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第二章
ジェイコブの一人暮らし.1
しおりを挟む「なぜ、この私が、、、
こんな荒屋に住まねばならぬのか••••」
ジェイコブは怒っていた。
あの女のせいだ、あの悪魔が私を王宮から遠ざけて宮廷を牛耳るつもりなのだ!
ジェイコブはイライラと坊主頭にされた頭を掻きむしった。
この頭では恥ずかしくて外からにも出られぬ•••
男に連れてこられた部屋を案内された。
粗末なベッド、調理場と保冷庫という箱
野外にある便所
井戸の脇には丸太をくり抜いた湯船があった。
男は三日分の食料だと、箱を置いていなくなってしまった。
箱の中にはパンとリンゴとハムと小さなナイフ。
これを使って皮を剥けという事か•••
それくらい私とて出来る。
ジェイコブはリンゴの皮をむき始めた。
「リンゴとは食べるところが少ないのだな」
手元には、親指程のカケラが2個取れた。
「1つからこれだけしか取れぬのか•••
リンゴが高価なのもうなづけるな!」
そう言うとジェイコブはシャクシャクとリンゴを食べた。
(実際のところリンゴは庶民の食べ物、価格も安定している。そんな事も知らないジェイコブだった)
パンは白い部分が食べれるところだな!
ではこのハムも真ん中を食せば良いのだな!
ジェイコブの三日分の食料は、1日で終わってしまった。
二日目、喉が渇き飲み物を探して歩いていた。
生活魔法で水を出せばいいものを、彼は生活に魔法を使った事がなかった。
いつも世話をさせれていたからだ。
井戸を見つけ水を汲んだ。
「私とて、これくらいは分かる。庶民は井戸水を飲むのだな!」
ジェイコブはそのまま井戸水に口を付けた。
「「冷たくて上手いなぁー」
ゴクゴクと飲む。
しかし、彼は知らなかった。
飲んでよい生水と、飲んではいけない生水があるという事を•••••
案の定、下痢をしてしまった。
ジェイコブはトイレの住人になってしまった。
いつまでたっても下痢はおさまらない。
三月と言ってもまだ寒い。トイレと部屋の往復でスッカリ体温を失い脱水症状を起こしたジェイコブはトイレの手前で意識を失った。
ジェイコブが一人暮らしを初めて三日目、マリアベルは様子を見にやって来た。
そこには、ジェイコブの亡骸が•••••
「まあ、三日持たなかったの?嘘でしょ!」
マリアベルはジェイコブの脈を取った。
「よかった、生きてたわ!でも、脈は弱いわね。熱もあるわ。」
ズボンがずり落ちていて、トイレの前で倒れいた事から、下痢をして倒れたと推理した。
(いつもコナン君見てたから推理はバッチリだわ!)
ジェイコブを、見張り兼 護衛のマイクにベッドに運んてもらう。
「医者を呼んできてもらえないかしら?」
マイクにお願いする。
「ここて死なれたら目覚めが悪いわ!」
マリアベルはおまじないを掛けた。
「痛いの、飛んでけ~、」
キラキラに包まれたジェイコブの荒かった息が落ち着いて来た。
食べ物が散らかったテーブルを見て溜息をつく
「ハァ、なんでこんな子になっちゃったんだろうねー」
そう言うとテーブルを片付け初めた。
「マリアベル様、私が致します!」
私の付き添いの侍女がそう言うと片付けを手伝ってくれた。
「これだけの食糧、無駄にするのは勿体ないわね、」
リンゴの残骸をコップに入れ[ミキサー]と唱えた
これはマリアベルが作った魔法である。
ソフィアの[かまいたち]からヒントを得て取得した生活魔法だ。
それをウォームで加熱しジェイコブの口にスプーンで流し入れた。
「コクン 」ジェイコブは飲み込む。
「よかった、飲み込めるなら大丈夫ね!」
寝ているジェイコブの手を、両手に包むと握り返してくれた。
「母上•••」
寝言かぁ、、、まだまだ子供なのよね。
マリアベルはジェイコブを切り捨てられなかった。
ジェイコブの中に、光子だった頃の長男の面影をみていたのだった。
あの子もどうしょうもないクズ男になったけど、子供の頃は可愛かったのよ!
大正生まれの義母が"跡取りの教育は私が"って言って教育したから•••
傲慢で、我が儘で、世間知らずな お山の大将になっちゃって••••
株式会社なのに私用で会社のお金使い込んで、社長解任されて••••
馬鹿な子だったわよね、椿さんにもだいぶ迷惑かけたわ。
ジェイコブ殿下を見ていると息子とだぶる。
まだ、16歳、今ならまだ人生 間に合うんじゃない?そう思うと助けてあげたかった。
ただ、それだけだった。
残りのリンゴを飲ませ様子を見る。
吐いたり下痢はしていない。
殿下は、私が眉間の魔力溜まりを壊したせいで魔力を溜めれない。魔法で回復は難しいだろう。
手を握って少しだけ私の魔力を分けた。
状態は安定している。私はそっと席を離れた。
殿下が、目覚めた時の為にパン粥を作っておく。
[ウォームで温めて食べるように]と走り書きした紙を置いた。
「姫様、お医者様が到着しました」
なら、私はもう不要ね、
「付き添いが必要なら今日は誰かを頼んでちょうだいね!」
私はそうマイクに頼むとその場を後にした。
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