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8話 さらば水星
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私はベッドから起き上がり、まだ起きている水竜に話しかけた。モンスターのことや、オーロラが戦えることなど。
「そう……」
「大変だったわ」
「杏奈。あなたはどうして、他の種族を助けるの?オーロラは魔族よ。なぜ、オーロラが行方不明になった時、探しに行ったの?」
「え?友だちだからだけど」
「それだけ?」
「うん」
水竜は、口を開けたまま、私を見つめていた。
「そう……私はもう寝るわ」
「え!そ、そう。おやすみ」
「おやすみなさい」
私の目はすっかり覚醒してしまったので、部屋からこっそりと出て、夜風に当たることにした。
「あれ?」
宿屋の外に出ると、人が何人か固まっていた。その中の1人がこちらを見た。アキラだ!
「杏奈……」
「アキラ、どうしたの?あなたも眠れなかったの?」
「いや……」
歯切れが悪い。
「じゃあ、俺たちは行くよ」
また聞き覚えのある声がした。
「マーキュリー!?待ちなさいよ!」
私が話してる間に、マーキュリーらしき影と、他の影は消えてしまった。
「アキラ、マーキュリーと何か話していたの?」
「まあ、ね」
「何か聞き出せた?」
「いや、何も」
「そうなのね。残念」
聞き出せなかった?じゃあ、何の話をしていたのかしら。
「何の話してたの?」
「朝と同じ話さ」
アキラはそう言って、宿屋の入口に向かった。
「俺はもう寝るよ。おやすみ、杏奈」
「ええ。おやすみ」
アキラの様子が少しおかしかった。いつもなら、キザな発言の1つや2つは出てもおかしくないのに。マーキュリーに何か言われたのかしら。
「アダムに何を言ったのか気になってるのかい?」
「ええ……って、マーキュリー!帰ったんじゃなかったの!?」
「連れを帰しただけさ」
「連れ?」
「杏奈に一言だけ言いたくて現れたんだ」
「何よ。どうせ私が聞きたいことは話してくれないんでしょ」
「そういうなって。俺もそんな詳しくはないんだぜ。それでさ、ビーナスとマーズに会ってみてよ。それだけ。じゃあね」
「ビーナスとマーズ?って!また消えるのかい!」
マーキュリーはまた水をまとって消えてしまった。
「何なのよ……」
私はすっかり目が覚めてしまったが、明日に備えて仕方なくベッドへと戻ることにした。
次の日、私が起き上がると、水竜はすでにいなかった。時計を見るともう少しで8時を回ろうとしていた。しまった!寝坊した。
私は慌てて、顔を洗い、支度をして外に出た。すでに朝食が運ばれており、皐月たちは食べていた。
「姉さん、寝坊かよ」
「夜更かししちゃって……」
私はアキラをちらりと見た。アキラはいつも通り嬉しそうに挨拶をしてきた。昨日のことは、何でもなかったのかな。
私は朝食を口の中へかきこんだ。この水星での食事もこれで最後か。フルーツが特に美味しかったな。
「さて、皆さん食事も終わったようなので、支度ができ次第、金星へと向かいますよ」
クヌードさんは私たちに一声かけた。その一声で私たちは荷物を取りに部屋へ戻る。
水竜はさっさと荷物をまとめて、外に出ていってしまった。私も、早く荷物をまとめようとしていた。
「やあ」
そこへ、声がかかる。
窓の方を向くと、マーキュリーが窓に足をかけて座っていた。
「な、なんで!?」
「お別れの挨拶に来たのさ。王女様とね」
「え?」
マーキュリーの後ろからオーロラが顔を出した。
「杏奈!今日立つと聞いていたので、会いに来たの」
「オーロラ!嬉しい」
「マーキュリー様……マーキュリーが連れ出してくれたのよ。連日、外に出すぎて、ティノの警備が手厚くて」
オーロラは、私に飛びつき、抱きしめられる。
「もう会えないかもしれないけれど、私たちはずっとお友だちよ」
「うん」
「俺とはまた会えるかもな」
マーキュリーは私の頭を撫でた。
「どういうこと?」
「まあ、人生長いってことかな」
「う、うん?」
マーキュリーとオーロラに別れを告げて、私は部屋を出た。
皐月たちがもう宿屋の入口にいて、空も一緒にいた。空は泣きながら皐月に抱きついている。
「皐月くんに会えて良かったあ。地球に会いに行くわね」
「わかったから、引っ付くな」
皐月は無理やり空を引き離した。空はこちらに気づき、今度は私に抱きついた。
