26 / 47
24.風紀委員体験二日目
しおりを挟む
昨日に続き、颯真と一緒に部屋を出て、今朝は風紀委員会室へと向かう。ちなみに、懲りずにまた寝坊したのだが、今朝は颯真が起こしてくれず危うく遅刻しそうになった。颯真は先に出てしまったのかと思っていたら、神妙な顔で俺の部屋の前で正座していて本気でびびった。理由を聞けば心頭滅却していただの煩悩を払っていただの言っていたが、颯真は仏門にでも入りたいのだろうか。何か悩みがあるのかもしれない。今度じっくり聞いてみようと思う。
颯真は俺を委員会室の前まで送ると、自分の仕事があるからとどこかに行ってしまった。ラスボスの部屋の前で心強い仲間が別れて村人一人になるなんてクソゲー仕様もいいところだと思うんだが、俺の動揺には微塵も気づかずに、爽やかな笑顔で颯真は去った。生徒会室よりはずっと簡素で、普通の教室と変わらないドアを前にして、俺は突然のソロパーティに緊張してノックもできずに立ち尽くしていた。
そのままじっとしていると、どうやら先客がいたようで部屋の中から篁先輩と誰かの声が聞こえてくる。あれ、この声どこかで聞いたな……と思っている内に二人の会話の声は大きくなり激しく言い争うようになった。そこで、相手は昨日の宮内だと分かった。人を見下したような感じの悪い喋り方でピンときてしまった。
とりあえず話が落ち着くまでこのまま待とうと、俺は聞き耳を立てることにした。決して怖くて立ちすくんでいたわけではない! 決してっ! ないっ!
「親衛隊とつるんで何が悪い、情報を流して何が悪い! 同じ高校の生徒同士なのに生徒会と対立するなんてバカバカしいでしょう。服装検査だ、持ち物検査だ、なんて今時人権侵害もいいところだ。俺には生徒会の方がよっぽどまともに見えますよ」
「宮内は昔から生徒会の一面しか見ていない。第一に生徒会が特権を振りかざすからこそ生徒間の不満が増大し我々が秩序を取り締まる事態になっている。第二に生徒会が己のことばかりで他生徒に対して一切の配慮をしないがために親衛隊による制裁が後を絶たず、組織だっての警邏がなければ治安は悪化の一途だ。そして第三に我々の活動は一般生徒を守るためにある。そもそも生徒会とは向いている方向が違うのだ」
「……っ」
「それに、生徒会との対立と、親衛隊へ風紀の情報を漏洩することは全く違う問題だ、生徒会と親衛隊は別の組織なのだからな。ところで……君は一年の時に生徒会役員に立候補して落選したのだったな。情報と引き換えに来年度の生徒会役員の椅子を約束するとでもそそのかされたか。欲に溺れて冷静な判断を失うとは実に哀れだ、親衛隊にそのような権限などない」
見ていなくともわかる。今の篁先輩の目つきは、人を芯から凍りつかせる目だ。いやそんな生易しいものじゃない、瞬間冷凍して鉄のハンマー振り下ろして粉々の粒にしそうな目のはずだ。俺だったら目が合った瞬間に事切れていたかもしれないが、部屋の中からは一際大きな物音が響いた。おそらく宮内が腹立ち紛れに机を叩いたのだろう。
「う、うるさいっ! 俺はもう風紀を抜けさせてもらいます。どうせ時代錯誤な風紀なんて、遅かれ早かれ消滅するんだ。生徒を守る? 笑わせる、その生徒達に一番嫌われているのに。一体どっちが哀れなんだか」
失礼します、という慇懃無礼な挨拶と共に目の前のドアがガラッと勢いよく開いた。現れた宮内の顔は怒りからか真っ赤で、吊り上がった目にジロリと睨まれて慌てて道を譲った。足音荒く宮内が廊下の奥へ消えていくのを見送っていると
「待たせたな。入りたまえ」
部屋の入り口に立ち尽くす俺に気づいたらしい篁先輩に声をかけられ、いつも以上に小さくなりながらそそくさと部屋に入った。
「恥ずかしいところを見られてしまったようだ。しかし安心したまえ、今回の件は私個人への反発に起因する稀有な例であり、風紀内に不和があるわけではない。君が副委員長になることに何の障害もないと誓おう」
俺の安心を思ってくれるなら風紀入会を諦めてくれると一番いいんですが、なんて言えるわけがない。篁先輩に言い返すだけで多大な精神力を要するからというのはもちろんあるが、それ以上に、今日の篁先輩は酷く疲れて見えたからだ。昨日の騒動から先ほどの顛末まで、確かに心労が重なったことだろう。鋼のメンタルを持ったサイボーグだと思っていたが、篁先輩にも人間らしいところがあるんだなと意外に思った。
「さて、今日の業務だが、昼休みに昨日の反省文の確認作業を手伝ってもらいたい。私は諸用のため席を外すが他の委員と……」
疲れた表情に反して凛としたいつもの事務的な口調で話していた篁先輩が突然口をつぐんだ。そして、視線を机上の資料に落としたまま、ぽつりと呟く。
「風紀委員会は存在に足る組織だろうか」
「えっ?」
さっき宮内に言われたことがかなり効いてしまったのだろうか。あの篁先輩が? いやいやそんなに繊細なはずはない、何かの聞き間違えだろうと俺は聞き返してしまった。
驚きつつも気遣うような視線を向けてしまったからだろう、篁先輩がふっと笑いを零した。しかしそれは、力なく溢れた吐息のようで。
「いや、宮内に言われるまでもなく常々考えていたのだ。……篁家は曽祖父の代から嫡男は皆ビーエル学園で風紀委員長を務めてきた。伝統ある名門校の凋落を許さず、というのは篁家の宿願と言ってもいい。しかし、その大義とは何だろうかと思うこともある。我々は真の意味で生徒を守れているのか、と」
宮内とのやりとりを聞いた今なら、篁先輩の苦悩はなんとなくわかる。本来生徒の安全を守るための校則だが、それを厳しく取り締まることによって抑圧が生まれているのも確かだ。校則遵守の風紀委員会にとっては常に抱えるジレンマだろう。
無責任に励ますことも適当に同調することもできずに、篁先輩を見つめるしかなかった。人間味のカケラもないサイボーグにしか見えなかった先輩は、今はただの悩める人だ。いや、違う、ただの悩める異様に顔面の整った人だ。綺麗な顔とは思っていたけど大体いつも表情筋死んでるし、生徒会みたいな華やかさとは違うからつい忘れていた。物憂げに悩むイケメンの溢れる色気がすごい! イケメンは何をしても絵になる、ずるい!
「すまない、君にこんな話をすべきではなかった。忘れてくれ。やはり昼休みは私と共に校内警邏に回ろう。放課後に反省文の確認を頼む。以上だ」
はっとしていつもの能面顔に戻った篁先輩は、口を挟む余地を与えない一方的な伝達でもって会話を終了させた。人の話を聞かないのが篁先輩の通常運転なので、むしろこっちの方が安心すると言えばそうだが、何とも言えない気持ちで俺は委員会室を後にした。
昼休みになり、俺は暗い気持ちで風紀委員会室を目指していた。憂鬱な条件がこれでもかと言うほど揃っているからだ。まず校内警邏、つまりパトロールというにわか風紀には精神的にも体力的にも辛い仕事であり、それを篁先輩と二人で行うのであり、しかもその篁先輩とは今朝のことがあってとても気まずいときている。篁先輩のメンタルまで気遣う余裕なんて俺にはないのだ。今すぐ逃げ出したい。ていうかそもそも風紀の仕事なんて全部逃げ出したい! 生徒会も風紀も何もかもから逃げ出したい! モブのぬるま湯にゆっくり浸かりたい! なんでだ、なんでこうなった。何がいけなかった。前世か?
そんな我ながら責任転嫁の恨み言を心中で呟き、人気のない空き教室の続く廊下を歩いていた時のことだ。
カーテンを閉め切った真っ暗な教室。誰もいないはずのそこのドアが静かに開いたかと思うとぬっと腕が伸びてきて、俺の腕を掴むと乱暴に引っ張り込んだ。突然のことに俺はそのまま教室内へうつ伏せに倒れ込んでしまった。途端にドアが素早く閉められた。カチャリ、と響いたのは施錠の音だろう。打ちつけた体の痛みに顔をしかめ、ゆっくりと上体を起こすと無人のはずの教室に無数の人影があった。暗闇に慣れてきた目で見回せば俺を囲むように十数人の生徒が立っている。その中には昨日の服装検査で篁先輩に引き止められていた、あの鋼メンタルの生徒もいた。
「朝比奈蛍?」
「アッ、ハイ!」
名前を呼ばれ混乱のあまり場違いに元気よく返事をすると、囲んでいた内の一人が近づいてきて微笑を浮かべながら俺を見下ろした。美形というわけではないが、愛嬌のある可愛らしい雰囲気の生徒だったのだが、その表情が一瞬にして汚物を見るような目つきに変わったかと思うと、俺のネクタイが思い切り引っ張られた。至近距離で睨みつけられながら、外見に似合わない低い声で
「九条様に近づくな」
と囁かれた。
これは……。まさか……。
噂に聞く親衛隊の制裁というやつでは……?
颯真は俺を委員会室の前まで送ると、自分の仕事があるからとどこかに行ってしまった。ラスボスの部屋の前で心強い仲間が別れて村人一人になるなんてクソゲー仕様もいいところだと思うんだが、俺の動揺には微塵も気づかずに、爽やかな笑顔で颯真は去った。生徒会室よりはずっと簡素で、普通の教室と変わらないドアを前にして、俺は突然のソロパーティに緊張してノックもできずに立ち尽くしていた。
そのままじっとしていると、どうやら先客がいたようで部屋の中から篁先輩と誰かの声が聞こえてくる。あれ、この声どこかで聞いたな……と思っている内に二人の会話の声は大きくなり激しく言い争うようになった。そこで、相手は昨日の宮内だと分かった。人を見下したような感じの悪い喋り方でピンときてしまった。
とりあえず話が落ち着くまでこのまま待とうと、俺は聞き耳を立てることにした。決して怖くて立ちすくんでいたわけではない! 決してっ! ないっ!
「親衛隊とつるんで何が悪い、情報を流して何が悪い! 同じ高校の生徒同士なのに生徒会と対立するなんてバカバカしいでしょう。服装検査だ、持ち物検査だ、なんて今時人権侵害もいいところだ。俺には生徒会の方がよっぽどまともに見えますよ」
「宮内は昔から生徒会の一面しか見ていない。第一に生徒会が特権を振りかざすからこそ生徒間の不満が増大し我々が秩序を取り締まる事態になっている。第二に生徒会が己のことばかりで他生徒に対して一切の配慮をしないがために親衛隊による制裁が後を絶たず、組織だっての警邏がなければ治安は悪化の一途だ。そして第三に我々の活動は一般生徒を守るためにある。そもそも生徒会とは向いている方向が違うのだ」
「……っ」
「それに、生徒会との対立と、親衛隊へ風紀の情報を漏洩することは全く違う問題だ、生徒会と親衛隊は別の組織なのだからな。ところで……君は一年の時に生徒会役員に立候補して落選したのだったな。情報と引き換えに来年度の生徒会役員の椅子を約束するとでもそそのかされたか。欲に溺れて冷静な判断を失うとは実に哀れだ、親衛隊にそのような権限などない」
見ていなくともわかる。今の篁先輩の目つきは、人を芯から凍りつかせる目だ。いやそんな生易しいものじゃない、瞬間冷凍して鉄のハンマー振り下ろして粉々の粒にしそうな目のはずだ。俺だったら目が合った瞬間に事切れていたかもしれないが、部屋の中からは一際大きな物音が響いた。おそらく宮内が腹立ち紛れに机を叩いたのだろう。
「う、うるさいっ! 俺はもう風紀を抜けさせてもらいます。どうせ時代錯誤な風紀なんて、遅かれ早かれ消滅するんだ。生徒を守る? 笑わせる、その生徒達に一番嫌われているのに。一体どっちが哀れなんだか」
失礼します、という慇懃無礼な挨拶と共に目の前のドアがガラッと勢いよく開いた。現れた宮内の顔は怒りからか真っ赤で、吊り上がった目にジロリと睨まれて慌てて道を譲った。足音荒く宮内が廊下の奥へ消えていくのを見送っていると
「待たせたな。入りたまえ」
部屋の入り口に立ち尽くす俺に気づいたらしい篁先輩に声をかけられ、いつも以上に小さくなりながらそそくさと部屋に入った。
「恥ずかしいところを見られてしまったようだ。しかし安心したまえ、今回の件は私個人への反発に起因する稀有な例であり、風紀内に不和があるわけではない。君が副委員長になることに何の障害もないと誓おう」
俺の安心を思ってくれるなら風紀入会を諦めてくれると一番いいんですが、なんて言えるわけがない。篁先輩に言い返すだけで多大な精神力を要するからというのはもちろんあるが、それ以上に、今日の篁先輩は酷く疲れて見えたからだ。昨日の騒動から先ほどの顛末まで、確かに心労が重なったことだろう。鋼のメンタルを持ったサイボーグだと思っていたが、篁先輩にも人間らしいところがあるんだなと意外に思った。
「さて、今日の業務だが、昼休みに昨日の反省文の確認作業を手伝ってもらいたい。私は諸用のため席を外すが他の委員と……」
疲れた表情に反して凛としたいつもの事務的な口調で話していた篁先輩が突然口をつぐんだ。そして、視線を机上の資料に落としたまま、ぽつりと呟く。
「風紀委員会は存在に足る組織だろうか」
「えっ?」
さっき宮内に言われたことがかなり効いてしまったのだろうか。あの篁先輩が? いやいやそんなに繊細なはずはない、何かの聞き間違えだろうと俺は聞き返してしまった。
驚きつつも気遣うような視線を向けてしまったからだろう、篁先輩がふっと笑いを零した。しかしそれは、力なく溢れた吐息のようで。
「いや、宮内に言われるまでもなく常々考えていたのだ。……篁家は曽祖父の代から嫡男は皆ビーエル学園で風紀委員長を務めてきた。伝統ある名門校の凋落を許さず、というのは篁家の宿願と言ってもいい。しかし、その大義とは何だろうかと思うこともある。我々は真の意味で生徒を守れているのか、と」
宮内とのやりとりを聞いた今なら、篁先輩の苦悩はなんとなくわかる。本来生徒の安全を守るための校則だが、それを厳しく取り締まることによって抑圧が生まれているのも確かだ。校則遵守の風紀委員会にとっては常に抱えるジレンマだろう。
無責任に励ますことも適当に同調することもできずに、篁先輩を見つめるしかなかった。人間味のカケラもないサイボーグにしか見えなかった先輩は、今はただの悩める人だ。いや、違う、ただの悩める異様に顔面の整った人だ。綺麗な顔とは思っていたけど大体いつも表情筋死んでるし、生徒会みたいな華やかさとは違うからつい忘れていた。物憂げに悩むイケメンの溢れる色気がすごい! イケメンは何をしても絵になる、ずるい!
「すまない、君にこんな話をすべきではなかった。忘れてくれ。やはり昼休みは私と共に校内警邏に回ろう。放課後に反省文の確認を頼む。以上だ」
はっとしていつもの能面顔に戻った篁先輩は、口を挟む余地を与えない一方的な伝達でもって会話を終了させた。人の話を聞かないのが篁先輩の通常運転なので、むしろこっちの方が安心すると言えばそうだが、何とも言えない気持ちで俺は委員会室を後にした。
昼休みになり、俺は暗い気持ちで風紀委員会室を目指していた。憂鬱な条件がこれでもかと言うほど揃っているからだ。まず校内警邏、つまりパトロールというにわか風紀には精神的にも体力的にも辛い仕事であり、それを篁先輩と二人で行うのであり、しかもその篁先輩とは今朝のことがあってとても気まずいときている。篁先輩のメンタルまで気遣う余裕なんて俺にはないのだ。今すぐ逃げ出したい。ていうかそもそも風紀の仕事なんて全部逃げ出したい! 生徒会も風紀も何もかもから逃げ出したい! モブのぬるま湯にゆっくり浸かりたい! なんでだ、なんでこうなった。何がいけなかった。前世か?
そんな我ながら責任転嫁の恨み言を心中で呟き、人気のない空き教室の続く廊下を歩いていた時のことだ。
カーテンを閉め切った真っ暗な教室。誰もいないはずのそこのドアが静かに開いたかと思うとぬっと腕が伸びてきて、俺の腕を掴むと乱暴に引っ張り込んだ。突然のことに俺はそのまま教室内へうつ伏せに倒れ込んでしまった。途端にドアが素早く閉められた。カチャリ、と響いたのは施錠の音だろう。打ちつけた体の痛みに顔をしかめ、ゆっくりと上体を起こすと無人のはずの教室に無数の人影があった。暗闇に慣れてきた目で見回せば俺を囲むように十数人の生徒が立っている。その中には昨日の服装検査で篁先輩に引き止められていた、あの鋼メンタルの生徒もいた。
「朝比奈蛍?」
「アッ、ハイ!」
名前を呼ばれ混乱のあまり場違いに元気よく返事をすると、囲んでいた内の一人が近づいてきて微笑を浮かべながら俺を見下ろした。美形というわけではないが、愛嬌のある可愛らしい雰囲気の生徒だったのだが、その表情が一瞬にして汚物を見るような目つきに変わったかと思うと、俺のネクタイが思い切り引っ張られた。至近距離で睨みつけられながら、外見に似合わない低い声で
「九条様に近づくな」
と囁かれた。
これは……。まさか……。
噂に聞く親衛隊の制裁というやつでは……?
