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【65】名探偵
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喫煙所には、鏡花院先生の姿まであった。彼は煙草を吸っている場合じゃないと思うのだが、私を見た途端、煙草に火をつけた。取り上げようか迷ったが、死んじゃう前の最後の一服かも知れないし良いかと思った。
「もう! いまだに、鏡花院先生の着信だけ振動する!」
「だって解除だるくてさぁ。解除の仕方も分かんないし調べる気も起きないんだよね。けど連絡がきたことってあったないか覚えてないレベルだから、別にいいかなぁって。佳奈ちゃん、解除しといて!」
「別にいいじゃん! 鏡花院先生が可哀想じゃん!」
「え? そう? 喜ぶと思うよ!」
「えー!」
「そもそもこれを勝手に設定したのはさぁ、佳奈ちゃんだよ! 責任を取って解除してよ! 役立つ日が一生来ないと思うの!」
「ついさっきたったっしょ!?」
「え!?」
「もしコレなかったら、何時間ぼーっとしてたの!? その最低限の荷物で!」
「だってさぁ。何持って行けば良いのか分からなかったんだよ」
「むしろ持っていかないべきかとかも悩んでたんでしょ、相変わらずー! なんかもう私光景が想像できすぎてやばい! ってかさぁ、さっきのメールの一番最初、どっちの先生が考えた内容打ったの?」
「えー? 最初のメールってなんだっけ?」
私が面倒だったから思い出す前に聞くと、息を飲む気配がした。
視線を向けると、なぜなのか鏡花院先生と上村先生が目を瞠っていたのだ。
「どーせ私のことなんか聞いたんでしょ?」
「んー? 聞いたような気もするけど、興味なくて忘れちゃった! ごめん! なんか聞いた感じで打ったんだったような気もするし、でもそれがいつかは忘れた!」
「襲われたりしないとかさぁ、あれでしょ!? 考えたのやっぱり鏡花院大悪魔先生だ! 私にバレるの覚悟で、上村先生への嫌味を込めたな!」
「あー! なんかそんなん打ったかも! 忘れちゃった。流れ覚えてれば良いんだと思ってて」
「それで、なんだね、このおっさんどもは、私たちのような若い女の子を捕まえて何をさっせる気だって言うんだね? 雛辻くん」
「いやー、ねー! 結論から言うとだね、港くん」
「うんうん」
「上村先生と佳奈ちゃんを応援しよう、って話だったはず!」
「へぇ!」
「ごめん、他については、忘れた。興味無かった。あと職場の上司の元同僚が、上村先生と鏡花院先生レベルかそれ以上くらい鏡花院先生と仲良しの人だとも判明した。本日のこの場にいる人に関する出来事はこの二つくらいかなぁ。仲良しは人それぞれだけど空気」
「なるほどねー! 伊澄はさ、私と上村先生、どう思う?」
「付き合っちゃえば? ってかさ、ぶっちゃけ、付き合ってるでしょ!」
「大正解!」
「時期を当てよう!」
「どうぞどうぞ!」
「私がスカーフ巻いてた時期――第三の夏休み明け前後にお二人は付き合いだしました!」
「「「え」」」
「――そして、夏休み明け一週間後か二週間後くらいに、それを理由に佳奈ちゃんのアドレス消去をしていた鏡花院先生は、すげぇ困っちゃって、凹んでました。どうしよう、すっごく佳奈ちゃんに連絡が取りたーい! しかし数日後には忘れたので、普通の気分に戻りました! Q.E.D」
私も煙草に火をつけた。なんにも証明していないが、探偵風にした。
三人がポカンとして私を見ていた。
「え? なになになに? 佳奈ちゃん?」
「上村先生黙って! どうして、迂闊なこと言うの? 頭悪いなー! 私が何? 一言でも喋ったら許さない」
「――諦めよう、二人共。雛辻さんはどうやら名探偵だったようだ。だって俺も情報漏えい者じゃないもん」
