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33.女子?な会合
あけみさん、比嘉さつきと飲みはじめる~あけみさん、比嘉さつきに抱きつかれる
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頃は5月GW明け。沖縄人女性・サーコ(本名:比嘉麻子)の結婚を応援するため、中国人会社員・リャオ(本名:金城明生)=“あけみさん”はサーコの母親・さつきを飲みに誘いました。さつきは、高校1年生のときからサーコにお弁当を作ってくれたり、姉貴分としてなにかと世話を焼いてくれるあけみさんが大好きなので、あけみの心中などお構いなく最初からノリノリで応じてきました……おお、怖……。リャオのモノローグ。
--
5月 ゴールデンウィーク明けの木曜日
あけみです。かねてからの約束どおり、今晩はさつきさんと2人女子会です。
女性の好みはあまりわからないので、さつきさんオススメのお店になりました。旭橋のとあるバル。スパニッシュな雰囲気ですね。へえ、さつきさんこういうのが好みなんだ? お、噂をすれば、いらっしゃいました。
「すみません遅れてしまって」
さつきさん、緑に黒のアラベスク柄ワンピース。なかなかお似合いです。
「私もつい先ほど着いたんです。お車ですか?」
「いえ、今日はあけみさんとゆっくりしたくて、モノレールです」
「そうですか、私も車は置いてきました」
さつきさんの顔がパッと明るくなる。
「良かった! じゃ、今晩は飲みましょう!」
あれ? さつきさんってイケるクチだったっけ?
想定外の展開に焦る私の心中を彼女が知るわけがありません。早速、今晩の二人向けセットプランなるものを注文してくれてる。カナッペ。アヒージョとパンの盛り合わせ。大皿パエリア。イカリング揚げ。
そしてグラス2つにピッチャーでカクテルきました。アグア・デ・バレンシア。これ、バレンシアオレンジ擦ってカバ (バレンシア産スパークリングワイン)で割ったもの、ですよね?
ええ? カバってたしかアルコール度数12度。つまり、スペイン版炭酸入りスクリュードライバーみたいなものでしょ? 口当たりいいけど、気をつけないと酔い潰れ必至。ま、まずいよ。
さつきさん、2つのグラスにカクテル注ぎ出す。こっちは早くも冷や汗が出てきた。
「じゃ、乾杯しましょ!」
はい、乾杯。さつきさんは私が中国人ってことを知りませんからゆっくりいただきます。
「いつも麻子がお世話になってばかりで」
「いえいえ。ところでさつきさん、看護師さんのお仕事なさって長いんですか?」
「ああ、最初は南城市の眼科にいたんですが、離婚してからは夜勤入れないとやってられなくて」
さつきさんはしゃべりだす。イカリング来ました。すると、さつきさんはレモン搾ってさっさと全体にかけちゃった。
「ご遠慮なく召し上がって! ここのイカリングは美味しいんです」
は、はい。あー、揚げたてカリカリの食感を楽しみたかったのだけど。うん、でも、イカ柔らかい。これはこれでいいかな。
「さつきさんは県内の看護学校をご卒業されたんですか?」
「いえ、私、川崎の看護学校出ました。あちらに親戚がいたので」
おや、そうでしたか。川崎は沖縄県人多いです。
「看護師免許取って横浜で就職して、そうですね、最初の年の正月くらいまでいたかしら」
色とりどりのカナッペが来た。さつきさん、カナッペ3つくらい口に運んでグラス1杯目をカラにした。
「横浜は便利なんですけどアパート代が高くて、その年寒かったから電気代も5万とか取られちゃって」
5万! 一瞬、クラっときた。どんだけ暖房つけてたの?
「そしたら実家の母が、沖縄へ帰って来たらいいじゃない、近くに病院あるわよって話になって。それで沖縄へ戻ってきました」
「……大変だったんですね」
アヒージョとパエリア来ました。私、小皿に取り分けてお渡しします。うん、美味しい。
「それまで兄が母の面倒見てたんですけど、私が戻って来たのでさっさと出て行っちゃって。弟も本土暮らしを始めたので私、しばらく母と暮らして、それから前の夫と結婚しました」
さつきさん、一人で喋りまくってる。もう2杯目も飲み干し3杯目だよ。思ってたよりお酒強いじゃないですか。
同じペースに乗せられちゃたまらない。私、念のためアイスティー注文しとく。そうそう、ちゃんとパエリアも食べといて。
「私、難産だったんですよ。麻子は全然出てきてくれなくて吸引分娩して。だからあの子、頭の形がいびつなんです。本当はうつ伏せ寝で育てたかったんですが、2ヵ月で職場復帰したから母に任せきりになっちゃって。母乳も出なくなるし、夫は全然家事手伝わないし」
さつきさんずっと話が止まらない。私はアイスティー飲みながらうなずくだけ。え、さつきさんカクテル4杯目? だ、大丈夫?
「私、母親の介護もやって娘も育てて、それなのに夫は出張先の関西で女作って不貞やらかして、離婚したのに養育費全然払ってくれないし。母は2年間入院して、亡くなって、葬式終えたら兄と弟はさっさと自分たちの都合のいいように遺産分けして、私にねぎらいの言葉もなかったんです!」
あー、それは私も経験者です、って、言おうと思ったけど、言えない。さつきさん、泣きながらずっとカクテル煽ってるよ。うわー、目がすわってきた。
「そうやって苦労して苦労して麻子を育ててきたのに、あの子ったらよりによって韓国人と一緒になりたいなんて言い出して。まだ19歳じゃないですか! 大阪なんて危険なところに大事な娘をやれるわけないでしょ!」
はいはい、ごもっとも、ごもっとも。一応、お声がけさせてください。
「あの、さつきさん、5杯目というのは、ちょっと、危ないので、そろそろノンアルコールになさったほうが」
「そんなこと言わないで! まだまだ足りない! 足りないの! だいたい麻子は私の事ちっとも考えないで自分のことばっかりしてるんだから! 恋は盲目っていうでしょ? 韓国人なんかのどこがいいっていうのよ! あの子は韓流ドラマの見過ぎで頭がどうにかなっちゃってるんだわ!」
えーっと、それは、どうなんだろ。サーコの話だと韓流ドラマ見まくってたのはさつきさんだよね? それに、さつきさん、トモに一度も会ってないじゃない。
……とは、とても言えない雰囲気になってまいりました。あー、またカクテル煽った。私、スタッフ呼びます。
「すみません、お勘定お願いします。さつきさん、飲み過ぎですよ。さあ、帰りましょう」
「あけみさーん、そんな-、私まだ全然、話足りないのにー」
何をおっしゃるんです。ずっと一人で喋り倒して、明らかに飲み過ぎでしょう! さっさとカードで支払ってさつきさんの手を引っ張る。
「また別の機会に飲みましょうね。今日はもう、おしまいにしないと」
「あけみさーんってばー。私、麻子を絶対大阪へはやらないんだからー」
もう、収集がつかない状態になっちゃってるよ。サーコはもうバイト上がったかな? 連絡入れといた方がいいかな?
「はいはい、私も麻子さんと離れたくはないですよ。タクシーつかまえましょうか?」
「あけみさーん、もう私、やだー。麻子は大阪へは、ずぇーったい、やらないんだから!」
タクシー、来ました。開いたドアにさつきさんを押し込む、そしたら、さつきさんに引っ張り込まれる。うわー、どうしよう。でも、確かに一人で奥武山のアパート帰すのは危険かもしれない。
「モノレール奥武山駅の近くまでお願いします」
タクシーの運転手さんにそう言って、しなだれかかるさつきさんを右腕でブロックしつつ左手でスマートフォンを取り出す。サーコを呼び出す。
「もしもし? リャオさん?」
サーコ、この状況でその呼び名はちょっとまずい。声のトーン上げて返事する。
「麻子さん、あけみでーす。今、お母様とタクシー乗ってそちらへ向かっているの。もうすぐ奥武山着くから、下で待っててもらえますか?」
「えー? ママ、ひょっとして、酔っちゃった?」
酔っちゃった、なんて生易しいレベルじゃないわよ! と怒鳴りたいのを必死で押さえて叫ぶ。
「とにかく助けて、お願いだから!」
電話を切る。さつきさん、さらにこちらへしなだれかかる。うわ、抱きついてきた!
「あけみさーん、私、麻子は大阪なんかにずぇーったい、ずぇーったい、やらないんだからー」
……全身に寒気が走る。ぎゃー、私、他人と肩が触れあうだけでもダメなのに! 別の意味で吹き出物が出そう!
タクシー、アパートの前に到着です。サーコがこっち走ってきた。ああ、助かった。
「ママ、どうしたの? 飲み過ぎよ!」
「あけみさーん、ごめんなさーい。また飲みに行きましょう!」
えっと、あの、いや、ちょっと考えさせてください。心臓がバクバクいってる。ああ、もうすこしでウイッグ外されるところだった。あぶない、あぶない。
「すみません。明日、事務所伺います。ほらママ、階段登って」
あ、そうか。明日は金曜だった。じゃ、気をつけて来てね。
私はサーコたちが階段を登る姿を遠目にしながらタクシーへ戻り、牧志へ走らせた。
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5月 ゴールデンウィーク明けの木曜日
あけみです。かねてからの約束どおり、今晩はさつきさんと2人女子会です。
女性の好みはあまりわからないので、さつきさんオススメのお店になりました。旭橋のとあるバル。スパニッシュな雰囲気ですね。へえ、さつきさんこういうのが好みなんだ? お、噂をすれば、いらっしゃいました。
「すみません遅れてしまって」
さつきさん、緑に黒のアラベスク柄ワンピース。なかなかお似合いです。
「私もつい先ほど着いたんです。お車ですか?」
「いえ、今日はあけみさんとゆっくりしたくて、モノレールです」
「そうですか、私も車は置いてきました」
さつきさんの顔がパッと明るくなる。
「良かった! じゃ、今晩は飲みましょう!」
あれ? さつきさんってイケるクチだったっけ?
想定外の展開に焦る私の心中を彼女が知るわけがありません。早速、今晩の二人向けセットプランなるものを注文してくれてる。カナッペ。アヒージョとパンの盛り合わせ。大皿パエリア。イカリング揚げ。
そしてグラス2つにピッチャーでカクテルきました。アグア・デ・バレンシア。これ、バレンシアオレンジ擦ってカバ (バレンシア産スパークリングワイン)で割ったもの、ですよね?
ええ? カバってたしかアルコール度数12度。つまり、スペイン版炭酸入りスクリュードライバーみたいなものでしょ? 口当たりいいけど、気をつけないと酔い潰れ必至。ま、まずいよ。
さつきさん、2つのグラスにカクテル注ぎ出す。こっちは早くも冷や汗が出てきた。
「じゃ、乾杯しましょ!」
はい、乾杯。さつきさんは私が中国人ってことを知りませんからゆっくりいただきます。
「いつも麻子がお世話になってばかりで」
「いえいえ。ところでさつきさん、看護師さんのお仕事なさって長いんですか?」
「ああ、最初は南城市の眼科にいたんですが、離婚してからは夜勤入れないとやってられなくて」
さつきさんはしゃべりだす。イカリング来ました。すると、さつきさんはレモン搾ってさっさと全体にかけちゃった。
「ご遠慮なく召し上がって! ここのイカリングは美味しいんです」
は、はい。あー、揚げたてカリカリの食感を楽しみたかったのだけど。うん、でも、イカ柔らかい。これはこれでいいかな。
「さつきさんは県内の看護学校をご卒業されたんですか?」
「いえ、私、川崎の看護学校出ました。あちらに親戚がいたので」
おや、そうでしたか。川崎は沖縄県人多いです。
「看護師免許取って横浜で就職して、そうですね、最初の年の正月くらいまでいたかしら」
色とりどりのカナッペが来た。さつきさん、カナッペ3つくらい口に運んでグラス1杯目をカラにした。
「横浜は便利なんですけどアパート代が高くて、その年寒かったから電気代も5万とか取られちゃって」
5万! 一瞬、クラっときた。どんだけ暖房つけてたの?
「そしたら実家の母が、沖縄へ帰って来たらいいじゃない、近くに病院あるわよって話になって。それで沖縄へ戻ってきました」
「……大変だったんですね」
アヒージョとパエリア来ました。私、小皿に取り分けてお渡しします。うん、美味しい。
「それまで兄が母の面倒見てたんですけど、私が戻って来たのでさっさと出て行っちゃって。弟も本土暮らしを始めたので私、しばらく母と暮らして、それから前の夫と結婚しました」
さつきさん、一人で喋りまくってる。もう2杯目も飲み干し3杯目だよ。思ってたよりお酒強いじゃないですか。
同じペースに乗せられちゃたまらない。私、念のためアイスティー注文しとく。そうそう、ちゃんとパエリアも食べといて。
「私、難産だったんですよ。麻子は全然出てきてくれなくて吸引分娩して。だからあの子、頭の形がいびつなんです。本当はうつ伏せ寝で育てたかったんですが、2ヵ月で職場復帰したから母に任せきりになっちゃって。母乳も出なくなるし、夫は全然家事手伝わないし」
さつきさんずっと話が止まらない。私はアイスティー飲みながらうなずくだけ。え、さつきさんカクテル4杯目? だ、大丈夫?
「私、母親の介護もやって娘も育てて、それなのに夫は出張先の関西で女作って不貞やらかして、離婚したのに養育費全然払ってくれないし。母は2年間入院して、亡くなって、葬式終えたら兄と弟はさっさと自分たちの都合のいいように遺産分けして、私にねぎらいの言葉もなかったんです!」
あー、それは私も経験者です、って、言おうと思ったけど、言えない。さつきさん、泣きながらずっとカクテル煽ってるよ。うわー、目がすわってきた。
「そうやって苦労して苦労して麻子を育ててきたのに、あの子ったらよりによって韓国人と一緒になりたいなんて言い出して。まだ19歳じゃないですか! 大阪なんて危険なところに大事な娘をやれるわけないでしょ!」
はいはい、ごもっとも、ごもっとも。一応、お声がけさせてください。
「あの、さつきさん、5杯目というのは、ちょっと、危ないので、そろそろノンアルコールになさったほうが」
「そんなこと言わないで! まだまだ足りない! 足りないの! だいたい麻子は私の事ちっとも考えないで自分のことばっかりしてるんだから! 恋は盲目っていうでしょ? 韓国人なんかのどこがいいっていうのよ! あの子は韓流ドラマの見過ぎで頭がどうにかなっちゃってるんだわ!」
えーっと、それは、どうなんだろ。サーコの話だと韓流ドラマ見まくってたのはさつきさんだよね? それに、さつきさん、トモに一度も会ってないじゃない。
……とは、とても言えない雰囲気になってまいりました。あー、またカクテル煽った。私、スタッフ呼びます。
「すみません、お勘定お願いします。さつきさん、飲み過ぎですよ。さあ、帰りましょう」
「あけみさーん、そんな-、私まだ全然、話足りないのにー」
何をおっしゃるんです。ずっと一人で喋り倒して、明らかに飲み過ぎでしょう! さっさとカードで支払ってさつきさんの手を引っ張る。
「また別の機会に飲みましょうね。今日はもう、おしまいにしないと」
「あけみさーんってばー。私、麻子を絶対大阪へはやらないんだからー」
もう、収集がつかない状態になっちゃってるよ。サーコはもうバイト上がったかな? 連絡入れといた方がいいかな?
「はいはい、私も麻子さんと離れたくはないですよ。タクシーつかまえましょうか?」
「あけみさーん、もう私、やだー。麻子は大阪へは、ずぇーったい、やらないんだから!」
タクシー、来ました。開いたドアにさつきさんを押し込む、そしたら、さつきさんに引っ張り込まれる。うわー、どうしよう。でも、確かに一人で奥武山のアパート帰すのは危険かもしれない。
「モノレール奥武山駅の近くまでお願いします」
タクシーの運転手さんにそう言って、しなだれかかるさつきさんを右腕でブロックしつつ左手でスマートフォンを取り出す。サーコを呼び出す。
「もしもし? リャオさん?」
サーコ、この状況でその呼び名はちょっとまずい。声のトーン上げて返事する。
「麻子さん、あけみでーす。今、お母様とタクシー乗ってそちらへ向かっているの。もうすぐ奥武山着くから、下で待っててもらえますか?」
「えー? ママ、ひょっとして、酔っちゃった?」
酔っちゃった、なんて生易しいレベルじゃないわよ! と怒鳴りたいのを必死で押さえて叫ぶ。
「とにかく助けて、お願いだから!」
電話を切る。さつきさん、さらにこちらへしなだれかかる。うわ、抱きついてきた!
「あけみさーん、私、麻子は大阪なんかにずぇーったい、ずぇーったい、やらないんだからー」
……全身に寒気が走る。ぎゃー、私、他人と肩が触れあうだけでもダメなのに! 別の意味で吹き出物が出そう!
タクシー、アパートの前に到着です。サーコがこっち走ってきた。ああ、助かった。
「ママ、どうしたの? 飲み過ぎよ!」
「あけみさーん、ごめんなさーい。また飲みに行きましょう!」
えっと、あの、いや、ちょっと考えさせてください。心臓がバクバクいってる。ああ、もうすこしでウイッグ外されるところだった。あぶない、あぶない。
「すみません。明日、事務所伺います。ほらママ、階段登って」
あ、そうか。明日は金曜だった。じゃ、気をつけて来てね。
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