44 / 47
42.衝撃の事実
しおりを挟む
状況はよくわからないが、言い合いにヒートアップした先輩たちが俺の腕を離したので、この隙に逃げてしまおうと辺りをぐるりと見渡した。
そして絶望した。
人間の限界を明らかに超えたスピードで、髪一筋乱さず篁先輩がこちらに近づいてきているのが見えたからだ。
「貴様ら、そこでなにをしている!」
凛とした声で篁先輩が叫んだ。さすがの生徒会メンバーも口を閉じ、篁先輩を振り返った。
「今日は校舎内がやけに静かだと思えば、こんなところで群れていたとは。弱い者と外れ者はとかく徒党を組みたがるものだ」
「あ? こそこそ這い回るハイエナがなにか言ってんな?」
篁先輩とノレンは安定の開口一番ガチギレである。二度目だから驚きはないが、かと言って慣れるものでは決してない。しかも今回はノレンだけではない。他の生徒会メンバーも、普段の険悪な仲を想起させる刺々しい雰囲気を発している。
これだけの威圧感を放つ生徒会に、一人で立ち向かえる篁先輩の心は鋼鉄製どころじゃないと思う。物怖じの気配すらない篁先輩をちらりと見上げれば、ばっちりと目が合った。瞬間、先輩の目は据わり、眉がつり上がった。嫌な予感がする。なぜなら、先輩が巨木の軋むような音を立てて拳を握り込んだからだ。こんなところで大乱闘スマッシュ風紀委員会は勘弁していただきたい。
「うちの副委員長を拐かすとは、極刑もやむなし」
過激がすぎる! 待って、初手でいきなりコトを大きくしないで!
恐怖に怯えつつも、俺は慌てて口を開いた。大乱闘スマッシュ毅一郎が現実のものとなりつつあるからだ。
「いえ、別に俺は」
「またしても救出が遅れ、風紀委員長として面目次第もない」
「そうじゃな」
「今朝は校内でトラブルがあり君の警護につけなかったが、その隙を狙うとは実に生徒会らしい狡猾なやり口だ」
「ちが」
「だがもう安心していい。此奴らは私が一瞬で蹴散らしてみせる。私は君を必ず守ると誓ったのだ」
そうだった、この人全然話聞かない人だった。
とりあえずせめて文節まで喋らせてもらえないだろうか?
俺が言葉を発する度に、被せるように篁先輩がスマッシュ方向に話題を持って行ってしまう。
「うちの副会長に手ぇ出してんのはそっちだろうが」
そうこうしている内に、ノレンは大きく舌打ちして迎え撃つ気満々の体勢を取っていた。お願いだからやめてくれ、生徒会長VS風紀委員長の肉弾戦なんて死人が出るぞ……!
誰か止めてくれ、と他の生徒会メンバーを見れば、頼りになる隠れ筋肉ダルマこと光希先輩が二人の間に立ちはだかった。そうだ、この人なら筋力も常識もあるし、きっと二人を収めてくれると信じていたのだが。
「言っただろうが、朝比奈蛍は生徒会にも風紀にも入んないの。勝手に話進めんなら俺だって黙ってないぞ」
逢坂光希、参戦! ……じゃねぇよ、しっかりしろ俺、現実から目を逸らすな。
違うんだ、俺は止めてほしいんだ。第三勢力を求めていたわけじゃないから! 美少女の顔を支える首を野太い音で鳴らさないでください!
どうしよう、いよいよ大乱闘の様相を呈してきてしまった。
他の先輩たちもみな剣呑な目つきで、口を開けばおそらく"参戦!"してしまうのが目に浮かぶ。
いやそもそも話が違うじゃないか。呪いの契約は解約されたんじゃなかったのか? これは明らかにおかしい事態だ。解約どころかむしろ悪化している。俺は騙されたのか?
