32 / 48
32話 ゴブリンキング再び
しおりを挟む
だいぶ金貨も貯まってきたし、またぞろ追加でミラルダさんに納めておくか、と思いながら、明日引き渡す分の魚を釣りに王城隣の池へと向かう。ある程度釣れたら、ラザロの行きたがっていたゴブリンキングの洞窟に行ってもいいかもしれない。
各々自分のいい場所に陣取って、と思ったのだけれど。スワリナは僕にくっついてのんびり寝ているし、バーニィもだらだら話していたい、とすぐ近くで釣り糸を垂れている。ラザロも僕を挟んでバーニィの反対側に陣取ったし、結局はみんなすぐそばで釣ることとなった。まぁ、糸は絡まないんだけどね。
「ココット、そういえばさ、妹ちゃんがいるって話じゃない?」
「そうだね、いるよ。」
「妹ちゃんはゲームしないの?」
「まだ子供が小さいしね。それ以前もあまり興味は無かったようだけど。」
「あ、おれココットの姪っ子の写真見たことあるぞっ。赤ちゃんちょう可愛いんだっ。」
「…可愛いのはギルマスでしょう!?」
ラザロがバーニィに飛びかかってうりうりと頭を撫でたりおっぱい揉んだりし始めたのを呆れた顔で僕が見ていると、スワリナがボソリと呟いた。
「ゴブリンはあっという間に大きくなるから可愛くないさね…。」
「そうなの? そういえば小さいゴブリンって見たことないな。」
「生まれて三日で成体になるさね。マザー達がローテーション組んで三日に一回は補充されるけど、奥に隠して育ててるから会わなくて当然なのさね。」
「う、うーん。この間、目についた成体はマザー以外倒しちゃったけど、補充は効くものなの?」
「奥にいた幼体がすぐ大きくなるさね。そうすればまた補充されるさね。」
「生々しいわね。」
バーニィをもみくちゃにしていたと思ったラザロが気がつけばまた隣で竿を振っていた。…バーニィは真っ赤な顔で仰向けに転がっていた。シャツもスカートもずり上がってるし。おっぱい揉むぞ。
ゴブリンの生殖方法については人間と変わりがないのはまぁ、わかっているんだけどね。マザー達はあくまでも種族の増殖に関わる立場であって、快楽のそれが目的じゃないらしく、相手はマザーが選べるらしい。クイーンだったスワリナはゴブリンの女性のトップという立場だったらしいのだが、特に繁殖活動には関わって無かったそうな。一応キングの配偶者という立場だから他のゴブリン達は手を出してこないし、変に指名しようものならキングがそのゴブリンを殺してしまうらしく、キングがスワリナが人っぽすぎて云々といって他のゴブリン女性に手を出している状況で悶々としていたと。
たっぷりと一時間は釣っただろうか。それなりの数釣り上げた僕たちは一度竿を納め、ゴブリンの洞窟に向かうべく移動を開始した。何時も通り、バーニィはふんふんと歌いながらなのだけれど、レベルの上がりすぎの心配が要らなくなった僕も一緒に歌いながらあるく。ラザロとスワリナは特に歌うようなこともないけれど、顔が緩んでいるので楽しいのだろう。
旧市街区を抜け、一応冒険者ギルドでゲルトさんの農園でゴブリンの駆除クエストが出ていないかを見てみると、あれからだいぶ日数が経ったこともあってか、依頼が復活していた。話を聞いてみると適正ランクが上がっていてグループ推奨になっていたのだけれど、その辺りは問題なく受けることが出来た。
「なんだぁ、兄ちゃん、また連れてる女増えてるじゃねえか。」
「…どうも。」
「また注いでやるから僻むなよ、おっちゃんっ。」
「お、おお。姉ちゃん優しいじゃねえか。」
僕の方を呆れた顔で見るおっちゃんのジョッキにバーニィが酒を注いでやると、おっちゃんはいつものように喜んでジョッキを掲げる。
「美人の酌で今日も酒が美味い!げはは! いい姉ちゃん捕まえてるぜ、兄ちゃんはよぉ!」
上機嫌で手を振ってくるおっちゃんに会釈を返し、僕達は冒険者ギルドを出たのだけれど、ラザロがぽつりと一言。
「テラコレイムじゃ、腕試しイベント発生してたわよ。勝ったらSPくれたわ。」
「ほほう。」
