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三章
医師のトーマ
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トーマは、足元に落ちていた血濡れた剣先をうっかり踏んで滑ってバランスを崩した。
敵兵の気配に気づき、とっさに剣を掴んで救護テントからまろび出た直後のことだ。
しまった——と思った時にはもう遅く、力任せに振り回された相手のゴツいソードに薙ぎ払われて、手にした剣がくるくると弧を描きながら吹っ飛んでゆく。
髭面のゴツい敵兵の口元がニヤリと歪んだ。
デカイばかりで手入れの悪いソードがギラリと光る。
あれが脳天に振り下ろされれば、斬られるというより頭蓋を叩き割られるんだろうなぁと他人事のように思った。
「うおおおおっ!!!」
音が消え、刹那の一瞬、トーマの脳裏に母や家族の笑顔がよぎった。
──ついてない。ごめん、みんな。
ドッ──
出し抜けにトーマと敵兵の間を漆黒の軍馬が割った。
紙一重で馬の蹄がトーマの鼻先を掠め、後肢のひと蹴りで敵兵の首がへし折れるのが見えた。さっきまでギラギラと殺気で目を光らせていた敵兵は、一瞬で戦場の藻屑と消えた。
大地全体がウワァンと震えるような地鳴りに包まれ音が戻ってきた。
戦場だ。
辺りは怒号や悲鳴が渦巻き、ガシャガシャと剣や甲冑が触れ合う音で騒々しい。夥しい血が流れ、血に濡れた人がバタバタと物のように積み重なってゆく。
「無事か?」
馬の蹄で敵兵の首をへし折った騎士が戻ってきて言った。濡羽色の黒髪と、涼やかな黒目が凛々しい。
──王だ……。
トーマの目に映ったのは、王と同じ艶やかな黒毛の馬にまたがったゴダールのラウル王だった。母親と同じ年頃だと聞いているが、30代になったばかりにしか見えない。
トーマはあまりの僥倖に、傅くのも忘れて突っ立ったままぼうっと王の顔を見つめてしまった。
「おまえ、甲冑はどうした? そんな軽装で戦場をうろつくなど自殺行為だぞ」
トーマは普段の平服に血に汚れた長いエプロンをつけているだけなのである。
「あ、は、はいっ!! これはご無礼を!! 私は兵士ではなく医師で救護テントが仕事場ですので……」
「ああ、コーラルで募ったくすしか」
コーラルというのは、この戦場から一番近い街の名前だ。国境付近でこの戦が始まってすぐに、付近の町村でくすしが募られた。トーマはすかさずそれに応募してやってきたのだ。
しかし、そういう王の甲冑も、頭の天辺から爪先までを覆うプレートアーマーではない。凝った作りではあるが、下級兵がつけるような胴回りをかろうじて覆っているだけのものだった。マントはつけているが兜はつけていない。王ともなればゴテゴテと全身を覆う盾や甲冑で顔も見えないはずなのに、トーマよりこちらの方がよほど異様だ。まるで自分の命などどうでもいいと思っているかのようだ。
──そういえば、王の側近の護衛はどうしたのだろう。
トーマがそんな疑念を抱いている間に、王は無造作に馬を降り、傅くトーマを通り過ぎテントに向かって歩いてゆく。
「闇国の者共は、苦し紛れに救護テントを襲おうとしたわけか。被害は?」
トーマも慌ててそのあとを追いながらラウルの質問に答える。
「は、はい、中は負傷兵がおりますが、あなた様のおかげで、攻撃を免れました」
「だが、くすしのお前がよく飛び出してきたな。見上げたものだ」
「じゃ、若輩者ですが、幼い頃から鍛えておりました……」
不意に褒められて舞い上がり、先ほどの失態も忘れて意気がってしまった。
それを見て助けに来てくれたのに、王は何も言わずに「それは頼もしい」と穏やかに笑った。
ここは神龍を持たない闇国との国境付近である。神龍を戴く五大国と闇国との小競り合いは、この世界に長く巣食う持病のようなものだ。
だが、この手の小競り合いに、王自ら罷り越してくるのは珍しい。
「あ、あの……」
トーマは王がテントに潜り込む前に疑問を口にした。
「殿下こそ、なぜそのような軽装で……?」
「俺は丈夫だし、いざとなればゴダールもいるから目立ったほうがいい」
短くそう答える口調には、己を飾る言葉は一切ない。そもそも、その言葉からは事情を知るものでなければ意味すら繋がらないことを見ても、ちゃんと説明しようという気すらないらしい。
しかし、トーマは多少は事情を知っていたので、
『王は神龍の守護を受けて死ににくく、いざとなれば神龍の援護もあるから、目立つ容姿で敵の目を引きつけ、現場の士気を上げている』
ということだと受け取った。
確かに、その効果は絶大だった。王が現れた途端、戦況は一気に覆り、ゴダール軍から一斉に上がった鬨の声は救護テントまで聞こえてきた。いくら神龍の加護があるからと言って、なかなかできることではない。だが、豪胆……というにはあまりにも無防備ではないだろうか。
ラウルがテントに入ってゆくと、突然現れた王に驚き、負傷兵たちが慌てて起き上がろうとした。
「ああ、皆、そのままそのまま。俺への礼節を重んじたせいで、余計に具合が悪くなったという噂がたったら全員打ち首だからな」
王のその軽口で、皆の口元が一斉にほころんだ。
ラウルはざっと皆の様子を見ながら、トーマにおまえの師匠はどこだと聞いた。
「師匠ですか? 師匠なら王都に……」
「なら、他にもくすしがおるだろう? 他の医療テントか?」
「あぁ、いえ、このテントは全部私が一人で……」
「おまえが? これらの治療を全部一人で? 重症者がざっと20人以上いるぞ?」
「ああ、近隣の農夫や軽傷の者にも手伝ってもらいましたので……」
トーマはこともなげに言うが、ラウルの見たところ、重症者のどの傷口も綺麗に縫合され骨が継いである。野戦場の急ごしらえの救護テントで、こんな綺麗な治療痕は大昔に一度見たきりだ。
「おまえ、腕がいいな。幾つだ? 名はなんという?」
「ト、トーマ。もうすぐ18になります。十になる前から師匠に厳しく仕込まれました」
ラウルの勢いに少し怯みながらトーマが答えた。
「よし、おまえを城に召しかかえる。ここの始末が終わったら、ゴダール城に来い」
トーマがあまりのことに口をパクパクさせていると、王の護衛隊がテントになだれ込んできた。おそらく、王の黒馬がいることに気づいたのだろう。
「王!! ラウル陛下!!」
みな汗だくで真っ青になっている。
「ここだ! 騒ぐな。怪我人がいる」
「あ、あ、あなた様は、あなた様はなぜ突然このようなところにおひとりで……っ!!」
将軍らしき人物が、顔を真っ赤にして今にも泣き出さんばかりだ。激怒しているようでもあり、安堵しているようでもあるが、そのどちらもなのだろう。
何しろ、敵兵に一斉に突撃してまもなく、なぜかラウル王は突然矛先を変えてあさっての方向に駆け出した。この軽装で常に先陣を切るこの王が、急に怖気付いて逃げ出すような男でないことはわかっている。
将軍は慌てて後を追おうとしたものの、勢いづいた大勢の部隊が突然の方向転換についていけるわけもなく、足止めさせるわけにもいかず、混乱のうちに王を見失った。やっとの事で探し当てたと思ったら、こんなところで負傷兵の見舞いをしているなどと一体どういうつもりなのかと喚いている。
「わ、私が、私が一体どんな気持ちで……」
よほど肝を冷やしたのだろう、ゴダール軍随一の大将軍は全身を戦慄かせている。
「うん、すまない、カール。だがおまえは闇国軍を見事国境の向こうまで追い払ったのだな。褒美をつかわそう。何がいい?」
「そ、そんなことでごまかされませんぞ!! 何故突然矛先を変えられたのかっ!!」
「あー、それがだな、俺にもわからん。ゴダールだ。ゴダールが突然行き先を変えたのだ。嘘だと思うなら、奴に聞いてみればよかろう。しかし、その代わりと言っちゃなんだが、腕のいいくすしを見つけたんだ。ほら、先日、宮廷くすしのオラルが急死したろう? ちょうどよかったじゃないか。な?」
言いながら、あれよあれよと言う間にラウルが将軍の肩を抱いてテントから連れ出してしまった。どうやら王のほうが一枚上手らしい。
敵兵の気配に気づき、とっさに剣を掴んで救護テントからまろび出た直後のことだ。
しまった——と思った時にはもう遅く、力任せに振り回された相手のゴツいソードに薙ぎ払われて、手にした剣がくるくると弧を描きながら吹っ飛んでゆく。
髭面のゴツい敵兵の口元がニヤリと歪んだ。
デカイばかりで手入れの悪いソードがギラリと光る。
あれが脳天に振り下ろされれば、斬られるというより頭蓋を叩き割られるんだろうなぁと他人事のように思った。
「うおおおおっ!!!」
音が消え、刹那の一瞬、トーマの脳裏に母や家族の笑顔がよぎった。
──ついてない。ごめん、みんな。
ドッ──
出し抜けにトーマと敵兵の間を漆黒の軍馬が割った。
紙一重で馬の蹄がトーマの鼻先を掠め、後肢のひと蹴りで敵兵の首がへし折れるのが見えた。さっきまでギラギラと殺気で目を光らせていた敵兵は、一瞬で戦場の藻屑と消えた。
大地全体がウワァンと震えるような地鳴りに包まれ音が戻ってきた。
戦場だ。
辺りは怒号や悲鳴が渦巻き、ガシャガシャと剣や甲冑が触れ合う音で騒々しい。夥しい血が流れ、血に濡れた人がバタバタと物のように積み重なってゆく。
「無事か?」
馬の蹄で敵兵の首をへし折った騎士が戻ってきて言った。濡羽色の黒髪と、涼やかな黒目が凛々しい。
──王だ……。
トーマの目に映ったのは、王と同じ艶やかな黒毛の馬にまたがったゴダールのラウル王だった。母親と同じ年頃だと聞いているが、30代になったばかりにしか見えない。
トーマはあまりの僥倖に、傅くのも忘れて突っ立ったままぼうっと王の顔を見つめてしまった。
「おまえ、甲冑はどうした? そんな軽装で戦場をうろつくなど自殺行為だぞ」
トーマは普段の平服に血に汚れた長いエプロンをつけているだけなのである。
「あ、は、はいっ!! これはご無礼を!! 私は兵士ではなく医師で救護テントが仕事場ですので……」
「ああ、コーラルで募ったくすしか」
コーラルというのは、この戦場から一番近い街の名前だ。国境付近でこの戦が始まってすぐに、付近の町村でくすしが募られた。トーマはすかさずそれに応募してやってきたのだ。
しかし、そういう王の甲冑も、頭の天辺から爪先までを覆うプレートアーマーではない。凝った作りではあるが、下級兵がつけるような胴回りをかろうじて覆っているだけのものだった。マントはつけているが兜はつけていない。王ともなればゴテゴテと全身を覆う盾や甲冑で顔も見えないはずなのに、トーマよりこちらの方がよほど異様だ。まるで自分の命などどうでもいいと思っているかのようだ。
──そういえば、王の側近の護衛はどうしたのだろう。
トーマがそんな疑念を抱いている間に、王は無造作に馬を降り、傅くトーマを通り過ぎテントに向かって歩いてゆく。
「闇国の者共は、苦し紛れに救護テントを襲おうとしたわけか。被害は?」
トーマも慌ててそのあとを追いながらラウルの質問に答える。
「は、はい、中は負傷兵がおりますが、あなた様のおかげで、攻撃を免れました」
「だが、くすしのお前がよく飛び出してきたな。見上げたものだ」
「じゃ、若輩者ですが、幼い頃から鍛えておりました……」
不意に褒められて舞い上がり、先ほどの失態も忘れて意気がってしまった。
それを見て助けに来てくれたのに、王は何も言わずに「それは頼もしい」と穏やかに笑った。
ここは神龍を持たない闇国との国境付近である。神龍を戴く五大国と闇国との小競り合いは、この世界に長く巣食う持病のようなものだ。
だが、この手の小競り合いに、王自ら罷り越してくるのは珍しい。
「あ、あの……」
トーマは王がテントに潜り込む前に疑問を口にした。
「殿下こそ、なぜそのような軽装で……?」
「俺は丈夫だし、いざとなればゴダールもいるから目立ったほうがいい」
短くそう答える口調には、己を飾る言葉は一切ない。そもそも、その言葉からは事情を知るものでなければ意味すら繋がらないことを見ても、ちゃんと説明しようという気すらないらしい。
しかし、トーマは多少は事情を知っていたので、
『王は神龍の守護を受けて死ににくく、いざとなれば神龍の援護もあるから、目立つ容姿で敵の目を引きつけ、現場の士気を上げている』
ということだと受け取った。
確かに、その効果は絶大だった。王が現れた途端、戦況は一気に覆り、ゴダール軍から一斉に上がった鬨の声は救護テントまで聞こえてきた。いくら神龍の加護があるからと言って、なかなかできることではない。だが、豪胆……というにはあまりにも無防備ではないだろうか。
ラウルがテントに入ってゆくと、突然現れた王に驚き、負傷兵たちが慌てて起き上がろうとした。
「ああ、皆、そのままそのまま。俺への礼節を重んじたせいで、余計に具合が悪くなったという噂がたったら全員打ち首だからな」
王のその軽口で、皆の口元が一斉にほころんだ。
ラウルはざっと皆の様子を見ながら、トーマにおまえの師匠はどこだと聞いた。
「師匠ですか? 師匠なら王都に……」
「なら、他にもくすしがおるだろう? 他の医療テントか?」
「あぁ、いえ、このテントは全部私が一人で……」
「おまえが? これらの治療を全部一人で? 重症者がざっと20人以上いるぞ?」
「ああ、近隣の農夫や軽傷の者にも手伝ってもらいましたので……」
トーマはこともなげに言うが、ラウルの見たところ、重症者のどの傷口も綺麗に縫合され骨が継いである。野戦場の急ごしらえの救護テントで、こんな綺麗な治療痕は大昔に一度見たきりだ。
「おまえ、腕がいいな。幾つだ? 名はなんという?」
「ト、トーマ。もうすぐ18になります。十になる前から師匠に厳しく仕込まれました」
ラウルの勢いに少し怯みながらトーマが答えた。
「よし、おまえを城に召しかかえる。ここの始末が終わったら、ゴダール城に来い」
トーマがあまりのことに口をパクパクさせていると、王の護衛隊がテントになだれ込んできた。おそらく、王の黒馬がいることに気づいたのだろう。
「王!! ラウル陛下!!」
みな汗だくで真っ青になっている。
「ここだ! 騒ぐな。怪我人がいる」
「あ、あ、あなた様は、あなた様はなぜ突然このようなところにおひとりで……っ!!」
将軍らしき人物が、顔を真っ赤にして今にも泣き出さんばかりだ。激怒しているようでもあり、安堵しているようでもあるが、そのどちらもなのだろう。
何しろ、敵兵に一斉に突撃してまもなく、なぜかラウル王は突然矛先を変えてあさっての方向に駆け出した。この軽装で常に先陣を切るこの王が、急に怖気付いて逃げ出すような男でないことはわかっている。
将軍は慌てて後を追おうとしたものの、勢いづいた大勢の部隊が突然の方向転換についていけるわけもなく、足止めさせるわけにもいかず、混乱のうちに王を見失った。やっとの事で探し当てたと思ったら、こんなところで負傷兵の見舞いをしているなどと一体どういうつもりなのかと喚いている。
「わ、私が、私が一体どんな気持ちで……」
よほど肝を冷やしたのだろう、ゴダール軍随一の大将軍は全身を戦慄かせている。
「うん、すまない、カール。だがおまえは闇国軍を見事国境の向こうまで追い払ったのだな。褒美をつかわそう。何がいい?」
「そ、そんなことでごまかされませんぞ!! 何故突然矛先を変えられたのかっ!!」
「あー、それがだな、俺にもわからん。ゴダールだ。ゴダールが突然行き先を変えたのだ。嘘だと思うなら、奴に聞いてみればよかろう。しかし、その代わりと言っちゃなんだが、腕のいいくすしを見つけたんだ。ほら、先日、宮廷くすしのオラルが急死したろう? ちょうどよかったじゃないか。な?」
言いながら、あれよあれよと言う間にラウルが将軍の肩を抱いてテントから連れ出してしまった。どうやら王のほうが一枚上手らしい。
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