横暴な幼馴染から逃げようとしたら死にそうになるまで抱き潰された

4

「ボタンもろくに外せねぇのかよお前」
「…っん、ふ、ぅ…ごめ、んなさ、できる、できるからっ、動くの、ちょっと待って…っ」
「はあ？俺のせいって言いたいの？」
「ちが、っぁ～～そこ、っだめ…！擦ら、ないでっ…イっちゃ…っ」

ずちゅっずちゅっずちゅっ！
ぐちゅぐちゅぐちゅ。

怒らせてしまったのか、ガルに先程より強く突き入れられて、擦り上げる手も容赦なく僕を追い立ててくる。
ぎゅうぅっと自分でナカを締め付けては敏感な部分が剛直に押しつぶされて、もうどうしたら良いかわからない。

どこに逃げても追いかけてくる快感に、頭はぐちゃぐちゃだった。


「ぁっ、や、だぁ、はなしてっ、ガルっ！もうっ、出…～～～っ！」


ーーーぴゅるっ、びゅっ。

とぷ…っ。


「あﾞっ…ぅ、っは、はぁー…っは、ぁ…」
「…っはは、締まったっ…。…あーあ、ビクビクしちゃって。…なあユパ、お前がちゃんと脱がしてくんなかったからシャツ汚れたんだけど」
　

返事をすることなく絶頂に身悶えながら自分の胸にしがみつく幼馴染の様子を見て、ガルは興奮したように口の端を吊り上げた。

ヒクンヒクンと一定の間隔で揺れる熱った体を自分から引き剥がし顔を覗き込めば、羞恥と快感で頬を真っ赤に染め上げ目尻をとろんと蕩けさせた幼馴染の瞳がある。
そこは視界いっぱいにガルの姿を映していた。


「……ごめ、っなﾞさぃ」
「お前ちゃんと何が悪いかわかって謝ってるの？」
「ガルの、…ッふく、よごして、ごめんなさいっ…」
「じゃあ、次はちゃんとできる？」
「っ、ぅん」


辿々しくコクンと頷いて見せた僕に、この時ばかりはガルも動かないでいてくれた。

しかし、震える指先でボタンを外していきあとはもう半分、というところでガルの腰がぐりっと動く。


「んひっ…！」


ナカをかき混ぜるような、明らかに邪魔をする目的の動きにキッとガルを睨みつけるが、仕返しのように軽く揺られてしまえば達したばかりの体はそれだけの刺激であっという間にぐずぐずになっていく。

っまだ指がちゃんと動くうちに、脱がせてしまおう。

そう思って全てのボタンを開け切った時には再び始まった律動に声を抑えることも忘れて喘いでいた。


「ほんと愚図だな。早く全部脱がせろよ。また汚れるだろ」
「ふっ、ぁ、っあ～～～っ…！」
「話聞いてないなぁこれ。おいユパ？」
「…っおく、だ、だめ、っ…！ひっ…」
「奥ってここ？っ、」
「ぁうぅっ…！？」



ずちゅん！グリグリぃ…っ。


体のなかをこじ開けるようにして進んでくるガルの動きに、触られてもいない先端からじわりと先走りが溢れ再びガルの服の裾にしみをつくった。
また汚してしまったという罪悪感に呻きながら少しでも離れるために腰を浮かせてナカのものを抜こうとした瞬間、ガルに腕を掴まれ引き戻される。

あ、ぁ、だめだ、そんなに勢い良く引いたらっ…。


どちゅんっ。
「…ーーーあ、ぅﾞ～～～～ッ」


ぱちゅっぱちゅっぱちゅっ。

「っ勝手に抜こうとしてんじゃねぇよ」
「ッ～～、待、っ…とまﾞって、やらっ、くるし、っくるしい…ッ！」
「苦しいだぁ？俺のにちゅうちゅう吸い付いて媚びてるくせにっ、苦しんでるようには見えねぇけどっ？
女みたいに喘ぎながら何ふざけたこと言ってんだ、」
「ちが、そうじゃな、ぁっ、…そんな、こと、……ッひあぁっ！」


