97 / 184
懲戒
脆弱
しおりを挟む
冷え切った躰が
温まるにつれ
上昇してゆく体温
渇いた咳を零す清人は
熱い息を吐き続け
熱を帯びた肌から
滲む汗が流れ出す
久々の風邪に
体力を奪われ
思考回路が止まり
清人は ずぶ濡れのシャツを
レジ袋へ隠し入れたまま
忘れていた
市販の風邪薬を
清人に服用させた関が
スポーツドリンクを
ベッドの横へ並べ
仕事に戻り
ベッドから這い出た清人は
覚束無い脚取りで
脱衣場へ向い
洗濯籠の中から
関が脱ぎ入れた
グレーのパーカーを取り出し
首回りが弛む
着古したTシャツに
パーカーを重ね
部屋着スエットのまま
関の部屋を出た
1階のエレベーター前へ
フードを被り
俯き座る清人は
5階から降りて来る
穂苅を待ち詫びる
午後6時半を過ぎ
降りて来た穂苅は
床へ蹲る清人に驚き
腕時計を確認すると
清人の腕を持ち上げ
外へ連れ出し
清人を引き連れ
裏路地を抜け
タクシーを止める穂苅は
清人を押し込み
乗り込んだ
「…体調が あまり良く…」
清人の訴えを
軽く聞き流す穂苅は
清人の言葉に被ぶせ
「わかった わかった
客と話しをつけてやるから
兎に角 ホテルまで
行ってくれ」
タクシーの窓に頭を寄せ
ドアへ凭れ掛かる清人は
脱力する腕を脚の間へ垂らし
荒い呼吸を吐き続けた
待ち合わせ場所で
四十代後半の筋肉質な男性を拾い
タクシーでホテルへ向う間
助手席へ乗り込んだ男性は
ぐったりとする清人を見て
90分3万円と
値引き交渉する穂苅に
快く承諾を示した
男性に支えられ
エレベーターに乗り込み
部屋へ入るなり
壁際に清人を押し付け
スエットと下着をずり下げ
清人のアナルへ
ペニスを押し込んでゆく
興奮状態の男性が
激しく腰を突き上げるたび
壁に顔を打ち付ける清人は
必死に腕で顔を庇い
揺れ動いていた
短縮された時間を
有効利用化する男性は
清人を連れベッドへ移動し
筋肉隆々の肉体を晒し
あらゆる角度から
挿入を試み
朦朧とする清人は
ぼんやりと部屋を眺め
喘ぎ声も挙げず
顔に掛かる髪すら避けず
無抵抗で犯され続けた
曇りガラス張りの浴室で
シャワーを浴びる男性の
シルエットを眺め
ベッドへ置かれた
3万円札に手を伸ばす清人は
札の端を指先で触れ
荒い呼吸音を聞いていた
制限時間を気にする男性は
ヤリ捨てた清人を
ベッドへ残し
部屋から出てゆき
「帰らないと」
敢えて声に出す清人は
ベッドから躰を起こし
乱れた髪を直しもせず
入口付近に落ちる
下着とスエットを
壁に凭れ履き
フロントへ降りて行った
汗に塗れ乱れた髪を梳かす支配人は
タクシーを呼び
明日の仕事がない事を
清人に告げ
蓋を開けた栄誉ドリンクを
清人の掌へ握らせる
草臥れ果てた清人は
栄養ドリンクを飲み干すと
力無く下ろす腕から
ドリンクの瓶が落ち
床を転がって行った
温まるにつれ
上昇してゆく体温
渇いた咳を零す清人は
熱い息を吐き続け
熱を帯びた肌から
滲む汗が流れ出す
久々の風邪に
体力を奪われ
思考回路が止まり
清人は ずぶ濡れのシャツを
レジ袋へ隠し入れたまま
忘れていた
市販の風邪薬を
清人に服用させた関が
スポーツドリンクを
ベッドの横へ並べ
仕事に戻り
ベッドから這い出た清人は
覚束無い脚取りで
脱衣場へ向い
洗濯籠の中から
関が脱ぎ入れた
グレーのパーカーを取り出し
首回りが弛む
着古したTシャツに
パーカーを重ね
部屋着スエットのまま
関の部屋を出た
1階のエレベーター前へ
フードを被り
俯き座る清人は
5階から降りて来る
穂苅を待ち詫びる
午後6時半を過ぎ
降りて来た穂苅は
床へ蹲る清人に驚き
腕時計を確認すると
清人の腕を持ち上げ
外へ連れ出し
清人を引き連れ
裏路地を抜け
タクシーを止める穂苅は
清人を押し込み
乗り込んだ
「…体調が あまり良く…」
清人の訴えを
軽く聞き流す穂苅は
清人の言葉に被ぶせ
「わかった わかった
客と話しをつけてやるから
兎に角 ホテルまで
行ってくれ」
タクシーの窓に頭を寄せ
ドアへ凭れ掛かる清人は
脱力する腕を脚の間へ垂らし
荒い呼吸を吐き続けた
待ち合わせ場所で
四十代後半の筋肉質な男性を拾い
タクシーでホテルへ向う間
助手席へ乗り込んだ男性は
ぐったりとする清人を見て
90分3万円と
値引き交渉する穂苅に
快く承諾を示した
男性に支えられ
エレベーターに乗り込み
部屋へ入るなり
壁際に清人を押し付け
スエットと下着をずり下げ
清人のアナルへ
ペニスを押し込んでゆく
興奮状態の男性が
激しく腰を突き上げるたび
壁に顔を打ち付ける清人は
必死に腕で顔を庇い
揺れ動いていた
短縮された時間を
有効利用化する男性は
清人を連れベッドへ移動し
筋肉隆々の肉体を晒し
あらゆる角度から
挿入を試み
朦朧とする清人は
ぼんやりと部屋を眺め
喘ぎ声も挙げず
顔に掛かる髪すら避けず
