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第17話 共感型男性・伊集院光さんvs再現型男性・神田伯山さん
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そろそろこのコラムも終盤に差し掛かっております。
今回は共感型と再現型について簡単に記します。共感型男性の代表としてラジオ界の横綱として知られる伊集院光をあげました。
なぜか2024年12月7日現在炎上中のようですね。Yahoo!ニュース(元記事は東スポさんのようです)に伊集院光さんがこれまでに発した言動について、講談師の6代目神田伯山さんがかみついたとされる記事があがってます。引用させてください。
--引用はじめ
伯山は「もうやめろよ、お前。もう横綱なんだからさ。『深夜の馬鹿力』、そこだけ聴いたんだけどさ、『こねくとのCMダセえ!』みたいな。『あんなので、こねくと聞こうと思うヤツいねえよ』みたいなこと言ってんだけど、もうあなたはそれを言う〝格〟じゃないんじゃないの? もう言わなくていいんじゃないかな~。その前の週も『俺はオードリーよりも1・7倍ぐらい聴取率取ってんのに誰も褒めてくれない』とか言ってんだけど、もういいんじゃないかな」とバッサリ。
--引用おわり
これまでも何度か共感型と再現型について述べてきました。今回は明らかにそれぞれの特性を「わかりあえない」「食い違い」が表に出てしまったケースです。
クルミアルクは深夜ラジオは聴きませんが、NHK-FMで伊集院光さんがパーソナリティを務める「100年ラヂオ」はよく聴きます。これまでの歴史的音源に対して的確なコメントを寄せる伊集院さんの博識ぶりにただただ驚嘆の念を禁じ得ません。事件性をもつ音源も多く取り上げられるセンシティブさも併せ持つ番組ですが、鋭いツッコミの中にも登場する人々や番組制作者、そして多くのリスナーに寄り添う発言はまさに共感型です。プライベートでは奥様思いのご主人としても知られています。
対する神田伯山さんは再現型、ひょっとしたら再現特化型でしょう。新進気鋭の講談師として知られ、しっかりした滑舌、芸域を広げることに努力を惜しまない人柄。それだけに、「自分の努力を認めてほしい」と素直に心情を吐露した共感型の伊集院光さんに対して「彼の努力や功績はすでに認められている、周囲の空気を読んで大人の判断をして振舞って欲しい」との思いが見え隠れしています。
一応フォローしますね。
神田さんは再現特化ではありますが、己の精神論に拘泥しがちな再現型においてはかなり練られたタイプでもあります。YouTubeCHANNELではご自身の映像にきちんと字幕を用意して障害者への配慮も万全ですし、プライベートではお子様の性別を「本人が決定することだ」と、当事者のジェンダーを尊重する意向を示しておられ、このあたりは「人生の壁」に何度もぶつかりながらそれを乗り越えた精神力と周囲への気遣いを感じさせます。現在でも多忙なスケジュールをこなしながら多方面でご活躍ですが、今後は弟子の指導などに当たられながら講談界を支える存在になられるでしょう。
ただ、再現型からみればどうしても共感型は「怠け者」「すぐに弱音を吐く奴」に見えてしまいがち。共感型のクルミアルクは言い訳めいた分析を申し上げますが、共感型は良くも悪くも「現在」しか見えない。「現在」の評価がなければ過去も未来もありません。自分を保ち続けることに常に困難さを感じ、不安定な日々を送っています。そこは「過去」に重点を置き「過去」をしっかり踏みしめる再現型とは決定的に異なります。
「人生における土台がない状況」を再現型へわかりやすく伝えるならば、たとえは悪いですが戦争で爆撃を受けその日暮らしをする難民の姿を思い浮かべてほしい。
どんなに昨日が輝いていたとしても、日付がかわればそれが吹き飛ばされ今日になる。そんな毎日を共感型は送っています。「自分はうまくやってきた」という認識そのものができない。なぜなら現在の自分に対して「誰も何も言わない」=「みじめでしかない」から。再現型からは極論にみえるかもしれませんが、多くの共感型がそんな不安定な日々を送っています。
再現型にとっては「自分で自分をほめてほしいなんてカッコ悪い」のでしょうが、共感型の切実な叫びをどうか聞いて受け止めていただきたい。ことに、日本はこれから人口減少が進み、世界中からやってくる移民の人々によって支えられる国家へ姿を変えていきます。はっきり相手に高評価を伝えることを潔しとしない日本人の習慣は移民たちとの軋轢へと発展しかねません。相手を褒めること、励ますことを、世界が日本に求める社会がすでにそこまできています。再現型のみなさまへは、共感型への寄り添いをもう一歩深めていただければと切に願います。
今回は共感型と再現型について簡単に記します。共感型男性の代表としてラジオ界の横綱として知られる伊集院光をあげました。
なぜか2024年12月7日現在炎上中のようですね。Yahoo!ニュース(元記事は東スポさんのようです)に伊集院光さんがこれまでに発した言動について、講談師の6代目神田伯山さんがかみついたとされる記事があがってます。引用させてください。
--引用はじめ
伯山は「もうやめろよ、お前。もう横綱なんだからさ。『深夜の馬鹿力』、そこだけ聴いたんだけどさ、『こねくとのCMダセえ!』みたいな。『あんなので、こねくと聞こうと思うヤツいねえよ』みたいなこと言ってんだけど、もうあなたはそれを言う〝格〟じゃないんじゃないの? もう言わなくていいんじゃないかな~。その前の週も『俺はオードリーよりも1・7倍ぐらい聴取率取ってんのに誰も褒めてくれない』とか言ってんだけど、もういいんじゃないかな」とバッサリ。
--引用おわり
これまでも何度か共感型と再現型について述べてきました。今回は明らかにそれぞれの特性を「わかりあえない」「食い違い」が表に出てしまったケースです。
クルミアルクは深夜ラジオは聴きませんが、NHK-FMで伊集院光さんがパーソナリティを務める「100年ラヂオ」はよく聴きます。これまでの歴史的音源に対して的確なコメントを寄せる伊集院さんの博識ぶりにただただ驚嘆の念を禁じ得ません。事件性をもつ音源も多く取り上げられるセンシティブさも併せ持つ番組ですが、鋭いツッコミの中にも登場する人々や番組制作者、そして多くのリスナーに寄り添う発言はまさに共感型です。プライベートでは奥様思いのご主人としても知られています。
対する神田伯山さんは再現型、ひょっとしたら再現特化型でしょう。新進気鋭の講談師として知られ、しっかりした滑舌、芸域を広げることに努力を惜しまない人柄。それだけに、「自分の努力を認めてほしい」と素直に心情を吐露した共感型の伊集院光さんに対して「彼の努力や功績はすでに認められている、周囲の空気を読んで大人の判断をして振舞って欲しい」との思いが見え隠れしています。
一応フォローしますね。
神田さんは再現特化ではありますが、己の精神論に拘泥しがちな再現型においてはかなり練られたタイプでもあります。YouTubeCHANNELではご自身の映像にきちんと字幕を用意して障害者への配慮も万全ですし、プライベートではお子様の性別を「本人が決定することだ」と、当事者のジェンダーを尊重する意向を示しておられ、このあたりは「人生の壁」に何度もぶつかりながらそれを乗り越えた精神力と周囲への気遣いを感じさせます。現在でも多忙なスケジュールをこなしながら多方面でご活躍ですが、今後は弟子の指導などに当たられながら講談界を支える存在になられるでしょう。
ただ、再現型からみればどうしても共感型は「怠け者」「すぐに弱音を吐く奴」に見えてしまいがち。共感型のクルミアルクは言い訳めいた分析を申し上げますが、共感型は良くも悪くも「現在」しか見えない。「現在」の評価がなければ過去も未来もありません。自分を保ち続けることに常に困難さを感じ、不安定な日々を送っています。そこは「過去」に重点を置き「過去」をしっかり踏みしめる再現型とは決定的に異なります。
「人生における土台がない状況」を再現型へわかりやすく伝えるならば、たとえは悪いですが戦争で爆撃を受けその日暮らしをする難民の姿を思い浮かべてほしい。
どんなに昨日が輝いていたとしても、日付がかわればそれが吹き飛ばされ今日になる。そんな毎日を共感型は送っています。「自分はうまくやってきた」という認識そのものができない。なぜなら現在の自分に対して「誰も何も言わない」=「みじめでしかない」から。再現型からは極論にみえるかもしれませんが、多くの共感型がそんな不安定な日々を送っています。
再現型にとっては「自分で自分をほめてほしいなんてカッコ悪い」のでしょうが、共感型の切実な叫びをどうか聞いて受け止めていただきたい。ことに、日本はこれから人口減少が進み、世界中からやってくる移民の人々によって支えられる国家へ姿を変えていきます。はっきり相手に高評価を伝えることを潔しとしない日本人の習慣は移民たちとの軋轢へと発展しかねません。相手を褒めること、励ますことを、世界が日本に求める社会がすでにそこまできています。再現型のみなさまへは、共感型への寄り添いをもう一歩深めていただければと切に願います。
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