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第二章
マリアベル マリッジブルーになる
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夜の風が涼しくなって来た
夏も終わり、秋に季節が移り変わろうとしている。
私の回りは慌ただしくなってきた。
と、言っても私は忙しくない。
ただ、毎日ボォーとしているだけだ。
だって、回りが全部してくれるんだもん!
今日はドレスのサイズ調整の日
教会での結婚の儀に着るドレスと、披露宴のお披露目ドレスの二着だ。
結婚の儀は婚約式の時と同じく生成りのシンプルなドレス
全く無垢な生糸で織られた布が一般的だそうだ。
こちらでは純白は着ないらしい。
純白とは生成りを真っ白に漂白加工するので無垢ではないと言う事だった。
式が終わると披露宴のためのドレスに着替える。
こちらは純白だ。
純白は時が経つと色がくすみシミが目立ち再利用出来なくなる。
裕福の象徴だと言われた。
そして総レースの白いベール
昔は来賓客に花嫁は素顔を晒す事はタブーとされていた。
しかし、今の時代、顔を隠すようなことはしない。
美しいレースのベールで髪を飾るのが流行である。
しかし、マリアベルのベールは顔を隠す目的である。
ベールには後からモーリス伯父が誤認の魔法陣を塗布するそうだ
はいはい、お任せしますわ!
だって私のお金じゃないんだし•••
暇を持て余し、屋敷をウロウロしていたら
話し声が聞こえた。
父が1人ボッチでぶつぶつと話していたのだ。
「お父様 」私は声をかけた
「マリアベル、今、コーネリアに話していたんだよ。とうとう結婚して、うっ、くっ、、、私の元から離れて行くんだとなぁ、、、うっっ」
父は泣いていた
「お父様、結婚したって娘ですよ!暫くは王都にいますし、年越しにはクラレンスに帰りますし••• 」
「私は、もっと、娘として可愛がりたかったんだ!」
お父様•••
「ねえ、お父様は私が離婚とか別居したら怒りますか?」
「おまえ、ドゥラーク殿と何かあったのか?」父は心配そうな顔をした。
「いいえ、ちょっと不安になっただけです。
もし、そうなってもお父様は怒りませんか?」
「何を言う、お前は私の娘、そして私の後にはクラレンスを継がなければならない。
お前こそが正当のクラレンス女侯爵なのだ!
離婚でも、別居でも、帰って来るのは大歓迎だぞ!
なんなら、結婚は辞めてこれからクラレンスに帰るか?それがいい、そうしよう!」
「お父様ったら、、、、
それを聞いて安堵しました。逃げ道があるというだけで安心感があります。」
「そうだぞ!いつでも父の元に戻って来なさい!」
父は手を広げた。
「ドーン!」と言って私はその胸に飛び込んだ。
「ドーンと来いだ!」
父は笑って私の頭を撫でてくれた。
*****************
今日は久々に友が訪ねて来てくれた。
ソフィア様と、アビゲール様、フランシス様である。
ちょっと落ち込んでいたのでとても嬉しい。
「フランシス様、良い物をお見せしましょうか?」
私はコッソリとベールを持ち出した。
「マリアベル様、これは•••
これは、披露宴のベールではないのか、花嫁の物を私が先に手に取るなど、、、」
「あら、もう私、手に取って何度も頭に乗せています! もう、中古ですわ!」
さあ、さあ、
フランシス様に眼鏡とベールを差し出した。
「わぁー凄い、緻密だぁ!!!凄く可愛い、マリアベル様、ほらほら、ここ」
フランシスに指摘され眼鏡をかけた
「ここ一面にウレクラの花で円を形成してある。なんて可憐なんだ!」
あら、本当!
「同じ筆圧と同じ線の細さで一気に書き上げるその精神力たるもの••• 」
話が止まらない
「お姉様は放っておきましょう」ソフィア様はそう言ってお茶を飲んだ
ソフィア様は意を決したように私に話始めた。
「ジェイコブ様からお聞きしましたが、マリアベル様はドゥラーク様との将来を不安に思っているとか••• 」
「私もスティーブンから聞いたぞ!
何やら、離婚について聞いていたとか?」
フランシスが口を挟んだ。
「マリアベル様、心配事ですか?
よかったら、わたくしでは役不足だとは思いますが話してみられませんか?」
アビゲールも心配してくれた
うーん、、、ウーラノス様の態度が冷たくぞんざいだ、とは言えない。
引っかかるのは皆が口を揃えて「お前を守る為なのだ」と言う事なのだが•••
「どうして私を守る事が結婚と繋がるのかしら?」
私は皆に聞いた。
「それは、マリアベル様が女神の加護を受けられた女性で••• 」
~~~~~~~~~~
皆は思った。
マリアベル様は自分が[絶世の美女]だと気がついていない。
そんな彼女に女神が降りられた。
それが如何に危険な事だと言う事がわからないのだ。
何度も忠告はしている。しかし、それを大袈裟だと彼女は考える
彼女は目立たなく、大人しく生活すればよいと思っているようだが、それは周囲が放っておかない。
そんな周りを威嚇して、彼女を外敵から保護する存在が絶対に必要なのだ。
それが国内最強と言われるドゥラーク領民を率いるウーラノス•ドゥラーク辺境伯なのである。
~~~~~~~~~~~~
「でもね、守るって誰から守るの?
