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恩返し
恩返し
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「しつこいひとだ」
何度も繰り返し掛かってくる電話に彼がうんざりしため息をついていた。
「和真くん、私が代わりに出るよ」
「身内の揉め事に征之さんを巻き込む訳にはいきません」
「正確には身内じゃなくて、赤の他人だよ」
征之おじちゃんが彼の代わりに電話に出た。
ー私の明日花ちゃんをどこにやったの?殺したいほど憎いからって、明日花ちゃんは関係ないでしょう。さっさと返してよ!明日花ちゃんに傷を一つでも付けたらただじゃ置かないわよ。聞こえているなら返事くらいしなさいよ。そっか、あの女も貴方も、母親が母親だものね。育ちが悪いのも納得だわー
ものすごい剣幕で一方的に早口で捲し立てる女性。
彼や結お姉さんだけじゃなく、ふたりのお母さんまで侮辱するなんて。
彼は上唇を噛み締め反論せずじっと耐えていた。
「今の会話、録音されてますよ。訴えられたくないから、もう二度と掛けて来ないで頂けますか?」
征之おじちゃんは落ち着いていた。というより、怒りを通り越して呆れ返っていた。
何度も繰り返し掛かってくる電話に彼がうんざりしため息をついていた。
「和真くん、私が代わりに出るよ」
「身内の揉め事に征之さんを巻き込む訳にはいきません」
「正確には身内じゃなくて、赤の他人だよ」
征之おじちゃんが彼の代わりに電話に出た。
ー私の明日花ちゃんをどこにやったの?殺したいほど憎いからって、明日花ちゃんは関係ないでしょう。さっさと返してよ!明日花ちゃんに傷を一つでも付けたらただじゃ置かないわよ。聞こえているなら返事くらいしなさいよ。そっか、あの女も貴方も、母親が母親だものね。育ちが悪いのも納得だわー
ものすごい剣幕で一方的に早口で捲し立てる女性。
彼や結お姉さんだけじゃなく、ふたりのお母さんまで侮辱するなんて。
彼は上唇を噛み締め反論せずじっと耐えていた。
「今の会話、録音されてますよ。訴えられたくないから、もう二度と掛けて来ないで頂けますか?」
征之おじちゃんは落ち着いていた。というより、怒りを通り越して呆れ返っていた。
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