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【72】指輪
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そしてその車で、お店に連れて行かれた。ドレスコードがありそうなレストランだった。しかし先生も私も私服である。今になって気づいたが、先生は私を起こした時には、既に着替えていたのだ。そういえば、眠る直前とその後ぼんやりと体を拭いてもらったような夢のような記憶がある。
その後、コース料理と、多分シャンパンが出てきた。
「――全然わかんない。全部好きなんだ」
「私もです! 食べ物もお酒も、今までに食べたり飲んだりしたどれよりも美味しいです!」
「ま、まぁね、ここは美味しい。けど俺が言いたいのは、何がきっかけで、かつ、どこが一番好きなのかっていう話。料理じゃなくて、君の話」
「きっと恋に恋するみたいな感じで、研究対象に恋してしまった感覚とかが新しいとかそういうのですよ! あ、これも美味しい! なんでこんなにいっぱい食べられるんだろう。いつもなら、もうお腹いっぱいなのに!」
「はっきり言って痩せすぎだからどんどん食べて。新しい感覚かぁ。まぁそれは間違いないんだよね。今まで無かった事だし。それくらい興味深い事だらけだけど、ある種それも君が好きだから、そう思うのかもしれない」
「いやいや先生だけじゃなく上村先生も私は興味深いって意見なんですよね? 恋じゃないですよ、対象として面白いんですよ!」
「対象の方が良いのかって聞こうかと思ったけど、だんだん俺も君のことが分かってきた。適当に言ってるよね」
「真面目です。もっとこのお酒が飲みたいです!」
「無くなったら後ろの人が勝手に注いでくれるから安心して。意外なことにマナーは完璧。さすがお嬢様だ。緊張した様子がいつもより無いのは、お酒か。なるほど、お酒を飲むと、君は素直になるみたいだ。そういえば、飲みに来たこと無いしね。思えば、飲みに行ったら襲う自信があったんだな。ちなみに、雛辻さんは、俺のことで、どこか好きなところはある?」
「特に嫌いなところは無いですよ」
「案外うまいな。交わしなれてる。そう、これだよ。会った初日から、先生との恋愛はあり得ないって存外に釘刺され返されたり、ずーっと交わされてたのも大きいな。さすが周囲の男を交わしまくってきた女の人だ。天然で出来ちゃうんだね」
「意味がよく分からないです!」
「なんで俺に惚れないの? って不思議だったの。それも研究だからだって頭で理屈で考えてた。かといってそう、まさに嫌いでもなさそう。だから好きなのかと警戒したけどよく考えると、興味を持たれてないだけっていうね。なので嫌いですらない」
「えー? 先生の声と指の形が好きですよ! 格好良い! 顔とか服とかいろいろ学科で一番好きですよ! 今の学科の状態は分からないけど」
「それは、さっきのが良かったってこと?」
「ち、違っ!」
「いきなり照れないでよ、ああ、可愛いなぁ。君を本格的に堕とす手段はこの方向からしかないみたいだ。だけどもう俺の恋人なのは間違いないからね。それは忘れないで」
「は、はい!」
「俺は自分を嫉妬深いと思ったことは一度も無いけど、今後が怖い」
「安心してください! 私、嫉妬深くないです!」
「……そう。まぁ見れば分かるけど。君はちょっとくらい嫉妬して良いと思う。これまで俺は、嫉妬され続けてきてそれが面倒だったんだけど、初めてされないのが切なくなりそうだ。雛辻さんの独占欲が見たい」
「私の独占欲は、書籍収集に発揮されているみたいです!」
「俺に発揮して!」
「最近先生にツッコミを入れられる気がします」
「素が出てきたんだろうね。そういえば――伊澄って言うんだよね、下の名前」