しばらくぼんやり煙草を吸っていると、ポツリと聞かれた。
「いつから知ってたの?」
「ん? なにが?」
「私と上村先生のこと」
「ことって?」
「出会いとか」
「出会い? 二人が本格的に出会った感じになった場面は、なんか上村先生が新宿って言ってたよ。後どっちの話か忘れたけど、確かねぇ、他に記憶に唯一残ってるのは、なんかサークルの話をしたので盛り上がり仲良くなったとかなんとか。なんかごめん、どうでも良すぎてあんまり覚えてないの! とりあえず佳奈ちゃんは上村先生のこと好みのタイプっぽかったし、上村先生は言うほどモテないと思ってさ、むしろ佳奈ちゃんがモテるから上村先生大変だろうなぁって、なんかいつか思った覚えがある。いつだったかな? ほらなんていうの、こう、上村先生って佳奈ちゃんが好きな、優しくて良い人系じゃん! でも、そこでストップみたいな! 無害みたいな! 話聞く感じ、その雰囲気でいって、そのまんま頂くんだろうけど、そりゃあまぁ恋愛じゃァなくセフレで納得っていうかさぁ。しかも自分から告白できないタイプみたいだから永劫セフレで、頑張って告白しても振られる感じなのかなぁって、なんか今回の入院騒動中のいつか思った気もするけど、タイミングを思い出せない。ただこんなんだけど、根本的に真面目な人で、誠実だと思うよ。安心できる女の子がそばにいたら、多分落ち着いて、悪化すると依存するんじゃない。佳奈ちゃん依存されやすいけど、まぁ依存されるのも好きそうだし、良さそう。知らんけど。てかさ、他人の下の話とか恋話に興味ないのにずーっとされたこの苦痛、そうこれ! 思い出した! 似たようなことを鏡花院先生もなんかさっき言ってたような気がする! そう! それだ! 素がでると、上村先生ついぽろっと色々と嬉しくて喋っちゃったりするんだよ! すごい分かる! 私の小学生の時と一緒だー! だけどあれって人に嫌われるんだよ! それで、同じように好きなことばっかり鏡花院先生は話してるらしいの! で、この二人が親友だということは、二人共嫌われ者なんだー! なるほどー! こりゃあもう、佳奈ちゃんくらい心の優しい人じゃないと、助けてあげられないよ! どうか別れないであげて! 彼らはモテなくて可哀想な、そう、いわゆる、非モテ男子の成れの果てなのだから!」
「「っ」」
「言えてるー! いつから付き合ってると思ってたの?」
「んーとねー! 確信したのは、佳奈ちゃんが教育実習から帰ってきた時!」
「なんでなんで?」
「いやね、上村先生ってさ、私のCIAじゃん?」
「うんうん」
「だけどわざわざぁ、佳奈ちゃんの教育実習のお迎えっていうかばったり会っちゃった私のあとを付いて歩いているとは、普通考えなくない? それじゃあストーカーじゃん! あきらかに佳奈ちゃんに会いに来たんだけど私もいたっていうか遭遇しちゃったからさ、こちらとしてもね、悪いなぁって思いながら、急に連絡が来たことにしていなくなったのであるよ! なおこの時、確かね、上村先生指輪をしていなかったような気がするのだよ。ここまでにもいろいろとそういう場面があって、明らかに私についてひっそりと聞きたいとかじゃなく頻繁に上村先生はだね、佳奈ちゃんとお話していて、その時は指輪外すことが多かったようなきがするのだよ。なにせCIAらしいのだから、観察するじゃん? 気づくと佳奈ちゃんと話してるじゃん? 二人とも幸せそうじゃん? けど言っちゃったら、関係壊れるかも知れないし、まだ私をネタに縁を結んでいるんであれば、言わない方が良いだろうしと、こう、いろいろ考えてみた結果、ま、良っかぁみたいな! だって前に上村先生結婚説とか話してたから不倫だったらやばいかもだしさぁ、やばいって、二人がね、ほか知らない、まー、こう考えていくと、CIA説しった後、上村先生と佳奈ちゃんが単独で話してる所を沢山見たあたりで、もしやとは思ってた。けど、まさかねぇって思ってた。あるかもなーって本格的に考え出したのはスカーフの頃。理由は忘れた。だけど、なんかちらっと鏡花院先生の機嫌の話になってそれを思い出したのであるよ! でもなんかどうでも良いから忘れ続けて先生方のお話をずーっと聞いていて、得た結論としては、どうやら当初卒業後セフレになったと言っていたから別れたのかと思ったがそれはフェイクであり、ついにお二人は私に真実を告げる気になったのだろうなという、まぁそのくらいだったからすぐ忘れちゃったのだよ! ごめん、いろいろ適当だけど、まぁ大体こんな感じだよ! 応援してる! 頑張って! きっと上手くいくよ! 婚姻届のサイン友人でいいなら私書くよ! そのレベル! 結婚式には呼んでねー! 多分コミュ障だからワイン送って終わらせるけどー! 断言して、二人共離婚しない性格! 安心して、浮気も実際はしない。二人共しそうでしないから!」
「伊澄ちゃん、その頃に言ってー! うわー!」
「佳奈ちゃん、聞いてくれなきゃ言わないって言ったじゃん!」
「伊澄は絶対に知らないってそこのバカな大人二人が言うんだもん」
「馬鹿に質問してもまともな答えは返ってこないと教えてあげただろうが。そもそも質問するような興味ある出来事なんて世界にはあんまりないのである。ようするに、これが、高2か大2の差である! だけどそんなことを考えて世界を見下すような人間には、そもそも質問する権利などないのだよ」
「そうそう!」
「なんか疲れたなー」
「最後の会話で全部放り投げたから、多分相当参ってるね!」
「そうかな?」
「疲労度を棒グラフ化して、その棒を並び替えると、伊澄と鏡花院先生って、喋り方と内容で疲労度わかるよね。ほとんど同じ雰囲気になる!」
「はは」
「なになに気分悪そうじゃん! 上村先生車に伊澄を乗せてくるから荷物見てて!」
こうして私は引きずられ、車の後ろ座席に座らされ、眠らされた。
「もう! いまだに、鏡花院先生の着信だけ振動する!」
「だって解除だるくてさぁ。解除の仕方も分かんないし調べる気も起きないんだよね。けど連絡がきたことってあったないか覚えてないレベルだから、別にいいかなぁって。佳奈ちゃん、解除しといて!」
「別にいいじゃん! 鏡花院先生が可哀想じゃん!」
「え? そう? 喜ぶと思うよ!」
「えー!」
「そもそもこれを勝手に設定したのはさぁ、佳奈ちゃんだよ! 責任を取って解除してよ! 役立つ日が一生来ないと思うの!」
「ついさっきたったっしょ!?」
「え!?」
「もしコレなかったら、何時間ぼーっとしてたの!? その最低限の荷物で!」
「だってさぁ。何持って行けば良いのか分からなかったんだよ」
「むしろ持っていかないべきかとかも悩んでたんでしょ、相変わらずー! なんかもう私光景が想像できすぎてやばい! ってかさぁ、さっきのメールの一番最初、どっちの先生が考えた内容打ったの?」
「えー? 最初のメールってなんだっけ?」
私が面倒だったから思い出す前に聞くと、息を飲む気配がした。
視線を向けると、なぜなのか鏡花院先生と上村先生が目を瞠っていたのだ。
「どーせ私のことなんか聞いたんでしょ?」
「んー? 聞いたような気もするけど、興味なくて忘れちゃった! ごめん! なんか聞いた感じで打ったんだったような気もするし、でもそれがいつかは忘れた!」
「襲われたりしないとかさぁ、あれでしょ!? 考えたのやっぱり鏡花院大悪魔先生だ! 私にバレるの覚悟で、上村先生への嫌味を込めたな!」
「あー! なんかそんなん打ったかも! 忘れちゃった。流れ覚えてれば良いんだと思ってて」
「それで、なんだね、このおっさんどもは、私たちのような若い女の子を捕まえて何をさっせる気だって言うんだね? 雛辻くん」
「いやー、ねー! 結論から言うとだね、港くん」
「うんうん」
「上村先生と佳奈ちゃんを応援しよう、って話だったはず!」
「へぇ!」
「ごめん、他については、忘れた。興味無かった。あと職場の上司の元同僚が、上村先生と鏡花院先生レベルかそれ以上くらい鏡花院先生と仲良しの人だとも判明した。本日のこの場にいる人に関する出来事はこの二つくらいかなぁ。仲良しは人それぞれだけど空気」
「なるほどねー! 伊澄はさ、私と上村先生、どう思う?」
「付き合っちゃえば? ってかさ、ぶっちゃけ、付き合ってるでしょ!」
「大正解!」
「時期を当てよう!」
「どうぞどうぞ!」
「私がスカーフ巻いてた時期――第三の夏休み明け前後にお二人は付き合いだしました!」
「「「え」」」
「――そして、夏休み明け一週間後か二週間後くらいに、それを理由に佳奈ちゃんのアドレス消去をしていた鏡花院先生は、すげぇ困っちゃって、凹んでました。どうしよう、すっごく佳奈ちゃんに連絡が取りたーい! しかし数日後には忘れたので、普通の気分に戻りました! Q.E.D」
私も煙草に火をつけた。なんにも証明していないが、探偵風にした。
三人がポカンとして私を見ていた。
「え? なになになに? 佳奈ちゃん?」
「上村先生黙って! どうして、迂闊なこと言うの? 頭悪いなー! 私が何? 一言でも喋ったら許さない」
「――諦めよう、二人共。雛辻さんはどうやら名探偵だったようだ。だって俺も情報漏えい者じゃないもん」
しばらくぼんやり煙草を吸っていると、ポツリと聞かれた。
「いつから知ってたの?」
「ん? なにが?」
「私と上村先生のこと」
「ことって?」
「出会いとか」
「出会い? 二人が本格的に出会った感じになった場面は、なんか上村先生が新宿って言ってたよ。後どっちの話か忘れたけど、確かねぇ、他に記憶に唯一残ってるのは、なんかサークルの話をしたので盛り上がり仲良くなったとかなんとか。なんかごめん、どうでも良すぎてあんまり覚えてないの! とりあえず佳奈ちゃんは上村先生のこと好みのタイプっぽかったし、上村先生は言うほどモテないと思ってさ、むしろ佳奈ちゃんがモテるから上村先生大変だろうなぁって、なんかいつか思った覚えがある。いつだったかな? ほらなんていうの、こう、上村先生って佳奈ちゃんが好きな、優しくて良い人系じゃん! でも、そこでストップみたいな! 無害みたいな! 話聞く感じ、その雰囲気でいって、そのまんま頂くんだろうけど、そりゃあまぁ恋愛じゃァなくセフレで納得っていうかさぁ。しかも自分から告白できないタイプみたいだから永劫セフレで、頑張って告白しても振られる感じなのかなぁって、なんか今回の入院騒動中のいつか思った気もするけど、タイミングを思い出せない。ただこんなんだけど、根本的に真面目な人で、誠実だと思うよ。安心できる女の子がそばにいたら、多分落ち着いて、悪化すると依存するんじゃない。佳奈ちゃん依存されやすいけど、まぁ依存されるのも好きそうだし、良さそう。知らんけど。てかさ、他人の下の話とか恋話に興味ないのにずーっとされたこの苦痛、そうこれ! 思い出した! 似たようなことを鏡花院先生もなんかさっき言ってたような気がする! そう! それだ! 素がでると、上村先生ついぽろっと色々と嬉しくて喋っちゃったりするんだよ! すごい分かる! 私の小学生の時と一緒だー! だけどあれって人に嫌われるんだよ! それで、同じように好きなことばっかり鏡花院先生は話してるらしいの! で、この二人が親友だということは、二人共嫌われ者なんだー! なるほどー! こりゃあもう、佳奈ちゃんくらい心の優しい人じゃないと、助けてあげられないよ! どうか別れないであげて! 彼らはモテなくて可哀想な、そう、いわゆる、非モテ男子の成れの果てなのだから!」
「「っ」」
「言えてるー! いつから付き合ってると思ってたの?」
「んーとねー! 確信したのは、佳奈ちゃんが教育実習から帰ってきた時!」
「なんでなんで?」
「いやね、上村先生ってさ、私のCIAじゃん?」
「うんうん」
「だけどわざわざぁ、佳奈ちゃんの教育実習のお迎えっていうかばったり会っちゃった私のあとを付いて歩いているとは、普通考えなくない? それじゃあストーカーじゃん! あきらかに佳奈ちゃんに会いに来たんだけど私もいたっていうか遭遇しちゃったからさ、こちらとしてもね、悪いなぁって思いながら、急に連絡が来たことにしていなくなったのであるよ! なおこの時、確かね、上村先生指輪をしていなかったような気がするのだよ。ここまでにもいろいろとそういう場面があって、明らかに私についてひっそりと聞きたいとかじゃなく頻繁に上村先生はだね、佳奈ちゃんとお話していて、その時は指輪外すことが多かったようなきがするのだよ。なにせCIAらしいのだから、観察するじゃん? 気づくと佳奈ちゃんと話してるじゃん? 二人とも幸せそうじゃん? けど言っちゃったら、関係壊れるかも知れないし、まだ私をネタに縁を結んでいるんであれば、言わない方が良いだろうしと、こう、いろいろ考えてみた結果、ま、良っかぁみたいな! だって前に上村先生結婚説とか話してたから不倫だったらやばいかもだしさぁ、やばいって、二人がね、ほか知らない、まー、こう考えていくと、CIA説しった後、上村先生と佳奈ちゃんが単独で話してる所を沢山見たあたりで、もしやとは思ってた。けど、まさかねぇって思ってた。あるかもなーって本格的に考え出したのはスカーフの頃。理由は忘れた。だけど、なんかちらっと鏡花院先生の機嫌の話になってそれを思い出したのであるよ! でもなんかどうでも良いから忘れ続けて先生方のお話をずーっと聞いていて、得た結論としては、どうやら当初卒業後セフレになったと言っていたから別れたのかと思ったがそれはフェイクであり、ついにお二人は私に真実を告げる気になったのだろうなという、まぁそのくらいだったからすぐ忘れちゃったのだよ! ごめん、いろいろ適当だけど、まぁ大体こんな感じだよ! 応援してる! 頑張って! きっと上手くいくよ! 婚姻届のサイン友人でいいなら私書くよ! そのレベル! 結婚式には呼んでねー! 多分コミュ障だからワイン送って終わらせるけどー! 断言して、二人共離婚しない性格! 安心して、浮気も実際はしない。二人共しそうでしないから!」
「伊澄ちゃん、その頃に言ってー! うわー!」
「佳奈ちゃん、聞いてくれなきゃ言わないって言ったじゃん!」
「伊澄は絶対に知らないってそこのバカな大人二人が言うんだもん」
「馬鹿に質問してもまともな答えは返ってこないと教えてあげただろうが。そもそも質問するような興味ある出来事なんて世界にはあんまりないのである。ようするに、これが、高2か大2の差である! だけどそんなことを考えて世界を見下すような人間には、そもそも質問する権利などないのだよ」
「そうそう!」
「なんか疲れたなー」
「最後の会話で全部放り投げたから、多分相当参ってるね!」
「そうかな?」
「疲労度を棒グラフ化して、その棒を並び替えると、伊澄と鏡花院先生って、喋り方と内容で疲労度わかるよね。ほとんど同じ雰囲気になる!」
「はは」
「なになに気分悪そうじゃん! 上村先生車に伊澄を乗せてくるから荷物見てて!」
こうして私は引きずられ、車の後ろ座席に座らされ、眠らされた。
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