転生したおばあちゃんはチートが欲しい ~この世界が乙女ゲームなのは誰も知らない~

ピエール

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第一章 おばあちゃん編

プロローグ

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1


私 山田光子

昭和13生まれ 子供の頃は毎日防空壕掘ってたのよ。
終戦を迎え 毎日毎日生活も良くなってきて無事女学校に進む事も出来てねぇ~
あらあら、昔話になっちゃったわねぇ

今は老人ホームで週末の孫や嫁の椿さんとの面会が楽しみなの

二つ折りのゲーム機で孫と通信するのが楽しくてね。
この会社、昔 花札売ってたのよ。それがこんな機械を出すなんて科学の進歩ねぇ~

どうぶつの村とかドラゴンファンタジークエストとか、、、
動物にお手紙書くと孫の村に見せにいくのよ!とっても面白いわ。

いい時代になったもんだわ

年取って本を読む集中力が無くなった と言ったら、孫が[カキヨメ]とか [なりたい小説 ]を教えてくれた。

今まで読んだ事も無い不思議な異世界転生や魔法使いの冒険の話で簡単に読めて ワクワクしちゃった。すごく面白いのね!

でも、すぐ「婚約破棄だぁー!」て言うのは若い子だからかしらね。

おばあちゃんの時代は離婚出来なかったからちょっと羨ましいわ。

楽しい事が多くてまだまだ長生きしたいって欲がでちゃった。



ここの所、体調が悪く起きてるのがとても辛い。
でも孫や嫁と話すと元気がでるの。

「ねえ、おばあちゃん、もし転生したらどんなチートが欲しい?」

「そーだねぇ 戦前だったら火とか水とかいいわね、家事する時便利だしね
水は水芸が出来るから見せ物小屋で働けるわね。
テケ テンテン、とざいと~ざい!」

「おばーちゃん、それじゃあ手品だよ あははは」

「じゃあ、皆んなが怪我しないで元気に過ごせるようなのがいいね!」

「おばーちゃん、それチートじゃなくてお祈り!
あれ?だったら聖女様かな?」

「聖女様 素敵だねぇ、、、」



次の日、おばあちゃんは帰らぬ人となりました。


***************

ウチのお婆ちゃん、防空壕掘っていました(本人曰く)
子供も大人も皆んなで掘っていた、らしいです。
でも、子供だから ”掘る手伝い” だろうなぁと思いますよ!(多分)


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感想 6

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