弱いところをゴリゴリッと擦られて、一際高い声が漏れた。
自分の声なのに、苦しいはずなのに、耳に入ってくる喘ぎ声はひどく甘い。

のけ反ったまま力が入らず首を後ろに傾けていると、突き上げられる度に頭がカクカク揺れて、脳みそまで揺さぶられて、自分でも本当に苦しいのかどうかも考えられなくなっていく。

その状態のまま、突き出した胸を舐められ、噛まれ、舌で捏ね回されて、ひたすら喘ぐことしかできずにいる僕は、きっと傍から見ればガルが言った通り女の子みたいに見えるだろう。
僕は男なのに。


ちらりと視界の端に見えたガルの瞳の冷たさに、堪えきれなかった嗚咽が漏れた。


「ッ、う、ぅ…がる、がるぅ…」
「っあぁ？」
「…ぼくがっ、…おんなのこじゃないのにっ、き、きもちよくなってるの、へ、っへん…ッ？」
「……は？」
「ぐすっ、…ぅ、男なのに、っ、へんな声ばっかり出ちゃうし、ッ～～～…、っは、ふ、服も、ょ、っごしちゃうし……っ、ガル、もうきらいっ？ぼくのことっ好きじゃない…？」



ぽろぽろと勝手にこぼれてくる涙を止められるはずもなく、汗やら涙やらでぐちゃぐちゃであろう顔をなんとか持ち上げて正面から機嫌を伺うように赤色の瞳を見つめていたら、ガルが動きをぴたりと止めた。

感情の読み取れない表情に、また何か怒らせてしまったかと俯いて青ざめてたら、はぁーーー…っと長い溜息が聞こえて来て、次には肩にのしっと重みがかかった。


「が、がる…？どうし…、わぶっ」


ぎゅううっときつく引き寄せられて、ガルの肩口に鼻先が押しつぶされる。
咄嗟に顔を回すと、顔の左側がガルの体にピッタリくっついた。
ガルの髪が首筋をくすぐって背中が粟立つ。
思わずきゅうっとナカを締め付けてしまった。


「………っん……、ふ…っ」


しばらくそのまま抱きしめられていると、ガルがポツリと口を開いた。


「…お前、そんなに俺のこと好き？」


好き？
………うん。
なんでそんなこと聞くの？
好きに決まってる。
ガルのことが大好きだ。

だって、僕の頭のなかガルのことでいっぱい。

なんで自分がこの小屋にいるのかも、どうしてガルとこんなことになってるのかも、全然なんにも、わからないのに、ガルのことが好き。

そうだ、それだけが頭のなかにある。


「うん」


躊躇いなく頷くと、僕の体に回されたガルの腕にさらに力がこもって骨がギシギシと悲鳴をあげていた。
鈍い痛みに耐えながら大人しくジッとしていると、動かされない分徐々にガルの剛直がズクン、ズクンと脈打つ感覚が鮮明になってきて繋がっている縁がひくひくと収縮した。
自分の意思では止められない動きにどんどん恥ずかしさが募って僕はぎゅっと目を瞑る。

はやく動いて欲しい。
こんなに恥ずかしいなら動いてもらえた方がまだマシだ。

しばらく経っても動く様子のないガルに腰をもじもじさせながら身悶えていると、背中にまわっていたガルの片手が後頭部に添えられた。
髪の間に差し込まれた指にちょうどいい強さで撫でられて、うっとりと力が抜けていく。

昔から撫でられることなんてあまりなかったせいか、僕はどうもこれに弱いらしかった。


「ユパ」


名前を呼ばれて「うん」と返事をすると、ガルは僕の頭を撫でる手を止めて、僕との間の少しの隙間も許さないみたいに自分の方により一層僕の頭を押しつけた。


「……ユパのことが好きだ。お前のこと嫌いになるなんて、あるはずがない」


掠れた小さな声で囁かれた言葉には嘘臭さなんて欠片もなくて、ガルの真っ直ぐな想いにドキドキと胸が脈打つ。

だけど頭のどこかで、その言葉が自分に向けられた言葉ではないような気もした。


「本当は俺を見てなくても、それでもユパが手に入るなら、俺はそれでいい」

「俺を置いてくな、ずっと俺だけを見ろ。そしたら俺の全部もお前にやる」


僕がガルを見ていない？置いていく？
そんなこてあるはずないのに、
ガルはなんの話をしてるんだろう。　
……わからない。

しばらく考えてもガルが何のことを言っているのかはいまいち理解できなかったけれど、辛そうな声でそう言ったガルに、僕は勝手にガルが泣いてしまうんじゃないかと思って腕の中でこくんと頷いた。

肩から重みが離れて、それと一緒にぴったりくっついていた体も離れていく。
怒ってるのか悲しんでるのかよくわからない表情で見つめてくるガルに、僕はどうしたらいいかわからずヘラっと笑って見せた。


「………ブッサイクな顔」
「ひどい…」


ガルの言葉にショックを受けていると、そんな僕を見て表情を少し柔らかくしたガルの顔が近付いて来た。

あ、キスされる。

そう思って目を閉じたのに、ふにっという感触があったのはほっぺたで、思っていた場所とは違う場所に唇を落とされて拍子抜けする。
…口じゃなかった。
そのことに少しだけ腹が立って唇を尖らせていたら、ガルが「口のキスはまだだめって言っただろ」とまた頬に唇を落とされた。

戯れるみたいに試しに僕からもガルの頬にキスしてみると、あの赤い瞳がすうっと細められて「もう一回」なんて言って急かされ、何回もさせらる羽目になった。


ちゅっ、ともう何度目なのかわからないキスを終えて、もうそろそろいいかと唇を離すと、いつの間にシャツを脱いでしまったのか、そこには均整のとれた程よく筋肉がついた僕より一回り大きい体があった。

ガルはどこもかしこもかっこいい。
僕なんかヒョロヒョロで、肌も生っ白くて、なんだか急に自分の身体が恥ずかしくなってくる。
目のやり場に困って視線を右往左往していると、ガルがふっと笑ったような気配がした。


「お前さっき、女みたいに喘いでる自分は変かって聞いたよな」


唐突に投げられた答えづらい質問に先程の自分の醜態を思い出して顔を赤くしながら頷くと、ガルは何を思ったか、僕のさほど肉もついていないだろう尻をやわやわと揉みだす。

尻たぶを軽く掴んで割れ目を開かれれば自然とガルと繋がっている場所の皮膚も引っ張られてひくついた。

段々と動きが怪しいものになってきた指が直接結合部の周りを撫でてくる。


「っん…」
「……夫婦のセックスで、お嫁さんが気持ちよくなるのは当たり前だろ。俺もユパが善がってんの見ると興奮するし、別に変じゃない」
「…っそれ、やめ…」
「だから気持ちいい時はやだって言うんじゃなくて、きもちいいって言え」
「っあ、…は、ッ～～～」

ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ。


再び始まった律動に、せっかく冷静になりかけていた思考が一気に快楽一色に塗り替えられる。

揺さぶられて情けなくペチペチとガルの逞しい腹に当たっていた中心もあの大きな手で取られて鈴口を捏ねられると、甘い快感が口から漏れ出すように出て行った。


「あっ、ぁ、ガ…っル、や、っやぁ…！」
「やだじゃないだろ、きもちい。…ほら言ってみろ」
「あ、っあう…ッ～～～～！ひ、っぁん、あっ、あっ……！」
「きもちい、きもちい」


言い聞かせるみたいに耳元で呟かれる言葉がどんどん頭の中を埋め尽くしていく。


ーー…ぼくは、ガルのおよめさんだからっ。

ーーだから、きもちいのは、あたりまえで、

ーーぼくがきもちいと、っガルも喜んでくれる、から、ッ。


幼馴染に抱かれて女の子みたいになってしまう自分への言い訳を並べたてていくにつれて、口から漏れる喘ぎを抑えられなくなっていく。




「きもっ…ちﾞ…！あっ、あうっ、……ッあﾞ？！、っそこ、…っあ、ぁんっ…、はぁっ……！」
「…っ気持ちいいなぁ？」
「はうﾞ、ッ…、はっ、はぁっ…、」
「お前俺がいないと、っダメな体になっちゃうな」
「あﾞっ！ッ～～～うぅﾞ、…っ…！んんっ」
「俺だけのものになるなら、それでもいっか。…な？ユパっ」



そう言ってガルに僕の腰に腕が回され、抱き上げられるように持ち上げられる。
快感ばかりを追っていた僕は自分の体が浮いたことにも気づかず、酸素を求めてはふはふと浅く胸を上下させて脱力していた。

そんななかガルがどんな顔で僕を見ていたかなんて知るはずもない。

形のいい眉を耐えるように小さく顰めて、行為で自然と早まった呼吸に薄く開いた唇の端が吊り上がった。
次の瞬間。


「はぁ、は、………っへぁﾞ、ああﾞっ、あぁああﾞ！！！～～～～～ぎぃッ！！！？」


強く打ち付けられた肌と肌がばちゅんっと一際大きな音を立て重なる。

じゅぶぶぶっ！
ぐぽぉっ。

目の前が真っ白になったかと思えば光がパチパチと弾けて、最奥まで侵入して来た熱い剛直に気がづいたときには強すぎる快感に首を締められたみたいな感覚に襲われた。

背中がピンっと伸び切って、ガルに抑えられたままの腕や跨ぐ太ももがガクガクと痙攣する。


奥に入り込んだままの先端がくぽくぽと出し入れされる度に悲鳴のような嬌声を上げた。



「ぁあﾞっ、イﾞ、～～～～ッ！！だぇっ！だめ、んﾞあぁっ！ぎもち、っい、あぁああﾞっ！そこ入らなﾞ、でっ！だめ、だめっ、ぇﾞっ……！？！」
「……っはぁ、きもち、いいなら別にいいだろっ」
「まﾞたイぐっ！…や、ッッ！ぁﾞ～～～ッ……、っひぃっ…！」
「っはは、いいよ。ケツに入れられてっ、女みたいにイけっ…おらﾞ！」


ぱちゅん！

………こぽこぽっ。


押し出されたみたいに勢いなく流れ出た精液がとろぉっと竿を伝い落ちていく様子をガルは悦に入るような表情で見つめていた。


「ハっ……！はぁ、は、…」
「……っ、はぁ、あﾞー……」


ピークは過ぎたはずなのに、快感が波のように引いては再びすぐに襲ってきて、快楽よりも苦しさが勝った。
ずっと続く、終わりの見えないような感覚に段々と恐怖さえ芽生えはじめていた。


「あ、あぁっ、あぅ、……イﾞ、っ、たのにﾞ、ぃっ……、止まん、なっ、……ッッ！！」
「…おいユパ、お前いつまでビクビクしてんだ、」
「た、たすっ…助けて、…っは、はぁ、アﾞっ、はっ…ああﾞっ…！き、っきもち、の、ッ、止まんないﾞっ…！ぬいてっ、ぬﾞいてガルっ…ぅ！」


抜いてもらえればこの波も引いてくれるかもしれない。
そんな淡い期待を込めて潤んだままの目をガルに向ければ、それをびりびりと破り捨てるみたいに、ガルの瞳が楽しげに細められた。