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・・・
「ん……」
いつの間に、寝ていたのだろう。
目を覚ますと、もう窓の外は明るくなり始めていた。
「朝……さむ」
今の季節、まだ朝方は冷える。
俺は温もりを求めて、再度、布団に入ろうとした。
が、その時。
「おはよう、エンジェル♡」
「わっ……!?」
いきなり後ろからだきつかれ、ふわりとした温かさに包まれる。
「ゆ、優真……っ起きてたの?」
「ん、今起きた。そしたら、陽斗が寒そうにしているようだったから、これは抱きしめてあげなければと思ってね」
「ふっ……なんだそれ」
可笑しくて笑うと、耳元にキスが落とされた。
「あっ……」
「ふふ、もっと暖かくしてあげるよ、愛しのエンジェル♡」
「ちょっ……!そ、そのエンジェルっての、どうにかしろよ……っ」
半分照れ隠しに言うと、優真が首を傾げた。
「ん?気に入らないかい?」
「う……気に入らないっていうか……」
別に、気に入らない訳じゃない。
きっと、優真がエンジェルって呼ぶのは俺ぐらいだろうし、それは特別感があるからいいのだけど……。
(ふっつーに恥ずかしい!)
いくら2人きりだといっても、なんだかキザな呼び方な気がして、いちいちむず痒い。
けれど、優真の性格上、そんな事は気にしてないだろうし。
俺は諦めて、やれやれとため息をついた。
「もう……いーよ。ただし、外では普通に陽斗って呼べよな?」
「え~、外では禁止されてまうのか……ま、仕方ない。我が麗しのエンジェルがそう言うなら、言う通りにするよ」
「あ、ちなみに”我が麗しの”とか付け足してもダメだからな!陽斗以外、禁止!」
そう言って上目遣いに睨むと、優真はひょいと首を竦めた。
「ん……」
いつの間に、寝ていたのだろう。
目を覚ますと、もう窓の外は明るくなり始めていた。
「朝……さむ」
今の季節、まだ朝方は冷える。
俺は温もりを求めて、再度、布団に入ろうとした。
が、その時。
「おはよう、エンジェル♡」
「わっ……!?」
いきなり後ろからだきつかれ、ふわりとした温かさに包まれる。
「ゆ、優真……っ起きてたの?」
「ん、今起きた。そしたら、陽斗が寒そうにしているようだったから、これは抱きしめてあげなければと思ってね」
「ふっ……なんだそれ」
可笑しくて笑うと、耳元にキスが落とされた。
「あっ……」
「ふふ、もっと暖かくしてあげるよ、愛しのエンジェル♡」
「ちょっ……!そ、そのエンジェルっての、どうにかしろよ……っ」
半分照れ隠しに言うと、優真が首を傾げた。
「ん?気に入らないかい?」
「う……気に入らないっていうか……」
別に、気に入らない訳じゃない。
きっと、優真がエンジェルって呼ぶのは俺ぐらいだろうし、それは特別感があるからいいのだけど……。
(ふっつーに恥ずかしい!)
いくら2人きりだといっても、なんだかキザな呼び方な気がして、いちいちむず痒い。
けれど、優真の性格上、そんな事は気にしてないだろうし。
俺は諦めて、やれやれとため息をついた。
「もう……いーよ。ただし、外では普通に陽斗って呼べよな?」
「え~、外では禁止されてまうのか……ま、仕方ない。我が麗しのエンジェルがそう言うなら、言う通りにするよ」
「あ、ちなみに”我が麗しの”とか付け足してもダメだからな!陽斗以外、禁止!」
そう言って上目遣いに睨むと、優真はひょいと首を竦めた。
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