あなたの隣で初めての恋を知る

彩矢

文字の大きさ
88 / 873
悪夢再び

悪夢再び

しおりを挟む
「長澤四季、現住建造物等放火罪で逮捕状が出た。署まで同行願いたい」
昨日来た刑事の声だ。
「四季は何もしていない」
彼がむくっと起き上がり、感情を押さえた低い声で返した。
「写真の男が犯人なのでは?」
「目撃者がいたんだよ。ソイツが玄関に液体を撒いて火を付けたところを見ていた人がいたんだよ。かわいそうだとみんなに思われる為の自作自演だ。寝たふりしてねぇでさっさと起きろ!車椅子にとっとと乗れ!」
病院から借りている車椅子を足で蹴りベットにぶつけてきた。
車椅子は僕にとって身体の一部。大事な相棒だ。
中学校に入学した年にNPO法人から贈られた大人用の車椅子。苦楽を共に乗り越えてきた相棒だった。その相棒を失い失意のどん底にいるのに。自作自演で火を付けるなどあり得ない。でっち上げだ。
外に出ようとも布団の中でぞもぞしていたら誰かが息を切らし駆け込んできた。
「これは、不当逮捕だ」
「てメェは誰だ」
「弁護士の斉藤だ」
「あ?弁護士だと」
刑事の声色が変わった。
「逮捕状は?あるなら被疑者に見せてください。逮捕の理由は?被疑者はこの通り足が不自由です。逃げたり証拠を隠したり、壊したり出来ない。逮捕の必要性がないのは明白。違いますか?」
畳み掛けるように質問を投げ掛けた。
くそ、吐き捨てると刑事が近くにあった丸椅子を足で蹴り飛ばし病室を出ていった。


しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。初夜で抱かれたら身代わりがばれてしまいます💦

雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
逃げた弟の身代わりとなり、 隣国の国王である溺愛アルファに嫁いだオメガ。 しかし実は、我儘で結婚から逃げ出した双子の弟の身代わりなのです… オメガだからと王宮で冷遇されていたので、身代わり結婚にも拒否権が なかたのでした。 本当の花嫁じゃない。 だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、 だんだん王様に惹かれてしまい、苦しくなる…という お話です。よろしくお願いします<(_ _)>

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

一軍男子と兄弟になりました

しょうがやき
BL
親の再婚で一軍男子と兄弟になった、平凡男子の話。

君に不幸あれ。

ぽぽ
BL
「全部、君のせいだから」 学校でも居場所がなく、家族に見捨てられた男子高校生の静。 生きる意味を失いかけた時に屋上で出会ったのは、太陽に眩しい青年、天輝玲だった。 静より一つ年上の玲の存在は、静の壊れかけていた心の唯一の救いだった。 静は玲のことを好きになり、静の告白をきっかけに二人は結ばれる。 しかしある日、玲の口から聞いた言葉が静の世界を一瞬で反転させる。 「好きになられるからあいつには近づかない方がいいよ。」 玲に対する感情は信頼から憎悪へと変わった。 それから十年後。 静は玲に復讐するために近づくが…

【完結済】俺のモノだと言わない彼氏

竹柏凪紗
BL
「俺と付き合ってみねぇ?…まぁ、俺、彼氏いるけど」彼女に罵倒されフラれるのを寮部屋が隣のイケメン&遊び人・水島大和に目撃されてしまう。それだけでもショックなのに壁ドン状態で付き合ってみないかと迫られてしまった東山和馬。「ははは。いいねぇ。お前と付き合ったら、教室中の女子に刺されそう」と軽く受け流した。…つもりだったのに、翌日からグイグイと迫られるうえ束縛まではじまってしまい──?! ■青春BLに限定した「第1回青春×BL小説カップ」最終21位まで残ることができ感謝しかありません。応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。

金槐の君へ

つづれ しういち
BL
 ある日、大学生・青柳 律(18歳)は、凶刃に倒れて死んだショッキングな前世を思い出す。きっかけはどうやらテレビドラマ。しかし「ちがう、そうじゃなかった。そんなことじゃなかった」という思いが日増しに強くなり、大学の図書館であれこれと歴史や鎌倉幕府について調べるように。  そうこうするうち、図書館で同じ大学の2回生・清水 海斗(19歳)と出会う。 ふたりはどうやら前世でかなりの因縁があった間柄だったようで。本来ならけっして出会うはずのない二人だったが……。 ※歴史上、実在の人物の名前が出てきますが、本作はあくまでもフィクションです。 ※カクヨム、小説家になろうにて同時連載。

キミがいる

hosimure
BL
ボクは学校でイジメを受けていた。 何が原因でイジメられていたかなんて分からない。 けれどずっと続いているイジメ。 だけどボクには親友の彼がいた。 明るく、優しい彼がいたからこそ、ボクは学校へ行けた。 彼のことを心から信じていたけれど…。

処理中です...