319 / 592
元婚約者の登場で焼きもち妬きの彼、発動
元婚約者の登場で焼きもち妬きの彼、発動
しおりを挟む
次の日には組事務所の上の階にある部屋に引っ越した。
彼と一太と遥香と、橘さん、柚原さん、千里さん。総勢六人。家の中が笑い声で満ち溢れ、賑やかな新しい生活が始まった。ご飯時になると、決まって必ず弓削さんや若い舎弟の皆さんがふらりと現れる。彼も怒るにも怒れないみたい。
食事の準備は悪阻が酷い僕の代わりに橘さんが引き受けてくれた。一太や遥香が張りきってお手伝いしてくれるから橘さんも助かるみたい。
千里さんはそれ以外の家事全般と一太と遥香の面倒を引き受けてくれた。
そんなある日………
思いがけない人達が訪ねてきた。
「俺は何も聞いてないぞ‼橘、裕貴から何か聞いているか?」
「いいえ」
澄ました顔で首を横に振る橘さん。
「何で言わなかった?」
「どうせ反対するに決まってるでしょう」
詰め寄られても臆することなくその二人を笑顔で招き入れた。
「遥琉、久し振りだな」
まず最初に姿を現したのは根岸さん。
なかなか入ろうとしないもう一人に業を煮やしたのか、がしっと腕を鷲掴みし強引に中に入れた。
「………は、遥琉さん、えっと……この度は組長就任おめでとうございます」
松葉杖をつきながら、ビクビクしながら頭を下げたのは、痛々しいキズが顔のあちこちに残る颯人さん、まさにその人だった。
「何しに来た?」
颯人さんの顔をチラリと見るなり不機嫌そうな表情を浮かべる彼。
彼と一太と遥香と、橘さん、柚原さん、千里さん。総勢六人。家の中が笑い声で満ち溢れ、賑やかな新しい生活が始まった。ご飯時になると、決まって必ず弓削さんや若い舎弟の皆さんがふらりと現れる。彼も怒るにも怒れないみたい。
食事の準備は悪阻が酷い僕の代わりに橘さんが引き受けてくれた。一太や遥香が張りきってお手伝いしてくれるから橘さんも助かるみたい。
千里さんはそれ以外の家事全般と一太と遥香の面倒を引き受けてくれた。
そんなある日………
思いがけない人達が訪ねてきた。
「俺は何も聞いてないぞ‼橘、裕貴から何か聞いているか?」
「いいえ」
澄ました顔で首を横に振る橘さん。
「何で言わなかった?」
「どうせ反対するに決まってるでしょう」
詰め寄られても臆することなくその二人を笑顔で招き入れた。
「遥琉、久し振りだな」
まず最初に姿を現したのは根岸さん。
なかなか入ろうとしないもう一人に業を煮やしたのか、がしっと腕を鷲掴みし強引に中に入れた。
「………は、遥琉さん、えっと……この度は組長就任おめでとうございます」
松葉杖をつきながら、ビクビクしながら頭を下げたのは、痛々しいキズが顔のあちこちに残る颯人さん、まさにその人だった。
「何しに来た?」
颯人さんの顔をチラリと見るなり不機嫌そうな表情を浮かべる彼。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
462
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる