あの日全てを失った少女の行く末

ルシア

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ケバケバした受付嬢

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あの契約から数週間経った

今日は話があるから本部に来て欲しいとの事なので今はどんぶらどんぶら船に揺られシンフォニー街に来ている

シンフォニー街はシンフォニー国の首都であり国のお偉いさんもほとんどがここにいる

繁華街を歩き海軍本部に行く

海軍本部はシンフォニー国の王城のすぐ隣にあり城みたいな建物だ

2つの城か並んでいるみたいな感じだ

受付に行けばいいとベンには言われていたので受付に行く

受付には化粧の濃いケバケバしている女が座っている

なんであんなに化粧が濃いんだろう

元はいいのに台無しだ

それに俺がいることには気づいていない

「おい」

「あっ、こんにちはぁ、本日わぁどのような用でぇ?」

バカにしたような、なまった口調だ

なんでこんなやつが受付やっているのだろうか

「黒王だ、ベン・シルバーに呼ばれてきた」

周りがざわめく

「黒王ぅ?こんなところにぃいるわけないじゃないですかぁそれにぃ本日わぁ~宰相様にぃ~お客様わぁ~いないようですがぁ~」

受付の口調がもっとバカにしたような感じになる

帰ろうか、俺に帰られて困るのはそっちなのに

バカにしたような口調にイラッとしたが顔には出さない

「そんなはずは無い、疑うなら宰相に聞けばいい」

「ですぅがぁ~……」

俺が宰相に呼ばれているなんて信じられないんだろう

言い争っていると

「あら、どしたのよ?」

ごつい女口調の男の声がした

「あ~!ベリルさまぁ~!」

受付の女の目がハートになる

あぁ……男好きか

ベリル……王弟か

何故ここに?

「ベリルさまぁ~、この男がぁベン様に呼ばれているって言っているんですぅ~、予定なんてぇ入っていないんですぅ、帰ってくださいって言ってもぉかえらないんでぇすぅ」

何だこの媚びたような甘い声は

それにお前予定なんて見てないだろ

そして帰れとは言われてない

ベリルの目が俺を捉えるそして受付に視線を移す

「予定入っているはずだけど?あんた黒王よね?」

また辺りがざわめく

気づいていなかったのか?

最初に言ったはずだったが

「あぁ」

「え!?」

受付が驚く

なんであんたが驚くんだよ……

最初に言っただろう

しかし、よく分かったな

まだ自己紹介してないのに

男は、特徴的な銀髪……あれはシンフォニー国の王族だけが受け継がれる髪色だ

となるとこの男は王族だ

確か、ベリルって呼ばれていたな

「……ベリル・シンフォニー……王弟か」

「正解よ、ベンにあなたが来ないから迎えに行けって言われちゃってさ、来たらこの騒ぎだったのよ」

ベリルが受付を睨む

「まぁ、行きましょうか」

エレベーターで上にあがり最上階に着くとベリルがひとつの扉の前に立つ







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