私の容姿が綺麗だから、男の人に乱暴されたり攫われたりするのを防ぐため?
海外からの婚姻の申し出を防ぐため?」
それは私だって理解している
「つまり、敵は男って事よね!
その為に男に守ってもらうなんて、ちょっと辻褄が合わないと思わない?」
私は疑問を投げかけた
「分かってはいるの。実力のある方に婚姻と言う形で保護を求める。
でも、私は自分の足で立ちたいの。
守って貰うのではなく、対等な立場でいたいのよ。
男も女もなく、お互いを尊重しあう、そんな伴侶が欲しかったの。」
「わかります!そのお気持ち!」
ソフィアが急に声を上げた。
「実力さえあれば男も女も無い、自分の力で生きたい。
わたくし、だから政治経済を選択したのです。
女の文官はほとんどおりません。わたくしがその先駆けとなり女性の役職を目指そうと思っておりました。
わたくしも、たった一度の人生、悔いがないように生きたいのです。」
(キングスバリー家には男の子が生まれた。
だから無理をしてソフィアが後を継がなくてもよくなったのだ。)
「わたくし事ですが•••」
アビゲールはそう前置きをした。
「わたくしは森を守る者でございます。そして森はわたくし共を守って下さいます。
守り、守られる。そのような共存が在ってもよいと思いますよ」
「私は、魔道具と付き合っていられるなら、それでいいなぁ
それを邪魔するなら、そんな人とは結婚しない。
結婚してそんな人だとわかったら、迷わず離婚するよ!」
フランシス様、流石オタク!ブレない発言
「案ずるより産むが易し、かもねぇ~ 」
「何ですの、その言葉は?」
「始める前はあれこれ心配をするものだが、実際にやってみると案外たやすくできるものだ、という意味なのよ!」
私は説明した。
「まあ、そんな諺がありましたの?」
アビゲールが感心した。
「大丈夫よ!私 こう見えて、案外いい加減だから、」
私は笑って言った
「それは知っておりましたわ!」
ソフィアがそう言い返した
「バレてた?」
「ええ、バッチリ!」
私たちは「アハハ、オホホ、」と笑いあった。
帰り際に友は、私に こう声をかけた
「何があろうと、わたくし達は貴方の味方です。
わたくし達を忘れないで!」
そして彼女らは、それぞれの生きる道に戻って行った
夏も終わり、秋に季節が移り変わろうとしている。
私の回りは慌ただしくなってきた。
と、言っても私は忙しくない。
ただ、毎日ボォーとしているだけだ。
だって、回りが全部してくれるんだもん!
今日はドレスのサイズ調整の日
教会での結婚の儀に着るドレスと、披露宴のお披露目ドレスの二着だ。
結婚の儀は婚約式の時と同じく生成りのシンプルなドレス
全く無垢な生糸で織られた布が一般的だそうだ。
こちらでは純白は着ないらしい。
純白とは生成りを真っ白に漂白加工するので無垢ではないと言う事だった。
式が終わると披露宴のためのドレスに着替える。
こちらは純白だ。
純白は時が経つと色がくすみシミが目立ち再利用出来なくなる。
裕福の象徴だと言われた。
そして総レースの白いベール
昔は来賓客に花嫁は素顔を晒す事はタブーとされていた。
しかし、今の時代、顔を隠すようなことはしない。
美しいレースのベールで髪を飾るのが流行である。
しかし、マリアベルのベールは顔を隠す目的である。
ベールには後からモーリス伯父が誤認の魔法陣を塗布するそうだ
はいはい、お任せしますわ!
だって私のお金じゃないんだし•••
暇を持て余し、屋敷をウロウロしていたら
話し声が聞こえた。
父が1人ボッチでぶつぶつと話していたのだ。
「お父様 」私は声をかけた
「マリアベル、今、コーネリアに話していたんだよ。とうとう結婚して、うっ、くっ、、、私の元から離れて行くんだとなぁ、、、うっっ」
父は泣いていた
「お父様、結婚したって娘ですよ!暫くは王都にいますし、年越しにはクラレンスに帰りますし••• 」
「私は、もっと、娘として可愛がりたかったんだ!」
お父様•••
「ねえ、お父様は私が離婚とか別居したら怒りますか?」
「おまえ、ドゥラーク殿と何かあったのか?」父は心配そうな顔をした。
「いいえ、ちょっと不安になっただけです。
もし、そうなってもお父様は怒りませんか?」
「何を言う、お前は私の娘、そして私の後にはクラレンスを継がなければならない。
お前こそが正当のクラレンス女侯爵なのだ!
離婚でも、別居でも、帰って来るのは大歓迎だぞ!
なんなら、結婚は辞めてこれからクラレンスに帰るか?それがいい、そうしよう!」
「お父様ったら、、、、
それを聞いて安堵しました。逃げ道があるというだけで安心感があります。」
「そうだぞ!いつでも父の元に戻って来なさい!」
父は手を広げた。
「ドーン!」と言って私はその胸に飛び込んだ。
「ドーンと来いだ!」
父は笑って私の頭を撫でてくれた。
*****************
今日は久々に友が訪ねて来てくれた。
ソフィア様と、アビゲール様、フランシス様である。
ちょっと落ち込んでいたのでとても嬉しい。
「フランシス様、良い物をお見せしましょうか?」
私はコッソリとベールを持ち出した。
「マリアベル様、これは•••
これは、披露宴のベールではないのか、花嫁の物を私が先に手に取るなど、、、」
「あら、もう私、手に取って何度も頭に乗せています! もう、中古ですわ!」
さあ、さあ、
フランシス様に眼鏡とベールを差し出した。
「わぁー凄い、緻密だぁ!!!凄く可愛い、マリアベル様、ほらほら、ここ」
フランシスに指摘され眼鏡をかけた
「ここ一面にウレクラの花で円を形成してある。なんて可憐なんだ!」
あら、本当!
「同じ筆圧と同じ線の細さで一気に書き上げるその精神力たるもの••• 」
話が止まらない
「お姉様は放っておきましょう」ソフィア様はそう言ってお茶を飲んだ
ソフィア様は意を決したように私に話始めた。
「ジェイコブ様からお聞きしましたが、マリアベル様はドゥラーク様との将来を不安に思っているとか••• 」
「私もスティーブンから聞いたぞ!
何やら、離婚について聞いていたとか?」
フランシスが口を挟んだ。
「マリアベル様、心配事ですか?
よかったら、わたくしでは役不足だとは思いますが話してみられませんか?」
アビゲールも心配してくれた
うーん、、、ウーラノス様の態度が冷たくぞんざいだ、とは言えない。
引っかかるのは皆が口を揃えて「お前を守る為なのだ」と言う事なのだが•••
「どうして私を守る事が結婚と繋がるのかしら?」
私は皆に聞いた。
「それは、マリアベル様が女神の加護を受けられた女性で••• 」
~~~~~~~~~~
皆は思った。
マリアベル様は自分が[絶世の美女]だと気がついていない。
そんな彼女に女神が降りられた。
それが如何に危険な事だと言う事がわからないのだ。
何度も忠告はしている。しかし、それを大袈裟だと彼女は考える
彼女は目立たなく、大人しく生活すればよいと思っているようだが、それは周囲が放っておかない。
そんな周りを威嚇して、彼女を外敵から保護する存在が絶対に必要なのだ。
それが国内最強と言われるドゥラーク領民を率いるウーラノス•ドゥラーク辺境伯なのである。
~~~~~~~~~~~~
「でもね、守るって誰から守るの?
私の容姿が綺麗だから、男の人に乱暴されたり攫われたりするのを防ぐため?
海外からの婚姻の申し出を防ぐため?」
それは私だって理解している
「つまり、敵は男って事よね!
その為に男に守ってもらうなんて、ちょっと辻褄が合わないと思わない?」
私は疑問を投げかけた
「分かってはいるの。実力のある方に婚姻と言う形で保護を求める。
でも、私は自分の足で立ちたいの。
守って貰うのではなく、対等な立場でいたいのよ。
男も女もなく、お互いを尊重しあう、そんな伴侶が欲しかったの。」
「わかります!そのお気持ち!」
ソフィアが急に声を上げた。
「実力さえあれば男も女も無い、自分の力で生きたい。
わたくし、だから政治経済を選択したのです。
女の文官はほとんどおりません。わたくしがその先駆けとなり女性の役職を目指そうと思っておりました。
わたくしも、たった一度の人生、悔いがないように生きたいのです。」
(キングスバリー家には男の子が生まれた。
だから無理をしてソフィアが後を継がなくてもよくなったのだ。)
「わたくし事ですが•••」
アビゲールはそう前置きをした。
「わたくしは森を守る者でございます。そして森はわたくし共を守って下さいます。
守り、守られる。そのような共存が在ってもよいと思いますよ」
「私は、魔道具と付き合っていられるなら、それでいいなぁ
それを邪魔するなら、そんな人とは結婚しない。
結婚してそんな人だとわかったら、迷わず離婚するよ!」
フランシス様、流石オタク!ブレない発言
「案ずるより産むが易し、かもねぇ~ 」
「何ですの、その言葉は?」
「始める前はあれこれ心配をするものだが、実際にやってみると案外たやすくできるものだ、という意味なのよ!」
私は説明した。
「まあ、そんな諺がありましたの?」
アビゲールが感心した。
「大丈夫よ!私 こう見えて、案外いい加減だから、」
私は笑って言った
「それは知っておりましたわ!」
ソフィアがそう言い返した
「バレてた?」
「ええ、バッチリ!」
私たちは「アハハ、オホホ、」と笑いあった。
帰り際に友は、私に こう声をかけた
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