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下焦がれ拗らせ愛の行方
下焦がれ拗らせ愛の行方
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「笹原さん、かわいい妹をあまり泣かせないでいただけますか?」
ふかふかの毛布が肩に掛けられ、びっくりして上を向くと橘さんがいた。
バスローブの下は何も身に付けていない。そのことにすぐに気が付き、真っ赤になりながら慌てて毛布を手繰り寄せた。
「妊娠初期は感情のコントロールが出来なくて、些細なことでもイライラしたり、涙もろくなるものなんですよ」
『そうなんだ』
「えぇ。出来ることならそっとしておいて欲しかったんですが………」
橘さんは痴態を晒す僕を見ても、表情一つ変えなかった。
「遥琉は事務所にいます」それだけ言うと一方的に電話を切ってしまった。
「しかし毎回毎回、中途半端で放置されて、未知さんも大変ですね」
橘さんがクローゼットから新しい下着とパジャマを持ってきてくれた。
「和泉さんは大丈夫ですよ。鷲崎さんがちゃんと見つけてくれますよ。お腹を冷やさないように着替えましょう」
橘さん・・・
思わず服の裾を掴んだ。
「そんな顔をしていたら、ベビハルさんたちまで不安になりますよ」
にっこりと微笑んで、髪をそっと優しく撫でてくれた。
ふかふかの毛布が肩に掛けられ、びっくりして上を向くと橘さんがいた。
バスローブの下は何も身に付けていない。そのことにすぐに気が付き、真っ赤になりながら慌てて毛布を手繰り寄せた。
「妊娠初期は感情のコントロールが出来なくて、些細なことでもイライラしたり、涙もろくなるものなんですよ」
『そうなんだ』
「えぇ。出来ることならそっとしておいて欲しかったんですが………」
橘さんは痴態を晒す僕を見ても、表情一つ変えなかった。
「遥琉は事務所にいます」それだけ言うと一方的に電話を切ってしまった。
「しかし毎回毎回、中途半端で放置されて、未知さんも大変ですね」
橘さんがクローゼットから新しい下着とパジャマを持ってきてくれた。
「和泉さんは大丈夫ですよ。鷲崎さんがちゃんと見つけてくれますよ。お腹を冷やさないように着替えましょう」
橘さん・・・
思わず服の裾を掴んだ。
「そんな顔をしていたら、ベビハルさんたちまで不安になりますよ」
にっこりと微笑んで、髪をそっと優しく撫でてくれた。
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