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波紋
波紋
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「お前が大上が言っていた疫病神か。へぇ~」
値踏みするかのように全身をじろじろとくまなく見られた。
「どこにでもいる平凡なガキじゃないか」
くすっと鼻で笑われた。
「未知を侮辱しないで!カタギになり普通の生活を送っていた遥琉や未知を巻き込んだのはそっちでしょ」
トラウマを乗り越えたって心さんが言っていたけれど、本当は顔も見たくないはずなのに……怖いはずなのに……
臆することなく、一歩も後ろに引かなかった。
「昔はギャンギャン女みたく泣いてばかりいたのにな、虫けらでも、役立たずのクズでも変われば変わるものだな」
「虫けらでも、役立たずのクズでもない。僕は卯月心だよ。実の弟の名前も覚えられないの?」
「何だと」
真沙哉さんの顔つきが変わった。
「未知!心!」その時、彼の声が聞こえてきた。
たく、舌打ちをすると銃を突き付けていた若い衆の胸ぐらを掴み、後ろへ突き飛ばし、鬼の形相で猛然と僕たちに向かってきた。
「未知逃げて!」
心さんが大声で叫んだ。
【心さんや若い衆を置いて一人だけ逃げる訳にはいかない】
恐怖に震えながらも真沙哉さんの目を見据えた。
値踏みするかのように全身をじろじろとくまなく見られた。
「どこにでもいる平凡なガキじゃないか」
くすっと鼻で笑われた。
「未知を侮辱しないで!カタギになり普通の生活を送っていた遥琉や未知を巻き込んだのはそっちでしょ」
トラウマを乗り越えたって心さんが言っていたけれど、本当は顔も見たくないはずなのに……怖いはずなのに……
臆することなく、一歩も後ろに引かなかった。
「昔はギャンギャン女みたく泣いてばかりいたのにな、虫けらでも、役立たずのクズでも変われば変わるものだな」
「虫けらでも、役立たずのクズでもない。僕は卯月心だよ。実の弟の名前も覚えられないの?」
「何だと」
真沙哉さんの顔つきが変わった。
「未知!心!」その時、彼の声が聞こえてきた。
たく、舌打ちをすると銃を突き付けていた若い衆の胸ぐらを掴み、後ろへ突き飛ばし、鬼の形相で猛然と僕たちに向かってきた。
「未知逃げて!」
心さんが大声で叫んだ。
【心さんや若い衆を置いて一人だけ逃げる訳にはいかない】
恐怖に震えながらも真沙哉さんの目を見据えた。
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