232 / 796
ママ友との出会い
新しい命
しおりを挟む
一太と遥香を寝かし付け、彼にメールを送信しようとしていたら、橘さんが突然部屋に入ってきた。
「未知さん、遥琉に連絡するのはもう少し容体が落ち着くまで待ってください」
すっーと長い腕が伸びてきて。気付けば僕の手から携帯がなくなっていた。
「大上組は血眼になって、あなたの行方を探しています。今連絡をしたら、遥琉のことです。すぐに飛んでくるでしょう。そうなるとあなたがここにいることを大上組に知られてしまいます。私がここにきたのは、あくまで裕貴さんの代理人として、菱沼組の組長に挨拶をするためです」
なにやら操作をしてから携帯を返してくれた。
「メールは削除しました。私の方から遥琉に連絡しますので余計なことはしないように。いいですね」
語気を強め、念を押すとまたすぐにいなくなってしまった。
僕はただ、彼の声が聞きたかっただけなのになぁ……
そんなことを思いながらふと携帯に目を遣ると、なぜかメール送信の画面のままだった。確か削除したってさっき……
彼に送ろうとした文章の下に、文字が追加されてあった
『遥琉は今、実家。
尊は昇龍会幹部を殺傷し逃亡中。
スカルも行方不明。
カレンも保釈されたあと消息を絶つ』
嘘……何で……
全身が震え、声もでない。
昇龍会幹部って……まさか秦さんのこと?……それとも笹原さんのこと?……千里さんは……
最悪の事態が脳裏を横切った。
「未知さん、遥琉に連絡するのはもう少し容体が落ち着くまで待ってください」
すっーと長い腕が伸びてきて。気付けば僕の手から携帯がなくなっていた。
「大上組は血眼になって、あなたの行方を探しています。今連絡をしたら、遥琉のことです。すぐに飛んでくるでしょう。そうなるとあなたがここにいることを大上組に知られてしまいます。私がここにきたのは、あくまで裕貴さんの代理人として、菱沼組の組長に挨拶をするためです」
なにやら操作をしてから携帯を返してくれた。
「メールは削除しました。私の方から遥琉に連絡しますので余計なことはしないように。いいですね」
語気を強め、念を押すとまたすぐにいなくなってしまった。
僕はただ、彼の声が聞きたかっただけなのになぁ……
そんなことを思いながらふと携帯に目を遣ると、なぜかメール送信の画面のままだった。確か削除したってさっき……
彼に送ろうとした文章の下に、文字が追加されてあった
『遥琉は今、実家。
尊は昇龍会幹部を殺傷し逃亡中。
スカルも行方不明。
カレンも保釈されたあと消息を絶つ』
嘘……何で……
全身が震え、声もでない。
昇龍会幹部って……まさか秦さんのこと?……それとも笹原さんのこと?……千里さんは……
最悪の事態が脳裏を横切った。
22
お気に入りに追加
528
あなたにおすすめの小説
六日の菖蒲
あこ
BL
突然一方的に別れを告げられた紫はその後、理由を目の当たりにする。
落ち込んで行く紫を見ていた萌葱は、図らずも自分と向き合う事になった。
▷ 王道?全寮制学園ものっぽい学園が舞台です。
▷ 同室の紫と萌葱を中心にその脇でアンチ王道な展開ですが、アンチの影は薄め(のはず)
▷ 身代わりにされてた受けが幸せになるまで、が目標。
▷ 見た目不良な萌葱は不良ではありません。見た目だけ。そして世話焼き(紫限定)です。
▷ 紫はのほほん健気な普通顔です。でも雰囲気補正でちょっと可愛く見えます。
▷ 章や作品タイトルの頭に『★』があるものは、個人サイトでリクエストしていただいたものです。こちらではいただいたリクエスト内容やお礼などの後書きを省略させていただいています。



目標、それは
mahiro
BL
画面には、大好きな彼が今日も輝いている。それだけで幸せな気分になれるものだ。
今日も今日とて彼が歌っている曲を聴きながら大学に向かえば、友人から彼のライブがあるから一緒に行かないかと誘われ……?

代わりでいいから
氷魚彰人
BL
親に裏切られ、一人で生きていこうと決めた青年『護』の隣に引っ越してきたのは強面のおっさん『岩間』だった。
不定期に岩間に晩御飯を誘われるようになり、何時からかそれが護の楽しみとなっていくが……。
ハピエンですがちょっと暗い内容ですので、苦手な方、コメディ系の明るいお話しをお求めの方はお気を付け下さいませ。
他サイトに投稿した「隣のお節介」をタイトルを変え、手直ししたものになります。

お前が結婚した日、俺も結婚した。
jun
BL
十年付き合った慎吾に、「子供が出来た」と告げられた俺は、翌日同棲していたマンションを出た。
新しい引っ越し先を見つける為に入った不動産屋は、やたらとフレンドリー。
年下の直人、中学の同級生で妻となった志帆、そして別れた恋人の慎吾と妻の美咲、絡まりまくった糸を解すことは出来るのか。そして本田 蓮こと俺が最後に選んだのは・・・。
*現代日本のようでも架空の世界のお話しです。気になる箇所が多々あると思いますが、さら〜っと読んで頂けると有り難いです。
*初回2話、本編書き終わるまでは1日1話、10時投稿となります。

林檎を並べても、
ロウバイ
BL
―――彼は思い出さない。
二人で過ごした日々を忘れてしまった攻めと、そんな彼の行く先を見守る受けです。
ソウが目を覚ますと、そこは消毒の香りが充満した病室だった。自分の記憶を辿ろうとして、はたり。その手がかりとなる記憶がまったくないことに気付く。そんな時、林檎を片手にカーテンを引いてとある人物が入ってきた。
彼―――トキと名乗るその黒髪の男は、ソウが事故で記憶喪失になったことと、自身がソウの親友であると告げるが…。

紹介なんてされたくありません!
mahiro
BL
普通ならば「家族に紹介したい」と言われたら、嬉しいものなのだと思う。
けれど僕は男で目の前で平然と言ってのけたこの人物も男なわけで。
断りの言葉を言いかけた瞬間、来客を知らせるインターフォンが鳴り響き……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる