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真沙哉さんが手離した大事なもの
真沙哉さんが手離した大事なもの
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「マーナオさん、伊澤さんと須賀井さんと………その………やっぱりいいです」
「鼻が利くからね2人とも。未知も気を付けた方がいいよ」
マーナオさんに黒い揚羽蝶が描かれた小さな袋と小瓶を然り気無く渡された。
「あの、マーナオさんこれは?」
「本人に聞いて」
言われて後ろを振り返るといつの間にか目を覚ましていた真沙哉さんと目が合った。
「逃げるなら今だよ」
「マーナオ」
声を荒げる真沙哉さん。
「だってさぁ、未知の顔に、浩然のこと好きじゃないって書いてあるから」
「半年以上もほったらかしで、妻に愛想をつかれ、嫌われるのは覚悟していた」
真沙哉さんが小さな袋を僕の手から持ち上げると、上下の唇に挟み器用に口を開けた。
「上海で流行っている媚薬《ラブドラッグ》だ」
「すっごくキモチいいんだよ。もしかして黒揚羽蝶《ヘイヤンユーニディェ》知らないの?へぇ~~」
マーナオさんが真沙哉さんに媚びるようにしなだれた。
「僕は、いいです」
見るからに怪しい錠剤を見せられ、ブンブンと首を横に振って思わず後退りした。
「ママ?どうしたの?」
同じベットで寝ていた一太が眠気眼を擦りながら目を覚ました。
「一太、心望を抱っこ出来る?」
「うん!いちた、ここちゃんのおにいちゃんだもの」
「一太、逃げるよ。パパのところに帰ろう」
真沙哉さんとマーナオさんの顔色を伺いながら先に一太をベットから下ろし、心望を抱き上げると一太の腕の中に抱っこさせた。
ねんねする太惺を抱っこし僕もベットからそぉーと下りた。
「鼻が利くからね2人とも。未知も気を付けた方がいいよ」
マーナオさんに黒い揚羽蝶が描かれた小さな袋と小瓶を然り気無く渡された。
「あの、マーナオさんこれは?」
「本人に聞いて」
言われて後ろを振り返るといつの間にか目を覚ましていた真沙哉さんと目が合った。
「逃げるなら今だよ」
「マーナオ」
声を荒げる真沙哉さん。
「だってさぁ、未知の顔に、浩然のこと好きじゃないって書いてあるから」
「半年以上もほったらかしで、妻に愛想をつかれ、嫌われるのは覚悟していた」
真沙哉さんが小さな袋を僕の手から持ち上げると、上下の唇に挟み器用に口を開けた。
「上海で流行っている媚薬《ラブドラッグ》だ」
「すっごくキモチいいんだよ。もしかして黒揚羽蝶《ヘイヤンユーニディェ》知らないの?へぇ~~」
マーナオさんが真沙哉さんに媚びるようにしなだれた。
「僕は、いいです」
見るからに怪しい錠剤を見せられ、ブンブンと首を横に振って思わず後退りした。
「ママ?どうしたの?」
同じベットで寝ていた一太が眠気眼を擦りながら目を覚ました。
「一太、心望を抱っこ出来る?」
「うん!いちた、ここちゃんのおにいちゃんだもの」
「一太、逃げるよ。パパのところに帰ろう」
真沙哉さんとマーナオさんの顔色を伺いながら先に一太をベットから下ろし、心望を抱き上げると一太の腕の中に抱っこさせた。
ねんねする太惺を抱っこし僕もベットからそぉーと下りた。
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