「え、はい」
「普段はそう呼んでいい? 研究の時とかは、雛辻さんって呼ぶけど」
「は、はい……なんだか、違和感が。不思議です」
「ちなみに俺の下の名前知ってる?」
「……」
「本当に俺に興味がないみたいだ。これからはいっぱい持ってね」
「は、はい!」
「ゆかりって言うんだ。紫って書く」
「鏡花院紫先生!? かっこいいですね!」
「女の子みたいじゃない?」
「読み方はそうですけど、女の子みたいな名前の男の人ってなんか良いです!」
「君の小説に出てくる感じ?」
「はい、まさに!」
「そう。初めて自分の名前を気に入ったよ。好きな相手の一言の破壊力をここまで実感した記憶が無いや。じゃあ君もそう呼んで」
「はい! 人前では先生、二人の時は、紫さんと呼んでみます! い、違和感が! 忘れたらごめんなさい!」
「さん、も、いらないけど、あってもいいや。人前でも――俺たちが恋人だと知ってる人の前や知らせて構わない場合は、別に良いよ」
「イメージがわかないので、二人以外の時は先生と呼びます」
「へぇ。隠すの?」
「いや、先生お仕事的な意味で顔広いから、どこに知ってる人がいるか不明だし! 大学の人とかいるかもしれないです」
「俺は大学にバレてもいいけど。幸い、卒業後の社会人と付き合ってるから。こう言う意味では、在学中に気づかなくて良かった」
「バレたら明後日別れた時に大変です! あ、それまで、会うこともないか!」
「――明後日別れる? そうなの?」
「だって、先生は数日しか人と付き合わないって! あ、紫さんだった! きっとあきて、明後日辺り別れると思ってます!」
「……ふぅん。じゃあ俺が飽きるまで付き合ってくれるんだ?」
「はい!」
「明後日じゃなかったらごめんね」
「休暇中なので大丈夫です! ただ、このご飯は食べていきたいです! なので、食べ終わるまでは!」
「安心して。伸びる場合しかないから。そういえば、出世ってどう思う?」
「出世?」
「うん。俺、特定の場所に留まる気が無かったんだけど、あの大学、上村先生もいるし、出世狙おうかなぁとも思って」
「教授より上って、名誉教授とかいうやつですか?」
「違うよ。学科長とかそういうの」
「お昼も会議に出なくちゃだから止めたほうがいいです!」
「俺も今までそう思ってたんだけど――んー、出世ってさぁ、結婚してないとダメなんだよね、ぶっちゃけ」
「へぇ! そんなのあるんですか!」
「うん。だから、付き合いが伸びたら、結婚してくれる?」
「そんなに伸びるんですか!?」
「あきない場合はそうなるよね」
「そ、そうですね! ま、まぁ……そうですね。先生がそんなに出世したいんなら!」
「こう言わないと君、結婚してくれないだろ。ま、言質はもらったし、籍入れた後に俺の気が変わることはあるけど」
「へ?」
「あと、だんだん俺の実家付近とかに研修でも行こうかなぁと思うから、連れて行く時、奥さんのほうが手続き楽なんだよ」
「連れて行く? 私、英語嫌いなので、英語の研究なんか手伝えません!」
「安心して、手伝わなくて良い。家事もしなくて良いし。君は、そこにいれば良い。煙草でも吸ってたら?」
「は、はい! あれ、でも先生は、煙草とお酒を吸う女の人が嫌いなんですよね?」
「そのはずだったんだよね。だからまずお酒は飲みに行かなかったんだけど、不思議なことに今日、もっと早く飲みに来て、君が素直になるって発見しとくべきだったと確信して後悔してる。煙草は、まぁすぐに一時的に止めてもらうことになるかもしれないけど、そのうちまた吸っていいよ。不思議と君のは嫌じゃない」
「一時的に? 研究所が禁煙とかですか?」
「――近い。すぐに分かる」
「はぁ」
「そういえば、子供好き?」
「大好きです!」
「だろうね。何人欲しい?」
「二人は最低。多い分には――いっぱい!」
「なんで?」
「死んじゃうかも知れない! みんな死んじゃったら辛くてきっと大変です。一人死ぬのも嫌だけど!」
「いつの時代?」
「現代だって、むしろ現代の方が、何があって死んじゃうか分からないし!」
「なるほどねぇ。そうだ、これあげるよ」
先生はそう言うと、小さな箱をおいた。指輪の箱だ。
開けてみると、銀色の指輪が入っていた。
「これ、先生の指輪と同じです!」
「うん、そうだよ。ペアリングを一つだけ買ったら変でしょ」
「まぁそうですけど」
「だから、もう一つは、サイズ不明ってことで指輪のお店に全サイズ確保して預けてあったんだ。丁度良いからあげる」
「ありがとうございます……?」
「はめておいて。近いうちに、多分また買うから」
「別れるとチェンジしてるんですか?」
「違うよ。ああ、そういう考えもできるのか。ううん、別のを買うのは、用途が違うから」
「へぇ」
「これは恋人同士用」
「なるほど。別れると、サイズが違ったって言って、指輪屋さんに戻すんですね!」
「面白いよね、君。今度その手を使おうかと思うけど、その機会は来ないで欲しいな。一応伝えておくけど俺は恋人に自分から指輪をあげたことが無いの」
「ふぅん。じゃあ私は幸運だったんですね!」
「幸運っていうのは――嬉しいって意味で良い?」
「はい! この指輪、好きだったんです!」
「――他意が無いのはよく分かるんだけど、泣きそうに嬉しい。俺の方が嬉しい。少しは緊張したんだけど、やってみるもんだね」
合う指を探していくと、ぴったり左手の薬指にはまった。
そんな私を苦笑しながら先生は見ていた。
「恋人みたいですね!」
「恋人だからね」
「まるで先生が本当に私を好きみたいだ!」
「好きだからね」
「本気にしちゃいますよ!」
「されてない事がそろそろ悲しいから、そうしてもらえると逆にありがたいよ」
こんなやりとりをしながら、食事を終えた。
美味しかったし、お腹もいっぱいになった。
車で、送ってもらい、マンションへと向かった。
その後、コース料理と、多分シャンパンが出てきた。
「――全然わかんない。全部好きなんだ」
「私もです! 食べ物もお酒も、今までに食べたり飲んだりしたどれよりも美味しいです!」
「ま、まぁね、ここは美味しい。けど俺が言いたいのは、何がきっかけで、かつ、どこが一番好きなのかっていう話。料理じゃなくて、君の話」
「きっと恋に恋するみたいな感じで、研究対象に恋してしまった感覚とかが新しいとかそういうのですよ! あ、これも美味しい! なんでこんなにいっぱい食べられるんだろう。いつもなら、もうお腹いっぱいなのに!」
「はっきり言って痩せすぎだからどんどん食べて。新しい感覚かぁ。まぁそれは間違いないんだよね。今まで無かった事だし。それくらい興味深い事だらけだけど、ある種それも君が好きだから、そう思うのかもしれない」
「いやいや先生だけじゃなく上村先生も私は興味深いって意見なんですよね? 恋じゃないですよ、対象として面白いんですよ!」
「対象の方が良いのかって聞こうかと思ったけど、だんだん俺も君のことが分かってきた。適当に言ってるよね」
「真面目です。もっとこのお酒が飲みたいです!」
「無くなったら後ろの人が勝手に注いでくれるから安心して。意外なことにマナーは完璧。さすがお嬢様だ。緊張した様子がいつもより無いのは、お酒か。なるほど、お酒を飲むと、君は素直になるみたいだ。そういえば、飲みに来たこと無いしね。思えば、飲みに行ったら襲う自信があったんだな。ちなみに、雛辻さんは、俺のことで、どこか好きなところはある?」
「特に嫌いなところは無いですよ」
「案外うまいな。交わしなれてる。そう、これだよ。会った初日から、先生との恋愛はあり得ないって存外に釘刺され返されたり、ずーっと交わされてたのも大きいな。さすが周囲の男を交わしまくってきた女の人だ。天然で出来ちゃうんだね」
「意味がよく分からないです!」
「なんで俺に惚れないの? って不思議だったの。それも研究だからだって頭で理屈で考えてた。かといってそう、まさに嫌いでもなさそう。だから好きなのかと警戒したけどよく考えると、興味を持たれてないだけっていうね。なので嫌いですらない」
「えー? 先生の声と指の形が好きですよ! 格好良い! 顔とか服とかいろいろ学科で一番好きですよ! 今の学科の状態は分からないけど」
「それは、さっきのが良かったってこと?」
「ち、違っ!」
「いきなり照れないでよ、ああ、可愛いなぁ。君を本格的に堕とす手段はこの方向からしかないみたいだ。だけどもう俺の恋人なのは間違いないからね。それは忘れないで」
「は、はい!」
「俺は自分を嫉妬深いと思ったことは一度も無いけど、今後が怖い」
「安心してください! 私、嫉妬深くないです!」
「……そう。まぁ見れば分かるけど。君はちょっとくらい嫉妬して良いと思う。これまで俺は、嫉妬され続けてきてそれが面倒だったんだけど、初めてされないのが切なくなりそうだ。雛辻さんの独占欲が見たい」
「私の独占欲は、書籍収集に発揮されているみたいです!」
「俺に発揮して!」
「最近先生にツッコミを入れられる気がします」
「素が出てきたんだろうね。そういえば――伊澄って言うんだよね、下の名前」
「え、はい」
「普段はそう呼んでいい? 研究の時とかは、雛辻さんって呼ぶけど」
「は、はい……なんだか、違和感が。不思議です」
「ちなみに俺の下の名前知ってる?」
「……」
「本当に俺に興味がないみたいだ。これからはいっぱい持ってね」
「は、はい!」
「ゆかりって言うんだ。紫って書く」
「鏡花院紫先生!? かっこいいですね!」
「女の子みたいじゃない?」
「読み方はそうですけど、女の子みたいな名前の男の人ってなんか良いです!」
「君の小説に出てくる感じ?」
「はい、まさに!」
「そう。初めて自分の名前を気に入ったよ。好きな相手の一言の破壊力をここまで実感した記憶が無いや。じゃあ君もそう呼んで」
「はい! 人前では先生、二人の時は、紫さんと呼んでみます! い、違和感が! 忘れたらごめんなさい!」
「さん、も、いらないけど、あってもいいや。人前でも――俺たちが恋人だと知ってる人の前や知らせて構わない場合は、別に良いよ」
「イメージがわかないので、二人以外の時は先生と呼びます」
「へぇ。隠すの?」
「いや、先生お仕事的な意味で顔広いから、どこに知ってる人がいるか不明だし! 大学の人とかいるかもしれないです」
「俺は大学にバレてもいいけど。幸い、卒業後の社会人と付き合ってるから。こう言う意味では、在学中に気づかなくて良かった」
「バレたら明後日別れた時に大変です! あ、それまで、会うこともないか!」
「――明後日別れる? そうなの?」
「だって、先生は数日しか人と付き合わないって! あ、紫さんだった! きっとあきて、明後日辺り別れると思ってます!」
「……ふぅん。じゃあ俺が飽きるまで付き合ってくれるんだ?」
「はい!」
「明後日じゃなかったらごめんね」
「休暇中なので大丈夫です! ただ、このご飯は食べていきたいです! なので、食べ終わるまでは!」
「安心して。伸びる場合しかないから。そういえば、出世ってどう思う?」
「出世?」
「うん。俺、特定の場所に留まる気が無かったんだけど、あの大学、上村先生もいるし、出世狙おうかなぁとも思って」
「教授より上って、名誉教授とかいうやつですか?」
「違うよ。学科長とかそういうの」
「お昼も会議に出なくちゃだから止めたほうがいいです!」
「俺も今までそう思ってたんだけど――んー、出世ってさぁ、結婚してないとダメなんだよね、ぶっちゃけ」
「へぇ! そんなのあるんですか!」
「うん。だから、付き合いが伸びたら、結婚してくれる?」
「そんなに伸びるんですか!?」
「あきない場合はそうなるよね」
「そ、そうですね! ま、まぁ……そうですね。先生がそんなに出世したいんなら!」
「こう言わないと君、結婚してくれないだろ。ま、言質はもらったし、籍入れた後に俺の気が変わることはあるけど」
「へ?」
「あと、だんだん俺の実家付近とかに研修でも行こうかなぁと思うから、連れて行く時、奥さんのほうが手続き楽なんだよ」
「連れて行く? 私、英語嫌いなので、英語の研究なんか手伝えません!」
「安心して、手伝わなくて良い。家事もしなくて良いし。君は、そこにいれば良い。煙草でも吸ってたら?」
「は、はい! あれ、でも先生は、煙草とお酒を吸う女の人が嫌いなんですよね?」
「そのはずだったんだよね。だからまずお酒は飲みに行かなかったんだけど、不思議なことに今日、もっと早く飲みに来て、君が素直になるって発見しとくべきだったと確信して後悔してる。煙草は、まぁすぐに一時的に止めてもらうことになるかもしれないけど、そのうちまた吸っていいよ。不思議と君のは嫌じゃない」
「一時的に? 研究所が禁煙とかですか?」
「――近い。すぐに分かる」
「はぁ」
「そういえば、子供好き?」
「大好きです!」
「だろうね。何人欲しい?」
「二人は最低。多い分には――いっぱい!」
「なんで?」
「死んじゃうかも知れない! みんな死んじゃったら辛くてきっと大変です。一人死ぬのも嫌だけど!」
「いつの時代?」
「現代だって、むしろ現代の方が、何があって死んじゃうか分からないし!」
「なるほどねぇ。そうだ、これあげるよ」
先生はそう言うと、小さな箱をおいた。指輪の箱だ。
開けてみると、銀色の指輪が入っていた。
「これ、先生の指輪と同じです!」
「うん、そうだよ。ペアリングを一つだけ買ったら変でしょ」
「まぁそうですけど」
「だから、もう一つは、サイズ不明ってことで指輪のお店に全サイズ確保して預けてあったんだ。丁度良いからあげる」
「ありがとうございます……?」
「はめておいて。近いうちに、多分また買うから」
「別れるとチェンジしてるんですか?」
「違うよ。ああ、そういう考えもできるのか。ううん、別のを買うのは、用途が違うから」
「へぇ」
「これは恋人同士用」
「なるほど。別れると、サイズが違ったって言って、指輪屋さんに戻すんですね!」
「面白いよね、君。今度その手を使おうかと思うけど、その機会は来ないで欲しいな。一応伝えておくけど俺は恋人に自分から指輪をあげたことが無いの」
「ふぅん。じゃあ私は幸運だったんですね!」
「幸運っていうのは――嬉しいって意味で良い?」
「はい! この指輪、好きだったんです!」
「――他意が無いのはよく分かるんだけど、泣きそうに嬉しい。俺の方が嬉しい。少しは緊張したんだけど、やってみるもんだね」
合う指を探していくと、ぴったり左手の薬指にはまった。
そんな私を苦笑しながら先生は見ていた。
「恋人みたいですね!」
「恋人だからね」
「まるで先生が本当に私を好きみたいだ!」
「好きだからね」
「本気にしちゃいますよ!」
「されてない事がそろそろ悲しいから、そうしてもらえると逆にありがたいよ」
こんなやりとりをしながら、食事を終えた。
美味しかったし、お腹もいっぱいになった。
車で、送ってもらい、マンションへと向かった。
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