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第二章
卒業パーティー .2
しおりを挟む「マリアベル様を置いて来てもよかったかしら?
伯爵夫妻にご迷惑ではなかったかしら?」
「いや、うちの両親はマリアベル様とカカオの話をしたかったから丁度よかったよ。」
ソフィアはチラチラとマリアベルを見ていた。
「マリアベル様が心配?」
「だって、あの方、目を離すと何かしでかしそうで•••、」
「あはは、そうだね、面白い方だよね。」
「でも、フレディ様にはビックリですわ。」
「実はね、フレディ君からダンスに誘ってもよいかと事前に打診されてはいたんだよ。」
「ウン まぁ、あの方見かけによらず策略家ですのね!」
「彼はキチンと筋を立ててくれる。素朴な少年だと思っていたが、やはり大貴族の血筋なのだな。」
2人は他愛もない話をしながらダンスを楽しんでいた。
ウン、あれは、フランシス様と••••
ニ馬鹿???
マリアベル様と話してる、何で?
「おっと、ソフィア嬢、どうした、どこ行く???」
「あそこ、マリアベル様が二馬鹿と話しているの、、、」
「チョット待って、待って、ダンスの途中でしょう、」
「えっ、何、何、ラヴィ様がマリアベル様の手を取ってるぅぅうーーー」
「落ち着いて、ほら、騎士の礼でしょ!よく見て、ほらほら、
深呼吸して、はい、吸って吐いて、吸って吐いて••••」
「マリアベル様が、マリアベル様が••••」
「大丈夫だよ、近くに行こうか、」
「よく見てご覧、妹達も側で踊っている、フランシス様も後ろにいる。
マリアベル様は、何かされるいる訳ではない感じだよ。」
ソフィアは少し冷静を取り戻したら恥ずかしくなった。
「ごめんなさい、気が動転してしまって。お恥ずかしいですわ。」
整った美しい顔を赤らめた。
「ほら、ラヴィ君、騎士の様にマリアベル様をエスコートしている。
いつものナンパなラヴィ君のダンスではないなぁ、、、」
そうだわ、ラヴィ様のダンスはいつもベタベタとくっ付いて、髪や頬に唇を寄せ とにかくいやらしい。
それが、手袋をちゃんと着用して、腰は支える程度、手を合わせて踊っている。
あれは本当にラヴィ様なの?
「ラヴィ君も 変わろうとしているのかもそれないよ。」
そうね、わたくし冷静にならなければ、
そうね、回りをよく見て、状況判断しなければ•••
「落ち着いた?」アルフレッド様は優しく問いかけてくれた。
「はい、ありがとうございます。」
「そろそろ終わるから、皆と合流しようか」
「はい。」わたくしは素直に答えた。
*************
ダンスが終わり、ソフィア達4カップルは側のテーブルに席を移動した。
「もう、フランシス様ったら、わたくし驚いてしまいましたわ!!!」
ソフィアはちょっと頬を膨らましフランシスを見た。
「あっ、ごめんごめん、ラヴィがどうしても謝罪したいと泣きつくからさぁ、」
「泣きついてなんかないよ、頼んだだけだろぅ。」
「ラヴィ、意地張るなよ。お掛けでマリアベル様とダンス出来ただろう。」
とスティーブンに諭された。
ラヴィは「うん。」と頷き、マリアベルの髪を手に取り口付けしようとした、、ら、、
<<<スコーン>>>
フランシスからチョップが飛んできた。
「そー言う事するから嫌われるんでしょ!」
「いいじゃないか、少しぐらい。」
「ダメよ、普通はダメなの、貴方の回りの軽い女と一緒にしないで!」
「そうね、ガブリエルにも 髪に口付けさせないようにと注意されているわ。」
私も言った。
「そうさ、淑女には安易に触っちゃいけない。俺もオヤジにいつも言われている」
「じゃあ、誰だったら触ってもいいのかな?」
アルフレッドはフレディに聞いた
「娼館の女性とか、それを生業にしている婦人かな?、でも彼女らも仕事をしている時でないと触れてはいけないと思う!!!」
あはは、アルフレッドは大笑いしてフレディを後ろから抱えた。
「だから僕は君が大好きなのさ!」
「俺、何が変な事言ったかな?」
フレディは不思議そうな顔をした。
*************
こうして私達と、ラヴィ&スティーブンの関係は改善していった。
きっと私が、マリアを作らなければ拗れる事もなかったに違いない。
女の子に興味がある年頃の男子の前に、ちょっと変わった女の子が現れた。
貴族の子と違い 気さくな女の子に、男の子が興味を惹かれただけの話。
ネット小説ではよくある話。
ラヴィとスティーブンもそのうち忘れてしまうだろう。
私は孫を見る様な目で2人を見た
***********
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