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真実を告げられ、一気に顔が熱くなる。

確かに、昨日まで俺はバカみたいに優真の心配をしていた。

昨日の明け方、ようやく優真の熱が下がり、元気になった姿にホッとしたものの、俺はまだ心配がおさまらなかった。

風邪は治りがけが大事だの、まだ風邪薬はちゃんと飲めだの、念のため今晩はお粥を食えだのと、口うるさく言っていた事が記憶に蘇ってくる。

(うぅ……いくら心配だったとはいえ、ちょっと言い過ぎたのかも)

しかし、好きな相手を心配するのは致し方ない事だ。

それに、自分で言うのもなんだけれど、お陰で優真は今こうして元気なのだから、後悔はない。

俺は優真の胸元をぐっと押し返すと、キッと上目遣いに睨みつけた。

そして急遽、俺はなるべく簡潔に、分かりやすく、外でのルールを優真に伝えた。

「とにかく……!外ではくっつくの禁止。もちろん、キスも禁止な。誰が見てるか分かんねーんだから、ふつうの友達って感じにしとけよ?」

しかし、こういうルールを作っても、器用に搔い潜ってくるのが優真だ。

なので、こうして伝えても無駄かもしれないが。

俺はやや緊張気味に優真の反応を待つ。

すると――

「もう、陽斗は照れ屋さんだね♡でも……分かったよ。陽斗がそう言うなら、僕は我慢する」

この顔、どうやら伝わったらしい。

俺は内心ホッとして、優真の前から一方下がった。

優真はというと、残念そうにため息を漏らし、肩を落としている。

(う……なんか、罪悪感)

まるで忠犬が耳を伏せてしょんぼりしているかのようなその姿に、心が痛む。

けれど、ここはビシッとしつけなければ。

俺は気合いを入れて静かに息を吐くと、優真の前へ進み、ズンズンとキャンパスへ向かって歩いて行った。




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