4 / 17
scene4 この前はごめん
しおりを挟む
「おはようございます」
「おはよう」
風呂場での一件から数日後。アフレコ現場で高峯と一緒になった。彼がいる位置から離れた椅子に座る。台本を読むふりをして高峯を盗み見ると、彼は女性声優と雑談をしていた。
なんだ女子とも話せるのか。この前のスキンシップは「下心」ではなく「悪戯心」だった
……と信じたい。
アフレコが休憩時間に入る。湧は台本をしまうとトイレへ向かった。
「あ」
小便器の前に高峯がいた。トイレで2人きり。気まずい。
「この前は、ごめんな」
用を足そうとしていた高峯がおもむろに切り出す。
「なんのことですか」
この前の出来事は無かったことにしたかった。今更ほじくり返して高峯との間に軋轢を生みたくはない。
「お前忘れたとでも言いたいのか」
「えっ、ちょっと、怖いですって」
勢いよく胸ぐらを掴まれる。鼻先が触れそうな距離。思わず、その鋭い眼光から目を逸らす。
「あんな目に遭わされて、それでも俺のこと全く意識してないっていうのかよ」
「は? 」
この人は突然妙なスイッチが入るらしい。普段は無口で素知らぬ顔をしているのに。
「俺を抱けよ。物欲しそうな顔で見てただろ」
「見てないです。男に興味ないので」
「嘘つけ。この前あんなによがっていたのにか」
高峯に股間を掴まれ、やわやわと揉まれる。背筋を快感が駆け上がっていく。
「やめて下さい。人が来ちゃう」
「人が来なければいいのか。ならそこに入るぞ」
個室に押し込められ、首に吸いつかれる。
手はパーカーの下から中に忍び込み乳首を捉えた。
「ん あんっ」
「声を出すと人にバレるぞ」
必死で声を押し殺す。
鎖骨を唇が滑り、胸の先をくりくりと虐められる。
「乳首が勃ってきた。気持ちがいいか」
低い囁き声が耳を犯す。身体が熱い。
もう片方の手がパンツの上から陰茎を擦る。
先の方から液体が滲むのを感じていた。
「ち○こ、がちがちになってる。パンツもびしょびしょじゃん。そんなにいいのか」
「耳元で、喋らないで下さい」
しごく手が激しくなっていく。息が荒くなる。
「……けどさ、朝霧君は本当に真面目だよね。一緒に仕事をしていて気持ちがいいよ」
トイレに人がやってきた。湧を褒めるようなことを話している。薄い扉を隔てた向こう側に誰かがいる。そう思うと身体がこわばった。
高峯が胸の蕾をきゅっと摘む。
「うっ」
思わず声が漏れる。
「あれ、ディレクターだろ。いいのか、こんな場所でち○ち○シコられて、はしたなく喘いでいるのを見られたいのか」
「いやだ、だめ、だめっ」
肉棒が痙攣し高峯の手に白い液を吐き出す。
「イったのか。どマゾ」
吐き捨てるような言葉にも感じてしまう。
「どうしたんですか。具合が悪いのであれば人を呼んで来ましょうか」
ディレクターのよそ行きの声が聞こえる。湧たちであることは気付かれていないのかもしれない。
「だい……じょうぶです。すぐ出るので」
乱れた息を隠して返事をする。
それを聞いたディレクターはトイレを出て行った。
「おはよう」
風呂場での一件から数日後。アフレコ現場で高峯と一緒になった。彼がいる位置から離れた椅子に座る。台本を読むふりをして高峯を盗み見ると、彼は女性声優と雑談をしていた。
なんだ女子とも話せるのか。この前のスキンシップは「下心」ではなく「悪戯心」だった
……と信じたい。
アフレコが休憩時間に入る。湧は台本をしまうとトイレへ向かった。
「あ」
小便器の前に高峯がいた。トイレで2人きり。気まずい。
「この前は、ごめんな」
用を足そうとしていた高峯がおもむろに切り出す。
「なんのことですか」
この前の出来事は無かったことにしたかった。今更ほじくり返して高峯との間に軋轢を生みたくはない。
「お前忘れたとでも言いたいのか」
「えっ、ちょっと、怖いですって」
勢いよく胸ぐらを掴まれる。鼻先が触れそうな距離。思わず、その鋭い眼光から目を逸らす。
「あんな目に遭わされて、それでも俺のこと全く意識してないっていうのかよ」
「は? 」
この人は突然妙なスイッチが入るらしい。普段は無口で素知らぬ顔をしているのに。
「俺を抱けよ。物欲しそうな顔で見てただろ」
「見てないです。男に興味ないので」
「嘘つけ。この前あんなによがっていたのにか」
高峯に股間を掴まれ、やわやわと揉まれる。背筋を快感が駆け上がっていく。
「やめて下さい。人が来ちゃう」
「人が来なければいいのか。ならそこに入るぞ」
個室に押し込められ、首に吸いつかれる。
手はパーカーの下から中に忍び込み乳首を捉えた。
「ん あんっ」
「声を出すと人にバレるぞ」
必死で声を押し殺す。
鎖骨を唇が滑り、胸の先をくりくりと虐められる。
「乳首が勃ってきた。気持ちがいいか」
低い囁き声が耳を犯す。身体が熱い。
もう片方の手がパンツの上から陰茎を擦る。
先の方から液体が滲むのを感じていた。
「ち○こ、がちがちになってる。パンツもびしょびしょじゃん。そんなにいいのか」
「耳元で、喋らないで下さい」
しごく手が激しくなっていく。息が荒くなる。
「……けどさ、朝霧君は本当に真面目だよね。一緒に仕事をしていて気持ちがいいよ」
トイレに人がやってきた。湧を褒めるようなことを話している。薄い扉を隔てた向こう側に誰かがいる。そう思うと身体がこわばった。
高峯が胸の蕾をきゅっと摘む。
「うっ」
思わず声が漏れる。
「あれ、ディレクターだろ。いいのか、こんな場所でち○ち○シコられて、はしたなく喘いでいるのを見られたいのか」
「いやだ、だめ、だめっ」
肉棒が痙攣し高峯の手に白い液を吐き出す。
「イったのか。どマゾ」
吐き捨てるような言葉にも感じてしまう。
「どうしたんですか。具合が悪いのであれば人を呼んで来ましょうか」
ディレクターのよそ行きの声が聞こえる。湧たちであることは気付かれていないのかもしれない。
「だい……じょうぶです。すぐ出るので」
乱れた息を隠して返事をする。
それを聞いたディレクターはトイレを出て行った。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説



【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

目が覚めたら囲まれてました
るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。
燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。
そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。
チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。
不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で!
独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる