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歪んだ愛と、永遠に結ばれた愛
二つの骨壺
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10分とかからず警察が駆け付けてくれた。
「このご時世だ。納骨せず自宅に置き供養している人も多い。それ自体は違法ではない」
彼と阿部さんが事情を説明している間、衣装ケースごと外に運び出された。
「恐らく倉庫とか暗くてじめじめしたところに長い間、放置されていたんだろう。カビだらけだ。はなから仏さんを供養する気はなかったんだろう。バチ当たりもいいところだ」
阿部さんが怒りを露にした。捜査員が中身を確認するために蓋を開けると除湿剤と脱臭剤が山のように詰め込まれてあって、小さな骨壺が2つ、大きな骨壺が一つ出てきた。
「至急、鑑識を呼べ」
捜査員が声を張り上げた。
「円谷には悪い噂が絶えなかった。実際行方不明になったひともいる。事件に巻き込まれたのは明らかだった。それなのに捜査する必要はない。家出でさっさと片付けろって、あのとき、ちゃんと捜査していれば……」
壮年の捜査員が怒りに震えながら悔しそうに唇を噛み締めた。
「それってもしかして……」
阿部さんが何かを思い出したみたいだった。
「このご時世だ。納骨せず自宅に置き供養している人も多い。それ自体は違法ではない」
彼と阿部さんが事情を説明している間、衣装ケースごと外に運び出された。
「恐らく倉庫とか暗くてじめじめしたところに長い間、放置されていたんだろう。カビだらけだ。はなから仏さんを供養する気はなかったんだろう。バチ当たりもいいところだ」
阿部さんが怒りを露にした。捜査員が中身を確認するために蓋を開けると除湿剤と脱臭剤が山のように詰め込まれてあって、小さな骨壺が2つ、大きな骨壺が一つ出てきた。
「至急、鑑識を呼べ」
捜査員が声を張り上げた。
「円谷には悪い噂が絶えなかった。実際行方不明になったひともいる。事件に巻き込まれたのは明らかだった。それなのに捜査する必要はない。家出でさっさと片付けろって、あのとき、ちゃんと捜査していれば……」
壮年の捜査員が怒りに震えながら悔しそうに唇を噛み締めた。
「それってもしかして……」
阿部さんが何かを思い出したみたいだった。
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