20
お読みいただきありがとうございます!
ご感想等頂けると嬉しいです。マシュマロもあります。(マシュマロのお返事はログインまたはtwitterにてご確認お願いします🙇♀️)
ご感想等頂けると嬉しいです。マシュマロもあります。(マシュマロのお返事はログインまたはtwitterにてご確認お願いします🙇♀️)
お気に入りに追加
379
あなたにおすすめの小説
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!

初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。

Q.親友のブラコン兄弟から敵意を向けられています。どうすれば助かりますか?
書鈴 夏(ショベルカー)
BL
平々凡々な高校生、茂部正人«もぶまさと»にはひとつの悩みがある。
それは、親友である八乙女楓真«やおとめふうま»の兄と弟から、尋常でない敵意を向けられることであった。ブラコンである彼らは、大切な彼と仲良くしている茂部を警戒しているのだ──そう考える茂部は悩みつつも、楓真と仲を深めていく。
友達関係を続けるため、たまに折れそうにもなるけど圧には負けない!!頑張れ、茂部!!
なお、兄弟は三人とも好意を茂部に向けているものとする。
7/28
一度完結しました。小ネタなど書けたら追加していきたいと思います。

もしかして俺の人生って詰んでるかもしれない
バナナ男さん
BL
唯一の仇名が《 根暗の根本君 》である地味男である< 根本 源 >には、まるで王子様の様なキラキラ幼馴染< 空野 翔 >がいる。
ある日、そんな幼馴染と仲良くなりたいカースト上位女子に呼び出され、金魚のフンと言われてしまい、改めて自分の立ち位置というモノを冷静に考えたが……あれ?なんか俺達っておかしくない??
イケメンヤンデレ男子✕地味な平凡男子のちょっとした日常の一コマ話です。

なんか金髪超絶美形の御曹司を抱くことになったんだが
なずとず
BL
タイトル通りの軽いノリの話です
酔った勢いで知らないハーフと将来を約束してしまった勇気君視点のお話になります
攻
井之上 勇気
まだまだ若手のサラリーマン
元ヤンの過去を隠しているが、酒が入ると本性が出てしまうらしい
でも翌朝には完全に記憶がない
受
牧野・ハロルド・エリス
天才・イケメン・天然ボケなカタコトハーフの御曹司
金髪ロング、勇気より背が高い
勇気にベタ惚れの仔犬ちゃん
ユウキにオヨメサンにしてもらいたい
同作者作品の「一夜の関係」の登場人物も絡んできます

親衛隊は、推しから『選ばれる』までは推しに自分の気持ちを伝えてはいけないルール
雨宮里玖
BL
エリート高校の親衛隊プラスα×平凡無自覚総受け
《あらすじ》
4月。平凡な吉良は、楯山に告白している川上の姿を偶然目撃してしまった。遠目だが二人はイイ感じに見えて告白は成功したようだった。
そのことで、吉良は二年間ずっと学生寮の同室者だった楯山に自分が特別な感情を抱いていたのではないかと思い——。
平凡無自覚な受けの総愛され全寮制学園ライフの物語。

学園と夜の街での鬼ごっこ――標的は白の皇帝――
天海みつき
BL
族の総長と副総長の恋の話。
アルビノの主人公――聖月はかつて黒いキャップを被って目元を隠しつつ、夜の街を駆け喧嘩に明け暮れ、いつしか"皇帝"と呼ばれるように。しかし、ある日突然、姿を晦ました。
その後、街では聖月は死んだという噂が蔓延していた。しかし、彼の族――Nukesは実際に遺体を見ていないと、その捜索を止めていなかった。
「どうしようかなぁ。……そぉだ。俺を見つけて御覧。そしたら捕まってあげる。これはゲームだよ。俺と君たちとの、ね」
学園と夜の街を巻き込んだ、追いかけっこが始まった。
族、学園、などと言っていますが全く知識がないため完全に想像です。何でも許せる方のみご覧下さい。
何とか完結までこぎつけました……!番外編を投稿完了しました。楽しんでいただけたら幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる