【BL】いじわるな黒髪貴公子に食べられそうです

筍とるぞう

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※30 オンラインで触られる!?

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(K、いつから……あ、さっき俺がぼーっとしてた時かも!?)


Kはおそらく、俺が蒼井の事を思い出してゲームに集中していなかった時に、ゲームに参加したのではないだろうか。

というか、これって俺がKにオンライン上でいやらしい事をされるって事になるんじゃないか?

Kは男だし、これではまた蒼井を思い出してしまうではないか。


(そんな……)


しかし、ゲームはゲームだ。

嘆いている場合ではない。

俺は割り切って考えると決め、チャット欄に『OK』と打ち込んだ。

Kからも『OK』との返事が来て、いよいよ命令を実行する。

王様になった男性Bからは『それではお願いしますっ』と、興奮気味のコメントが投げ込まれた。


(くそっ、やってやるっ!)


これはKだってきっとゲームだと割り切ってやっているだろうし、やっぱりゲームは楽しまなくちゃ損だ。

俺はKに向けてコメントを打つ。


『K、いつの間に参加してたんだ? とりあえず、よろしくな!』


するとKからも返事が。


『さっきサロンからお知らせ来てて、面白そうだなと思って参加した。こちらこそよろしく。じゃあ……SS、敏感なとこ教えて?』


(あ……)


そういえば、それを教えないとこの命令は完了出来ない。


(敏感なとこ……)


するとまた、脳裏に蒼井の顔が浮かんできて、先日の事が思い出された。


(俺の弱いとこ……耳かな……あ、首筋とか、胸とか……それから……)


下半身……。


(って、ばかばかっ!)


完全にエロモードに突入しそうになり、俺は慌ててチャット欄に打ち込んだ。


『ワキでお願いします!!』


これは敏感なところというか、くすぐられたら弱い部分だ。

流石に、耳だの首筋だのと言う勇気はないので、ほんとワキで勘弁して下さい。

けれど、Kは容赦なく突っ込んできた。


『うーん。ワキでもいいけど、もっとこう、想像を掻き立てるような部分? の方がいいかも?』


「うっ」


さすがK、わかってらっしゃる。

しかし、そう言われてしまったら、もう逃げ場がないではないか。

いや、でもこれはあくまでもゲームだ。

もっと割り切ろうぜ、俺!

と言うわけで、俺は気にしていない風を装い 『じゃあ、耳!』と返事をした。

Kからも了解の返事が来る。


K『OK。じゃあ、今からSSの耳を攻めるから覚悟してね?』


SS『おう!!いつでもこい!!』


……なんて、本当は心臓バクバクなんですけど。

どうしてだろう、さっきからまた蒼井の顔が頭の中から消えてくれない。

敏感なところを探す際に思い出したせいだけれど、もう用は済んだのだから消えてほしい。

しかし、妄想の中の蒼井は、どんどん俺に近付いてくる。


K『SSの耳、触るよ?』


(……っ)


チャット欄を見つめ、つい息を呑む。

今から俺の耳は、Kに侵される。


(あ、やぁ……っ)


相手はKなのに、想像の中では蒼井の顔になる。


「は、ぁ……っやだ……っ」


ドキドキしながら、蒼井に耳を舐められるところを思い浮かべる。

耳の縁を喰まれ、舌の先でなぞられて、ぬるりと中に蒼井の舌が……


「んっ、や、蒼井……っ」


と、名前を呼んだところでハッとする。


(ば……っ俺、何を考えて……!)


本当に、俺はバカだ。

蒼井は俺にとっていじめっ子で、訳わかんないやつなのに。

けど、今ので俺の中心はすっかり熱を持ってしまい、処理しなければ収まらない程に張り詰めてしまった。


(はぁ、もう……っ)


抑えきれず、ズボンの中に手を突っ込んで下着の上からなぞるように触ってみる。


「んっ……ぁ、や…… っ」


ツ、とひと撫でしただけでも、ありえないぐらい気持ちいい。

俺はとうとう我慢出来なくなり、大人しくゲームを抜ける事にした。



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