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第二章
恒例の王家の呪い会議
しおりを挟む深夜、日付が変わる頃 トラビス王の自室に知った顔が揃った。
「クラレンス侯、この13年間大変ご苦労であった。孤立させてしまいさぞ辛かったであろう。助けを出せなかった我々を許してくれ」
王と、五家当主が頭を下げた。
ケイ様の遺言、"知っている事”
①マリアベルはクラレンス侯爵令嬢として育たなくてはならない。
②そこでの生活については干渉してはいけない。
③マリアベルの本当の父の名を教えてはならない。
この状況下で育ったマリアベルが学園に入学した時 新しい歯車が回り出す。
不足の事態に備えてサポートを置く事。
マリアベルの行動は制限しない事。
この遺言の為、クラレンス家は放置され、家庭内での 酷い行いは黙認されていたのだ。
しかし、誰もがマリアベルの置かれている立場に 皆が腹を立てていたのは事実である。
それぞれ、五家 同年代の子供達には、マリアベルに対して偏見を持たぬよう接っするようにして欲しい、とケイ様お願いされていた。
今日はマリアベルの[まじない]について
の話だ。
まず、クラレンス家執事が 怪我の治癒を まじないで直してもらった。
その時、金の粉が患部を包んだ。
これは間違えないな?
ローガンは「はい」と答えた。
そして、ソフィアが目撃した、ウッドフィールド伯の巫女姫の火傷の治癒
これも、金の粉
多分治癒のまじないの時は金の粉が舞うのは確かであると思う。
では、銀は?
巫女姫は慈愛の雨と評していた。
ソフィアが経験したのだか、公、間違えないな!
キングスバリー公爵が答えた。
はい、お恥ずかしながら、娘が学園で大変動揺し 我を忘れる自体に落ち入りまして、
マリアベル様が抱きしめて宥めて下さったところ、銀の雨が2人を包み込んだ、との報告がありました。
そして、先日、マリアベル様を我が家にお招きしたところ、エリザベスの手を握って銀の雨で包んで下さったのですが••••
エリザベス曰く、[暖かく、全てを包み込むような母なる雨]と申しておりました。
王が懐かしむような顔で語った
「コーネリアが腹の赤子に話かけると 答えるように腹がキラキラとしてたのだよ。
たしか、金の煌めきであった
誠に、麗しい光景であったな。」
ローガンは思い出した。
ああ、そうであった。いつも輝いていた。
神々しい程に••••
「我が家にお迎えした時も、そうでした。
コーネリア様が月の女神様で御子様は星の天使。
正直 御子の父親は空の神ではないかと思った程です。
夜空に帰ってしまわれるのではないのかとヒヤヒヤしておりました。」
ふと、思い出して微笑んだ。
皆の表情が、固まった
[至宝が割れ、夜の帳に包まれる時 ]
まさか、マリアベル様が死に夜空に帰る事を意味するのか?
キングスバリー公爵の報告では
森の巫女姫には不思議な能力があり、強く念じる事で相手の持つ色が見えるらしい。
そして、マリアベル様は内側に金色 その上に銀、そして周りに白いモヤが掛かっているように見えると言う事だ。
[白いモヤからい出し]とはマリアベル様を囲っているモヤが取れると言う事か?
モヤが取れた、銀と金の状態が至宝?
ますます分からない。
取り敢えず今回はこれでお開きとなった。
——————————-
トラビス王は思った。
この13年間、片時も忘れた事は無かった。
使用人を解雇させた時も知っていながら何故か放置した。
そして、サポート置く事も忘れていた。
あれだけ、ケイ様に頼まれていたはずだったのに••••••
五家も、その間だけが抜け落ちているような感じだったと言っておった。
そして、息子達にマリアベルの存在を説明出来ず時間が過ぎて行ったそうだ。
唯一、キングスバリー家だけが成功している。
ソフィアが女子だからなのか?
ケイ様、すまぬ
貴方様の懸念による配慮、ことごとく失敗しています。
これが
神の介入
神による強制力なのか?
—————————-
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