。
ラタリアも、同じ方向に目を向ける。
(何が悪い予兆じゃなければいいけど)
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】

永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。 転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。 こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり 授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。 ◇ ◇ ◇ 本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。 序盤は1話あたりの文字数が少なめですが 全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

ステータスブレイク〜レベル1でも勇者と真実の旅へ〜

緑川 つきあかり
ファンタジー
この世界には周期的に魔王が誕生する。 初代勇者が存在した古から遍く人々に畏怖の象徴として君臨し続ける怪物。 それは無数の魔物が巣食う、世界の中心地に忽然と出現し、クライスター星全土に史上、最も甚大な魔力災害を齎したとされている。 そんな異世界に不可解に召喚されてから激動の数年間を終え、辺境の村に身を潜めていた青年、国枝京介ことレグルス・アイオライトは突然、謎の来訪者を迎えることとなった。 失踪した先代と当代の過去と現在が交差し、次第に虚偽と真実が明らかになるにつれて、暗雲が立ち込めていった京介たち。 遂に刃に火花を散らした末、満身創痍の双方の間に望まぬ襲来者の影が忍び寄っていた。 そして、今まで京介に纏わりついていた最高値に達していたステータスが消失し、新たなる初期化ステータスのシーフが付与される。 剣と魔法の世界に存在し得ない銃器類。それらを用いて戦意喪失した当代勇者らを圧倒。最後の一撃で塵も残さず抹消される筈が、取り乱す京介の一言によって武器の解体と共に襲来者は泡沫に霧散し、姿を消してしまう。 互いの利害が一致した水と油はステータスと襲来者の謎を求めて、夜明けと新たな仲間と出逢い、魔王城へと旅をすることとなった。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

最前線攻略に疲れた俺は、新作VRMMOを最弱職業で楽しむことにした

水の入ったペットボトル
SF
 これまであらゆるMMOを最前線攻略してきたが、もう俺(大川優磨)はこの遊び方に満足してしまった。いや、もう楽しいとすら思えない。 ゲームは楽しむためにするものだと思い出した俺は、新作VRMMOを最弱職業『テイマー』で始めることに。 βテストでは最弱職業だと言われていたテイマーだが、主人公の活躍によって評価が上がっていく?  そんな周りの評価など関係なしに、今日も主人公は楽しむことに全力を出す。  この作品は「カクヨム」様、「小説家になろう」様にも掲載しています。

女神から貰えるはずのチート能力をクラスメートに奪われ、原生林みたいなところに飛ばされたけどゲームキャラの能力が使えるので問題ありません

青山 有
ファンタジー
強引に言い寄る男から片思いの幼馴染を守ろうとした瞬間、教室に魔法陣が突如現れクラスごと異世界へ。 だが主人公と幼馴染、友人の三人は、女神から貰えるはずの希少スキルを他の生徒に奪われてしまう。さらに、一緒に召喚されたはずの生徒とは別の場所に弾かれてしまった。 女神から貰えるはずのチート能力は奪われ、弾かれた先は未開の原生林。 途方に暮れる主人公たち。 だが、たった一つの救いがあった。 三人は開発中のファンタジーRPGのキャラクターの能力を引き継いでいたのだ。 右も左も分からない異世界で途方に暮れる主人公たちが出会ったのは悩める大司教。 圧倒的な能力を持ちながら寄る辺なき主人公と、教会内部の勢力争いに勝利するためにも優秀な部下を必要としている大司教。 双方の利害が一致した。 ※他サイトで投稿した作品を加筆修正して投稿しております

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

処理中です...