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運命の相手
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「おにさんいるよ」
「あっち」
いちくんとにくんが男性が寝ている隣の部屋を指差した。
「青丹と黒檀に近付くなとあれほど言ったのに。さんたもいねぇし、参ったな」
白鬼丸が大きな欠伸をしながらむくっと体を起こした。
「うぎゃあ~~!でたぁ~~」
「どうやら起きたようだな。思ったより元気そうじゃねぇか」
ドタン、バタンと大きな物音がして、建て壊し寸前のあばら家がギシギシと揺れた。天井からは埃が落ちてきた。
「た、助けてくれ!まだ食われたくない」
男性が四つん這いになりハイハイしながら僕たちのところに逃げてきた。
いちくんたちと目が合い、白鬼丸と目が合い、飛び上がるくらい驚いて、ガタガタと震えながら頭を両手で抱えて突っ伏した。
「あ、あの……」
男性をこれ以上怖がらせないように静かに声を掛けた。
「僕の名前はりんです。ここにいる人たちはみんな悪いあやかしではありません。みんなあなたの味方です。だからそんなに怯えないでください。傷に障ります」
男性がゆっくりと顔をあげた。
「驚いたな。まさかあやかしの里に人がいるとは」
男性は目鼻立ちがはっきりとしていて男らしく凛々しい顔だちをしていた。
目蓋を固く閉じ寝ていたときもカッコいいなと思っていたけど、起きている男性は寝ているときよりも何倍もカッコ良くて、ぼおっとして思わず見惚れてしまった。
「あっち」
いちくんとにくんが男性が寝ている隣の部屋を指差した。
「青丹と黒檀に近付くなとあれほど言ったのに。さんたもいねぇし、参ったな」
白鬼丸が大きな欠伸をしながらむくっと体を起こした。
「うぎゃあ~~!でたぁ~~」
「どうやら起きたようだな。思ったより元気そうじゃねぇか」
ドタン、バタンと大きな物音がして、建て壊し寸前のあばら家がギシギシと揺れた。天井からは埃が落ちてきた。
「た、助けてくれ!まだ食われたくない」
男性が四つん這いになりハイハイしながら僕たちのところに逃げてきた。
いちくんたちと目が合い、白鬼丸と目が合い、飛び上がるくらい驚いて、ガタガタと震えながら頭を両手で抱えて突っ伏した。
「あ、あの……」
男性をこれ以上怖がらせないように静かに声を掛けた。
「僕の名前はりんです。ここにいる人たちはみんな悪いあやかしではありません。みんなあなたの味方です。だからそんなに怯えないでください。傷に障ります」
男性がゆっくりと顔をあげた。
「驚いたな。まさかあやかしの里に人がいるとは」
男性は目鼻立ちがはっきりとしていて男らしく凛々しい顔だちをしていた。
目蓋を固く閉じ寝ていたときもカッコいいなと思っていたけど、起きている男性は寝ているときよりも何倍もカッコ良くて、ぼおっとして思わず見惚れてしまった。
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