9 / 13
孤島《アイランド》
山へ
しおりを挟む
翌朝、サバイバルキットとザイルを持って山を登る。
街から山へは道が整備されていた、道に石をはめ込んで、雑草などが生えない用にしてある。
坂には階段も作られていた、やがて果樹園にたどり着く。
オリーブ、アプリコット、オレンジ、ミカン、クルミなどが、手入れされずに放置されている。
それでも小さいながらも実は付けている、それを食いに小動物が集まっていた。
リスにウサギ、鹿に猪もいるようだ、姿は無くても排泄物と足跡でわかる。
驚いた事に鶏(ニワトリ)までいた、人が居なくなってから、野生化したらしい。
枝にも止まっている、肉には苦労はし無いようだ、明日は肉を確保しよう。
そのまま登ると展望台と言うか、昔は見張り台だった、そう思われる場所に出る。
朽ちた見張り台と、その側には台の上に木材と松の枝と実が置いてある。
松の実と枝は着火材にも、煙が出る為に狼煙にもなる。
そこからは島の南側が見回せた。
…海が見えた……白い砂浜にかなり遠浅なのか、ここからでも浅い海だとわかる。
そしてその先は岩礁帯でその先は深そうだ。
海の色が違う、濃い青い色に変わって底が見えない。
そのまま登ると山頂に着いた、周りは全て海で船の姿も無い。
他の三方は鋭い崖と岩礁地帯だった、成る程、この島は、ここの砂浜だけを見張れば事足りる。
展望台が山の中腹にあるのも、納得出来る天然の要塞の様な島だ。
山から降りて、これからの事を考える。
食料は節約すれば半年は持つ、しかしジャガイモやサツマイモなど、そのまま腐らすのも惜しい。
……畑を作るか?、サツマイモは確か連作障害は無いはずだ、肥料も要らない。
と、言うか痩せた土地の方が向く、水も殆ど要らない。
逆にジャガイモの方が、連作障害があるくらいだ。
問題は病気だ、種芋専門で作られた物では無いので、病気に気を使わないといけない。
こまめに区画を分けて耕す、保険は大事だ。
しかしまずは、寝食をする場所を決めよう。
俺はこの時から、1人で生きていく決心が着いた。
山を降りると俺はまず、寝る場所の確保に動いた。
まず、中で火を焚ける事、二酸化炭素中毒にならない為にも、そこそこの広さと高さのある建物を物色する。
トラックを置いてある建物の隣が、元は村長か町長の物だったのか、そこそこ広く天井も高い。
屋根も、ここの建物は石で作られているので、残っていた。
元は居間だったのか、暖炉のある部屋がある、そこを寝床に決めると、まずは外から乾いた木を運んで暖炉に火を付ける。
松の葉っぱなど、わざと煙の出る物を混ぜて煙を出す、これは部屋に居るであろうダニなどの虫から身を守る為だ。
元は台所だった場所にも、カマドに火を入れる。
暖炉のある部屋に、空のカゴ車を持って来ると、うつ伏せにしてトラックのラッシング用のベニア板を被せる、その上にエアーマットレスと寝袋を乗せると、ベットが出来た。
カマドのある部屋、多分元は台所にも設置してテーブルにする、椅子は丸太を持って来た。
戦場用の衛生キットのポリタンクに、水を入れる、この水は家の近くに、上水道から引いた水場があった。
台所の裏にシャワー室を設置する、迷彩柄のシートでぐるりと囲んで、パイプで組んだ骨組みに、黒いビニール袋に入ったポリタンクを乗せるだけだ。
太陽の熱で、朝に入れた水が夕方には、ぬるま湯になる、スノコとビーチサンダルも置いておく。
使えるのは明日以降だ、夕方になったので衛生キットにあったバケツに水に汲んで身体を拭く。
軍用携帯食(レーション)には水を入れると加熱する物がある。
豚肉がメインの物を食いながら、明日から畑を耕す事を考える。
次の日、俺は元は畑だった場所に来ていた。
雑草が生茂る一面の緑!
しかしやらないと、次に進めない、Tシャツに軍手、頭にはタオル。
完璧にドカチンスタイルの俺は草抜きから始めた。
途中で休憩を挟みながら、昼まですると腰がガクガクしてくる、今日はここ迄にして昼飯を食うと、罠猟の仕掛けを作る事にする。
携帯食は日持ちする大事な財産だ、罠は猟師(ハンター)だった叔父に習って手が覚えている。
ワイヤーとパイプを使ったくくり罠と言われるタイプだ、何個か作ると餌にする為に、傷んだジャガイモとサツマイモを選別する。
中には芽が出ている物が何個かあった、一度に広げるのは辞めて、少しずつ畑を作る事に路線を変更しよう。
次の日は朝からくくり罠を仕掛ける、ワイヤーの端を木に固定すると、輪っかの中に餌のジャガイモやサツマイモの切り端を置いておく。
終わると畑に行って、草抜きの終わった場所の土をスコップやツルハシで掘り起こしてから、芽の出たジャガイモやサツマイモを、区画を分けて土の中に埋める。
そんな日々を過ごして、数日が経ったある日。
くくり罠に獲物が掛かっていた。
街から山へは道が整備されていた、道に石をはめ込んで、雑草などが生えない用にしてある。
坂には階段も作られていた、やがて果樹園にたどり着く。
オリーブ、アプリコット、オレンジ、ミカン、クルミなどが、手入れされずに放置されている。
それでも小さいながらも実は付けている、それを食いに小動物が集まっていた。
リスにウサギ、鹿に猪もいるようだ、姿は無くても排泄物と足跡でわかる。
驚いた事に鶏(ニワトリ)までいた、人が居なくなってから、野生化したらしい。
枝にも止まっている、肉には苦労はし無いようだ、明日は肉を確保しよう。
そのまま登ると展望台と言うか、昔は見張り台だった、そう思われる場所に出る。
朽ちた見張り台と、その側には台の上に木材と松の枝と実が置いてある。
松の実と枝は着火材にも、煙が出る為に狼煙にもなる。
そこからは島の南側が見回せた。
…海が見えた……白い砂浜にかなり遠浅なのか、ここからでも浅い海だとわかる。
そしてその先は岩礁帯でその先は深そうだ。
海の色が違う、濃い青い色に変わって底が見えない。
そのまま登ると山頂に着いた、周りは全て海で船の姿も無い。
他の三方は鋭い崖と岩礁地帯だった、成る程、この島は、ここの砂浜だけを見張れば事足りる。
展望台が山の中腹にあるのも、納得出来る天然の要塞の様な島だ。
山から降りて、これからの事を考える。
食料は節約すれば半年は持つ、しかしジャガイモやサツマイモなど、そのまま腐らすのも惜しい。
……畑を作るか?、サツマイモは確か連作障害は無いはずだ、肥料も要らない。
と、言うか痩せた土地の方が向く、水も殆ど要らない。
逆にジャガイモの方が、連作障害があるくらいだ。
問題は病気だ、種芋専門で作られた物では無いので、病気に気を使わないといけない。
こまめに区画を分けて耕す、保険は大事だ。
しかしまずは、寝食をする場所を決めよう。
俺はこの時から、1人で生きていく決心が着いた。
山を降りると俺はまず、寝る場所の確保に動いた。
まず、中で火を焚ける事、二酸化炭素中毒にならない為にも、そこそこの広さと高さのある建物を物色する。
トラックを置いてある建物の隣が、元は村長か町長の物だったのか、そこそこ広く天井も高い。
屋根も、ここの建物は石で作られているので、残っていた。
元は居間だったのか、暖炉のある部屋がある、そこを寝床に決めると、まずは外から乾いた木を運んで暖炉に火を付ける。
松の葉っぱなど、わざと煙の出る物を混ぜて煙を出す、これは部屋に居るであろうダニなどの虫から身を守る為だ。
元は台所だった場所にも、カマドに火を入れる。
暖炉のある部屋に、空のカゴ車を持って来ると、うつ伏せにしてトラックのラッシング用のベニア板を被せる、その上にエアーマットレスと寝袋を乗せると、ベットが出来た。
カマドのある部屋、多分元は台所にも設置してテーブルにする、椅子は丸太を持って来た。
戦場用の衛生キットのポリタンクに、水を入れる、この水は家の近くに、上水道から引いた水場があった。
台所の裏にシャワー室を設置する、迷彩柄のシートでぐるりと囲んで、パイプで組んだ骨組みに、黒いビニール袋に入ったポリタンクを乗せるだけだ。
太陽の熱で、朝に入れた水が夕方には、ぬるま湯になる、スノコとビーチサンダルも置いておく。
使えるのは明日以降だ、夕方になったので衛生キットにあったバケツに水に汲んで身体を拭く。
軍用携帯食(レーション)には水を入れると加熱する物がある。
豚肉がメインの物を食いながら、明日から畑を耕す事を考える。
次の日、俺は元は畑だった場所に来ていた。
雑草が生茂る一面の緑!
しかしやらないと、次に進めない、Tシャツに軍手、頭にはタオル。
完璧にドカチンスタイルの俺は草抜きから始めた。
途中で休憩を挟みながら、昼まですると腰がガクガクしてくる、今日はここ迄にして昼飯を食うと、罠猟の仕掛けを作る事にする。
携帯食は日持ちする大事な財産だ、罠は猟師(ハンター)だった叔父に習って手が覚えている。
ワイヤーとパイプを使ったくくり罠と言われるタイプだ、何個か作ると餌にする為に、傷んだジャガイモとサツマイモを選別する。
中には芽が出ている物が何個かあった、一度に広げるのは辞めて、少しずつ畑を作る事に路線を変更しよう。
次の日は朝からくくり罠を仕掛ける、ワイヤーの端を木に固定すると、輪っかの中に餌のジャガイモやサツマイモの切り端を置いておく。
終わると畑に行って、草抜きの終わった場所の土をスコップやツルハシで掘り起こしてから、芽の出たジャガイモやサツマイモを、区画を分けて土の中に埋める。
そんな日々を過ごして、数日が経ったある日。
くくり罠に獲物が掛かっていた。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
【完結】亡き冷遇妃がのこしたもの〜王の後悔〜
なか
恋愛
「セレリナ妃が、自死されました」
静寂をかき消す、衛兵の報告。
瞬間、周囲の視線がたった一人に注がれる。
コリウス王国の国王––レオン・コリウス。
彼は正妃セレリナの死を告げる報告に、ただ一言呟く。
「構わん」……と。
周囲から突き刺さるような睨みを受けても、彼は気にしない。
これは……彼が望んだ結末であるからだ。
しかし彼は知らない。
この日を境にセレリナが残したものを知り、後悔に苛まれていくことを。
王妃セレリナ。
彼女に消えて欲しかったのは……
いったい誰か?
◇◇◇
序盤はシリアスです。
楽しんでいただけるとうれしいです。
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
婚約者に消えろと言われたので湖に飛び込んだら、気づけば三年が経っていました。
束原ミヤコ
恋愛
公爵令嬢シャロンは、王太子オリバーの婚約者に選ばれてから、厳しい王妃教育に耐えていた。
だが、十六歳になり貴族学園に入学すると、オリバーはすでに子爵令嬢エミリアと浮気をしていた。
そしてある冬のこと。オリバーに「私の為に消えろ」というような意味のことを告げられる。
全てを諦めたシャロンは、精霊の湖と呼ばれている学園の裏庭にある湖に飛び込んだ。
気づくと、見知らぬ場所に寝かされていた。
そこにはかつて、病弱で体の小さかった辺境伯家の息子アダムがいた。
すっかり立派になったアダムは「あれから三年、君は目覚めなかった」と言った――。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
婚約者すらいない私に、離縁状が届いたのですが・・・・・・。
夢草 蝶
恋愛
侯爵家の末姫で、人付き合いが好きではないシェーラは、邸の敷地から出ることなく過ごしていた。
そのため、当然婚約者もいない。
なのにある日、何故かシェーラ宛に離縁状が届く。
差出人の名前に覚えのなかったシェーラは、間違いだろうとその離縁状を燃やしてしまう。
すると後日、見知らぬ男が怒りの形相で邸に押し掛けてきて──?
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる