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第二章
ドゥラーク邸での出来事 次の日
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朝だ、目が覚めた。トイレに行きたい。
そっと部屋を出る。
トイレの場所聞いておけばよかった。
昨日は凄く疲れたからなぁ。
そー言えば、お風呂も入ってないや。
廊下をウロウロしていたら、綺麗な侍女さんに出会った。
「姫様、お目覚めですか?」
トイレの場所を教えてもらい用を済ませて出て来たからたくさんの使用人さんに囲まれた。
「姫様、姫様、本気ですか?」
「今ならまだ引き換えせますよ?」
「あんなオヤジじゃなくてもっと若い子の方がいいですよぉー、やめておきましょうよ!」
「止めなさい!姫様が困っておいでですよ。」
「はーい⤵︎」叱られた使用人達は蜘蛛の子を散らすようにいなくなった。
「姫様、私はドゥラーク家執事ハリルと申します。
姫様の滞在を心からお喜びいたします。」
「ご挨拶遅れまして申し訳ありません、マリアベル•クラレンスと申します。昨日は突然の訪問でご迷惑をお掛けしてしまいました。」
「その事で後から坊ちゃ、いえ、旦那様よりお話しがございます。
取り敢えずお食事に致しましょう」
朝食はバイキング形式だった。
「お好きな物をお取りしますね!」
侍女さん達は何かと世話を焼いてくれる。
ドゥラーク家は武人が多く、たくさん食べるので好きなものを好きなだけ食べれる時に食べるように、とこのスタイルになっているのだそうだ。
食事が終わり、広間に通されお茶を勧められた。
昨日は夜遅かったのでよく見なかったが、ホールが白い塗壁で解放的であり窓も広く明るい。
「どうです、お気にめしましたか?」
ウーラノス様が入って来た。
「ええ、とても素敵です。
明るくて、風がよく通って、過ごしやすいですわね!」
「我々は砂漠の一族なのでな、日の光がないとな、寂しく感じてしまうのです」
ええ、わかりますわ。
(うんうん、家は東南で 掃き出し窓は絶対よね!)
「昨日、貴方がお休みになった後、ノーザンコート伯爵とモーリス殿がおいでになってな、、、、
暫く貴方をこちらでお預かりする事になった。今、ノーザンコートは他所もが入り込んで姫にとっては大変危険だとの事。
学園が始まるまで暫くここに滞在してもらいたい。」
「でも、、、ご迷惑では?」
「何を言う、王命で結ばれた縁であろう。私は姫にここに居てもらいたいのだ!」
そう言ってウーラノス様は私の手を握りしめた。
ゴツゴツとした大きな手に包まれて私はとても安心した。
ウオッホン!オッホン!執事さんの咳払い。
「姫様、午後にご学友様がご機嫌伺いに参りますとご連絡がありました。
キングスバリー公爵令嬢様とハワード侯爵子息様です。いかが致しますか?」
「喜んでお会いするわ!」
恥ずかしさに声がうわずってしまった。
「では、姫様、湯浴みをしてお衣装を整えてましょうね!」
侍女さんがゾロゾロと沢山やって来た
「こらこら皆なんだ!姫様がお困りではないか。
許して下さい。女主人が居なく折角の侍女達も腕前を持て余しておりました。
みな姫様を構いたくて仕方ないのです。」
「お前達、姫様当番を決めておきなさい。
姫様は暫く滞在されるご予定だ!」
やったー!、よかった!声が上がった。
侍女さん達は楽しそうに私の身支度をしてくれた。
ここにいる間は着せ替え人形になりましょう。
お世話になっているんだもの。
支度が出来た頃、ソフィア様とフレディ兄様がやって来た。
「マリアベル様、お加減はいかがですか?」
「マリー、元気だったか?」
「あれから大変でしたのよ!
あの後、騎士の方々と陛下がいらして事情聴取されて、、、、
ああぁ、本当にあの場に貴方がいなくてよかった。
皆様、マリアベル様の話題で持ち切りでしたもの。
マリアベル様が好奇心の目に晒されるなんてわたくし耐えられないわ!」
ソフィア様はとても私の事を心配してくれた。
そうよね!あんなにキラキラ増産しちゃったんだもの、、、
「お客様、お話中に失礼いたします。
我が家の当主が是非にご挨拶をと申しております。」
「初めまして、ようこそおいでいただきました。
ウーラノス•ドゥラーク辺境伯でございます。」
「ご丁寧なご挨拶ありがとうございます。
キングスバリー公爵が娘ソフィアと申します。」
「フレディ 久しぶりだなぁ、」
「兄貴、昨日はお疲れ様でした。でも、もう五分早く来て欲しかったなぁー、凄く大変だったんだぜ!」
「アハハハ、ごめん ごめん!」
フレディとウーラノスは旧知の仲らしく、親しげに話をしていた。
「あれから殿下はどうされましたの?」
私は聞いた。
「殿下は王宮に隔離されております。」
ソフィアの表情は硬い。
「罪が重いって事なの?」
フレディは下を向いている。
何があったの?殿下は?どうしたの?
フレディは思い口を開けた。
「殿下は毒杯を賜った。」
えっ?どくはい?、、、ど•く•は•い•••
死ねって事?
「では、殿下は?」
「抵抗している。このままでは••••」
なんて事、なんて事なの、、、
「私、王宮に行きます。」
「ダメです、これは決まりなのです。そういう決まりなのです。」
「おかしいわ!だって器物損害と障害でしょ!誰も殺してないのに、何故死刑なの?」
「マリアベル様、これは決まり事なのです。耐えて下さい。」
「ダメよ、こんな事間違っているわ。私、王宮へ行って直訴します。」
私は立ち上がり言った
「ウーラノス様、馬車を用意していただけますか?」
フレディとソフィアは「いけません、ドゥラーク様、止めて下さい!!」と言う。
「では、歩いて行きます」私の決心は硬い
「………私が、お供しましょう。未来の妻をエスコートするのは未来の夫の勤め。
さあ、参りましょう、我が姫」
馬を引け!
引かれた馬にウーラノスは跨りマリアベルを前に乗せ、2人は王宮に向かってしまった。
ソフィアとフレディは。お互いの邸に連絡を急ぎ走った?
そっと部屋を出る。
トイレの場所聞いておけばよかった。
昨日は凄く疲れたからなぁ。
そー言えば、お風呂も入ってないや。
廊下をウロウロしていたら、綺麗な侍女さんに出会った。
「姫様、お目覚めですか?」
トイレの場所を教えてもらい用を済ませて出て来たからたくさんの使用人さんに囲まれた。
「姫様、姫様、本気ですか?」
「今ならまだ引き換えせますよ?」
「あんなオヤジじゃなくてもっと若い子の方がいいですよぉー、やめておきましょうよ!」
「止めなさい!姫様が困っておいでですよ。」
「はーい⤵︎」叱られた使用人達は蜘蛛の子を散らすようにいなくなった。
「姫様、私はドゥラーク家執事ハリルと申します。
姫様の滞在を心からお喜びいたします。」
「ご挨拶遅れまして申し訳ありません、マリアベル•クラレンスと申します。昨日は突然の訪問でご迷惑をお掛けしてしまいました。」
「その事で後から坊ちゃ、いえ、旦那様よりお話しがございます。
取り敢えずお食事に致しましょう」
朝食はバイキング形式だった。
「お好きな物をお取りしますね!」
侍女さん達は何かと世話を焼いてくれる。
ドゥラーク家は武人が多く、たくさん食べるので好きなものを好きなだけ食べれる時に食べるように、とこのスタイルになっているのだそうだ。
食事が終わり、広間に通されお茶を勧められた。
昨日は夜遅かったのでよく見なかったが、ホールが白い塗壁で解放的であり窓も広く明るい。
「どうです、お気にめしましたか?」
ウーラノス様が入って来た。
「ええ、とても素敵です。
明るくて、風がよく通って、過ごしやすいですわね!」
「我々は砂漠の一族なのでな、日の光がないとな、寂しく感じてしまうのです」
ええ、わかりますわ。
(うんうん、家は東南で 掃き出し窓は絶対よね!)
「昨日、貴方がお休みになった後、ノーザンコート伯爵とモーリス殿がおいでになってな、、、、
暫く貴方をこちらでお預かりする事になった。今、ノーザンコートは他所もが入り込んで姫にとっては大変危険だとの事。
学園が始まるまで暫くここに滞在してもらいたい。」
「でも、、、ご迷惑では?」
「何を言う、王命で結ばれた縁であろう。私は姫にここに居てもらいたいのだ!」
そう言ってウーラノス様は私の手を握りしめた。
ゴツゴツとした大きな手に包まれて私はとても安心した。
ウオッホン!オッホン!執事さんの咳払い。
「姫様、午後にご学友様がご機嫌伺いに参りますとご連絡がありました。
キングスバリー公爵令嬢様とハワード侯爵子息様です。いかが致しますか?」
「喜んでお会いするわ!」
恥ずかしさに声がうわずってしまった。
「では、姫様、湯浴みをしてお衣装を整えてましょうね!」
侍女さんがゾロゾロと沢山やって来た
「こらこら皆なんだ!姫様がお困りではないか。
許して下さい。女主人が居なく折角の侍女達も腕前を持て余しておりました。
みな姫様を構いたくて仕方ないのです。」
「お前達、姫様当番を決めておきなさい。
姫様は暫く滞在されるご予定だ!」
やったー!、よかった!声が上がった。
侍女さん達は楽しそうに私の身支度をしてくれた。
ここにいる間は着せ替え人形になりましょう。
お世話になっているんだもの。
支度が出来た頃、ソフィア様とフレディ兄様がやって来た。
「マリアベル様、お加減はいかがですか?」
「マリー、元気だったか?」
「あれから大変でしたのよ!
あの後、騎士の方々と陛下がいらして事情聴取されて、、、、
ああぁ、本当にあの場に貴方がいなくてよかった。
皆様、マリアベル様の話題で持ち切りでしたもの。
マリアベル様が好奇心の目に晒されるなんてわたくし耐えられないわ!」
ソフィア様はとても私の事を心配してくれた。
そうよね!あんなにキラキラ増産しちゃったんだもの、、、
「お客様、お話中に失礼いたします。
我が家の当主が是非にご挨拶をと申しております。」
「初めまして、ようこそおいでいただきました。
ウーラノス•ドゥラーク辺境伯でございます。」
「ご丁寧なご挨拶ありがとうございます。
キングスバリー公爵が娘ソフィアと申します。」
「フレディ 久しぶりだなぁ、」
「兄貴、昨日はお疲れ様でした。でも、もう五分早く来て欲しかったなぁー、凄く大変だったんだぜ!」
「アハハハ、ごめん ごめん!」
フレディとウーラノスは旧知の仲らしく、親しげに話をしていた。
「あれから殿下はどうされましたの?」
私は聞いた。
「殿下は王宮に隔離されております。」
ソフィアの表情は硬い。
「罪が重いって事なの?」
フレディは下を向いている。
何があったの?殿下は?どうしたの?
フレディは思い口を開けた。
「殿下は毒杯を賜った。」
えっ?どくはい?、、、ど•く•は•い•••
死ねって事?
「では、殿下は?」
「抵抗している。このままでは••••」
なんて事、なんて事なの、、、
「私、王宮に行きます。」
「ダメです、これは決まりなのです。そういう決まりなのです。」
「おかしいわ!だって器物損害と障害でしょ!誰も殺してないのに、何故死刑なの?」
「マリアベル様、これは決まり事なのです。耐えて下さい。」
「ダメよ、こんな事間違っているわ。私、王宮へ行って直訴します。」
私は立ち上がり言った
「ウーラノス様、馬車を用意していただけますか?」
フレディとソフィアは「いけません、ドゥラーク様、止めて下さい!!」と言う。
「では、歩いて行きます」私の決心は硬い
「………私が、お供しましょう。未来の妻をエスコートするのは未来の夫の勤め。
さあ、参りましょう、我が姫」
馬を引け!
引かれた馬にウーラノスは跨りマリアベルを前に乗せ、2人は王宮に向かってしまった。
ソフィアとフレディは。お互いの邸に連絡を急ぎ走った?
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