MIGEKAのとびら

小休止 再現型と共感型は分かり合えるのか？

我が家で繰り広げられた会話からヒントを得て書いてます。50代の夫は過去再現特化（みげか＝1:3:6）、10代の娘は現在共感型（みげか＝2:5:3）です。
こんな質問がWebであったそうな。

～会社にとって大事なのは「業務の効率化を考える人」「人間関係の潤滑を考える人」あなたはどっち？～

読者の皆さんすぐピーンときたことでしょう。
「業務の効率化を考える人」は再現型、「人間関係の潤滑を考える人」は共感型です。
それぞれの言い分を聞いてみると

再現：業務がどうあるべきかを考えると、人材は動かさなくてはならない、動いてもらわなくてはならないものである。故にコミュニケーションが潤滑かどうかは最初から織り込み済みの事象だ。
共感：人間関係は社会の基本となる大事な事柄。潤滑さがなければ会社という組織自体の存続がなくなる恐れがある。会社を動かすのに人間関係への考慮は必然。

同じ人間でこれだけ考え方が違う。そりゃあ行き違いがあって当然。

再現型は場を読めない／読まない　ハッキリ拒絶しない限り「万事OK」と捉えてそれで固定させます。
でも共感型同士があつまって流れを変えて「やっぱりそれでいいじゃん」としちゃう。すると再現型は非常に怒る。「約束したのと違う」って言いだすのです。
再現型の「こだわり」は物事の質を高める良い方へいくこともあれば、周囲の思いとは別方向へ走ってしまうことも度々ある。意見の相違がある状態が長く続いてしまった場合、「動かさなくてはならない、動いてもらわなくてはならない」状況の時にはもう誰もいなくなってしまっているかもしれません。

さて、会社やチームなどの組織において、自分の持ち味をなかなか生かせない状況というのは往々にして存在します。特に再現型は「自分のやり方」に固執してしまう傾向があるため、上司や周囲とぶつかって孤立してしまうことがあります。
そうした状況をどうやって改善させていくか。

引退記事で話題となった、同じ再現型である元サッカー日本代表でキャプテンも務めた長谷部誠選手の話が参考になりそうなのでご紹介します。
長谷部選手は日本はもちろんドイツでもヨーロッパリーグを制するなど輝かしい功績を挙げましたが、ドイツでは監督が変わるたびになかなか起用してもらえないという苦節を何度も味わいました。他の選手と違い、長谷部選手は「早く走れるわけでも爆発的な攻撃力を持っているわけでもない。自分にはこれといった特色がなかった」とご自身で語っています。
そんな長谷部選手は、アプローチを変えて起用してもらう方法を考えました。
「人を変えるのは難しい。ならば自分を変える。人が求める形を提供できれば必ず起用される」
つまり、長谷部選手は情報を集めたのです。自分の力を出せる場を見出すためにチームに足りないものを見極め、実力をもって上層部へ静かにアピールした。そうすることでレギュラーの座を勝ち取っていきました。

このように再現型は「情報を集める」ことの得意な共感型に協力を依頼することで自らの長所を最大限に発揮することができます。もともと共感型は「人の役に立ちたい、自分のセンスを表にあらわして成果を知りたい」気持ちの持ち主ですから、快く情報を提供してくれるでしょう。
人と人とがわかり合うのは難しい。ですが、タッグを組んで互いの長所を活かすことは可能なのです。読者の皆様もご自身のタイプを見極め、自分を活かす道を探ってみてくださいね。