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あなたにはプリメラのように前を向いて生きてほしい

和真さんの意地悪

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「ごめんなさい。わざとじゃないの」
慌てて手を引っ込め首を横に振った。
「耳とどっちが固かった?」
悪戯っぽい笑みを浮かべながら瞳を覗き込まれた。
和真さんてこんなに意地悪だったの?
そぉーと手を伸ばし耳を指先で軽くつんつんしてみた。
「いたたた!」
耳を押さえながら彼が布団の上にうずくまった。
「和真さん、ごめんなさい」
耳を触られると激痛が走るのが分かっているからなるべく触らないように気を付けていたから、どっちが固いなんて。そんな意地悪な質問をした和真さんが悪いんだよ。僕は悪くない。むすっとして睨むと、
「怒った顔もすごく可愛いね」
さっきまであんだけ痛がっていたのに。嬉しそうににこっと微笑むと、頬をスリスリと寄せてきて、ちゅっと軽くおでこに口付けをされた。
「ますますきみのことが好きになったよ」
低く囁かれ見詰められて心臓が大きく跳ねた。頬が火照って熱い。
両方の手で身体を支えながらお尻を横にずらすと、
「どこに行く気だ?もう寝るんだろう」
「寝ます。でも、その……」
「トイレなら連れていく。ここにいてくれ。俺の隣にいて欲しい」
彼と話をしている間も、身体がみるみる熱くなっていく。
しかもどうしてか腰が熱を持ち、お腹の奥がーー下腹部の中心がむずむずしはじめる。
まずい、と思った直後。
一層強く抱き締められ、身体がぴくっと反応した。
逞しい腕や仄かに薫る彼の香り、体温を感じるたび、性器はますます熱を帯び、形を変えていく。
「どうした?」
誤魔化すようにえへへと愛想笑いをしながら身動ぎしたら、怪訝そうな声が聞こえてきた。
「なんでもないです。眠くなってきたから先に寝ます」
自分がどんな顔をしているのかを考えると顔もあげられず、身体に絡む腕を振りほどき慌てて横になろうとしたけど、
「ひゃっ」
耳朶を舌先でぺろりと撫でるように舐められ、びくりと背を震わせた。
「顔がゆでたこみたいに真っ赤だ」
咄嗟に逃げようとしたけど身体が固まってしまい身動きすら出来なかった。
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