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プロローグ

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私、桜井葵は普通にいつも通り仕事をしていた。なんの予定もないと思っていたから。


「社長、お電話です。」
この人は、私が会社を建てた時に私の部下として来てもらった石井。
石井の前だと私はだいたい素を出している。
まあ結構仲が良いほうだ。


「はいはーい、分かった。もしもし?お母さん?どうしたの?」

「あっ、葵ー、いきなりで悪いんだけどさぁレストランに来てくれない?」

「はぁ?なんでよ。」

「いやー、事情は後で話すわ。普段着では来ないでねー。じゃあ、また後で!」

ブチッと電話が切れた。

「はぁぁ!?なんなのよ。ごめん、石井着いてきてくれる?」

「なんですか?」

「いやー、お母さんに呼ばれちゃってさ車運転してくんない?」

「はぁ、分かりました。では、行きましょう。」

今日は会社に行く日だったからこのままでも大丈夫だ。


そして、数十分後

「着きましたよ。社長。行きましょう。」

「はいはい」
チリンチリーンっと鈴がなった。

「いらっしゃいませ。何名様ですか?」
上品な女性が対応してくれた。

「桜井です。桜井夕美の娘ですが…。」

「あっ、桜井様ですね。お連れ様がお待ちです。ご案内致します。」

「えっ?お連れ様?石井誰かわかる?」

「わかるわけないですよ。社長」

「だよね~」

「こちらでございます。」

「ありがとう。」

お辞儀をして上品な女性の人は戻っていった。

「あぁ~来た。ごめんねぇいきなり」

「本当、そうよ。」

「ごめんなさいね。石井さんもごめんなさい。」

「いえ。」

「その子が夕美の娘さん?」
いきなり、知らない男性の声が聞こえた。しかも、母を呼び捨てにしている。

「ええ、そうよ。達也さん。葵?この人と、私結婚するの。」

「はあ?」
思わず大きな声がでてしまった。

「言わなかったのかい?夕美。」

「ふふっ、ビックリさせようと思ってね。」

「困った人だね。夕美は。初めまして。葵ちゃん?僕は、旭川達也です。よろしくね。そして、葵ちゃんの義兄弟となる息子達がこの三人の」

「旭川裕翔ゆうとです。葵ちゃんと同い年です。よろしくね。」

「旭川遥翔はるとだ。葵よろしくな。」

「旭川しょうです。よろしくね。葵お姉ちゃん」

「初めまして。私は桜井葵です。よろしく。裕翔、遥翔、翔。私、今日ゆっくりできないから明日いろいろ話すで言いかな?特にお母さんは。」

「はーい。わかったわぁ」

「お母さん!よってるでしょう!」

「よってないわよぉ」

「まあまあ葵ちゃんいきなりごめんね。」

「はぁ、あっ言い忘れてましたが、私の後ろにいるのは石井です。何か私に急用があるときとかは石井に電話をしてください。では、また明日。石井行くわよ。」

「はい、皆様、石井です。宜しくお願いします。では、いきますよ。」

「はい、はい。いきなり予定入ってごめんね。」

「良いですよ。母君のせいでしょう。」

「あはっ、確かにそうだけど、相変わらずきついこというね。」

「そうでしょうか?」

「じゃあ、お先に失礼します。お母さん、後で。」

「はーい」
最後にお辞儀をしてから出ていった。
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