私の光

イチゴ牛乳

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     (日向side)
「あ、ああ!ンぅ、んっ、もっと……っ!」
僕の下で乱れる遥さんに欲がもっと大きくなる。
遥さんの嬌声に、視線に、身体に欲情する。
もっと奥深くまで"僕"で満たしたい。
遥さん、愛しています。
誰よりもたくさん愛しています。
マスター達にも渡したくない。
……誰にも、渡したくない。
「っ、ひなちゃんっ、こ、んな時にっンあ!……誰を考えているの……っ?私だけを考えていてよ!」
「っ!」
「?!ちょ、なんで大きくなってー…ああぁ!アッ、うそうそうそ?!も、ダメぇ!ひぁ、ぁ、あぁああ!!」
ビクンッビクンッと跳ねながらイク遥さんに僕の理性も吹っ飛ぶ。
遥さんの膣内でイキながらまた欲情する。
ああ、もうホントにこの人は狡い。
『私だけを考えていてよ!』なんてズルすぎる。
これ以上遥さんにハマらせてどうするんですか?
只でさえ、今までも遥さんだけしか見てなかったのにこれ以上は本当にダメだ。
自制が効かなくなる。
………所構わず欲情したら遥さんのせいですからね?!

「………さて、ひなちゃん?」
「………はぃ………」
「私とシている時に誰を考えていたのかしら?………他の女だったらひなちゃん、男として出来ないようにするからね?ああ、射精管理っていうのも面白そうよねぇ?」
クスクス笑う遥さんの目が笑っていない。
ま、マジだ。
本気と書いてマジという方のマジだ。
………でもですね、遥さん。
「……それは良さそうですね。遥さんが管理するんでしょう?そしたら、遥さんとずっと繋がっているみたいでいいですね。それ、やってみます??」
「……ひなちゃんさぁ、Mだよねぇ」
「遥さん限定ですけどね」
「(おぉ、即答か)そ、そう言えば、暁と春はどうなったの?」
「………遥さんも他の男を考えているじゃないですか……。あの2人なら2階の一室に取り敢えずは寝かせましたよ?今は学校じゃないでしょうかね?兄の方は遥さんと同じ学校に。弟君の方は小学校に行きましたよ?もちろん、蓮さんも」
「え?春、小学生だったの?何年生か聞いた?」
「あー…、確か、2年生って言っていました」
「っ、2年生?!!うそ……。そんな歳で………?」
絶望したように瞳を揺らす遥さんが何を考えているかが手に取るように分かってしまう。
……弟君は僕達よりも小さい時から手を出されていた。
「………ねーひなちゃん?どうしてこの世はゲスな人間がたくさん存在するんだろうね?」
ポソリと呟いたそれにただ黙っているしか出来なかった。
「可笑しいでしょ?人権問題人権問題って騒いでいるくせしてさ、自分達がその問題を助長掛けているって気付かないのかなぁ。……裏でさ、過ごすようになってそういう汚い人間をたくさん見てきて……。相手を蹴落として、這い上がって、また蹴落として。相手を買収して、脅して、………殺して。何がしたいんだろう?昔は助け合って生きて来たんでしょう??なのに、何がどうなってこんな腐った世の中になったんだろう。………何が平等な世界だ。こんな世界の何処に平等なんてある?差別を無くそう?警察だって"何か"が起こらないと動かない。その何かが起こってからじゃ遅いって分かんないの?」
天井を見上げ話していく遥さんのその横顔に恐怖を覚えた。
………いつか、僕もこんな風に遥さんに軽蔑される日が来るのだろうか。
…それだけは絶対に嫌だ。
遥さんにだけは嫌われたくない。
遥さんだけは失いたくない。
「………ひなちゃん?なんで泣いてんの?どっか痛い?」
「………ぇ?」
遥さんの視線の先を触れてみると濡れていた。
「っあれ、可笑しいな?………なんで泣いてっ!なんで、止まってくれないの…?」
それを認識した途端に涙が次々と溢れて来る。
父さんが死んだ時でさえこんなに泣かなかったのに!!
どうして遥さんが関わるとこうも簡単に涙が、感情が表に出てくるんだろうー……。
「は、遥さん…」
「ん?」
「遥さんは僕を嫌いになりますか?僕の側に、ずっとずっと、居てくれますか?」
留まることを知らない僕の涙。
次の言葉が怖くて怖くて堪らない。
こんなに恐怖を感じたのは初めてだった。
母さんの暴力よりもこっちの方が怖いだなんて可笑しいだろうか?
「ひなちゃん…、日向、そんなこと考えていたの?馬鹿だね。私が日向を嫌いになることなんてあるわけないでしょ?それとも何?私がそんな薄情だとでも思ってたの?もう忘れたの?私は日向を必要としているって言ったでしょ?それに日向が、皆が私を必要としている間は私は側にいるよ」
小さい子供をあやすように頭を撫でる遥さん。
それが気持ち良くて大人しく目を閉じる。
………このまま、時が止まればいいのにな。
そしたら遥さんを、ひとりじめ出来るのに。
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