無抵抗で犯され続けた
曇りガラス張りの浴室で
シャワーを浴びる男性の
シルエットを眺め
ベッドへ置かれた
3万円札に手を伸ばす清人は
札の端を指先で触れ
荒い呼吸音を聞いていた
制限時間を気にする男性は
ヤリ捨てた清人を
ベッドへ残し
部屋から出てゆき
「帰らないと」
敢えて声に出す清人は
ベッドから躰を起こし
乱れた髪を直しもせず
入口付近に落ちる
下着とスエットを
壁に凭れ履き
フロントへ降りて行った
汗に塗れ乱れた髪を梳かす支配人は
タクシーを呼び
明日の仕事がない事を
清人に告げ
蓋を開けた栄誉ドリンクを
清人の掌へ握らせる
草臥れ果てた清人は
栄養ドリンクを飲み干すと
力無く下ろす腕から
ドリンクの瓶が落ち
床を転がって行った
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
平凡顔のΩですが、何かご用でしょうか。
無糸
BL
Ωなのに顔は平凡、しかも表情の変化が乏しい俺。
そんな俺に番などできるわけ無いとそうそう諦めていたのだが、なんと超絶美系でお優しい旦那様と結婚できる事になった。
でも愛しては貰えて無いようなので、俺はこの気持ちを心に閉じ込めて置こうと思います。
___________________
異世界オメガバース、受け視点では異世界感ほとんど出ません(多分)
わりかし感想お待ちしてます。誰が好きとか
現在体調不良により休止中 2021/9月20日
最新話更新 2022/12月27日
気の遣い方が斜め上
りこ
BL
俺には同棲している彼氏がいる。だけど、彼氏には俺以外に体の関係をもっている相手がいる。
あいつは優しいから俺に別れるとは言えない。……いや、優しさの使い方間違ってねえ?
気の遣い方が斜め上すぎんだよ!って思っている受けの話。
貧乏貴族の末っ子は、取り巻きのひとりをやめようと思う
まと
BL
色々と煩わしい為、そろそろ公爵家跡取りエルの取り巻きをこっそりやめようかなと一人立ちを決心するファヌ。
新たな出逢いやモテ道に期待を胸に膨らませ、ファヌは輝く学園生活をおくれるのか??!!
⚠️趣味で書いておりますので、誤字脱字のご報告や、世界観に対する批判コメントはご遠慮します。そういったコメントにはお返しできませんので宜しくお願いします。
侯爵令息セドリックの憂鬱な日
めちゅう
BL
第二王子の婚約者候補侯爵令息セドリック・グランツはある日王子の婚約者が決定した事を聞いてしまう。しかし先に王子からお呼びがかかったのはもう一人の候補だった。候補落ちを確信し泣き腫らした次の日は憂鬱な気分で幕を開ける———
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初投稿で拙い文章ですが楽しんでいただけますと幸いです。
貴方の事を心から愛していました。ありがとう。
天海みつき
BL
穏やかな晴天のある日の事。僕は最愛の番の後宮で、ぼんやりと紅茶を手に己の生きざまを振り返っていた。ゆったり流れるその時を楽しんだ僕は、そのままカップを傾け、紅茶を喉へと流し込んだ。
――混じり込んだ××と共に。
オメガバースの世界観です。運命の番でありながら、仮想敵国の王子同士に生まれた二人が辿る数奇な運命。勢いで書いたら真っ暗に。ピリリと主張する苦さをアクセントにどうぞ。
追記。本編完結済み。後程「彼」視点を追加投稿する……かも?
くまさんのマッサージ♡
はやしかわともえ
BL
ほのぼの日常。ちょっとえっちめ。
2024.03.06
閲覧、お気に入りありがとうございます。
m(_ _)m
もう一本書く予定です。時間が掛かりそうなのでお気に入りして頂けると便利かと思います。よろしくお願い致します。
2024.03.10
完結しました!読んで頂きありがとうございます。m(_ _)m
今月25日(3/25)のピクトスクエア様のwebイベントにてこの作品のスピンオフを頒布致します。詳細はまたお知らせ致します。
2024.03.19
https://pictsquare.net/skaojqhx7lcbwqxp8i5ul7eqkorx4foy
イベントページになります。
25日0時より開始です!
※補足
サークルスペースが確定いたしました。
一次創作2: え5
にて出展させていただいてます!
2024.10.28
11/1から開催されるwebイベントにて、新作スピンオフを書いています。改めてお知らせいたします。
2024.11.01
https://pictsquare.net/4g1gw20b5ptpi85w5fmm3rsw729ifyn2
本日22時より、イベントが開催されます。
よろしければ遊びに来てください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる