24 / 163
第二章
マリアベル母を知る
しおりを挟むソフィアはアリアベルの事でいつも頭をフル稼働させている。
マリアベル様は多分ご自身の出生をご存知ない。
父が言うには、クラレンス侯爵、執事、サリバン先生、関係者が皆 教えようとしているらしいが、必ずと言っていい程邪魔が入るらしい。
これも神のご意志なのであろうか?
知る時期があるのか?
知らせる人物がいるのか?
父は言った
私からコーネリア様が母上だと教えて欲しい。
他の者より、悪意に満ちた憶測を含んだ出生を聞かされるより 真実を教えて欲しいと、
実際、私も何度か試みたが失敗している。
食堂ではお茶が倒れ
手紙を書こうと思えばペン先が割れ
裏庭では鳥が急降下
もう数知れず失敗している。
では、第三者を加えてみたら、、、
ウッドフィールド伯爵令嬢
彼女なら、、、
森の一族、その頂点になる森の神に愛された姫巫女アビゲール様
ある夜、お決まりのヨガパーティの後
私は唐突に話を切り出した。
「わたくし、マリアベル様のお母様のお話をしたいの!」
アビゲール様は空気を察っし席を立とうとした。
だが、私は目でここにいてくれるよう、合図を送った。
なんとなく、イケる!いけそうである。
ここで押して押して押しまくる。
「マリアベル様、聞いてくださいまし、
マリアベル様のお母様はコーネリア様とおっしゃって 先王の4番目の娘。
それは美しく、銀の髪を持ち、ご様子は女神の様だと伝えられております。
貴方をお産みになり少ししてからお亡くなりになったそうです。
わたくしの母は第三子 王女なので、わたくしとマリアベル様は従姉妹になるのです。」
やった!言えた!
さて、次の難題は「お婆さま」
「コーネリア様のお母様、つまり貴方のお婆さまは’ケイ様”とおっしゃいます。
既に他界されておりますが、
庶民の出なのですが、黒い髪と黒い瞳を持つ預言者と言われておりました。
ケイ様は、類稀な予知の力を 是非にと先王に請われ 輿入れされたのです。
ですので、誰に何を言われようと、ご自分を卑下してはなりません。
貴方は運命の娘なのです!」
言えた、全部言えた!やりきったわ!
マリアベルの反応はと言うと、、、
お屋敷の執事さん達みんなが隠してた事ってこの事だったのね!
お母さんが、王家の姫様?なんだか大層な話しね?
お婆ちゃんが 黒目黒髪?日本人みたい。
予言者だなんて、、、
お婆ちゃんもしかしたら、私みたいな転生した人で「厨二病気」だったのかしら?
うふふ、そんな時ある訳ないわね。
じゃあ、私には伯父が二人いるのね、
国王様と カツラ職人のおじ様。
お会いしてみたいわぁ
(やはり、斜め上の事を考えているマリアベルであった)
——————
ソフィアはアビゲールに言った
「今日は面倒事に巻き込んでしまい ごめんなさいね。
貴方の存在がキーワードだったらしいの。」
「 詳し事は分かりませぬが、お役に立ててよろしゅうございました。
コーネリア様とその御子のお話は、社交に疎い我が領にも流れては来ておりましたゆえ、、、
黒い預言者様のお話には驚かされましたが、マリアベル様に関しては納得いたしました。」
「納得とは?」
「マリアベル様は、銀と金と白の姫様なのですよ。
わたくしには見えますの。
わたくし、マリアベル様が大好きなのです。
もし、彼女が猫になっても、鳥になっても見つける事が出来ますわ!」
「まぁ、わたくし達は 同士ですわね!」
目を見合わせてクスクスと笑う美少女二人
そんな二人を見て
「綺麗な娘さんは絵になるわぁ」
と見惚れているマリアベルであった
——————————
一人になったソフィア
手をぐうに握りしめ 拳を天に仰ぎ
「お父様、第二関門突破しましたーー」
0
お気に入りに追加
144
あなたにおすすめの小説
みんなで転生〜チートな従魔と普通の私でほのぼの異世界生活〜
ノデミチ
ファンタジー
西門 愛衣楽、19歳。花の短大生。
年明けの誕生日も近いのに、未だ就活中。
そんな彼女の癒しは3匹のペット達。
シベリアンハスキーのコロ。
カナリアのカナ。
キバラガメのキィ。
犬と小鳥は、元は父のペットだったけど、母が出て行ってから父は変わってしまった…。
ペットの世話もせず、それどころか働く意欲も失い酒に溺れて…。
挙句に無理心中しようとして家に火を付けて焼け死んで。
アイラもペット達も焼け死んでしまう。
それを不憫に思った異世界の神が、自らの世界へ招き入れる。せっかくだからとペット達も一緒に。
何故かペット達がチートな力を持って…。
アイラは只の幼女になって…。
そんな彼女達のほのぼの異世界生活。
テイマー物 第3弾。
カクヨムでも公開中。
ざまぁされるための努力とかしたくない
こうやさい
ファンタジー
ある日あたしは自分が乙女ゲームの悪役令嬢に転生している事に気付いた。
けどなんか環境違いすぎるんだけど?
例のごとく深く考えないで下さい。ゲーム転生系で前世の記憶が戻った理由自体が強制力とかってあんまなくね? って思いつきから書いただけなので。けど知らないだけであるんだろうな。
作中で「身近な物で代用できますよってその身近がすでにないじゃん的な~」とありますが『俺の知識チートが始まらない』の方が書いたのは後です。これから連想して書きました。
ただいま諸事情で出すべきか否か微妙なので棚上げしてたのとか自サイトの方に上げるべきかどうか悩んでたのとか大昔のとかを放出中です。見直しもあまり出来ないのでいつも以上に誤字脱字等も多いです。ご了承下さい。
恐らく後で消す私信。電話機は通販なのでまだ来てないけどAndroidのBlackBerry買いました、中古の。
中古でもノーパソ買えるだけの値段するやんと思っただろうけど、ノーパソの場合は妥協しての機種だけど、BlackBerryは使ってみたかった機種なので(後で「こんなの使えない」とぶん投げる可能性はあるにしろ)。それに電話機は壊れなくても後二年も経たないうちに強制的に買い換え決まってたので、最低限の覚悟はしてたわけで……もうちょっと壊れるのが遅かったらそれに手をつけてた可能性はあるけど。それにタブレットの調子も最近悪いのでガラケー買ってそっちも別に買い換える可能性を考えると、妥協ノーパソより有意義かなと。妥協して惰性で使い続けるの苦痛だからね。
……ちなみにパソの調子ですが……なんか無意識に「もう嫌だ」とエンドレスでつぶやいてたらしいくらいの速度です。これだって10動くっていわれてるの買ってハードディスクとか取り替えてもらったりしたんだけどなぁ。
残念ながら主人公はゲスでした。~異世界転移したら空気を操る魔法を得て世界最強に。好き放題に無双する俺を誰も止められない!~
日和崎よしな
ファンタジー
―あらすじ―
異世界に転移したゲス・エストは精霊と契約して空気操作の魔法を獲得する。
強力な魔法を得たが、彼の真の強さは的確な洞察力や魔法の応用力といった優れた頭脳にあった。
ゲス・エストは最強の存在を目指し、しがらみのない異世界で容赦なく暴れまくる!
―作品について―
完結しました。
全302話(プロローグ、エピローグ含む),約100万字。
転生したら唯一の魔法陣継承者になりました。この不便な世界を改革します。
蒼井美紗
ファンタジー
魔物に襲われた記憶を最後に、何故か別の世界へ生まれ変わっていた主人公。この世界でも楽しく生きようと覚悟を決めたけど……何この世界、前の世界と比べ物にならないほど酷い環境なんだけど。俺って公爵家嫡男だよね……前の世界の平民より酷い生活だ。
俺の前世の知識があれば、滅亡するんじゃないかと心配になるほどのこの国を救うことが出来る。魔法陣魔法を広めれば、多くの人の命を救うことが出来る……それならやるしかない!
魔法陣魔法と前世の知識を駆使して、この国の救世主となる主人公のお話です。
※カクヨム、小説家になろうにも掲載しています。
無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す
紅月シン
ファンタジー
七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。
才能限界0。
それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。
レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。
つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。
だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。
その結果として実家の公爵家を追放されたことも。
同日に前世の記憶を思い出したことも。
一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。
その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。
スキル。
そして、自らのスキルである限界突破。
やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。
※小説家になろう様にも投稿しています
拝啓神様。転生場所間違えたでしょ。転生したら木にめり込んで…てか半身が木になってるんですけど!?あでも意外とスペック高くて何とかなりそうです
熊ごろう
ファンタジー
俺はどうやら事故で死んで、神様の計らいで異世界へと転生したらしい。
そこまではわりと良くある?お話だと思う。
ただ俺が皆と違ったのは……森の中、木にめり込んだ状態で転生していたことだろうか。
しかも必死こいて引っこ抜いて見ればめり込んでいた部分が木の体となっていた。次、神様に出会うことがあったならば髪の毛むしってやろうと思う。
ずっとその場に居るわけにもいかず、森の中をあてもなく彷徨う俺であったが、やがて空腹と渇き、それにたまった疲労で意識を失ってしまい……と、そこでこの木の体が思わぬ力を発揮する。なんと地面から水分や養分を取れる上に生命力すら吸い取る事が出来たのだ。
生命力を吸った体は凄まじい力を発揮した。木を殴れば幹をえぐり取り、走れば凄まじい速度な上に疲れもほとんどない。
これはチートきたのでは!?と浮かれそうになる俺であったが……そこはぐっと押さえ気を引き締める。何せ比較対象が無いからね。
比較対象もそうだけど、とりあえず生活していくためには人里に出なければならないだろう。そう考えた俺はひとまず森を抜け出そうと再び歩を進めるが……。
P.S
最近、右半身にリンゴがなるようになりました。
やったね(´・ω・`)
火、木曜と土日更新でいきたいと思います。
前世は悪神でしたので今世は商人として慎ましく生きたいと思います
八神 凪
ファンタジー
平凡な商人の息子として生まれたレオスは、無限収納できるカバンを持つという理由で、悪逆非道な大魔王を倒すべく旅をしている勇者パーティに半ば拉致されるように同行させられてしまう。
いよいよ大魔王との決戦。しかし大魔王の力は脅威で、勇者も苦戦しあわや全滅かというその時、レオスは前世が悪神であったことを思い出す――
そしてめでたく大魔王を倒したものの「商人が大魔王を倒したというのはちょっと……」という理由で、功績を与えられず、お金と骨董品をいくつか貰うことで決着する。だが、そのお金は勇者装備を押し付けられ巻き上げられる始末に……
「はあ……とりあえず家に帰ろう……この力がバレたらどうなるか分からないし、なるべく目立たず、ひっそりしないとね……」
悪神の力を取り戻した彼は無事、実家へ帰ることができるのか?
八神 凪、作家人生二周年記念作、始動!
※表紙絵は「茜328」様からいただいたファンアートを使用させていただきました! 素敵なイラストをありがとうございます!
~クラス召喚~ 経験豊富な俺は1人で歩みます
無味無臭
ファンタジー
久しぶりに異世界転生を体験した。だけど周りはビギナーばかり。これでは俺が巻き込まれて死んでしまう。自称プロフェッショナルな俺はそれがイヤで他の奴と離れて生活を送る事にした。天使には魔王を討伐しろ言われたけど、それは面倒なので止めておきます。私はゆっくりのんびり異世界生活を送りたいのです。たまには自分の好きな人生をお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる