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(ま、まずい、もしかして2人っきり……?)
状況に気付き、俺は成瀬の胸を押し返した。
すると、成瀬はふっと手の力を弱め、俺から離れた。
「ごめん、つい……陽斗君が可愛くて」
「かっ、可愛くねぇし……」
「ん……」
……暫しの沈黙。
それから、2人同時に口を開いた。
「「あのさ……っ」」
(あ……)
思わず、2人して顔が赤くなり、お互い目をそらす。
「じ、しゃあ、俺は行くから……っ」
「うん……」
成瀬が頷くのを確認し、俺は講堂の出口へ向かおうと踵を返した。
すると、次の瞬間――
「……陽斗君」
「え?」
突如、腕を掴まれ振り向かされる。
そして……唇が重なった。
「んっ……」
咄嗟に逃れようと腕に力を込めるものの、後ろ頭を押さえられキスが深まる。
「んぅ……は、ぁ……っ」
口腔を侵され、軽い目眩が起こり、全身の力が抜けていく。
「ぁ……っな、るせ……やめ……っ」
「陽斗君……ごめん、少しだけ」
「やっ……」
開放されるかと思いきや、また唇を塞がれる。
(優真……っ)
キスから逃れることが出来ず、俺は心の中で優真の名前を呼んだ。
と、その時、講堂のドアが勢いよく開き、高らかな声が響いた。
「成瀬君、僕のエンジェルを返して頂こうか」
状況に気付き、俺は成瀬の胸を押し返した。
すると、成瀬はふっと手の力を弱め、俺から離れた。
「ごめん、つい……陽斗君が可愛くて」
「かっ、可愛くねぇし……」
「ん……」
……暫しの沈黙。
それから、2人同時に口を開いた。
「「あのさ……っ」」
(あ……)
思わず、2人して顔が赤くなり、お互い目をそらす。
「じ、しゃあ、俺は行くから……っ」
「うん……」
成瀬が頷くのを確認し、俺は講堂の出口へ向かおうと踵を返した。
すると、次の瞬間――
「……陽斗君」
「え?」
突如、腕を掴まれ振り向かされる。
そして……唇が重なった。
「んっ……」
咄嗟に逃れようと腕に力を込めるものの、後ろ頭を押さえられキスが深まる。
「んぅ……は、ぁ……っ」
口腔を侵され、軽い目眩が起こり、全身の力が抜けていく。
「ぁ……っな、るせ……やめ……っ」
「陽斗君……ごめん、少しだけ」
「やっ……」
開放されるかと思いきや、また唇を塞がれる。
(優真……っ)
キスから逃れることが出来ず、俺は心の中で優真の名前を呼んだ。
と、その時、講堂のドアが勢いよく開き、高らかな声が響いた。
「成瀬君、僕のエンジェルを返して頂こうか」
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