「杏奈も、ありがとう。また会いましょう」
「うん、私もありがとう。また会おうね」
私たちは、街の入口にある馬車まで向かうことにした。空は私たちの姿が見えなくなるまでずっと手を振っていた。
また会いたいな。オーロラは、一期一会だと言っていたけれど、会えるように頑張ろう。違う惑星にいても、こうやって出会えたのだから。
私たちは、馬車に乗り、行きとは違う方向にある洞窟へと着いた。中は所々金色に光っており、眩しかった。洞窟自体が発光しているので、ランタンなどはなかった。洞窟の奥に行くと、白い魔法陣があった。今度はここに乗るのか。
魔法陣に乗ると、水星に来た時と同じように景色が歪み、似たような洞窟に降り立った。
馬車に乗り込み、近くの街へと向かう。
金星では、港町に行くらしい。金星や地球でも有名な歌手がライブを行うのだ。港町の名前は確か、ノルマフィ・シュタットだったかしら。そして、歌手の名前はアカリ。私は知らないけれど、アキラは聞いたことがあるみたいだった。
「活動地域は金星だけど、地球でも録音機が販売されてる人気歌手だよ」
あとは、青く光る夕日が見れるらしい。陽も、東に沈むらしく、地球とは違った。どんな景色か楽しみだわ。
街に着くと、水星と同じように宿屋へ行った。今回は4人部屋で、私と水竜、セイライ、セイアが一緒だった。水星よりも、ベットや内装は簡素だった。ベットが少し軋む。
夕日が見れる時間までは自由行動なので、私は皐月、アキラと街の中を見て回ることにした。
「なんか視線を感じるわね」
私は街の人からの視線を感じながら、街中を歩いた。街の中は賑わっており、露店もいくつか出ていた。
歩いていると、目の前に大きな荷物を持った女性が突然現れ、ぶつかってしまった。
「ごめんなさい」
「いえ。こちらこそ、ごめんなさい!荷物、拾いますよ」
私たちはこぼれた缶詰やパンを拾い集めた。
女性はフードを目深に被っており、顔がよく見えなかった。
「大きい荷物ですね。持つの手伝いましょうか?」
「おいおい、姉さん。知らない人の手伝いをいきなりするなよ」
「いいじゃない。困っているんだから」
そうやって皐月とやりとりをしていたら、女性はくすくすと笑った。
「ありがとうございます。良かったら手伝ってくれますか?猫耳族の可愛い子」
私たちは荷物を分け合い、運ぶのを手伝うことにした。皐月も呆れながらも手伝ってくれた。
女性は、港町の端へと向かっていた。賑やかな街から、少し寂れた雰囲気の場所になっていく。ゴミがたくさん落ちていたり、歩く人たちの姿はみすぼらしかった。
「ここは?」
「ここはノルマフィ・シュタットのスラム街ですよ」
「スラム街……」
聞いたことはあるが、見るのは初めてだった。スラム街……貧民街ともいう。貧しい人たちが住む場所を追われてくる場所。
「灯子ねえちゃーん!」
枯れた噴水まで行くと、女性を灯子と呼ぶ子どもたちが集まってきた。
「皆さん、子供たちに食料を渡してください」
「は、はい!」
私たちは、寄ってきた子どもたちに、持っている食料を渡していく。子どもたちは嬉しそうに受け取っていく。子どもたちは、みんな動物族で、とても痩せこけていた。着ている服もやぶれていたり、汚れていたりする。
「手伝ってくれて、ありがとうございます」
「いえ……あ、私は杏奈。あなたの名前は?」
「私は灯子です。敬語はいいかしら?」
「もちろん!」
「杏奈、あなた……この街に来たのは初めてなの?」
「うん。そうだよ。私たち、旅行で地球から来たの」
「そう。それなら、覚えていてちょうだい。この街……いえ、この星では必ずフードや帽子を被って、しっぽも隠しなさい」
灯子は、フードを外した。中からは、ウェーブのかかった髪と三角の動物族の証の耳が現れた。
「私は狼耳族。この星では動物族は迫害を受けているの」
「え……?」
「そう……」
「大変だったわ」
「杏奈。あなたはどうして、他の種族を助けるの?オーロラは魔族よ。なぜ、オーロラが行方不明になった時、探しに行ったの?」
「え?友だちだからだけど」
「それだけ?」
「うん」
水竜は、口を開けたまま、私を見つめていた。
「そう……私はもう寝るわ」
「え!そ、そう。おやすみ」
「おやすみなさい」
私の目はすっかり覚醒してしまったので、部屋からこっそりと出て、夜風に当たることにした。
「あれ?」
宿屋の外に出ると、人が何人か固まっていた。その中の1人がこちらを見た。アキラだ!
「杏奈……」
「アキラ、どうしたの?あなたも眠れなかったの?」
「いや……」
歯切れが悪い。
「じゃあ、俺たちは行くよ」
また聞き覚えのある声がした。
「マーキュリー!?待ちなさいよ!」
私が話してる間に、マーキュリーらしき影と、他の影は消えてしまった。
「アキラ、マーキュリーと何か話していたの?」
「まあ、ね」
「何か聞き出せた?」
「いや、何も」
「そうなのね。残念」
聞き出せなかった?じゃあ、何の話をしていたのかしら。
「何の話してたの?」
「朝と同じ話さ」
アキラはそう言って、宿屋の入口に向かった。
「俺はもう寝るよ。おやすみ、杏奈」
「ええ。おやすみ」
アキラの様子が少しおかしかった。いつもなら、キザな発言の1つや2つは出てもおかしくないのに。マーキュリーに何か言われたのかしら。
「アダムに何を言ったのか気になってるのかい?」
「ええ……って、マーキュリー!帰ったんじゃなかったの!?」
「連れを帰しただけさ」
「連れ?」
「杏奈に一言だけ言いたくて現れたんだ」
「何よ。どうせ私が聞きたいことは話してくれないんでしょ」
「そういうなって。俺もそんな詳しくはないんだぜ。それでさ、ビーナスとマーズに会ってみてよ。それだけ。じゃあね」
「ビーナスとマーズ?って!また消えるのかい!」
マーキュリーはまた水をまとって消えてしまった。
「何なのよ……」
私はすっかり目が覚めてしまったが、明日に備えて仕方なくベッドへと戻ることにした。
次の日、私が起き上がると、水竜はすでにいなかった。時計を見るともう少しで8時を回ろうとしていた。しまった!寝坊した。
私は慌てて、顔を洗い、支度をして外に出た。すでに朝食が運ばれており、皐月たちは食べていた。
「姉さん、寝坊かよ」
「夜更かししちゃって……」
私はアキラをちらりと見た。アキラはいつも通り嬉しそうに挨拶をしてきた。昨日のことは、何でもなかったのかな。
私は朝食を口の中へかきこんだ。この水星での食事もこれで最後か。フルーツが特に美味しかったな。
「さて、皆さん食事も終わったようなので、支度ができ次第、金星へと向かいますよ」
クヌードさんは私たちに一声かけた。その一声で私たちは荷物を取りに部屋へ戻る。
水竜はさっさと荷物をまとめて、外に出ていってしまった。私も、早く荷物をまとめようとしていた。
「やあ」
そこへ、声がかかる。
窓の方を向くと、マーキュリーが窓に足をかけて座っていた。
「な、なんで!?」
「お別れの挨拶に来たのさ。王女様とね」
「え?」
マーキュリーの後ろからオーロラが顔を出した。
「杏奈!今日立つと聞いていたので、会いに来たの」
「オーロラ!嬉しい」
「マーキュリー様……マーキュリーが連れ出してくれたのよ。連日、外に出すぎて、ティノの警備が手厚くて」
オーロラは、私に飛びつき、抱きしめられる。
「もう会えないかもしれないけれど、私たちはずっとお友だちよ」
「うん」
「俺とはまた会えるかもな」
マーキュリーは私の頭を撫でた。
「どういうこと?」
「まあ、人生長いってことかな」
「う、うん?」
マーキュリーとオーロラに別れを告げて、私は部屋を出た。
皐月たちがもう宿屋の入口にいて、空も一緒にいた。空は泣きながら皐月に抱きついている。
「皐月くんに会えて良かったあ。地球に会いに行くわね」
「わかったから、引っ付くな」
皐月は無理やり空を引き離した。空はこちらに気づき、今度は私に抱きついた。
「杏奈も、ありがとう。また会いましょう」
「うん、私もありがとう。また会おうね」
私たちは、街の入口にある馬車まで向かうことにした。空は私たちの姿が見えなくなるまでずっと手を振っていた。
また会いたいな。オーロラは、一期一会だと言っていたけれど、会えるように頑張ろう。違う惑星にいても、こうやって出会えたのだから。
私たちは、馬車に乗り、行きとは違う方向にある洞窟へと着いた。中は所々金色に光っており、眩しかった。洞窟自体が発光しているので、ランタンなどはなかった。洞窟の奥に行くと、白い魔法陣があった。今度はここに乗るのか。
魔法陣に乗ると、水星に来た時と同じように景色が歪み、似たような洞窟に降り立った。
馬車に乗り込み、近くの街へと向かう。
金星では、港町に行くらしい。金星や地球でも有名な歌手がライブを行うのだ。港町の名前は確か、ノルマフィ・シュタットだったかしら。そして、歌手の名前はアカリ。私は知らないけれど、アキラは聞いたことがあるみたいだった。
「活動地域は金星だけど、地球でも録音機が販売されてる人気歌手だよ」
あとは、青く光る夕日が見れるらしい。陽も、東に沈むらしく、地球とは違った。どんな景色か楽しみだわ。
街に着くと、水星と同じように宿屋へ行った。今回は4人部屋で、私と水竜、セイライ、セイアが一緒だった。水星よりも、ベットや内装は簡素だった。ベットが少し軋む。
夕日が見れる時間までは自由行動なので、私は皐月、アキラと街の中を見て回ることにした。
「なんか視線を感じるわね」
私は街の人からの視線を感じながら、街中を歩いた。街の中は賑わっており、露店もいくつか出ていた。
歩いていると、目の前に大きな荷物を持った女性が突然現れ、ぶつかってしまった。
「ごめんなさい」
「いえ。こちらこそ、ごめんなさい!荷物、拾いますよ」
私たちはこぼれた缶詰やパンを拾い集めた。
女性はフードを目深に被っており、顔がよく見えなかった。
「大きい荷物ですね。持つの手伝いましょうか?」
「おいおい、姉さん。知らない人の手伝いをいきなりするなよ」
「いいじゃない。困っているんだから」
そうやって皐月とやりとりをしていたら、女性はくすくすと笑った。
「ありがとうございます。良かったら手伝ってくれますか?猫耳族の可愛い子」
私たちは荷物を分け合い、運ぶのを手伝うことにした。皐月も呆れながらも手伝ってくれた。
女性は、港町の端へと向かっていた。賑やかな街から、少し寂れた雰囲気の場所になっていく。ゴミがたくさん落ちていたり、歩く人たちの姿はみすぼらしかった。
「ここは?」
「ここはノルマフィ・シュタットのスラム街ですよ」
「スラム街……」
聞いたことはあるが、見るのは初めてだった。スラム街……貧民街ともいう。貧しい人たちが住む場所を追われてくる場所。
「灯子ねえちゃーん!」
枯れた噴水まで行くと、女性を灯子と呼ぶ子どもたちが集まってきた。
「皆さん、子供たちに食料を渡してください」
「は、はい!」
私たちは、寄ってきた子どもたちに、持っている食料を渡していく。子どもたちは嬉しそうに受け取っていく。子どもたちは、みんな動物族で、とても痩せこけていた。着ている服もやぶれていたり、汚れていたりする。
「手伝ってくれて、ありがとうございます」
「いえ……あ、私は杏奈。あなたの名前は?」
「私は灯子です。敬語はいいかしら?」
「もちろん!」
「杏奈、あなた……この街に来たのは初めてなの?」
「うん。そうだよ。私たち、旅行で地球から来たの」
「そう。それなら、覚えていてちょうだい。この街……いえ、この星では必ずフードや帽子を被って、しっぽも隠しなさい」
灯子は、フードを外した。中からは、ウェーブのかかった髪と三角の動物族の証の耳が現れた。
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