張り詰めた緊迫の空気の中で、俺のポケットのスマホが突然鳴った。俺は画面を確認するとこれ幸いと
「あ、電話だ。しかも相手はこの間まで意識不明で今も入院中の従兄弟だ、これは急用に違いないぞ! あ、先輩方すみません、大事な電話なのでちょっと失礼します」
と棒読み且つやたら説明的な独り言を大声で放ち、見事に修羅の場から逃げ出すことに成功したのだ。俺は今までの人生でこれほどまでに雪にありがとうと伝えたかったことはない。
さも通話の声がお邪魔でしょうから、という体でゆっくり歩きながら距離を取りそのまま校舎内に逃げ込む作戦だ。今日だけはどうでもいいBL話にとことん付き合うからどうか長話をしてくれと祈りつつ通話ボタンを押した。
『お前はモブのくせに自意識高杉くんか』
繋がるやいなや雪から罵声を浴びせられた。大体いつもこんな感じである。
「……なんの話?」
『蛍が昨日メッセージ送ってきたんだろ。総受け解約したら友達もいなくなるのかって』
「あ、あぁ! そう! 今まさにそれどうなってんのって聞きたくて」
『んなことあってたまるか。たった一人の契約解除でお前が今まで出会ってきた人たちの人生に改変が加えられる訳ないだろ。実際天界の人たちの力って元々あるものを増幅する程度だからな。解約したらこれから先お前の飯テロモテ発動が消えるだけ』
「……うん?」
『これまでに発動した分が無効になることもない。蛍は考えるの苦手なんだから、無理して考えようとするな。慣れないことするからそんな風に空回るんだ』
「え、あ、はい、すいません……なの?」
『っだぁーもう、お前がそんなだから俺は気が気じゃないんだよ! 隙見せんな。犯すぞバカ』
そう言い捨てられて突然通話が切れた。
雪の様子が最近おかしい。いや、様子がおかしいのは昔からそうだが、情緒面が不安定すぎやしないだろうか。もう一度ちゃんと脳内を検査してもらった方がいい気がする。
いや、今はとりあえず目の前の問題に向き合おう。
つまりなんだ、俺が心配していたような友人関係が丸ごと消えるようなことはない、と。どうやら取り越し苦労だったようだ。それは安心なのだが、問題は雪が言っていた「これまでに発動した分が無効になることもない」という部分だ。
あらゆる可能性を模索して何度考えてみても、生徒会や風紀委員の人たちの俺への執着はこれからも続くというように解釈できるのだが……。
嘘、ですよね……?
いやだ、誰か嘘だと言ってくれ……! 俺の今までの苦労と苦悩はなんだったんだ! だったら悩んだって結局どうしようもなかったんじゃないか。許さないぞあの天界イケメンめ、思わせぶりな言い方しやがって!
思いつく限りの呪詛の言葉を脳内で唱えていると、ふと辺りに影が差した。
校舎に逃げ込む作戦は、早々に電話を切られてしまい、その内容の衝撃に思わず足を止めてしまったせいで失敗に終わっていた。中庭の真ん中で立ち尽くす俺に先ほどまで暖かな日差しが注いでいたはずだが、気づけば周りを高身長の壁に囲まれて影ができ、ひんやりと寒気すらする。
高身長の壁――一部低い部分もあるが――とは言わずもがな、あの方たちで。
「おい……今の電話は誰からだ?」
「随分親しげに話してたね? どういう関係? ベッドでゆっくり聞かせてよ」
「大事な電話って、俺たちより大事なわけ?」
「蛍くん……ここの奴らだけでも面倒なのに。笑えないよ」
「Soy tu prometido y quiero saberlo todo sobre tus amistades.(伴侶である君の交友関係は全て知っておきたい。)誰?」
「すまない、恥ずかしながら悋気に負けて通話を盗み聞きしてしまった。しかし相手の君への悪口雑言、到底許せるものではない」
ノレン、城之内先輩、光希先輩、皐希先輩、悠悟さん、篁先輩に矢継ぎ早に問いかけられ、しかも全員が薄暗い眼差しを俺に向けていて、目の前が真っ暗になる。
なんという悪夢。終わりの見えない悪夢すぎる。夢なら早く醒めてくれと思うが、悲しいかな現実であり俺はこの世界で生きていかねばならないのだ。胃と精神の健康をすり減らしながら。
