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それでもあなたが好きだから
それでもあなたが好きだから
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《千里さんとはどこで知り合ったんですか?》
二人の馴れ初めも聞きたくなって、メモ帳に書いて彼に見せた。
「えっと…そ、その…」
急にそわそわし始めた。
「だ、だから…あっ、そうだ、俺と千里の話しより、未知と遥琉の馴れ初めを聞かせてほしいなぁ…」
額に汗をかきながら、必死に話題を変えようとする笹原さん。
ちょうどそこへ千里さんが颯爽と現れた。
「あっ、思い出した‼遥香ちゃんに呼ばれていたんだ」
額の汗を手で拭いながら、脱兎のごとく逃げ出す笹原さん。何度か転びそうになりながらも、庭へと走っていった。
「別に逃げなくてもいいのにね。アタシ、そんなに怖い?」
千里さんに聞かれて、首をぶんぶんと横に振った。
「なら、良かった」
笑顔で彼女が隣に座り込んできた。並んで座ると身長差は歴然としていて。長い脚を器用に組み、ピンと背筋を伸ばした彼女を自然と見上げる格好になった。
「首が痛くなるわよ。それに、そんなに見詰めないで。焼きもち妬きの旦那様に怒られちゃうから」
クスクスと声を立てて笑い出す千里さん。僕もつられて一緒に笑っていた。
「ダーリンがあなたに話したことは本当よ。あなたにとって耳の痛い話しかも知れないけれど、実わね、カレンが、遥琉とよりを戻したいっていう話しを小耳にはさんでね。彼に限って、未知を裏切るような真似は絶対しないと信じてはいるけど・・・ごめんね、兄に、今も二人が内緒で連絡を取り合ってないか内緒で調べて欲しいって頼まれたの」
【え?】
予想もしてなかった、にわかには信じられない言葉が千里さんの口から出てきて驚いた。
二人の馴れ初めも聞きたくなって、メモ帳に書いて彼に見せた。
「えっと…そ、その…」
急にそわそわし始めた。
「だ、だから…あっ、そうだ、俺と千里の話しより、未知と遥琉の馴れ初めを聞かせてほしいなぁ…」
額に汗をかきながら、必死に話題を変えようとする笹原さん。
ちょうどそこへ千里さんが颯爽と現れた。
「あっ、思い出した‼遥香ちゃんに呼ばれていたんだ」
額の汗を手で拭いながら、脱兎のごとく逃げ出す笹原さん。何度か転びそうになりながらも、庭へと走っていった。
「別に逃げなくてもいいのにね。アタシ、そんなに怖い?」
千里さんに聞かれて、首をぶんぶんと横に振った。
「なら、良かった」
笑顔で彼女が隣に座り込んできた。並んで座ると身長差は歴然としていて。長い脚を器用に組み、ピンと背筋を伸ばした彼女を自然と見上げる格好になった。
「首が痛くなるわよ。それに、そんなに見詰めないで。焼きもち妬きの旦那様に怒られちゃうから」
クスクスと声を立てて笑い出す千里さん。僕もつられて一緒に笑っていた。
「ダーリンがあなたに話したことは本当よ。あなたにとって耳の痛い話しかも知れないけれど、実わね、カレンが、遥琉とよりを戻したいっていう話しを小耳にはさんでね。彼に限って、未知を裏切るような真似は絶対しないと信じてはいるけど・・・ごめんね、兄に、今も二人が内緒で連絡を取り合ってないか内緒で調べて欲しいって頼まれたの」
【え?】
予想もしてなかった、にわかには信じられない言葉が千里さんの口から出てきて驚いた。
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