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第二章

私の名はケイ .5

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雨上がりの空気の済んだ日、
王様と2人で庭を散歩していた。

ふと、目をやると、見た事のある建物が、
色褪せているけど、ここ、は••••
ゲームでコーネリア親子が住んでいた家だ。
ふーん、こうして見ると、豪邸じゃない!
日本の建売住宅の3倍はある大きだよ。庭も広いし、
そーだ、私ここに住もう。
よし、おねだりタイム!

何か知っているようなフリをして(本当は、知っているんだけど)
「あ、ここ••• この景色は•••」
「ケイ、どうした?」
「いえ、、、」考え込むフリをする。
「私、ここに住みたい、いえ、住まなければ•••」
王は「そうか、」と言って察してくれた。
ウフフ、この人、頭いいし察しがよくて大好きだわ!
「ここだと、なかなか会いに来れぬなぁ」
「まあ、ジョージ王は寂しがり屋さんでしたのね!
でも、ここでしたら 人目が少ないので、朝でも、昼でも、夜でも、夜中でも、、、
お好きな時に、いらしても大丈夫だわ!」
私は、ジョージ王のほっぺを 指でチョンと突いた。
(どう見ても、若い愛人にマンションを強請られているパパの図であった)


帰り際に、王子に会った。
第二王子トラビス。

コイツ知ってる!
知ってる、知ってるーーー!!!

マリアベル編の隠しキャラだ!
コーネリアに横恋慕して、手に入らなかったから今度はマリアベルに執着
ヤンデレルート。

阻止しなければ、
あのルート嫌いなんだよね。

「貴方の運命の選択を、一つ閉じさせていただきたいと思っております。」

フン、言ってやったわ!
実の妹を犯して、姪を監禁なんて、絶対させんぞ
天が、許しても、私が許さん!
選択肢潰してやる。

—————

その夜は恒例の[呪い解読会議]

私のいた世界の説明をした
紙に超高層ビルを書いてみた。
豆腐に窓が付いてるようにしか見えない。
そーいえは、私 絵心ゼロ人間だった。

 おおー、これが神の住んでられる所か

「いえ、これは私達の住まいです。
神はもっと、上に住んでおられ私などはとてもお会いする事など出来ないんですよ。
私は身分が低かったので地上60m程の所でしたよ。」

 それはどれくらいの所ですか?

「そーねぇー、地面から部屋20個重ねた位いの高さかしら?」(会社がビルの20階にあったのだ)

 おぉーー!!!
 どのようにしてそこまで行くのですか?

「宙を浮く箱の乗り物に乗ると五分と掛からず着きますのよ。」

 おおぉーー、!!!

私達には神の叡知が詰まったこの様な神具を与えられます。
(スマホの絵を描いてみた)
そこで、この、オルファイドの国の話を読みました。
人の人生には結末が幾つもあります。
これをルートと呼びます。
このサーガにはその結末の1つ、神にとって最善と思われるものが歌われているように思われるのです。

 では、リチャード王子の未来は••••

私の知ってる事は、、、
リチャードの断罪ルートを掻い摘んで語った。
やはり呪いの、発動でしょうか、
私は預言者でも予知者でもないのです。
神が作った物語りの、結末を知っているだけなのです。

 でも、何か打つ手は?

抗う事をしてみてもよいではないのですか?

よし、ではその断罪をさける為に王子と、フェミリーナ嬢を学園から遠ざけよう。
という結論に達した。


だが、事態は急展開を向かえた。

断罪イベは 来春の卒業式のはずだったのに、
秋の弁論討論会に断罪を行なってしまった。
会議の三日後の事の出来事であった。

私たちが介入した為に、ストーリーが狂ったのか?
これがゲームの強制力なのか•••

リチャード王子は自ら進んで毒杯を飲んだと聞いた。
男爵令嬢は、伯爵側に引き渡され そちら側での処分を一任された、と、聞いた。

ああ、私、どうしたらよかったの?

**********

なあアルビス侯、"ヒロイン"とは なんだ?

さあ?息子も 男爵令嬢に執拗に迫られた、と申しておりましたが•••

「みんな私の事が好きになるのよ!」
とか言っていたらしいが? 魅了持ちか?

ランディエール侯が調べた所ではそんな気配は 全く無いとの事。
ごく普通の魔力の少ない人間だそうです。

ケイ様にお伝えした方がよろしいでしょうか?

男爵令嬢の戯言であろう。
ケイは今回の事で大変気に病んでおる。
自分のせいで リチャードの死期を早めてしまったとなぁ、食事もあまり取っておらなんだ。

しばらくはそっとしておこう。





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