一体俺がなにをしたって言うんだ! 嫌味なほどに晴れ渡った空を睨み叫びたかったが、喉がぐっと締まるだけに終わった。だって俺はモブだ。公衆の面前で空に向かって思いを叫ぶなんていう主人公みたいな振る舞いができるわけがない。
そう、モブ。
モブ……だったのに。
相変わらず俺を取り囲んだ人たちはなにごとか言いながら詰め寄ってくるが、俺は聖徳太子じゃないので誰がなにを言っているのか既にわからなくなっている。いいですか、その程度のポテンシャルの俺なんですよ。主人公枠のあなたたちが気にするような奴じゃないんですよ? 思ってみてもやっぱり口には出せず、俺は諦めと絶望にゆっくりと膝から崩れ落ちた。
さようなら、俺のモブ人生……。
慌てる周囲の騒音をよそに、閉じた瞼の裏に浮かぶのは、全ての元凶となった従兄弟の小憎らしい顔だった。
そして絶望した。
人間の限界を明らかに超えたスピードで、髪一筋乱さず篁先輩がこちらに近づいてきているのが見えたからだ。
「貴様ら、そこでなにをしている!」
凛とした声で篁先輩が叫んだ。さすがの生徒会メンバーも口を閉じ、篁先輩を振り返った。
「今日は校舎内がやけに静かだと思えば、こんなところで群れていたとは。弱い者と外れ者はとかく徒党を組みたがるものだ」
「あ? こそこそ這い回るハイエナがなにか言ってんな?」
篁先輩とノレンは安定の開口一番ガチギレである。二度目だから驚きはないが、かと言って慣れるものでは決してない。しかも今回はノレンだけではない。他の生徒会メンバーも、普段の険悪な仲を想起させる刺々しい雰囲気を発している。
これだけの威圧感を放つ生徒会に、一人で立ち向かえる篁先輩の心は鋼鉄製どころじゃないと思う。物怖じの気配すらない篁先輩をちらりと見上げれば、ばっちりと目が合った。瞬間、先輩の目は据わり、眉がつり上がった。嫌な予感がする。なぜなら、先輩が巨木の軋むような音を立てて拳を握り込んだからだ。こんなところで大乱闘スマッシュ風紀委員会は勘弁していただきたい。
「うちの副委員長を拐かすとは、極刑もやむなし」
過激がすぎる! 待って、初手でいきなりコトを大きくしないで!
恐怖に怯えつつも、俺は慌てて口を開いた。大乱闘スマッシュ毅一郎が現実のものとなりつつあるからだ。
「いえ、別に俺は」
「またしても救出が遅れ、風紀委員長として面目次第もない」
「そうじゃな」
「今朝は校内でトラブルがあり君の警護につけなかったが、その隙を狙うとは実に生徒会らしい狡猾なやり口だ」
「ちが」
「だがもう安心していい。此奴らは私が一瞬で蹴散らしてみせる。私は君を必ず守ると誓ったのだ」
そうだった、この人全然話聞かない人だった。
とりあえずせめて文節まで喋らせてもらえないだろうか?
俺が言葉を発する度に、被せるように篁先輩がスマッシュ方向に話題を持って行ってしまう。
「うちの副会長に手ぇ出してんのはそっちだろうが」
そうこうしている内に、ノレンは大きく舌打ちして迎え撃つ気満々の体勢を取っていた。お願いだからやめてくれ、生徒会長VS風紀委員長の肉弾戦なんて死人が出るぞ……!
誰か止めてくれ、と他の生徒会メンバーを見れば、頼りになる隠れ筋肉ダルマこと光希先輩が二人の間に立ちはだかった。そうだ、この人なら筋力も常識もあるし、きっと二人を収めてくれると信じていたのだが。
「言っただろうが、朝比奈蛍は生徒会にも風紀にも入んないの。勝手に話進めんなら俺だって黙ってないぞ」
逢坂光希、参戦! ……じゃねぇよ、しっかりしろ俺、現実から目を逸らすな。
違うんだ、俺は止めてほしいんだ。第三勢力を求めていたわけじゃないから! 美少女の顔を支える首を野太い音で鳴らさないでください!
どうしよう、いよいよ大乱闘の様相を呈してきてしまった。
他の先輩たちもみな剣呑な目つきで、口を開けばおそらく"参戦!"してしまうのが目に浮かぶ。
いやそもそも話が違うじゃないか。呪いの契約は解約されたんじゃなかったのか? これは明らかにおかしい事態だ。解約どころかむしろ悪化している。俺は騙されたのか?
張り詰めた緊迫の空気の中で、俺のポケットのスマホが突然鳴った。俺は画面を確認するとこれ幸いと
「あ、電話だ。しかも相手はこの間まで意識不明で今も入院中の従兄弟だ、これは急用に違いないぞ! あ、先輩方すみません、大事な電話なのでちょっと失礼します」
と棒読み且つやたら説明的な独り言を大声で放ち、見事に修羅の場から逃げ出すことに成功したのだ。俺は今までの人生でこれほどまでに雪にありがとうと伝えたかったことはない。
さも通話の声がお邪魔でしょうから、という体でゆっくり歩きながら距離を取りそのまま校舎内に逃げ込む作戦だ。今日だけはどうでもいいBL話にとことん付き合うからどうか長話をしてくれと祈りつつ通話ボタンを押した。
『お前はモブのくせに自意識高杉くんか』
繋がるやいなや雪から罵声を浴びせられた。大体いつもこんな感じである。
「……なんの話?」
『蛍が昨日メッセージ送ってきたんだろ。総受け解約したら友達もいなくなるのかって』
「あ、あぁ! そう! 今まさにそれどうなってんのって聞きたくて」
『んなことあってたまるか。たった一人の契約解除でお前が今まで出会ってきた人たちの人生に改変が加えられる訳ないだろ。実際天界の人たちの力って元々あるものを増幅する程度だからな。解約したらこれから先お前の飯テロモテ発動が消えるだけ』
「……うん?」
『これまでに発動した分が無効になることもない。蛍は考えるの苦手なんだから、無理して考えようとするな。慣れないことするからそんな風に空回るんだ』
「え、あ、はい、すいません……なの?」
『っだぁーもう、お前がそんなだから俺は気が気じゃないんだよ! 隙見せんな。犯すぞバカ』
そう言い捨てられて突然通話が切れた。
雪の様子が最近おかしい。いや、様子がおかしいのは昔からそうだが、情緒面が不安定すぎやしないだろうか。もう一度ちゃんと脳内を検査してもらった方がいい気がする。
いや、今はとりあえず目の前の問題に向き合おう。
つまりなんだ、俺が心配していたような友人関係が丸ごと消えるようなことはない、と。どうやら取り越し苦労だったようだ。それは安心なのだが、問題は雪が言っていた「これまでに発動した分が無効になることもない」という部分だ。
あらゆる可能性を模索して何度考えてみても、生徒会や風紀委員の人たちの俺への執着はこれからも続くというように解釈できるのだが……。
嘘、ですよね……?
いやだ、誰か嘘だと言ってくれ……! 俺の今までの苦労と苦悩はなんだったんだ! だったら悩んだって結局どうしようもなかったんじゃないか。許さないぞあの天界イケメンめ、思わせぶりな言い方しやがって!
思いつく限りの呪詛の言葉を脳内で唱えていると、ふと辺りに影が差した。
校舎に逃げ込む作戦は、早々に電話を切られてしまい、その内容の衝撃に思わず足を止めてしまったせいで失敗に終わっていた。中庭の真ん中で立ち尽くす俺に先ほどまで暖かな日差しが注いでいたはずだが、気づけば周りを高身長の壁に囲まれて影ができ、ひんやりと寒気すらする。
高身長の壁――一部低い部分もあるが――とは言わずもがな、あの方たちで。
「おい……今の電話は誰からだ?」
「随分親しげに話してたね? どういう関係? ベッドでゆっくり聞かせてよ」
「大事な電話って、俺たちより大事なわけ?」
「蛍くん……ここの奴らだけでも面倒なのに。笑えないよ」
「Soy tu prometido y quiero saberlo todo sobre tus amistades.(伴侶である君の交友関係は全て知っておきたい。)誰?」
「すまない、恥ずかしながら悋気に負けて通話を盗み聞きしてしまった。しかし相手の君への悪口雑言、到底許せるものではない」
ノレン、城之内先輩、光希先輩、皐希先輩、悠悟さん、篁先輩に矢継ぎ早に問いかけられ、しかも全員が薄暗い眼差しを俺に向けていて、目の前が真っ暗になる。
なんという悪夢。終わりの見えない悪夢すぎる。夢なら早く醒めてくれと思うが、悲しいかな現実であり俺はこの世界で生きていかねばならないのだ。胃と精神の健康をすり減らしながら。
一体俺がなにをしたって言うんだ! 嫌味なほどに晴れ渡った空を睨み叫びたかったが、喉がぐっと締まるだけに終わった。だって俺はモブだ。公衆の面前で空に向かって思いを叫ぶなんていう主人公みたいな振る舞いができるわけがない。
そう、モブ。
モブ……だったのに。
相変わらず俺を取り囲んだ人たちはなにごとか言いながら詰め寄ってくるが、俺は聖徳太子じゃないので誰がなにを言っているのか既にわからなくなっている。いいですか、その程度のポテンシャルの俺なんですよ。主人公枠のあなたたちが気にするような奴じゃないんですよ? 思ってみてもやっぱり口には出せず、俺は諦めと絶望にゆっくりと膝から崩れ落ちた。
さようなら、俺のモブ人生……。
慌てる周囲の騒音をよそに、閉じた瞼の裏に浮かぶのは、全ての元凶となった従兄弟の小憎らしい顔だった。
20
お読みいただきありがとうございます!
ご感想等頂けると嬉しいです。マシュマロもあります。(マシュマロのお返事はログインまたはtwitterにてご確認お願いします🙇♀️)
ご感想等頂けると嬉しいです。マシュマロもあります。(マシュマロのお返事はログインまたはtwitterにてご確認お願いします🙇♀️)
お気に入りに追加
379
あなたにおすすめの小説
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!

初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。

Q.親友のブラコン兄弟から敵意を向けられています。どうすれば助かりますか?
書鈴 夏(ショベルカー)
BL
平々凡々な高校生、茂部正人«もぶまさと»にはひとつの悩みがある。
それは、親友である八乙女楓真«やおとめふうま»の兄と弟から、尋常でない敵意を向けられることであった。ブラコンである彼らは、大切な彼と仲良くしている茂部を警戒しているのだ──そう考える茂部は悩みつつも、楓真と仲を深めていく。
友達関係を続けるため、たまに折れそうにもなるけど圧には負けない!!頑張れ、茂部!!
なお、兄弟は三人とも好意を茂部に向けているものとする。
7/28
一度完結しました。小ネタなど書けたら追加していきたいと思います。

もしかして俺の人生って詰んでるかもしれない
バナナ男さん
BL
唯一の仇名が《 根暗の根本君 》である地味男である< 根本 源 >には、まるで王子様の様なキラキラ幼馴染< 空野 翔 >がいる。
ある日、そんな幼馴染と仲良くなりたいカースト上位女子に呼び出され、金魚のフンと言われてしまい、改めて自分の立ち位置というモノを冷静に考えたが……あれ?なんか俺達っておかしくない??
イケメンヤンデレ男子✕地味な平凡男子のちょっとした日常の一コマ話です。

なんか金髪超絶美形の御曹司を抱くことになったんだが
なずとず
BL
タイトル通りの軽いノリの話です
酔った勢いで知らないハーフと将来を約束してしまった勇気君視点のお話になります
攻
井之上 勇気
まだまだ若手のサラリーマン
元ヤンの過去を隠しているが、酒が入ると本性が出てしまうらしい
でも翌朝には完全に記憶がない
受
牧野・ハロルド・エリス
天才・イケメン・天然ボケなカタコトハーフの御曹司
金髪ロング、勇気より背が高い
勇気にベタ惚れの仔犬ちゃん
ユウキにオヨメサンにしてもらいたい
同作者作品の「一夜の関係」の登場人物も絡んできます

親衛隊は、推しから『選ばれる』までは推しに自分の気持ちを伝えてはいけないルール
雨宮里玖
BL
エリート高校の親衛隊プラスα×平凡無自覚総受け
《あらすじ》
4月。平凡な吉良は、楯山に告白している川上の姿を偶然目撃してしまった。遠目だが二人はイイ感じに見えて告白は成功したようだった。
そのことで、吉良は二年間ずっと学生寮の同室者だった楯山に自分が特別な感情を抱いていたのではないかと思い——。
平凡無自覚な受けの総愛され全寮制学園ライフの物語。

学園と夜の街での鬼ごっこ――標的は白の皇帝――
天海みつき
BL
族の総長と副総長の恋の話。
アルビノの主人公――聖月はかつて黒いキャップを被って目元を隠しつつ、夜の街を駆け喧嘩に明け暮れ、いつしか"皇帝"と呼ばれるように。しかし、ある日突然、姿を晦ました。
その後、街では聖月は死んだという噂が蔓延していた。しかし、彼の族――Nukesは実際に遺体を見ていないと、その捜索を止めていなかった。
「どうしようかなぁ。……そぉだ。俺を見つけて御覧。そしたら捕まってあげる。これはゲームだよ。俺と君たちとの、ね」
学園と夜の街を巻き込んだ、追いかけっこが始まった。
族、学園、などと言っていますが全く知識がないため完全に想像です。何でも許せる方のみご覧下さい。
何とか完結までこぎつけました……!番外編を投稿完了しました。楽しんでいただけたら幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる