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「ひゃ……っ」

「ふふ、陽斗君に教えて貰ったから、覚えたよ。ここが、いいんだよね」

「ば……っんんっ」

自分で教えた事を、こうやって実行されると恥ずかしい。

俺は優真の手をやんわりと抑えつつ、甘い吐息を漏らした。

「も……恥ずかしいん、だからな……っ」

抗議すると、優真はクスリと笑い、俺の前髪を掻き分けて額にキスを落とした。

「ごめんね……でも、こうやって少しずつ陽斗君に触れていきたい。ゆっくりでいいんだ。でないと、傷付けてしまいそうだからね……」

「優真……」

うぅ、俺としてはもっとこう、テンポよく進みたいんだけど。

(むしろ傷付けられたい、なんて……ひゃああ何言ってんだ俺!!)

脳内で自分ツッコミをする。

本当に、俺はもっと優真とイチャイチャしたい願望がありまくりなのだ。

けれど、優真のペースというものもある。

(暫くは、お互いのペースを探り合いながらって感じかぁ)

諦め難く、俺は優真の首元に手を回してぎゅうっと抱き着いた。
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