全部の街で同じじゃあアレだから、少しずつ変えてるんだろうけどなぁ。この辺は運営の遊び心なんだろうけど、一体どういう仕組みにしてるんだろうね。運営からのクエストが発行されていて常時依頼で受けてるとか? 同じことしか言わない、やらない紋切り型のNPCじゃなくて、本人の生活がちゃんとあって、その上での行動なわけだからクエスト発行が一番可能性が高そうだけど。
そんな事を考えながらゲルトさんの農場に向かう。流石にあの後顔は出していないけれど、覚えていてくれているだろうかと思っていたけれど、ゲルトさんは笑顔で僕らを迎えてくれた。
「おお、あの時の兄さんじゃないか。人は増えてるけど、今回も受けてくれるのかい?」
「ええ、今回もお世話になります。お変わりありませんか。」
「前回兄さん達から駆除してもらってから、暫くの間は全く問題なく暮らせてたんだがね。ここ最近またゴブリン達がウロウロするようになっちまったんだよ。まぁ、嫁さんと子供はまだ避難してないがね。」
「あれ、それじゃあクエストを依頼なさったのはここ一日二日のことですか?」
「そうだね、昨日依頼したばかりだから、早くて助かったよ。」
ゲルトさんにはもう巣の場所もわかっていることだしサクッと行ってきますね、と僕らはこの間の洞窟へと向かう。クエストを受けれた事自体はタイミング良かったなぁ、とは思ったものの、被害を受けている人の前でいうことでもない、と口に出すようなことはしないのはやはりみんなそれなりに大人だからだろう。
前回来たときよりも戦力は格段に上がっているわけだし、僕自身もあの時よりもスキルも取ってればレベルも上がってるので、楽に行けるだろうと僕らは特に作戦を立てることもなく洞窟に突入する。どんな感じだったかはラザロにもスワリナにも話してあるしね。
『ファイヤーボール』
詠唱短縮と多重起動のスキルをいいことにボンボン魔法を放り込み、殲滅して先に進む。
それでもわらわらと寄ってくるゴブリン達にはバーニィが先陣切って槍を持って突っ込み、スワリナも女王の盾を発動してから盾を片手に進んでいく。ラザロは盗賊系のスキルもあるそうだけれど、僕と一緒にファイヤーボールをぶん投げている。二系統分のスキルを取っているおかげで多重起動に範囲拡大、威力拡大については取れてないらしいのだけど。
バーニィは槍のスキルもしっかりと覚えて使っているし、スワリナもスキルをガッツリ発動してゴブリンに仕事をさせていない。前よりも楽に殲滅し、ゴブリンジェネラルなんかもサクッと袋叩きにしていると、困惑した様子のキングが槍を片手に出てきた。
「グギャギャ、ゲギャ?」
どうやらスワリナに向かって何か言っているようなのだけれど、流石に言語スキル取ってないから意味不明だな。
「ゲギャギャギャ!!」
スワリナが少し下がって僕に撓垂れ掛かると、ゴブリンキングは大きくため息を吐いた。僕がスワリナの頭を撫でると、そろそろいいでしょ、とラザロが詠唱を始めた。
それと同時に、バーニィとスワリナが突っ込んでいく。僕も遅れ馳せながら最大火力の火魔法を全力で多重起動して叩き込む。まぁ、前回で大体どれくらい突っ込めば倒れるかはわかっているし。
「……。」
前衛の二人がゴブリンキングと接敵するとほぼ同時に二人分の魔法、といっても数十発の魔法が直撃し、蒸発する。ひどい。
「出落ちだわね。」
「あっさりだったねっ。」
「そうさね、可哀相なくらいさね。」
「こちらのレベルは確かに上がってるし、スキルでのブーストもかかりまくってるとはいえ、やりすぎ感はあるなぁ。」
「多重起動が特に酷いわね。消費軽減とか威力拡大も合わさってるから凶悪。」
僕は肩をすくめて一応手に持っていた武器をしまった。
各々自分のいい場所に陣取って、と思ったのだけれど。スワリナは僕にくっついてのんびり寝ているし、バーニィもだらだら話していたい、とすぐ近くで釣り糸を垂れている。ラザロも僕を挟んでバーニィの反対側に陣取ったし、結局はみんなすぐそばで釣ることとなった。まぁ、糸は絡まないんだけどね。
「ココット、そういえばさ、妹ちゃんがいるって話じゃない?」
「そうだね、いるよ。」
「妹ちゃんはゲームしないの?」
「まだ子供が小さいしね。それ以前もあまり興味は無かったようだけど。」
「あ、おれココットの姪っ子の写真見たことあるぞっ。赤ちゃんちょう可愛いんだっ。」
「…可愛いのはギルマスでしょう!?」
ラザロがバーニィに飛びかかってうりうりと頭を撫でたりおっぱい揉んだりし始めたのを呆れた顔で僕が見ていると、スワリナがボソリと呟いた。
「ゴブリンはあっという間に大きくなるから可愛くないさね…。」
「そうなの? そういえば小さいゴブリンって見たことないな。」
「生まれて三日で成体になるさね。マザー達がローテーション組んで三日に一回は補充されるけど、奥に隠して育ててるから会わなくて当然なのさね。」
「う、うーん。この間、目についた成体はマザー以外倒しちゃったけど、補充は効くものなの?」
「奥にいた幼体がすぐ大きくなるさね。そうすればまた補充されるさね。」
「生々しいわね。」
バーニィをもみくちゃにしていたと思ったラザロが気がつけばまた隣で竿を振っていた。…バーニィは真っ赤な顔で仰向けに転がっていた。シャツもスカートもずり上がってるし。おっぱい揉むぞ。
ゴブリンの生殖方法については人間と変わりがないのはまぁ、わかっているんだけどね。マザー達はあくまでも種族の増殖に関わる立場であって、快楽のそれが目的じゃないらしく、相手はマザーが選べるらしい。クイーンだったスワリナはゴブリンの女性のトップという立場だったらしいのだが、特に繁殖活動には関わって無かったそうな。一応キングの配偶者という立場だから他のゴブリン達は手を出してこないし、変に指名しようものならキングがそのゴブリンを殺してしまうらしく、キングがスワリナが人っぽすぎて云々といって他のゴブリン女性に手を出している状況で悶々としていたと。
たっぷりと一時間は釣っただろうか。それなりの数釣り上げた僕たちは一度竿を納め、ゴブリンの洞窟に向かうべく移動を開始した。何時も通り、バーニィはふんふんと歌いながらなのだけれど、レベルの上がりすぎの心配が要らなくなった僕も一緒に歌いながらあるく。ラザロとスワリナは特に歌うようなこともないけれど、顔が緩んでいるので楽しいのだろう。
旧市街区を抜け、一応冒険者ギルドでゲルトさんの農園でゴブリンの駆除クエストが出ていないかを見てみると、あれからだいぶ日数が経ったこともあってか、依頼が復活していた。話を聞いてみると適正ランクが上がっていてグループ推奨になっていたのだけれど、その辺りは問題なく受けることが出来た。
「なんだぁ、兄ちゃん、また連れてる女増えてるじゃねえか。」
「…どうも。」
「また注いでやるから僻むなよ、おっちゃんっ。」
「お、おお。姉ちゃん優しいじゃねえか。」
僕の方を呆れた顔で見るおっちゃんのジョッキにバーニィが酒を注いでやると、おっちゃんはいつものように喜んでジョッキを掲げる。
「美人の酌で今日も酒が美味い!げはは! いい姉ちゃん捕まえてるぜ、兄ちゃんはよぉ!」
上機嫌で手を振ってくるおっちゃんに会釈を返し、僕達は冒険者ギルドを出たのだけれど、ラザロがぽつりと一言。
「テラコレイムじゃ、腕試しイベント発生してたわよ。勝ったらSPくれたわ。」
「ほほう。」
全部の街で同じじゃあアレだから、少しずつ変えてるんだろうけどなぁ。この辺は運営の遊び心なんだろうけど、一体どういう仕組みにしてるんだろうね。運営からのクエストが発行されていて常時依頼で受けてるとか? 同じことしか言わない、やらない紋切り型のNPCじゃなくて、本人の生活がちゃんとあって、その上での行動なわけだからクエスト発行が一番可能性が高そうだけど。
そんな事を考えながらゲルトさんの農場に向かう。流石にあの後顔は出していないけれど、覚えていてくれているだろうかと思っていたけれど、ゲルトさんは笑顔で僕らを迎えてくれた。
「おお、あの時の兄さんじゃないか。人は増えてるけど、今回も受けてくれるのかい?」
「ええ、今回もお世話になります。お変わりありませんか。」
「前回兄さん達から駆除してもらってから、暫くの間は全く問題なく暮らせてたんだがね。ここ最近またゴブリン達がウロウロするようになっちまったんだよ。まぁ、嫁さんと子供はまだ避難してないがね。」
「あれ、それじゃあクエストを依頼なさったのはここ一日二日のことですか?」
「そうだね、昨日依頼したばかりだから、早くて助かったよ。」
ゲルトさんにはもう巣の場所もわかっていることだしサクッと行ってきますね、と僕らはこの間の洞窟へと向かう。クエストを受けれた事自体はタイミング良かったなぁ、とは思ったものの、被害を受けている人の前でいうことでもない、と口に出すようなことはしないのはやはりみんなそれなりに大人だからだろう。
前回来たときよりも戦力は格段に上がっているわけだし、僕自身もあの時よりもスキルも取ってればレベルも上がってるので、楽に行けるだろうと僕らは特に作戦を立てることもなく洞窟に突入する。どんな感じだったかはラザロにもスワリナにも話してあるしね。
『ファイヤーボール』
詠唱短縮と多重起動のスキルをいいことにボンボン魔法を放り込み、殲滅して先に進む。
それでもわらわらと寄ってくるゴブリン達にはバーニィが先陣切って槍を持って突っ込み、スワリナも女王の盾を発動してから盾を片手に進んでいく。ラザロは盗賊系のスキルもあるそうだけれど、僕と一緒にファイヤーボールをぶん投げている。二系統分のスキルを取っているおかげで多重起動に範囲拡大、威力拡大については取れてないらしいのだけど。
バーニィは槍のスキルもしっかりと覚えて使っているし、スワリナもスキルをガッツリ発動してゴブリンに仕事をさせていない。前よりも楽に殲滅し、ゴブリンジェネラルなんかもサクッと袋叩きにしていると、困惑した様子のキングが槍を片手に出てきた。
「グギャギャ、ゲギャ?」
どうやらスワリナに向かって何か言っているようなのだけれど、流石に言語スキル取ってないから意味不明だな。
「ゲギャギャギャ!!」
スワリナが少し下がって僕に撓垂れ掛かると、ゴブリンキングは大きくため息を吐いた。僕がスワリナの頭を撫でると、そろそろいいでしょ、とラザロが詠唱を始めた。
それと同時に、バーニィとスワリナが突っ込んでいく。僕も遅れ馳せながら最大火力の火魔法を全力で多重起動して叩き込む。まぁ、前回で大体どれくらい突っ込めば倒れるかはわかっているし。
「……。」
前衛の二人がゴブリンキングと接敵するとほぼ同時に二人分の魔法、といっても数十発の魔法が直撃し、蒸発する。ひどい。
「出落ちだわね。」
「あっさりだったねっ。」
「そうさね、可哀相なくらいさね。」
「こちらのレベルは確かに上がってるし、スキルでのブーストもかかりまくってるとはいえ、やりすぎ感はあるなぁ。」
「多重起動が特に酷いわね。消費軽減とか威力拡大も合わさってるから凶悪。」
僕は肩をすくめて一応手に持っていた武器をしまった。
0
お気に入りに追加
97
あなたにおすすめの小説
また、つまらぬものを斬ってしまった……で、よかったっけ? ~ 女の子達による『Freelife Frontier』 攻略記
一色 遥
SF
運動神経抜群な普通の女子高生『雪奈』は、幼なじみの女の子『圭』に誘われて、新作VRゲーム『Freelife Frontier(通称フリフロ)』という、スキルを中心としたファンタジーゲームをやることに。
『セツナ』という名前で登録した雪奈は、初期スキルを選択する際に、0.000001%でレアスキルが出る『スーパーランダムモード』(リセマラ不可)という、いわゆるガチャを引いてしまう。
その結果……【幻燈蝶】という謎のスキルを入手してしまうのだった。
これは、そんなレアなスキルを入手してしまった女の子が、幼なじみやその友達……はたまた、ゲーム内で知り合った人たちと一緒に、わちゃわちゃゲームを楽しみながらゲーム内トップランカーとして走って行く物語!
【完結】最弱テイマーの最強テイム~スライム1匹でどうしろと!?~
成実ミナルるみな
SF
四鹿(よつしか)跡永賀(あとえか)には、古家(ふるや)実夏(みか)という初恋の人がいた。出会いは幼稚園時代である。家が近所なのもあり、会ってから仲良くなるのにそう時間はかからなかった。実夏の家庭環境は劣悪を極めており、それでも彼女は文句の一つもなく理不尽な両親を尊敬していたが、ある日、実夏の両親は娘には何も言わずに蒸発してしまう。取り残され、茫然自失となっている実夏をどうにかしようと、跡永賀は自分の家へ連れて行くのだった。
それからというもの、跡永賀は実夏と共同生活を送ることになり、彼女は大切な家族の一員となった。
時は流れ、跡永賀と実夏は高校生になっていた。高校生活が始まってすぐの頃、跡永賀には赤山(あかやま)あかりという彼女ができる。
あかりを実夏に紹介した跡永賀は愕然とした。実夏の対応は冷淡で、あろうことかあかりに『跡永賀と別れて』とまで言う始末。祝福はしないまでも、受け入れてくれるとばかり考えていた跡永賀は驚くしか術がなかった。
後に理由を尋ねると、実夏は幼稚園児の頃にした結婚の約束がまだ有効だと思っていたという。当時の彼女の夢である〝すてきなおよめさん〟。それが同級生に両親に捨てられたことを理由に無理だといわれ、それに泣いた彼女を慰めるべく、何の非もない彼女を救うべく、跡永賀は自分が実夏を〝すてきなおよめさん〟にすると約束したのだ。しかし家族になったのを機に、初恋の情は家族愛に染まり、取って代わった。そしていつからか、家族となった少女に恋慕することさえよからぬことと考えていた。
跡永賀がそういった事情を話しても、実夏は諦めなかった。また、あかりも実夏からなんと言われようと、跡永賀と別れようとはしなかった。
そんなとき、跡永賀のもとにあるゲームの情報が入ってきて……!?
なんだこのギルドネカマしかいない! Ψギルドごと異世界に行ったら実は全員ネカマだったΨ
剣之あつおみ
ファンタジー
VR専用MMORPG〖ソーサラーマスターオンライン〗、略して〖SMO〗。
日本で制作された世界初の音声認識変換マイク付きフルフェイスマスク型インターフェイスを装着し、没入感溢れるVRMMOアクションが楽しめると話題を呼んだゲームである。
200名を超える人気声優を起用して、自分の声をAIで自動変換しボイスチャットが出来る画期的な機能を搭載。サービス開始当初、国内外問わず同時接続400万名以上を突破し社会現象にもなったゲーム。
このゲームをこよなく楽しんでいた女子高生「シノブ」はサービス終了日に一緒にプレイしていたギルドメンバーとゲームそっくりな異世界へと飛ばされる。
彼女の所属していたギルド〖深紅の薔薇〗はリアル女性限定と言う規約を掲げていた。
異世界に飛ばされた彼女は仲間達と再会するが、そこで衝撃の事実に直面する。
女性だと思っていたギルドメンバー達は実は全員男性だった。
リアルでの性別は男性、ゲーム内で自身をリアル女性を語るプレイスタイル・・・
続に言う「ネカマ」だったのだ。
彼女と5人のネカマ達はゲームの知識を活かし、現実世界に戻る為に奮闘する物語である。
NPCが俺の嫁~リアルに連れ帰る為に攻略す~
ゆる弥
SF
親友に誘われたVRMMOゲーム現天獄《げんてんごく》というゲームの中で俺は運命の人を見つける。
それは現地人(NPC)だった。
その子にいい所を見せるべく活躍し、そして最終目標はゲームクリアの報酬による願い事をなんでも一つ叶えてくれるというもの。
「人が作ったVR空間のNPCと結婚なんて出来るわけねーだろ!?」
「誰が不可能だと決めたんだ!? 俺はネムさんと結婚すると決めた!」
こんなヤバいやつの話。
Bless for Travel ~病弱ゲーマーはVRMMOで無双する~
NotWay
SF
20xx年、世に数多くのゲームが排出され数多くの名作が見つかる。しかしどれほどの名作が出ても未だに名作VRMMOは発表されていなかった。
「父さんな、ゲーム作ってみたんだ」
完全没入型VRMMOの発表に世界中は訝、それよりも大きく期待を寄せた。専用ハードの少数販売、そして抽選式のβテストの両方が叶った幸運なプレイヤーはゲームに入り……いずれもが夜明けまでプレイをやめることはなかった。
「第二の現実だ」とまで言わしめた世界。
Bless for Travel
そんな世界に降り立った開発者の息子は……病弱だった。
ビースト・オンライン 〜追憶の道しるべ。操作ミスで兎になった俺は、仲間の記憶を辿り世界を紐解く〜
八ッ坂千鶴
SF
普通の高校生の少年は高熱と酷い風邪に悩まされていた。くしゃみが止まらず学校にも行けないまま1週間。そんな彼を心配して、母親はとあるゲームを差し出す。
そして、そのゲームはやがて彼を大事件に巻き込んでいく……!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる