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「おいおいシュリ、お前どうしたんだよそんなにくたばって」


早朝からの訓練が終わり燦々と降り注ぐ日光を避けるように訓練場の隅の陰で座り込んでいると、誰かが聞き覚えのある声でからかうように笑いながら俺の隣に腰を下ろした。
暑さにやられた頭をもたげて鬱陶しく額に張り付いた髪を払いのけるとその相手が先程まで自分をこてんぱんにしごいていた張本人だと気づいて思わず顔を顰める。


「おかげさまでぼろぼろですよ」
「そんなあからさまに嫌そうな顔するなよ。傷つくだろお!」
「全然そんな風には見えませんけどね。見てましたよ。俺らを痛ぶりながら笑ってたの」
「はははっ、訓練中によそ見するとは余裕綽々じゃないか!よしっ、次からはもっとハードにしよう!」
「げえっ……」


無遠慮に俺の背中をバシバシ叩きながら高らかに笑い声を上げる上官に心底げんなりしながらせっかく持ち上げた頭を再び膝の間に埋めた。

ここは、大陸の大半を支配する大国ロアールの守護を司る誇り高き王国騎士を育てる士官学校だ。
地方の貧乏貴族の六男坊として生まれた俺、シュリ・ハロウドは入学金からその他諸々教育費に渡って全くなんにも金がかからないこの士官学校に15歳になった途端容赦なくぽいっと放り込まれた。
はい、ここで「無料で入学できて、無料で衣食住保証されて、そんでもって6年後には超高級取りの王国騎士になれるとかめっちゃいいじゃん!」って思ったそこの君!!休憩なしで腕立て1000回!!!

現実はそんなに甘くはないのだ。
そもそも士官学校に入学できる人間というのはあらゆる試験を突破することができるという前提に加えて王国に選ばれた清廉潔白な人間のみ。めちゃくちゃな倍率の中を潜り抜けた奴しか入学は許可されないし、なんなら試験すら受けさせてもらえない人もいる。
自分で言うのもなんだけど、俺は比較的素行も頭も良かったし、筋肉は少しばかり付きにくいが身体能力も低くなかった。だから運良く入学できただけで、俺の兄5人は毎年悉く入学の網から漏れているのだ。

そして一番の難関は入学した後、死人が出るくらいの過酷な訓練が次から次に待っている。一応学生とはいえ国からは一兵士として扱われるので訓練と並行して兵士の仕事もこなす必要もあるわけだ。例に漏れず今日も午後から王都の見回りを命令されている。

そんなこんなで、せっかく入学したのに自ら学校を去る奴なんて両手じゃ足りないくらいいるし、身体どころか精神をも病んでいつの間にかいなくなってた奴もいた。

今隣でニヤニヤ笑っているであろう鬼畜クソ上官の様子からも分かるように、ここには人を痛めつけて快感を覚えるタチの悪い上の立場の人間がうじゃうじゃいる。
ここじゃ上官の命令は絶対。俺たちはそんな奴らに殴られても踏みつけられても泣きながら命令に頷くことしかできない悲しき蟻んこたちなのだ。


「はああぁ……」


疲弊した体に容赦なく降り注ぐ陽の光を睨み上げた後、まだちらほら訓練場に残っている友人たちに目を移した。
皆揃ってぐったりと脱力し俺のように座り込んでいたり、酷いやつは訓練後に地面に倒れ込んだまま動くこともできずにいる。地獄絵図はいつものことながら、訓練後に立っていられる奴なんてほぼいなかった。

そんななかでただ1人、訓練場に置かれたベンチの前で立ったまま涼しい顔をしてボトルを煽っている屈強な男にその場にいる全員の視線が集まるのは至極当然な流れで。


「さすが、鉄の男………俺らとは格が違うってか………はぁ……」
「なんで、平気な顔で立ってられんだよ、マジでっ……」


近くの芝生にへたり込んでいた2人が息を切らして信じられないものを見るような目でそいつを見ながら八つ当たりっぽい愚痴を垂らしている様子を見ていると、隣の変態が興奮したように鼻息を荒くしていることに気がついた。
正直見たくはないが、怖いもの見たさで横目でちらりと様子を伺うと案の定目を爛々とさせている上官の顔が目に入ってくる。


「いやぁ~、やっぱリーフェンのとこの坊主は頭一つ…いや、二つくらい抜けてるな…!!しごき甲斐があるってもんだ!次からあいつだけ特別メニューで可愛がってやるか!」


可哀想な奴…こんなのに目をつけられるなんてあまりにも可哀想…。

たった今鬼畜サディストによって知らぬ間にロックオンされてしまった可哀想な同期、アスラル・リーフェンシュタインは周囲からの視線など全く気にしていないのか、表情を動かすこともなく凛とした姿で佇んでいる。
訓練後で汗もだらだらだというのに立ち姿から気品が滲み出ていてなんとも眩しい男だった。

アスラルは王国騎士のなかでもそのトップに君臨する国の英雄カナン・リーフェンシュタインの一人息子で、そうなると当然めちゃくちゃ良いとこの貴族の出ということは聞かなくたってわかる。
少なくとも俺みたいな貧乏貴族とは違うんだからわざわざこんなとこに来なくたって一生遊んで暮らすくらいの権力と財力があるだろうに、父への強すぎる憧れの所為なのかなんなのか……。

もちろん士官学校のなかでの実力は言うまでもなく、全ての項目においてアスラルの右に出る者はいない。
実力だけならもう手練れの騎士と並んだって遜色ないだろう。


しかしだ。


周りを見たらすぐにわかることだけどみんなアスラルから半径5メートル以上空けて2、3人で塊を作って休んでいる。士官学校に入学してからもう5年だ。四六時中行動を共にするのだから同期の仲は嫌でも深まると言うのに、アスラルはいつも一人だった。友達もほぼいない。わかりやすく言えばぼっち。
ステータスだけ見れば人気者になりそうなものだけど、アスラルは筋金入りのコミュニケーション弱者だった。
神は二物を与えないとはよく言ったものだが、アスラルの場合、与えられなかったのは五物目のコミュニケーション能力くらいだろう。

偉大な国の英雄から受け継がれた珍しい黒髪と黒い双眸、彫刻のように整った無機質な目鼻立ちとその巨体がそもそも近寄りがたさを醸し出しているのに身分も高くて実力でも周囲より二歩も三歩も前を行っているのだから本人がよっぽどフレンドリーじゃないと話しかけることさえ躊躇われる。
無口で滅多に表情も動かない感情表現が乏しいアスラルでは周囲から鉄の男呼ばわりで遠巻きにされてしまうのも頷けた。

水分補給を終えた話題の人がボトルをベンチに置く様子をぼーっと見ていると、さすがに見すぎてしまったのか視線に気がついたアスラルと目があった。
なんだか気まずくて誤魔化すように笑って見せるとついさっきまで眉間に深く刻まれていた皺が少しだけ薄くなって、アスラルは軽い足取りでこちらに近づいてくる。


「おつかれ、アスラル」
「ああ」

 
あっという間に目の前にやって来た話題の人物に戸惑いながらも愛想の良い笑顔で話かけるとアスラルは短く返事をした後、無言で手を差し伸べて来た。

………な、なんだ?

普段から剣を握ってできたたこが指の付け根で分厚く腫れ上がり、自分の手よりも倍ほどもあるのではと疑うような大きさの手のひらを目の前に出されて俺は意図がわからずしばらく固まっていると、痺れを切らしたようにその手が俺の右手を取り、そのままの勢いで体も引き上げられる。


「っうわ?!!」


なにするんだ!!
なんて言う余裕はなく、訓練で弱っていた足がもつれそうになるのをなんとか踏ん張って堪え転ばなかったことに安堵していると、頭上から低くて鼓膜に響く声が俺を呼んだ。


「シュリ、午後からの見回りは俺とペアだろう。早めに支度して行くぞ」
「えっ?あ、そうだったか」
「忘れてたのか」
「いやいや!忘れてたとかじゃなくて!ちょっと今疲れて頭が回らなくて……いやその前にお前、急に今みたいにして立たされたら転ぶだろ!口で言え口で」
「転んでも受け止められる時しかしてない」
「そういうこと言ってるんじゃないんだよなぁ…」


掴まれたままの右手を持ち上げて、そのまま仕返しにアスラルの胸元を小突くと凝り固まっていた口元が少しだけ緩んだのが見えた。
これまで5年の間アスラルと一緒に生活してきてわかったのが、この表情が彼なりの笑顔であるということである。
不器用極まりないが、アスラルはアスラル並みに感情は持ち合わせているらしいというのはおそらく、同期のなかでも俺ぐらいしか知り得ていないことなんだろう。

無愛想でコミュニケーション能力皆無なアスラルの唯一の友人、と言えるのかは未だにわからないけど、俺とアスラルは1年目で一度部屋替えがあってから今の今まで寮が同室で、ごく自然に周囲よりはお互い仲は深まっていった。

集団生活において一番大切なのは協調性だ。
人付き合いくらい無難にできないとあっという間に人の輪から弾き出される。

案の定、入学後アスラルは見事に孤立した。

寮以外で見かけるときはいつも一人。食堂でのご飯も一人だし、訓練や見回りでペアを組む時だって毎度毎度確実に溢れていたし、時々街に出かけているのを見かけたときも一人で屋台を見てまわっているのを発見してしまった。
極めつけは、あからさまに同期に避けられる始末。

『鉄の男』やら『カラクリ人間』やらと呼ばれ出したを知って、俺は流石に同室の相方のことが心配になって気にかけていたら、結果アスラルと会話を図れる唯一の人間という立ち位置を確立してしまっていた。


少し緩んだアスラルの口元をぼーっと見ながら友人の表情筋の成長に小さく感動を覚えていると、掴まれたままの右手がパッと離れて我に帰る。
やばい、顔ガン見してしまった。
黒色の瞳が困惑したように揺れているのに気がついて慌てて顔を逸らすと、視線の先にはなんとも言えない生暖かい目をしながら口元をニヤニヤさせている上官がいた。


「なんです…その顔…」
「いやぁ、シュリはなんだかんだで面倒見いいなと思って」
「はぁ?」


唐突な話の流れに首を傾げていると、ニカっと笑った上官は言葉を続けた。


「っま、これからも仲良くやることだ!士官学校もあと1年ちょいだし、仲間と仲を深めることも怠らない姿勢は良いと思うぞ!」


じゃあまた明日の訓練でな!と言い残して去っていった後ろ姿に益々意味がわからず立ち尽くしていると、横にいたアスラルが敬礼して見送っていたため自分も慌てて姿勢を正す。
姿が見えなくなった頃にハァ、とため息をついて「なんだったんだろうな」と話かけると「言葉のままだろう」となんとも冷たい答えを返されてしまった。
そう言うとこだぞお前。







ひとくちに巡回といっても、王都は広い。
流石に全範囲を学生だけでは巡回すると言うことはなく、一般兵士とは別に士官学校に割り当てられる巡回区域がちゃんとある。

それというのも比較的人の通りが少なく犯罪件数が少ない治安の良い区域で、……まあ有り体に言えば初心者コースみたいなものである。


「はぁ~あ」
「シュリ、巡回中に気を抜くな。背筋を伸ばせ」
「はぁい…」


人もほぼいない、平和過ぎる町内で巡回中にできることと言えばゴミ拾いくらいなものだ。
正直あくびが出るのくらい許してほしい。

馬鹿真面目に姿勢を伸ばして隅から隅まで見て回るペアの姿に感心を通り越して呆れすら覚えるが、アスラルという男は常時こういう奴なのでもう慣れたものだ。
寮でくつろいでいる時も背中に鉄筋でも通ってるのかと疑うぐらい常に隙のない人間なのである。

ちょっと堅苦しいけど、アスラルの口から発せられる言葉は9割9分、というか全て正論なので俺は素直に従った。

静か過ぎる町内を無口な男とひたすら見て回っている間、俺が口を噤めばアスラルとの間に漂うのは気まずい沈黙だ。
6人兄弟という大所帯の賑やかな環境で過ごして来た俺は沈黙というのがめっぽう苦手なのでアスラルが話さない分、こいつと行動をともにする間は大体ずっと俺が喋っていることになるのだが、


「…なあアスラル、この間お前の父さんがワイバーン素手で倒したって聞いたんだけど本当?」
「それは今するべき話か」
「い、いえ…すんません…」


巡回中はそれも冷たくかわされるので、打つ手なしである。

軽く怒られたような気分でしょぼしょぼしながら通りを見て回っていると、哀れに思われたのか、しばらくしてアスラルの方から小さなため息が聞こえて来た。


「父上が倒したのはワイバーンではなくブリザードドラゴンの亜種だ」
「ぶりざ……なんだ?」
「…座学でやったぞ。雪山に住み着くドラゴンの一種だ」
「へぇ~。すごそうだな」
「国の英雄と言われている人だ。凄くないわけがないだろう」
「ふふっ、確かに」


表情自体は変わらないものの、父親の話をするときのアスラルはいつもより饒舌になる。
自分の父親を心から尊敬しているのがひしひしと伝わってきて、俺は思わず笑みが溢れた。
珍しく会話を繋げてくれたことも嬉しい。

テンションが上がって鼻歌を歌いながら街の通りの端までくると、家の前に集まって水遊びをする子供たちをみつけた。

水を汲んであるバケツがそこら中に置かれている。しているのは球形の膜の中に水を入れて投げる遊びだ。
当たると弾けてびしょ濡れになるまでがワンセット。

キャーキャー言って、楽しそうだなー。
あの遊び、兄弟でやったらいつも俺だけ狙われてたんだよな…。


「あれ楽しいよな~。俺もやってた」


そう言ってなんの気なしに指差すと、アスラルは奇妙なものを見るような目で子供たちを見やる。
なんだその顔、子供が見たら泣くぞ。


「あれはなんだ。水浴びか?」
「いや…え、やったことないの?兄弟とか……はいないのか。じゃあ友……達とか…」
「…………」
「わかった。わかったからそんな顔すんな」


地雷だった。
そういやこいつ一緒に遊ぶような兄弟とか友達いないんだった…。

アスラルは無愛想なカラクリ人間のように見えて意外と人間味に溢れる奴なので、自分に友達がいないことを気にしていたりする。
そういった話題がNGだったのを思い出してだいぶ哀れな気持ちになりながら口を閉じた。


「ああ~っ!シュリだー!」


高めの子供の声に名前を呼ばれて項垂れていた顔を上げると、以前の巡回でも何度か遭遇したことのあるイガグリ頭の少年がこちらを見ながら手を振っていた。
その手には用意したばっかりの水爆弾が握られている。

近くにいた子供たちの目も俺たちに集まって「こんにちは~」と挨拶すると、目をキラキラしながら「騎士様だ…!」とかなんとか言って小さく手を振ってきた。

確かに今巡回中だからかっこいい服着てるもんな。いかにも騎士って感じの。
でもそんなに純粋な瞳で見上げられると自分の金がなくて入学したという邪な動機がちょっと恥ずかしくなるからそういうのはアスラルに向けて欲しい…!

しかしアスラルはというと、俺の後ろでだんまりを決め込み、硬直したように顔を固めている。

だからそんな顔したら子供怖がるから!!

そうは思っても本人に言う度胸はないのでこちらでめいいっぱい愛想良く接することに心血を注いだ。


「シュリの分もあるよ!」
「お~、ありがとうな、でも今巡回中だから流石に遊ぶのは無理なんだ」
「え~」
「ごめんな、お前たちだけで楽しく遊んでてくれ」
「この通り巡回するほど人いないじゃん!」
「それは確かにそうだけど…」
「じゃあいいよね?」
「……だめだ!そんな目で見るな!!」


純粋に遊んで欲しがる子供たちの目に心が揺らぐ。
本当は揺らいじゃダメなんだけど、普通に楽しそうなんだよな……。

ちらりとアスラルの方を見れば足元で動き回るちびっ子たちを驚いた猫のような顔をして見下ろしていた。

遊ぶとか言ったらアスラルにめちゃくちゃ怒られそうだし、今日のところは……。


「えいっ!」


嫌な予感に振り返ると、鼻水を垂らしながらニヤニヤと笑うイガグリ頭と目前に迫る水爆弾。
避ければアスラルに掛かるし、避けなければ俺がびしょ濡れになる。
どうしよう、と考える間もなく、


ばしゃっ。


「………ぁあっ!!こらぁっ!!!」


俺はずぶ濡れになった。
怒って声を上げたら「きゃー!」なんて叫びながら子供たちが散り散りに逃げていく。

あのイガグリ坊主め…!!

どうするんだよこの服1着しかないのに!
ずぶ濡れで教官の前に帰るのは大分勇気がいるぞ!



「…どうしよ~これ……」



子供たちの笑い声が響く街並みで、俺は力なく項垂れる。

アスラルの方を振り返ることすら恐ろしくてしばらく硬直していると、背後から今までで一番長いため息が聞こえてきた。


「………とりあえず、部屋を借りて体を拭け」

「…はぁい」










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